アイマスのアイドルが童貞をもらってくれるシリーズ 作:ふりーじ屋/家庭内禁書
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――ほらぁ、言ってよ、言ってよー。はーとえっちしたいですー、はーに童貞もらってほしいですー、って……♥
※
「Pちゃん、たいへんだよ!」
「ど、どうしたっ!?」
346プロダクション所属のアイドル・久川颯は、表情であわあわと動揺したようすを担当プロデューサーに向けつつ、内心はしめしめとほくそ笑んでいた。
二人が叫び声を響かせた事務所のフィッティングルームは、“折よく”ほかのアイドルや社員が近づいてこない予定となっていた。室内に備え付けてあるソファは、まるで自宅のリビングのようなデザインで“寝心地”も悪くなさそうだった(颯がソファを見ていると、プロデューサーが「最近のオフィスは、カフェやリビングみたいな寛げる内装が流行りらしい」と教えてくれた。フィッティングルームもオフィスに内装を合わせたらしかった)。
それらよりも、プロデューサーが本気で動揺してくれているらしいようすが、颯の心を躍らせた。
「見てよPちゃん……はー、ビキニの胸がパツパツになっちゃってる!」
颯がくるりとターンしつつ、惹きつけておいたプロデューサーの視線に向けて、水着を絡めた素肌を投げ入れる。青色系でまとめたハウスチェック柄のプリーツスカートが、勢いで一瞬だけひらりと広がった。
「Pちゃん、どう!? はーの……っ!」
颯の胸で『パツパツ』にされている水着は、前結びの白無地な三角ビキニトップ。アンダーバストの中心あたりにある結び目は、バストの膨らみを支えつつ、リボンのような可愛さを振りまき、ほどけてしまうんじゃないかと思わせる危うい挑発も繰り出す。
颯がプロデューサーにねだったデザインだった。
(これじゃ、くるくるリボンも回りだしてPON! ……なんて。うわぁ、Pちゃん見てる見てる……っ)
プロデューサーはあっけにとられつつ、ビキニで飾られている颯の乳房の谷間に、視線をおびき出されていた。息を呑み、言葉も出ていない。
颯はその注視を感じ取って、内心の頬をさらに緩ませてしまう。このまま視線で緩まされ続けたら、ビキニの紐を引かなくても勝手にほどけてしまうかもしれない、それどころか自分の体まで……と妄想してしまうほどだった。
「お、おぅ……そうだな、おおきいな。刺激的だ」
「でしょー? どうしよう……せっかく、はーのためにデザインしてもらったのにー!」
颯は深刻そうに眉をひそめたまま、肩甲骨をくっつけるようにしてデコルテと胸を張ってみせる。
(うわぁ……ブラと違ってワイヤーがないし、生地も少ないから……着心地、ぜんっぜん違う。それに、おっぱいの端のほうまで見せちゃってるっ)
乳房の膨らみを、ほぼ正三角形の生地で覆う三角ビキニのトップは、カップのあるブラと見せ方が明らかに異なる。ブラならば、アンダーバストも含めた両胸のふもとをワイヤーで支えて安定感を与えるが、三角ビキニはアンダーバストだけで保持する。胸の谷間や両腋側のふくらみの輪郭が浮き上がって、ビーチにお似合いの活動的なセクシーさをアピールできる。
颯の場合は、膨張色である眩しい白を選び、さらに胸の大きさを強調させている。
「お、おい颯、そんな……パツパツなのに胸張ったら」
「でも、撮影ならきっとこういうポーズするでしょ? 本番を想定しなきゃー」
颯担当のプロデューサーも、三角ビキニの特性を知識としては知っていた。
しかしプロデューサーは、颯の三角ビキニ姿を見て、玄人らしからぬ動揺を見せていた。
(おー、見てる見てる……? そう来なくっちゃ! Pちゃんの担当の中では、はーがいちばんおっきいもんっ)
颯担当のプロデューサーは、これまで年少組のアイドルばかりを担当していたため、自分のアイドルに三角ビキニなどの大胆なカットを着せて見た経験がなかった。
颯が三角ビキニをねだった理由には、これも含まれていた。
水着やランジェリーは、生地が少なければ少ないほど保持力が落ちる。三角ビキニは、(颯以外の)体の起伏が未発達な彼の担当アイドルへは「オトナになったらね」と言って聞かせる代物だった。
