※この作品はR-18です。

アイマスのアイドルが童貞をもらってくれるシリーズ   作:ふりーじ屋/家庭内禁書

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多田李衣菜さんが、Pの自慰も童貞喪失もサポートしてくれるおはなし

『耳から入る音が、どれだけ人の気持ちを変えられるか……私は、ちょっと知ってるつもりですよ!』

 

 そう言いつつ、アイドル・多田李衣菜は担当プロデューサーにヘッドホンを手渡した。

 

 

 

 プロデューサーの手に、そのヘッドホンが握られている。李衣菜から貸してもらった彼女の愛機であった。

 メーカーは、ニューヨーク発でエッジサウンドに定評のあるGRADO。ロック愛好家の李衣菜は『ここ、何を鳴らさせてもロックにしちゃうんですよ。だからハイファイには程遠くって、音響機器としてどうなのかと。しょうがないですよねー!』と評していて、褒めているんだか貶しているんだかわからない。

 機種名で調べてみると、女子高生が持つには、なかなか贅沢な価格帯の代物らしかった。

 

 プロデューサーも業務がら歌の発注やディレクションをすることがあるので、それなりに音楽への関心を持っている。李衣菜と親しくなる過程で、オーディオ沼に足を突っ込んでいる彼女とCDやヘッドホン・イヤホンの貸し借りをした経験は、これまで何度もあった。

 

 けれど、プロデューサーがいま自室でひとり向き合っているGRADOは、彼がこれまでに李衣菜から貸してもらった品とは、意味合いがまるで異なっている。

 

『私の声を聞いたら勃つようにすればいいじゃないですか!』

 

 李衣菜の言葉を聞いた時、プロデューサーは自分の耳か頭か、それら両方がおかしくなったと思った。

 そのヘッドホンは、李衣菜がプロデューサーの童貞喪失をサポートする、と称して貸してくれた品であった。

 

 

 

 

 李衣菜はヘッドホンとともに、mp3ファイルを一つプロデューサーへ送りつけていた。

 李衣菜には珍しいやり方だった。彼女はこれまで、プロデューサーに何か音源を聞かせようとする時は、いつもできる限りCDなど物理メディアで渡すことにこだわっていた。やむを得ずデジタルデータを送る場合でも、音質が気になるのか、ファイル形式はwavやflacを使おうとしていた。それが今回に限ってmp3だった。

 

 ファイルを開くと、李衣菜の声が聞こえてくる。

 

『プロデューサーさーん、聞いてくれてます? 李衣菜ですよ。あなたのアイドル・多田李衣菜です!』

 

 ファイルの容量は100メガバイトを軽く超えていて、bpsがいくつなのかプロデューサーは確かめていなかったが、いまどきの音声ファイル一つにしてはかなりのもの。

 再生ソフトが示す再生時間は、たっぷり1時間以上ある。

 

『あと、これ、私の貸したGRADOで聞いてくださいよ。私が自分で吹き込んだのチェックする時に、それ使ってたってだけの話ですけど』

 

 プロデューサーは、お世辞にもいいとは言えないGRADOの装着感を通して、意識の中へ急に李衣菜の体温が蘇ってくるのを感じた。

 プロデューサーの記憶には、既に李衣菜の体温が焼き付いていた。

 

『わかっているとは思いますけど、このファイル、プロデューサーさん以外の人には絶対聞かせちゃいけませんからね! 私だけじゃなく、プロデューサーさんもタダじゃ済みませんもん』

 

 録音中の李衣菜がマイクへ顔を近づけたらしく、響きの距離感が一気に迫ってきた。その粗の立ち具合が、プロデューサーの耳に少し引っかかった。この音声を李衣菜が録音するのに、機材は何を使ったのか。きっと、彼女がふだん仕事のレコーディングなどで使うスタジオのSHUREだのNEUMANNだのとは違って、そこらへんのスマートフォンかICレコーダーか、とにかくありあわせのモノだったんだろう……とプロデューサーは理解した。

 

『だって……担当アイドルとえっちなことシて……まぁ最後まではありませんでしたけど……私に暴露されちゃうことになりますもんね』

 

 プロデューサーは、届かないとわかっていても突っ込まずにいられなかった。

 が、李衣菜が声を落としたささやきは、プロデューサーにとってもおおむね事実だった。

 

 

 

『あの時も……途中までは、とってもうまく行ってたと思いますっ。お出かけした先の、誰にも邪魔の入らない二人っきりの部屋。ちょっと特別感はあって、でもそれなりにリラックスできるシチュエーションでもあって……』

 

 李衣菜は“あの時”、アイドルとしての仕事で地方へ赴いていて、出先で宿に泊まる手はずだった。仕事に付き添っていたプロデューサーは、密かに李衣菜と同じ宿を確保し、夜になるのを待って李衣菜の泊まる部屋を訪れていた。

 

『こうして思い出すだけでも、私、ドキドキまではしませんけど、ニヤニヤぐらいはしちゃいます。雰囲気づくり、うまかったと思います』

 

 李衣菜もプロデューサーも、そうなったらセックスになりそうだな、という共通認識があった。そのぐらいの関係は積み重ねていた。

 

『……童貞さんとは、思えないぐらい、ね♪』

 

 プロデューサーの意識の中へ、李衣菜の肉体の柔らかさやら、ちょっとだけ心配になるぐらいの線の細さやら、目方をどこかに忘れてきたような軽さやらまで湧き上がってくる。まるで、さっきヘッドホンから蘇った李衣菜の体温を後追いしているようだった。

 

『プロデューサーさんは……正直、思い出したくないですか? 最後に失敗しちゃったなぁ、ってのばっかり記憶に残っちゃってたら……そうだとしたら、ごめんなさい……でも……』

 

 結論として、“あの時”、プロデューサーは李衣菜から性的同意を取り付けたが、膣内に挿入して射精して、という形式のセックスは完遂できなかった。土壇場になって、ペニスが勢いを失ってしまった。

 

『でも、私は、あの時のプロデューサーさんを思い出すと、そういう気分になって、いま、いちばんはかどりそうなんで……へへっ♪』

 

 李衣菜の笑い方は、彼女がプロデューサーや他のアイドルとの雑談で、好きな音楽を語る時の笑い声に似ていた。おそらく、彼女がわざと似せていた。似せているせいか、喉の奥からにじみでる――ほかのアイドルとの会話では聞かせない風な――熱っぽく湿った気配が、かえって目立った。

 

『私が……浴衣ごしですけどね、プロデューサーさんの腕を握って、絡めて、体を寄せて……体、腕とか肩とか、私よりおっきくてごつごつしてるの、男らしくって、これでぎゅってされたらどうなるんだろうなぁ……って思いながら』

 

 “あの時”部屋に赴いたのはプロデューサーだったが、仕掛けてきたのは李衣菜からだった。

 李衣菜がまとう浴衣は、白地に藍色で抽象化された花と蔓が涼しげに染め抜かれていた。生地は洋服より薄く、李衣菜の肌の火照りも潤いも隠しきれていなかった。

 

『……でも、私のプロデューサーが童貞なのはロックじゃないですよねー、なんてカマかけたら、びくっ!? ってなっちゃって。可愛かったなぁ』

 

 音声を聞いているプロデューサーも“あの時”とシンクロしてしまったかのように、腕や腹あたりをびくりと動揺させてしまう。

 

『私……プロデューサーさんに、いっぱい、いっぱい生意気を言いました。いや、言ってきました。“あの時”ばかりじゃないですもん。私、オーディションでプロデューサーさんに初めて会ったそばから……アイドルなんてガラじゃない、私はアーティストなんだ! なんて言って……うわ、思い出すだけでちょっと自分に呆れちゃった。ナニ言ってるの私……』

 