逆に、及川雫や豊川風花や月岡恋鐘などのB90やB100の巨乳では、支えなければならない乳房の質量・体積が増大するため、これまた大胆なカットは難しい。生地を減らしたままバスト紐だけ増やして、露出度を保ったまま安定度を高めようとする手があるが、そうすると水着ならではのスポーティさが薄れてしまうジレンマがある。
颯のB82というサイズは、ちょうどどちらにも引っかからない。
ボリュームがあり、横乳が腋のそばから盛り上がるところが陰影でくっきり出ている。それでいて、大胆なカットの三角ビキニでも支えていられる。
(うんうん。このぐらいなら、だいじょうぶでしょ。もしビーチバレーで飛んだり跳ねたりしなさい、ぐらい言われたら、はーも不安だけど……)
颯は、指でビキニを引っ張ったり寄せたりして、しっくりくる位置を試行錯誤しているふりをしていた。
(そう、うっかり飛んだり跳ねたりしたら、この水着じゃ……♪)
「あっ……わぁっ!?」
「……ぁあっ! 颯っ」
颯がプロデューサーの視線を確かめながら、デコルテの溝を見せつけつつ肩を動かす。瞬間、はかったように白の三角ビキニの紐が、颯からポロリと外れてしまった。
※
「……み、見た?」
「み、見てないぞ」
「ホントに見てないの?」
「ほ、本当に見てないっ」
プロデューサーは、花も恥じらう颯の柔肌に対し、とっさに背中を向けていた。
「Pちゃん、それ、はーの目を見て言える?」
「見て言える……って、そうしたら見えちゃうだろうが」
「Pちゃんの目に、はーのおっぱいが?」
「……そうだよっ」
躍っていた颯の内心が、プロデューサーに背中を見せられた途端、焦れったくもだえていた。
プロデューサーが羽織っていたジャケットは、グレーのシャークスキンだった。ふつうのジャケットの綾目は右上から左下に通っているが、シャークスキンでは逆織になっていて、生地に細かいジグザグ模様となる。一歩離れた颯から見ると無地に見える。それでいて、颯が頬をくっつけそうなほど生地に近づけると、シャークスキン(鮫肌)の名にふさわしいジグザグ模様がはっきり見て取れる。
プロデューサーの態度も、遠ければつるつる取り澄ましているが、近づけばジグザグに錯綜して……と、颯は妄想した。
(こんな見た目だけど、肌触りはふつうなんだね。別に、ザラザラしてない……まぁ、そうだよね)
「は、颯……?」
「Pちゃん」
プロデューサーは颯に背を向けたまま、つむらなくてもいいまぶたまで閉じていた。だから背中のジャケットごしになにか柔らかいものが触れても、それがなにか確かめられなかった。
(Pちゃんの背中、おっきい……この背中を……いや、Pちゃんの、ぜんぶを)
「Pちゃんは、はーの体に興味ないの?」
颯の声音は、からかい半分、恨めしさ半分。
プロデューサーに「それはジャケットごしのはーの素肌」だと念じる。
「Pちゃんは……はーの体、見てて興奮しない? はー、けっこうスタイル自慢なんだけどな」
「颯、そんな気安く男に肌を見せるんじゃないって」
「そうだねー。アイドルの肌は、高く売らなきゃ! だもんねー」
「そういう意味じゃなくて」
颯のスリーサイズは82-56-82で、デビューして徳島から上京する前は並ぶ者が(少なくとも颯の周囲には)いなかった――『いままで、地元だと、はーよりすごい子とかいなかったし』――さすがに颯がアイドル業界へ飛び込んでみると、颯以上のメリハリボディを見せられる機会もあったものの、颯のプロデューサーが担当するアイドル中では『はーがいちばんおっき』かった。
颯はそのまま自信をプロデューサーへぶっつけ、きょうまで何度もたしなめられていた。
「見るだけじゃ、だめ? 服ごしでもだめ? 手で触れないと、興奮しない?」
「俺を興奮させてどうするよ、颯」
颯は、床のビキニも拾わないまま、頬と乳房の素肌をプロデューサーの背中へ押し付けていた。颯の柔らかさと声の具合で、プロデューサーは目を閉じたままそれを察したようだった。
(Pちゃんを『興奮させてどうするよ』……? そうだね……はー、Pちゃんに……)
「Pちゃん」
「……颯」
「はーって、Pちゃんに選ばれたアイドルだよね」
「そうだな」