 自分の好きなものを、無邪気に、飾り気なしに、ひたむきに追い求めて人の心を動かしてきたアイドル・多田李衣菜。その片鱗が、この淫らな音声の間でいきなり顔を出してきて、プロデューサーにめまいを起こす。

 

『プロデューサーさんは、私が生意気とか適当とか言ったら怒ることもあるけど、根には持たないでくれるから……だから、“あの時”も……』

 

 プロデューサーが目を閉じると、浴衣をしどけなく着崩した李衣菜に身を寄せられた記憶が、だんだん鮮明になっていく。

 

『私のおっぱい、見たいですか? なんて。言うの……実は、緊張してましたよ。私、そんなに自信ありませんでしたもん。同級生の男子ならともかく、プロデューサーさんの目から見たら……自分のがおっきくないってのは、ほかの子と見比べればわかりますし、プロデューサーさんも私にセクシー系のお仕事持ってきてくれたことないしで、察してました……だから』

 

 プロデューサーの記憶に焼き付いていた浴衣姿の李衣菜は、ブラをつけていなかった。乳房の膨らみにカップの気配が無かった。乳房のてっぺん近くがうっすらぷっくりしている風だったが、プロデューサーはチラ見するのが精一杯。代わりに背中へ目を凝らすと、彼女が肩胛骨を浮き沈みさせるのは見えた。肩紐やバックホックは透けてはいなかった。

 

『その時やっと、プロデューサーって私のこと、女として見てたんだな……って、確信できました』

 

 プロデューサーの指先は、魅力的ではあるが本来触れてはならない女体を前にした武者震いと、年下の女の子に動揺を悟られたくない意地を鍔迫り合いさせながら、やっと李衣菜の膨らみを撫でる。

 

『ん、んんっ……!? へへ、触られ、ちゃった……なんて。プロデューサーの手だって、ガチガチに緊張してるの丸出しでした。それで、私の緊張がいい感じに抜けるぐらい』

 

 緊張していたせいか、プロデューサーは李衣菜のおっぱいの柔らかさがいまいち思い出せない。

 そうして凝り固まった彼の記憶をほぐすように、李衣菜のささやきが続く。

 

『緊張がほどけると、余裕が出てきて……私、じれったくなって、プロデューサーさんの手を上から押さえつけて、おっぱい押し付けちゃいましたね』

 

 李衣菜が、プロデューサーの手のひらを自分の胸に押し付けた時、プロデューサーはやけにくすぐったかったのを覚えている。彼女がプロデューサーの腕を胸元へ抱きしめていた時、彼の首元に顔が寄っていて、そこで彼女の吐息が鎖骨あたりをくすぐっていたらしかった。彼女はそれを意図していたのだろうか。

 

『そしたら、ごくん、って……プロデューサーさん、喉から音なんか鳴らして……ホントに、あんな露骨に鳴るんですね。ジュースとかスポーツドリンクとかのCMでゴクゴク鳴らしてるの聞いた時、前々から私は、ホントにあんなに鳴るのかなぁ、演出っていうか誇張じゃないかなぁ……って、思ってたんですけど』

 

 プロデューサーの記憶の中で、李衣菜が帯と浴衣の紐を緩めた。耳を澄ませなくても衣擦れが聞こえるほど、李衣菜とプロデューサーは近かった。

 

『もっと見たいですか……? うーん、思い出すと、我ながら白々しいセリフ。プロデューサーの顔に、見たいって書いてありました……見たかったですよね? ねっ』

 

 李衣菜が浴衣のおくみをはだけて見せてくれたおっぱい。プロデューサーに、まず触り難いほどきれいだ、という印象が浮かび上がる。露骨にはしたない誘惑と裏腹のたおやかさを湛えている。

 李衣菜の体は、素肌にそういうギャップが籠もっている。“あの時”のように体を重ねる前も、プロデューサーは李衣菜の手足を近くで感じて、彼女のライブで躍動する姿が信じがたいほど細い、と思わされたことがある。

 けれど李衣菜のおっぱいは、そういう仕事中とのギャップが手足よりもさらに深い気がした。

 

 それでいて、彼女が浴衣をはだけた瞬間、ねっとりと甘い汗が鼻腔を否応なく包んできたのは、プロデューサーの脳裏以外の神経にも焼き付いてしまったらしい。ヘッドホンを着けているいまのプロデューサーの息さえも荒くする。

 

『触ってみますか、プロデューサーさん』

 

 そう言われてから退けるほど、“あの時”のプロデューサーは臆病者でも分別者でもなかった。

 

 

 

 

『プロデューサーさんったら、鼻の下伸ばしちゃって。やらしーなぁ、もー♪』

 

 李衣菜の声音は、かしこまったり、上ずったり、それらを照れ混じりに茶化したり。風に煽られる花びらや旗のようにひらひらと忙しく変わった。

 

『にしても、お行儀よかったよね、プロデューサーさん。私、勢いで部屋に入れちゃって……プロデューサーさん、私がイヤって言わなかったから、あのままとって食べちゃうつもりかなぁって』

 

 李衣菜自身は『おっきくない』と評したおっぱいだが、プロデューサーの片手では、手の甲に筋が浮くほど広げて、ようやくすっぽり覆えるぐらいだった。そうすると手のひらや指の根元では、やわやわとした優しい感触を味わえた。指先は、しなやかな肉の弾力がみっちりと詰まっていたり、胸郭のような硬さにぶつかったりした。

 

『プロデューサーさんたら、手を寄せたまま、あんまり動かさなくって。もうちょっと乱暴にしてくれるかと思ったのに。あれはあれで、私がプロデューサーさんの手の感触を味わえちゃって、面白かった気もしますが』

 

 それでいて、肌から透ける硬さの向こうでもっと熱い何かが、隠れようとして隠れきれていない気配もした。肺腑なのか心臓の鼓動なのか。

 

『で、お行儀はよくても、おちんちんは勃たせてましたけどねっ』

 

 李衣菜はプロデューサーにおっぱいを揉ませつつ、自分もプロデューサーの浴衣ごしに隆起していたペニスを撫で回していた。その時のプロデューサーは、隠しようがなく勃起していた。

 

『私が、あ、ん……っ♥ なんて、雰囲気出した声をもらすと、びくびくってしてくれて……あの時、もうちょっとプロデューサーさんが、私にヤラしいイジワルしてくれたら……例えば……』

 

 いまのプロデューサーも、李衣菜の見えざる手で撫でられたように、ペニスを揺さぶられてしまう。

 

『……私の乳首、興奮して、ぷくってなっちゃってたの、気がついてましたよね。あれを……きゅうって、プロデューサーさんの指先で、イタズラされちゃってたら……』

 

 李衣菜の声は、甘えている声音のまま、切羽詰まったように散らばってちらちらと燃える。

 

『ひぁ、や、ぁ……ああっ♥ な……なんて、私、鳴らされちゃてたかも……おっぱいのさきっぽ、指先で、くりくりってされて、こんな声、プロデューサーさんに直に聞かせちゃったらって、思うと……』

 

 もし、仕事先の宿で二人きりになった“あの時”、プロデューサーがもう少しでも積極的に出ていたとしたら。

 いまプロデューサーの頭をくすぐっている李衣菜の嬌声は、GRADOごしの録音ではなく、直接リアルタイムで耳にできていたはずの響きだった。

 

『プロデューサーさんの手つき……私は焦れちゃって、焦れちゃって……それはそれで、抵抗しがたいところもありましたけどね? 乱暴にやられると、もー痛いよー! みたいになっちゃうのに、プロデューサーさんのはじっくり上げてくばかりで……』

 

 プロデューサーは李衣菜の言葉のおかげで、霧が薄れていくように、もう少しおっぱいを揉んだ感触を思い出せてきた。李衣菜のバストは公称80センチで、プロデューサーが手を広げてそっと包み込むとひたすらやわやわとしているが、ちょっとでも指や手首に力が入ると、ムニムニと弾力で押し返してくる。

 

『んんっ、ふぁ……♥ ふふっ、プロデューサーさん、えっちな顔してる……きゃんっ♥』

 

 李衣菜の声が甘ったるさを残しながら弾む。快楽に震わされたせい……ではないのは、童貞であるプロデューサーにもわかった。李衣菜がプロデューサーを挑発するために、わざと大げさに甘ったるい喘ぎを漏らしているらしかった。

 

『ぁ……ふ、は……ふ、ん……っ♥』

 

 それでいて、嬌声やからかいの合間に聞こえてくる李衣菜の呼吸は、かすかながらも、ふぅ、ふぅと荒くなっている。“あの時”おっぱいを揉んでいた最中は、余裕がなくて気がつかなかった。いまはプロデューサーへの刺激がイヤーマフの中に集約されていて気がついてしまう。

 

 李衣菜は人より聴覚がすぐれている。

 この音声の冒頭で、李衣菜はこのデータをプロデューサーに渡す前、このGRADOで音声をチェックしていたと言っていた。それが本当なら、李衣菜自身がこの演技臭い声と、演技にしては生々しい吐息の二重奏を聞いて確認したうえで、プロデューサーにきかせてやろうと思ったことになる。

 

『顔ねぇ……今度する時は、プロデューサーさんに、おっぱいちゅうちゅう吸ってもらいたいなぁー。こればっかりは、私の指がいくらくりくりいじめても、真似できませんからねー。やっぱりプロデューサーさんは、くちびるで、ハムハムって……優しく刺激してくれます? あ、でも……私、強めのやつもイケるって言っちゃったから……歯型が残っちゃうぐらいきゅーって噛み噛みされちゃったり、よだれまみれで乳首腫れちゃうぐらい吸われちゃったりして……♥』

 

 プロデューサーは、李衣菜の口が回るのに引っ張られて、一瞬だけくちびるを開けたり、歯噛みしてエナメル質をかちかち鳴らしたりしてしまった。これを吹き込んだ李衣菜は、いまごろは何をシているのか。こうしてプロデューサーによって堪能されている、と想像しているのか。

 

『私が恥ずかしがって、プロデューサーさんをおっぱいから引き剥がそうとすると……がしって、のしかかられたり、手を手で抑えられたり、そんなこんなでおっぱい無防備にさせられて……乳首、ぺろぺろちゅっちゅされて……いや、童貞さんだから、もうすっかりエキサイトして、赤ちゃんみたいに手加減無しで、きゅうきゅう、じゅるじゅるっていじめられちゃうかな?』

 

 プロデューサーがヘッドホンを着けたまま着衣を緩めると、ペニスは女性器に挿入できそうなほどの硬さになっていた。手を添えて李衣菜に煽られながらしごく。彼女自身から煽られているにもかかわらず、純真無垢に見える多田李衣菜を汚してしまう決まり悪さが少しにじんだ。

 

『にゃうっ♥ ふぅーっ、んんんんっ……♥ だ、だいたい、わかってたでしょ……? プロデューサーも、あの時っ……私が、わざとノーブラにして、エロ乳首こりっこりにして、期待させてたの、浴衣ごしに見てたでしょ? 視線でわかりますーっ、私だって女ですー! というか、アイドルだし……見られりゃわかるんですー!』

 

 ロック路線で格好良さにこだわる李衣菜と、しどけない痴態を見せつけてくる李衣菜が、プロデューサーの中でくるくる回る。

 

『……あはっ♥ そう考えちゃうと、私がこんなえっちなコトをシちゃってるの、プロデューサーさんのせいじゃないですかー? イケないんだー♥ 年下の、本当は芸能界のワルなオトナから――ロック・バンドまわりのおはなし聞いてると、ひどい人たちがいっぱい出てきますもん――守ってあげなきゃいけないアーティスト志望の女の子を、プロデューサーさん自身が、口先でだまくらかして、いい気にさせて……食べちゃうんだ♥』

 

 このあたりで、“あの時”の李衣菜はプロデューサーのペニスをむき出しにした。

 マイクを握ったりヘッドホンを抱えたり、ギターを抱えながらピックを握ったり、ライブでダンスしながらファンにコールを煽る多田李衣菜の手。それがプロデューサーの勃起を引きずり出し、指先を絡める。

 

『えへへっ、そんな声出して……っ♥ 私以外のアイドルの子には、水着や温泉の撮影でも紳士ぶってるくせに……んんふぅんんっ♥ 私、ちょろいから、ロックって言っておけば、ヤレるって思っちゃいました? 私のおっぱいモミモミしながら、おちんちんおっ立ててましたね?』

 

 ペニスの裏筋を、指の腹でつねるように刺激する。カリ首を指の間でくにくにと締め上げる。手のひらと親指の付け根で、鈴口まわりを揉むように包み込む。

 ペニスや陰嚢が快楽の電流でしびれて、でも射精までは至らない、巧みな手練手管。

 

『うは……っ! まだ私のおまんこに突っ込んでもいないのに、私の指先で勘違いして、びくびくってさせて♥ でも、プロデューサーさんは……』

 

 李衣菜の声音が、激しい興奮からふっとボルテージを下げて、息も声も平坦になった。

 李衣菜の音声に煽られながら勃起をしごいて、射精寸前までペニスを追い詰めていたプロデューサーも、欲望に急ブレーキをかけられる。

 その場にいないどころか、過去から挑発を投げつけてくるだけの李衣菜に、欲情を支配されてしまう。

 

『……まぁ、もう少し“あの時”のことを、思い返してみましょうか……イキそうになりましたけどね? でも、あっさりイクともったいないですから……へへっ♥』

 

 

 

 

『ふふっ……プロデューサーさんとシてるところ思い出しながらいじってたら、私、濡れちゃいましたぁ……♥ “あの時”といまと、どっちが濡れてるかな……いまのほうを見せられたら、どっちのほうが濡れてるか、プロデューサーさんが教えてもらえるのにな……♥』

 

 プロデューサーの記憶の中で、李衣菜は浴衣の下に何も着ていなかった。ブラだけでなく、パンティだのショーツだのといった、女のもっとも大切な部分を守るための装備もしていなかった。

 ブラについては、李衣菜が以前に朝寝坊した時ノーブラTシャツ姿を見せてしまったという“前科”があったので、ノーブラだけでは作為と断定できなかった。

 しかしノーブラと同時にノーパンとなると、もう彼女がわざと着なかったとしか考えられない。

 

『えへへ、そうですー……っ♥ プロデューサーさんが、夜、来るって……期待してましたぁ♥ いやー、よかったなぁ、プロデューサーさん以外が来なくて。これが、ホテルの人とか、スタッフさんとかだったら、私めっちゃヘンタイじゃないですかー』

 

 プロデューサー相手であれば問題なかったつもりか、とプロデューサーはつい突っ込みたくなってしまう。

 

『じゃあ、プロデューサーさん……私のここ、触ってくださいよー……♥ プロデューサーさんがカッコよくかわいがってくれて、仔猫ちゃん(プッシー)みたいににゃあにゃあっ♥ って鳴かされるの期待してるおまんこですー♥』

 

 プロデューサーの中の李衣菜は、声も立ち居振る舞いも、女性器を含めた体も、仔猫というほど御しやすそうには見えなかった。

 

『そうやって私が浴衣の間からおまんこ見せてあげて……プロデューサーさんはまだ紳士ぶってたせいか、それとも童貞さんだから――童貞さん、ですよね?――おまんこが刺激的すぎでした? 私の、指先で触ってくれたの、おそるおそるでしたね』

 

 プロデューサーは“あの時”李衣菜の女性器を見せてもらうまで、それを直にまじまじと観察した経験がなかった。いまだって李衣菜を除けば、写真や絵や映像でしか知らない。

 李衣菜のむき出しの下半身は、一見すると想像していたほどわいせつではなく、むしろきれいなほどだった。下腹部も太腿の付け根も、ぷっくりと張り出した恥丘や陰唇とその周りもツルツルの肌で、色素沈着が薄かった。恥毛も薄かった。体質なのか、李衣菜が入念に処理してくれたのかは、判断がつかない。

 李衣菜が90度ぐらい太腿を開いてくれているのに、陰唇はほとんどぴったりと閉じていて、襞にはひょっとするとプロデューサーの指先ぐらいしか入らないんじゃないか、と思わせた。

 それでいて、性知識の薄いプロデューサーにも一目で見て取れるほどクリトリスがぽってりと突起していて、焦らすように甘皮がほころびかけているのもわかってしまう。

 

『私、覚えてますっ。おっぱいに爪痕もつけられないぐらいお行儀よく切られた爪先……爪を切ってくれたけれど、たぶんパチパチ挟むところで短くしただけでヤスリがけが甘かったんじゃないですかー? 角が少しピリピリきてましたよー。次に手マンしようとした時そんな爪してたら、私がヤスリかけちゃいますからねっ。あ、そうしてほしいからってわざと荒い切り方シちゃだめですからっ』

 

 クリトリスの勃起に負けず劣らず、指先ぐらいの隙間から見える陰唇は、舌舐めずりした直後のくちびるのようにてらてらと鈍く濡れ光る。プロデューサーの欲望を手招きするように、李衣菜の息遣いに合わせて緩やかにうごめいていた。

 

『プロデューサーさん、なかなか手ぇ出してくれませんでしたけど……その代わり、ガン見してましたね。そんなに、女の子のおまんこ好きですか? うーん、ちょっと私にはわからないかも……』

 

 プロデューサーは“あの時”李衣菜の女性器を見せてもらった感動が再びこみ上げてくるのを味わいつつ、それを李衣菜自身に教えてやるのは難しいかな、とも思った。この感動はきっと、多田李衣菜が――アイドルを立派に務めるほど可愛らしく、自分の“好き”に一途な少女が――プロデューサーのためだけに、目に焼き付けることを許してくれている……そういう背景があるから味わえるのだ。

 プロデューサーの瞼の裏に、みだらな興奮と同時に、多田李衣菜という少女から信頼か恋情らしい気持ちを得られたという充実感がぶり返してくる。

 

 そして、もし自分が李衣菜に報いるのであれば、李衣菜にとってプロデューサーが同じぐらい魅力的な存在に映らなければならない、という使命感も湧いてくる。

 

『おまんこ、じぃーって見られて……そりゃあ、恥ずかしかったですけど、悪い気はしなかったですよ。あの突き刺さるような鋭い視線、仕事で追い込みかけてる時のプロデューサーさんをちょっと思い出してかっこよかったし……見られてるって思うと、それだけで、ナカ、かき分けられて、奥まで、ぐいぐい突っ込まれて……私が想像でにゅるにゅるさせちゃったところも、見られて、ぇ……♥』

 

 プロデューサーは、もし自分がライブの仕上げを真剣に見ている時に、李衣菜がこっちを見て『おまんこ、じぃーって見られて』という視線をダブらせてしまったら、どうすればいいのだろう……と夢想してしまった。

 

『そんなこと考えてた時に、プロデューサーさんの、指、さき……入り口、ほんのちょっとだけこすって。すりすりって……♥ イジワル、されてるのかと思っちゃいましたよっ。もっとシて、がんがんシてって、指で広げて、くぱぁ♥ っておねだりしないと、シてあげないよーなんて……』

 

 録音済み音声に挟まれた李衣菜の文句が、冗談なのか本気なのか、プロデューサーは判断しかねた。

 プロデューサーが童貞だ、と李衣菜が本当に確信していたなら、プロデューサーが自分へそんな“イジワル”をしてくれるほどの余裕など持ち合わせていなくて、単に彼が緊張していただけ……と解釈するのが妥当だろう。

 けれど、李衣菜の愚痴は半分ぐらい本気に聞こえた。

 

『もっとシて、くちゅくちゅって、李衣菜のおまんこ……♥ へへっ、プロデューサーさんがそばにいないいまだって、こんなセリフ恥ずかしすぎ……っ! でもそのぐらい言わないと、プロデューサーさんは手を出してくれないのかな……』

 

 李衣菜のつぶやきが、プロデューサーの心にチクリと刺さる。

 

『もう少しかな、ってあたりで……プロデューサーさんの、萎えちゃいましたね? たまにいるらしいですよ、いきりすぎると固くなくなっちゃって、精液おまんこに出したい出したいーって気持ちなのに、挿入できないおちんちん……私は初めて見ましたけど』

 

 自分以前に李衣菜を抱いた男は、李衣菜の膣内に精液を流し込みおおせてきたのか、と思うと、歯噛みを抑えきれない。いや、そもそも李衣菜が処女か非処女かもちゃんと確かめていない。

 

『なんででしょうね? 甘えん坊さんなのかな。もーっとリーナにヤラしいコト言ってもらったりシてもらわないとダメーって。世話が焼けるなぁ、もー♪』

 

 プロデューサーの、悪くすれば女性のプライドをも傷つけてしまいかねなかった失態を話題にしているのに、李衣菜はなぜか嬉しそうに声を半オクターブ高くした。

 

『そんなプロデューサーのわがまま童貞おちんちんを、これから、私の声を聞いたら勃起しなきゃイケない、リーナのおまんこズポズポってシなきゃ収まらない……♥ って、教育してあげます。嬉しいですよね? もちろん、プロデューサーさん自身も、頑張るんですよ。あれ? いつもプロデューサーさんが私にいろいろ教えてくれるのが、逆になって……えへへ、李衣菜の言うこと、しっかり聞いてくださいねっ』

 

 どうやら李衣菜は、いつも自分をリードしているプロデューサーと立場が逆転して、セックスで自分がリードする側になっているシチュエーションが、気に入っている風だった。

 

 

 

 

『じゃあプロデューサーさん、お手々でおちんちんシコシコの準備、できました? それとも、もうおっ始めてたかな? 勃起して、シコシコ気持ちよくなって、出したくなって……そうしたら、私がいいって言うまで射精は我慢してくださいっ。リーナの声を聞いたら、気持ちいい、勃起シちゃう……! って、おちんちんに覚え込ませるため、ずっとカチカチのヌルヌルに勃起させてください♥』

 

 そのために、私もがんばりますから――そう李衣菜の声が続けられて、その響きに込もった情感だけで、プロデューサーは射精してしまってもいいか、というほど気分が舞い上がってしまう。たまらずファイル再生を一時停止し、膝や太腿や尻に力を入れて必死でこらえ、どうにか李衣菜の指示に従った。

 

『プロデューサーさんは、私のおっぱいやおまんこを、優しくシてくれましたね。ということは、私がプロデューサーさんのおちんちんをこすってあげる時も、優しくシてあげたほうがお好みですか?』

 

 李衣菜の言葉にそって、プロデューサーは自問自答する。李衣菜の細く小さな手で、優しくこすられたら……かよわい手で奉仕させているというシチュエーションからの充足はあるだろうが、快楽神経への刺激はどうだろうか。

 

『でも……イジワル、シちゃくなっちゃいます。ちょっとだけ、いいですよね? アツかったなぁ、プロデューサーさんのおちんちん、勃起してたの……♥ あんなにバッキバキ……でも、おちんちんってゴッツくなるほど敏感になるんですよね?』

 

 プロデューサーは、これまで李衣菜の手で勃起させられたうえ精液をぶちまけてしまった男性器が、1本や2本ではないと確信した。先んじて李衣菜から快楽を与えられたであろう見知らぬ彼らへの嫉妬と、図らずも彼らから李衣菜を奪い取った優越感で、意識が両側から引きずり回される。

 

『ほら、ほら……♥ 先走りで、私の手、我慢汁でヌルヌルにシちゃって……こうすると、くちゅ、くちゅって……気持ちよくてお漏らしなんて、女の子みたいですね。みんなには頼りになるところを見せても、おちんちんいじられるとよわよわになっちゃう、情けなくてかわいいプロデューサーさん……♥』

 

 李衣菜の声はプロデューサーの屈辱感を焚き付けていた。それでいて、そんな情けないところも受け入れてあげよう……という愛嬌と生意気さが混じった押し付けがましさを帯びていた。

 

『わぁ、射精もシてないのにイカくっさい♥ 知ってます? おちんちんのコトをイカ臭いって言いますけど、おちんちんみたいな匂いするイカって新鮮じゃなくってけっこう傷んじゃってるやつなんで、食べないほうがいいですよー。で、プロデューサーさんのイカ臭いのは、私が食べちゃうんですけど……♥』

 

 李衣菜のくちびるは、プロデューサーにとっては、キスで数秒か数分か――最中、時間感覚が曖昧だった――自分の口舌で味わったきり。

 

『それで……手でシコシコしながらだと、こーゆーコトも、同時にできちゃうんです……いいですか? はぁーっ、はぁーっ、ふ~~~っ♥ へへっ♪ もう一回っ、はぁ、はぁ、ふ~~~っ♥』

 

 李衣菜のくちびるの幻影が、音声に乗ってプロデューサーの耳へ迫る。

 鼓膜を通り抜けて脳髄まで揺るがそうとする。

 

『……フェラと違って、口も舌も喉も空いてるんで、おちんちんと耳と、プロデューサーさんを同時攻撃できちゃいます! 出しちゃいます? ねぇ、射精シちゃうんですかー♪ リーナの手に、童貞さんの精液、どくんどくんって……♥』

 

 ペニスを握るプロデューサーの手が力んだ。ペニスをしごいて射精へ導こうとするより、ヘッドホンごしに襲い来る李衣菜の不意打ちからペニスを守ろうとするような仕草になっていた。

 

『いいですよー? リーナが、プロデューサーさんのおちんちん、射精するまで面倒みてあげますっ♪ シコシコ、シコシコって……指を絡めて、手のひらといっしょにぎゅーって締め付けて、裏筋とかさきっぽとかゴシゴシして、するとおちんちんどころか太腿あたりもびくびくして、息も荒くなって、いよいよって感じ……♪』

 

 しかし、耳から頭へ叩きつけてくる李衣菜の攻めに、手の守りはどうやら無意味そうだった。

 

『まぁだ、ダメです♥ プロデューサーさんのわがままおちんちんに、リーナの一声で勃起しないとダメ♥ ぜったいダメ♥ って、教え込まなきゃ……♪ だから、射精びゅーびゅーするのもまだですよ? そのカタぁいおちんちんで、私のおまんこパンパンってハメて、私をナカイキさせながら、びゅーびゅー……って♥』

 

 李衣菜のくちびるの合間にも、にちゃにちゃと湿った唾液の趣が絡みついていく。

 

『いい、いいです……っ♪ 想像しただけで、私のおまんこも盛り上がってきます……! 私の声で、気持ちよくなってくれてますか、興奮してくれてますか、プロデューサー、さんっ……』

 

 いや、その唾液は、もしかすると李衣菜の女性器が垂らした愛液かもしれない。

 

『マイク、くちびるの近くだからわからないと思いますが……正直、いま、私のおまんこぴちゃぴちゃいってます……もし、プロデューサーさんのおちんちんがわがままじゃなくなる頃に、私のおまんこが、プロデューサーさんのコト考えたら濡れ濡れにならなきゃ……! って覚えちゃったら、責任、とってくださいね……♥』

 

 李衣菜の頭がプロデューサーを思い浮かべたら、李衣菜の体がセックスの準備を始めてしまう。もし、そんなことになったとしたら……どう責任をとれるというのか。

 

『うは……プロデューサーさん、おちんちんが勃起してるどころか、息も荒くなって、目も血走って……なぁに? 李衣菜が好きだから? また調子の良いコトを~♪』

 

 いくら好き合った男女どうしでも、ふつうはそこまでの痴れ者になれないだろう。

 

『でも、ね。李衣菜が好きだから、って言ってくれたの、ドキってしました……♪ ハートも、おまんこもっ♥ 嬉しい、嬉しいって……ね、もっと聞かせて……李衣菜が好き、だぁいすきって、プロデューサーの言葉で……』

 

 考えるより先に、プロデューサーは呻く。李衣菜が好きだ……呻きの中に、その言葉は形作られていたか。

 

『もちろん、リーナは言葉だけじゃ満足しませんっ♪ このドキドキが、もっと激しく深くなって、私とプロデューサーの魂に刻み込んじゃうぐらい……魂に刻み込むっていうとロックで歌われる言い回しだからカッコつきますけど、でも……えっち♥ ですからね。気を抜いてる時に、うっかりお互いの顔を見たり声を聞いたりシたら、ムラムラ~♥ って……うわぁ、どうしましょう、そんなんで私、あなたとアイドル続けられるんでしょうかね?』

 

 ささやきを通して、李衣菜の妄想が脳裏に刷り込まれていく。プロデューサーは、されるがままでしかいられない。

 

『どうです? 自分の手でロックスターまで駆け上がった多田李衣菜を――そこはっ、断言しなきゃ承知しません!――自分のおちんちんで、えっちしなきゃダメな女の子に堕としていく……想像、シちゃいました?』

 

 もし、プロデューサーのペニスによって、アイドル・多田李衣菜をそんなオナホールじみたメス穴に堕とすことが本当に出来たら……“あの時”指で触って目で覗いた李衣菜の穴は、どんな具合でペニスを迎え入れるだろうか。

 

『……私、プロデューサーさんのおちんちん手コキしてる時、けっこう集中してましたから、どのぐらいおっきくてカタいか、覚えてます……あれ、リーナのおまんこに突っ込まれたら……あっ♥ これダメっ♥ 私が好きなやつですっ、奥にぐりぐりされて、あの腕でぎゅーってされて、だけど、お互いの呼吸とか心臓の音が聞こえるほど静かなやつ……♥』

 

 プロデューサーは、李衣菜の吐露した好みが、なんだかしっとりしている気がした。ロックだなんだと荒っぽさを好む彼女にしては意外な気がした。それでいて可愛らしいドレスも着こなせる彼女らしい気もした。

 

『そしたらっ、私のおまんこ……おちんちんシコシコぎゅーってするだけのアナにされちゃうんです♥ プロデューサーさんは、童貞さんですけど……でも、すぐ射精できる勃起のままでいられたら……パンパンしないで、私のおまんこだけの刺激だと、搾り取れないかな……? 早く射精してほしくって私が腰ヘコヘコさせようとすると、プロデューサーさんが肩や腕でカッコよく強引に抑え込んでくれて、ダメだぞ李衣菜、俺に合わせろ、って……♥』

 

 李衣菜の妄想では、既に彼女はオナホールになっていた。確かに、オナホールが射精を急かしたりはしない。

 

『そしたら私のおまんこ、やだやだーって……♥ ロック気取りの李衣菜の生意気おまんこは、一度や二度じゃ聞かないです。どれだけおちんちんねだってよだれ垂らしても、襞でちゅこちゅこっ♥ ってマンコキしても、おちんちんはおっきくてカタいママびくともしなくて……なんで? なんでよ、そんなイジワルされたら、キライになっちゃう……!』

 

 プロデューサーは、李衣菜によるバレバレの知ったかぶりや下手っぴな虚勢をよく見てきたが、それに勝るとも劣らぬ白々しい猫撫で声だった。

 

『でも、許しちゃうんです、プロデューサーさん童貞さんでしょう? それじゃ……リーナ専用のおちんちんっ♪ ひょっとして、私の声を聞くだけでおちんちんおかしくなって勃ちっぱなしになったら……射精しても私の声を聞いてたら、ずっと……?』

 

 李衣菜は、自分で口走った専用という響きに、自分でいたく心を打たれたらしい。吐息も声音も一段と勢いよく弾みだす。

 

『や、やぁあっ♥ ぜったい、そんなのダメ……っ! そんなの都合よすぎっ、堕ちちゃう♥ マンコ堕ちるっ♪ イジワルされてるのにっ♥ ダメ、ダメぇ……♥』

 

 ゴトリ、と硬い物音が水を差して、李衣菜の響きが遠くなった。ICレコーダーかスマートフォンか、録音機材が小さくって、何かの拍子に李衣菜の手元からどこかへ飛んでいってしまったらしい。

 

『おちんちん、プロデューサーさんが、キて、ぇ、あっ……♥ あっ、あっ、あっ、あっ……い、い、イクっ……イクぅぅぅっ……』

 

 けれど、怪我の功名か、李衣菜と機材が離れたおかげで、直後に絞り出された李衣菜の叫びも音割れせず、プロデューサーはしっかり聞き取ることができた。

 

『ぁ、は……はぁ、あぁあ……あ……ちょ、ちょっとうるさくしちゃった……編集、シなきゃいけないかな? でも、ナマで一発撮りのほうがロックな気するし……♥』

 

 結局、李衣菜は音声の最後まで、プロデューサーに射精の許可を出してくれなかった。

 けれどプロデューサーはそれを無視して射精した。

 

 

 

 

「え、へへ……っ♥ プロデューサーさん、イケないんだ……! 事務所の、仮眠室……ホントは、家に帰れないぐらい仕事を頑張ってる人が休むための部屋なのに……」

 

 李衣菜の音声とGRADOで二度も三度も教育されれば、プロデューサーがおかしくなるには十分だった。

 

「でも……それって、私のせいですよね……? ちゃあんと、聞いてくれたって、顔に書いてあります……♥」

 

 プロデューサーは李衣菜の腕を引いた。李衣菜は黒い長袖ジャケットと、“Rock of Mind”と銘打ったタンクトップをトップスにしていた。ボトムスは、タータンチェックのプリーツスカートを、モノクロームな格子模様のベルトでゆるく締めていた。プロデューサーはふと、そういえば李衣菜と初めて会った時、彼女がその“Rock of Mind”の文字列をジャケットの間からのぞかせていた光景を思い出した。

 彼女の首には、SONYのMDRシリーズのどれかがかかっていた。

 

「ここの仮眠室って……そとがうるさくしてもだいじょうぶなように、けっこう吸音とか制振とか、効かせてますよね……まるで、防音室みたい」

 

 プロデューサーが李衣菜を連れ込んだ仮眠室は、薄暗い中に淡い暖色のベッドが置かれていて、かすかに震える空調以外は静けさに満ちていた。ベッドの布団はしっかり干してもらっているらしく、ふかふかでありつつカラリと乾いていた。

 利用者をしっかり寝かしつけてくれそうな、理想的な仮眠室。

 

「……プロデューサーさんが、きょういい感じにシてくれたら……貸してあげてたGRADO、返してくださいね。あの子、私のいちばんお気に入りなんですから」

 

 李衣菜が首からMDRを外して脇机に置いた直後、プロデューサーは彼女を抱き寄せた。

 

「あ、ふぁ、あ……っ♥ ち、近い、なぁ……すっごく、感じる……♥ 声だけならあの子らでも味わえるけど、息遣いとか、ぎゅーってされる腕とか……そういうのも含めて、ですよねー」

 

 多田李衣菜の公式プロフィールでは、彼女の身長は152センチ。肩も少女らしい細さで、成人男性であるプロデューサーに腕を回され、すっぽりと覆えてしまう。

 

「なになに……『あのファイルのおかげで、李衣菜が興奮してるかどうか、声だけでも少しわかってきた』……? それだけじゃあないですよ。私がもっと興奮できるように、プロデューサーさんがもっと興奮できるように――」

 

 私を鳴らしてみてください――との挑発は、李衣菜のジャケットとタンクトップに食い込まされたプロデューサーの指で、少しよれて響いた。

 

「んぅぁあ……♥ え、へへ……バレちゃってますね……? 私、強引にされるの、けっこう好きです……♥ 特に、プロデューサーさんみたいな童貞さんに、余裕がなくって強引な感じで……ああ、でも、はじめてなら、じっくり味わいたいですか……?」

 

 プロデューサーに肩から強く抱き寄せられた李衣菜は、お返しとばかりに手や下腹部をプロデューサーに――プロデューサーの、血がめぐりはじめたペニスへ押し付ける。

 

「ん~、まだ温まりきっていないようですなー……どうします、止めにしておきます?」

 

 プロデューサーは黙って、李衣菜をベッドへ仰向けに押し倒す。薄手のタンクトップとブラを力任せにずらすと、彼女のバストが目前にまろび出る。インドア趣味なせいか、李衣菜の肌はアイドルの中でもやや色白ぎみだったが、いまは暗がりでも見て取れるほど紅潮していた。

 

「や、ぁあっ……! へへっ、ぎゅーってシたいですか、リーナの、おっぱい……? あふぁっ!? い、息、かかって、くすぐったぁ……!」

 

 じっくり、しかし強引に。プロデューサーは、李衣菜をアンダーバストあたりから睥睨している。少女の乳房に、まるで赤ちゃんのように顔を埋めようとする成人男性。いきなり見せられればグロテスクささえ感じさせてしまう光景だが、李衣菜には『鋭い視線』が突き刺さって、いよいよ彼女を高ぶらせる。

 

「それ、その目ぇ……アイドル顔負けの目遣いじゃありません? そいつで、私のおっぱいをじっくり犯して、興奮させて、温まったところを……んんんっ! きゅうってぇ、そー、さきっぽ……あんんっ♥」

 

 プロデューサーの指先が、李衣菜の肋骨弓やアンダーバストをなぞったり引っ掻いたりする。そして、乳房の稜線――に一瞬向けられてから、鎖骨、首筋。不満と油断を李衣菜の声音が孕んだ瞬間に、ぽってりと期待にふくらんだ乳首を弾く。

 

「あ……や、ぁあうぅんっ♥ だめ、こんな、ほしいって、ちくび……っ、ふぁ、ひぁああっ♥」

 

 李衣菜の震えに合わせて、乳房の輪郭もぷるぷると媚びるようにときめいた。そこに、文字通り吸い寄せられるように、プロデューサーのくちびるが迫る。

 

「だ、めぇ……♥ 歯ぁ、立てて、きゅーって噛み噛み……それ、感じ、て、き、きちゃ……んんぅうっ……♥」

 

 腫れぼったくなっていた李衣菜の乳輪に、プロデューサーが前歯のぎざぎざを添えてやる。彼女の背中とお腹が、とくんと跳ねるように波打って、プロデューサーへ快楽を訴える。

 

「それ、されたら……やっぱり、すきになっちゃう……! へへ、覚えててくれたんですね、私が、それ『イケる』って口走ったの……じゃ、じゃあ、その先も……は、はうぅぅぅっ♥ あは、されてる、ちゅうちゅうって、されちゃってる……♥」

 

 李衣菜は、嬌声の高低やゆらぎを響かせて、プロデューサーの愛撫や舌技に応えてくれた。楽器で言えば、李衣菜が愛用するギターというより、すすり泣くようなバイオリンに似ていた。それでいて、李衣菜の悦楽の琴線にちゃんと触れているかどうかいちいちレスポンスをくれるのは、最近のガジェット系電子楽器にも似ていた。

 

「む、ね……おっぱい、もっと、シちゃって……は、ぁあ――すご、キちゃ、あ……ふぁああっ、ああっ……! も、もっと、強く……っ!」

 

 李衣菜は、性感帯をちょっとぐらい痛む強さで刺激されるのがお好みらしかった。プロデューサーが力加減を手控えると、嬌声が不満そうな低いうなりに変わった。それはそれで可愛い、とプロデューサーは思ったので、また強くしたり弱くしたり、変化をつけて李衣菜を弄ぶ。

 

「なんですか、そんなぁ、テクニシャンぶったの、ヤラし……んきゅっ!? んあっ、ああぁっ、あうぅっ……急に、って……」

 

 強いのばかりでは、李衣菜が飽きてしまいそうだから……と、プロデューサーが思いつきの言い訳をささやくと、李衣菜はプロデューサーの髪の毛先を揺らすほど大きく深い息を吐いた。

 

「また、そんな、利いた風な口を……プロデューサーさんがうまいこと言ってくれると、なんだかなぁ……私はガーリーなワンピースとか、フリフリのドレスとか着る羽目になって……や、あれはあれで悪い気はしませんでしたけど……うぅうぅ、童貞さんのくせに生意気ですー!」

 

 プロデューサーが、李衣菜の乳首を甘噛みしながら吸い立てたり、指先でつついたりつねったりと刺激を重ねると、李衣菜の汗の匂いがいよいよどろりと濃くなって、少女に似合わない発情の熱さを帯びていく。

 

「はぁ、はぁ♥ はぁっ……んぅっ、もうっ……わ、私が、あんだけ予習させてあげたんですからね? このぐらい、シてくれるって、プロデューサーさんなら、ねぇ? まだ、想定の範囲内ですよ……!」

 

 李衣菜はプロデューサーの頬を、両手で包み込んで少し遠ざけた後、モノクロームのベルトのバックルをこれみよがしに外した。

 

「着替え、用意してないんで……そろそろ、危ないかなぁって。危ないコト、シてもらおうかなぁって……!」

 

 プロデューサーが遠ざけられた後も、李衣菜のバストとウエストは、呼吸に合わせてかすかに皮膚を浮き沈みさせていた。

 

 

 

 

「さて……ハコも温まってきましたところで……え? 『やっぱり、きれいだ』って……? ふーん、プロデューサーさん、ほかのコと比べられるほど、おまんこ詳しいんですか、そーですかー」

 

 李衣菜はプロデューサーの賛嘆を聞いて、むしろ膨れっ面になった。太腿を開いて、プロデューサーに見せてあげいた女性器も、ぴったりと手で隠してしまう。

 

「まぁ、少なくとも……私のここについていえば、だいぶ『予習』させてあげちゃいましたから……うわぁ、私、ひんひん泣かされちゃうかも……♥」

 

 李衣菜の指の隙間から、淫らな蜜がとろりと染み出してきて、李衣菜は膨れっ面をはにかみに塗り替えた。

 

「んっ、あは、息、ブレス……あたってますよ、くすぐった……♥ プロデューサーさん、ちゃんと興奮してます?」

 

 李衣菜は、さっきまで陰唇を隠していた両手を左右にずらして、今度は膣口をぱっくりと広げて見せる。

 

「もー、見るどころか……すぅ、はぁ……なんて、匂いまで嗅いじゃって。すっかりおまんこのコト、訳知り顔で……」

 

 プロデューサーは言葉で返事する代わりに、くちびると舌で陰唇をこすり立てた。ぷっくりと期待を孕んだクリトリスには、歯のザラつきを押し付けてやった。

 

「は、ぁぅうっ……ふ、ぅ……調子に、乗って……! それじゃ、私が教えてあげなくても、入れられます……? えへへ、でっきるっかなー、期待、シちゃおっかなー……♪」

 

 李衣菜が笑いながら太腿をよじると、いよいよ秘所の割れ目がほころんでくる。

 

「んっ……プロ、デューサー……さん……手、ぇ……っ」

 

 プロデューサーが中指を伸ばす。第一関節だけを、仰向けに寝た李衣菜の秘所に差し込む。すると愛液がどぷりと溢れて、そのうちいくつかの筋が、プロデューサーの指や、李衣菜の肛門のあたりまで垂れていった。

 

「ンっ……あ、ぅ」

 

 プロデューサーが、指先で李衣菜の浅いところをこじってやると、ちゅぷ、ぬちゅ、と水音がする。李衣菜は、開いた太腿にきりきりと筋を浮かせるほど反応した。快楽か焦燥か、とかく何かが神経を痺れさせたようだ。それでいて息は潜め嬌声を抑えていた。

 

「それ……プロデューサー、さんの……へ、へへっ……!」

 

 プロデューサーのペニスは当然のようにみなぎっていた。竿の主張が強すぎて、下腹部が強張ってしまうほどだった。

 李衣菜の視線はそれに釘付けだった。目ばかりか、体までおとなしく従順になった。本調子以上の勃起をいよいよ迎えて、李衣菜もしおらしくなったのか。それとも、やたらに響く雌蜜の音をプロデューサーへ聞かせようと静かにしてくれているのか。

 

「え、へへ……見えますよ、プロデューサー……おちんちん、カッコよくしちゃって……? でも、黙っちゃダメですー。緊張してます? それとも……確か、おちんちんがおっきくなるのって、血が流れ込むからですよね。頭に血は残してます?」

 

 プロデューサーは『頭に血は残してます?』のくだりを、もしかして李衣菜が自分に言い聞かせているセリフかもしれない、と考えた。

 いま薄暗い仮眠室で見ている李衣菜の秘所は、“あの時”消灯前の宿で見た彼女のそれより赤らんで見えた。

 

「頭も、しゃっきりしてくれてないと困りますー。ちゃあんと頭にも、私を焼き付けてもらわないと……」

 

 切っ先を入り口へあてがってやる。李衣菜の懇切ていねいな指導のおかげか、きちんと目視しながら指で微調整してやれば、童貞のプロデューサーであっても、なんなく道筋をつけられた。

 

「ナマ、ですね……やっぱり、安全日なの、バレてます……? “あの時”だってそうでした。さすがのスケジュール管理能力ですかね♥ 妊娠中にアイドルはまずいですもんね……それじゃ、これから私は、だいじょうぶな日のたびに、こうされて、だいじょうぶじゃなくされちゃうんですか……?」

 

 プロデューサーは李衣菜を見下ろしながら、四肢と腰に力を込めて、李衣菜の襞を一筋ひとすじ舐めるようにペニスを沈めていく。

 

「ぁ、は……ぁッ♥ プロデューサーさんが、童貞じゃなくなっちゃう瞬間の……もっと、聞かせてください、近くで……なぁに、ムチャな動きしても、私が抜かせやしませんって……♥」

 

 李衣菜は、両足をプロデューサーの腰に絡みつかせ、ぐいぐいと引き寄せてくる。そのために膣内の締め付け具合が急に変わって、プロデューサーはペニスも吐息も動揺させる。

 形もないその動揺を掴み取ろうとするように、今度は李衣菜の腕が広げられ、プロデューサーの首に巻き付いてくる。

 

「ひ、っぁ、ハ……え、へへ……つーかまえたー……っ♥」

 

 李衣菜は、肌の外側も内側もまとめてプロデューサーを誘導しているようだった。膣内のうねりも、肌と四肢の締め付けも、嬌声の甘さも、とろけるような体温も。

 どこへ誘導しているのか。

 

「お、く……根本まで、プロデューサーさんの、ぜんぶ……入れちゃって、ください……っ!」

 

 プロデューサーは、李衣菜の膣内を押し広げていくペニスに意識を集中させた。が、男らしく侵入者として振る舞おうとしても、彼女に従って奥へ導かれるにしたがって、粘膜同士が溶けて混ざりそうな陶酔に、意識が侵食されていく。

 

「覚えてくれてます……? カタいの、奥に突っ込んで……そしたら、私のおまんこがおちんちんシコシコぎゅーってシても……そう、動かないで、動かさせないで、ぎゅうって、ぇ」

 

 侵食は止まらない。体も頭も、快感で茹だっている。もう、動きたいのをこらえているのか、快楽が強すぎて動けないのか曖昧だった。

 肉体の敏感な場所もそうでない場所も、目の前で熱い吐息や唾液を漏らす少女とこすり合わせる。神経が絡み合って、体温を移し合って、そのうち意識も重ねてしまえるだろうか。

 

「それでぇ……声、も、息遣いも、私に……私の、すぐ、そば、でぇ……」

 

 プロデューサーの麻痺しかけた言語野が、無意識のうちに喉を鳴らす。

 

「こんな時に…『好きだ』なんて、言って、しかも私の耳元で……ずるい、ずるいですっ♥ 言ったら、私がダメって、教えたのに、ダメ、だめぇ……♥」

 

 李衣菜の膣内は、ナカを貫いたまま律動を控えるプロデューサーのペニスに対し、駄々をこねるように襞で責め立てる。ちゅこ、ちゅこ、ぶぴゅ、ぶぴゅと間の抜けた音まで鳴らして、身も世もなくしごきたてる。

 その責めをプロデューサーが受け止めながら呻くと、李衣菜はイヤイヤするように目を閉じる。

 

「や、やぁっ♥ そぇっ、それやらぁ、プロデューサーさんの……あはぁあっ♥ 童貞おちんちんにっ、こんなっ、あっさりイカされちゃうの、ダメ、ダメなのにっ♥」

 

 どうやら、プロデューサーが射精を耐えながら息を吐く響きが、李衣菜の予想以上に、彼女の琴線をかき鳴らしてしまうらしい。

 

「でも……聞きたい、ですっ♥ 私、プロデューサーさんの、声も、息遣いも……ぁめ、てぇっ……ぷろでゅ……も、もぅ……ム、りぃっ、無理らっ……ひうっ、そこ、ひゃ、らぁっ♥」

 

 李衣菜の“そこ”はがどこなのか、正直プロデューサーには曖昧だった。童貞喪失の直後に、極上の美少女から熱烈な膣内抱擁をもらって、射精していないのが不思議だった。“あの時”勃起できなかったことさえ、いまの焦らしの前座のように思えてくる。李衣菜の力作による“予習”の賜物だった。

 そう思うと、快楽と同時に、わがままに膣愛撫をねだる李衣菜へ、愛おしさがこみ上げてくる。

 

「ぁ、く、んふぁ……♥ は、ぁ、あああ……にぁ、ひぁあ……あ……♥」

 

 李衣菜は、うえからのしかかられ抱きしめられながら、ペニスで膣奥をいじめられながら、恍惚の呼吸を溢れさせていた。プロデューサーもそれに合わせて、顔と胸板を寄せつつ静かに迫ると、二人の吐息が混じった。心臓のリズムまで混じってしまいそうだった。

 

「ぇ、ふぇ……そ、そーですよ……これ、わたしの、よわい、やつ……ッ♥」

 

 プロデューサーは顔同士を近づけすぎて、李衣菜の表情がわからなかったが、それでも彼女が笑ったと確信できた。はにかみながら、楽しげな、調子のいい笑顔。

 そのまま膣肉がペニスをしごいてくる。

 射精寸前まで盛り上げられたペニスを、李衣菜のしっかり仕上がった膣肉でかわいがられて、そのままでいろ……というのは、プロデューサーにとって過酷だった。

 

「だめ、だぇですぅ……! や、やらぁっ! そこ、シちゃ、ぁ……お、おなか、ごりごりって、ぇ……んぅっ、あくっ、きゃうぅんっ♥」

 

 李衣菜をがっしりと保持しながら、やっと能動的に腰を使い始める。プロデューサーが――今度は俺が教える番だ――李衣菜の背中も腰も、ぶるりと戦慄で波打った。

 プロデューサーは、彼女の波打つ合間に、溜めに溜めて鬱屈した衝動を打ち付ける。

 

「はふ、ぅっ……!? ひゃあ゛ッ、お、ッ……ヤ、めぇ、え……こんな、の……ぷろでゅ……私、以外にシちゃら、ぜったいに、嫌われちゃうの、そんなの……ぉ、おっ……♥」

 

 いや、抑え込んでいたのは、ペニスの衝動ばかりではない。

 録音では、一方的にしゃべれるからって、言いたい放題に煽ってくれたな……と、プロデューサーは李衣菜の至近距離で口火を切る……誰が『リーナ専用』だって?

 

「あ、は……そっか、いいか……♥ プロデューサーさん、私だけの、ですもんねぇ……えへ、へ……♪」

 

 プロデューサーになじられたというのに、李衣菜はひどく嬉しそうに、表情も声音も蕩けさせた。

 

「ふぅっ、ひぅっ、はぁっ……ダメ、ですからね、私以外に、こんな……お、おく、ぎゅーって♥ 押し付けながら……はうっ、くぅぅっ……んふっ、んンっ、ぁっ……! ふぁ、ぉ、ぉお……ッ♥」

 

 李衣菜がプロデューサーにしがみついたまま首筋に噛み付いて、彼女の声が途切れた。荒い鼻息がすぅはぁすぅはぁとプロデューサーをくすぐるのはそのままだった。

 声と入れ替わるように、膣肉やその周りが騒がしくなる。粘膜が雌蜜とともにペニスをはしたなく締め付ける。プロデューサーが射精してもお構いなし。責めをねだる腰が、ずりずりとベッドシーツを引き攣れさせると同時に、下腹やおっぱいも甘ったるく執拗にこすりつけてくる。汗ばんだ肌同士が触れたり離れたりしてヌチャヌチャと鳴るのが姦しい。

 

「ぁ、ひぅ……な、ナカ、ぷろでゅーさー、さん……ぉ、く……そこ、す……すご、私、わかっちゃって……ぁ、うぅ……っ♥」

 

 もう李衣菜も許してくれるだろう、と思った。

 射精しながら、李衣菜の好きなやり方をもう一度。腕に力を込める。李衣菜の腰が痙攣しているのは、快楽を貪欲に貪ろうとしてか、濃厚過ぎる快楽に泡を食って逃げ出そうとしているのか。

 どちらにしても、のがしてはやらない。

 

「へぅ、ぅ、ぷろ、でゅ……はぁぉ、ぉおッ……も、わ、わら、ひ……ひぐっ、う゛ぅう……な、ナカ、キて……もっぉ゛お……っ♥」

 

 “予習”のおかげか、射精の直後もプロデューサーのペニスはしばらく勃起を保っていた。李衣菜の声が籠もって、濁って、細くなっていくと、さすがに“予習”の甲斐も薄れて、勢いを失っていった。

 

 

 

 

「プロデューサーさんも、こんど……声、録ったの、私にくださいよ」

 

 着衣の乱れをそそくさと直した李衣菜は、最後にMDRのヘッドバンドを掴んで首に引っ掛けた。

 

「そうしてくれたら……私“も”、プロデューサーさん専用になっちゃうかも……なーんて♪」

 

 どうやらプロデューサー“は”、既に李衣菜専用とみなされているらしかった。

 

「どんな響き、聞かせてくれるのかな……楽しみだなーっ、へへっ♪」

 

 プロデューサーにちゃっかり所有権を主張した彼女は、声も表情も、ちょっとシワが残ったジャケットに包まれたシルエットも、愛嬌と生意気さを一緒に振りまいて跳ねさせた。

 

(おしまい)

 

 

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