颯は346プロダクションのオーディションを通過した後、とある先輩アイドルからそれとなく「あなたを面接したプロダクション社員たちのうち、あなたを合格させようとしたのは、いまあなたを担当している彼一人だけだった」と教えられた。「この世界は厳しい、あなたの立場は首の皮一枚なんだ」とわざわざ言い聞かせてきた。いささか冷え冷えした先輩風だった。
その先輩アイドルは満足な成果を得られず、颯がデビューした頃にアイドル活動へ見切りをつけ去っていった。いまの颯は、その元・先輩アイドルの先輩風を、彼女自身に言い聞かせたものだった、と解釈している。
(もし、あの先輩の言うことが本当だったら……Pちゃんは、はーのこと……)
「だからさー。あんまりPちゃんから興味なさそーな素振りされると……はー、ちょーっと不安になっちゃうかなーって」
「あのな……俺は、颯の体が目当てでプロデュースしてるわけじゃないから」
「んもー、ここでかっこいいこと言っちゃうー?」
「かっこいい? 当たり前のことだろ……っ」
(……Pちゃんは、はーのこと、どこかで……俺が見つけた、俺だけの女だ、って思ってるはず)
「とかなんとか言って、Pちゃん女の子を乗せるのうまいからぁー……もしかして、はー以外のコへ、手を出してたりー? もしかして、なーとか!」
「だからそういうのはないって! 颯から見て、俺はどんな男なんだよ……だいたい、颯たちには、そういうのはまだ早い、早すぎるよ」
「じゃあ、Pちゃんの年ならいいの?」
「そういう問題じゃあないよ」
年齢を言い訳にするのはプロデューサーの失言だ、と颯は思った。仮に、例えば颯より一回り年上の三船美優や川島瑞樹が誘惑してきたら、応じたいのか。応じるというのか。
意思でどうにもならない年齢をわざわざ持ち出すのは、意思では拒絶できないからでは。
いまの颯にとって、プロデューサーの失言は願ったり叶ったりだった。
(そこを突いて……いや、もう何でも使って、揺さぶってあげる。Pちゃんっ)
「実は、はーが“早すぎ”って知っても、Pちゃんは、はーのこと……」
「あ……っ、颯、それ、どういう……?」
プロデューサーの動揺を、颯はジャケットまで伝わる震えで察した。
「はー、Pちゃんになら教えてあげてもいいけどさ……はーだけが教えるってのは、フェアじゃないよ。Pちゃんも、はーの質問に答えて……一つだけで、いいから」
颯の、経験者だけが持つ嗅覚が、ある疑問を作り上げる。疑問は颯の打算に乗って、プロデューサーで打ち出される。
「Pちゃん、もしかして童貞?」
※
「……俺が、童貞だとしたら?」
颯は、プロデューサーが童貞であると確信した。
そして、彼の童貞を奪わねばならないと決意した。
「答えになってないよ、Pちゃん」
(Pちゃんは、ギョーカイジンなのにおカタいから、ホントにおカタいから……そーゆーのが、担当してるちっちゃいアイドルのコや、そのお父さんお母さんにウケいいんだろうね。実際、はーも――きっと、なーも、パパも、ゆーこちゃんも――Pちゃんだから、安心してアイドルができるの)
「童貞だよ、俺は」
「……そっかっ」
「秘密にしてほしいな」
「わかってるよ。Pちゃん、それこそ『当たり前のこと』でしょっ」
プロデューサーは、自分の体面より颯の貞操を優先させたようだった。
(……はー、ついさっき『はーが“早すぎ”って知っても』って、Pちゃんに匂わせたのにね。ホントにおカタいの)
颯はプロデューサーの判断が嬉しく、それ以上に危うく思った。
(おカタいだけあって、免疫なさそー。はーがオトナになるまで、持つかどうか……意外と、なーあたりなら引っ掛けてコロリと転ばせちゃうかも。そうなったら……)
颯の素肌は、慕わしい男の濃厚な気配を浴びて、のぼせそうなほど火照っていた。
(うん、これは……必要なことなの。はーが、Pちゃんのもとで、安心したままアイドルを続けるためには……)
「Pちゃんがホントのこと教えてくれたから、はーも質問に答えるよ。なんだっけ」
「……いや、颯、思い出すな。それは」
「あぁ、思い出した。はーがヴァージンかどうか、だっけ」
(地元では、なーより、はーのほうが……そういえば、アイドルになってから、そーゆーことしてないんだよね)
「上京する前に、シちゃってた。けっこうね。地元じゃ一番だったよ」
「……颯、もしかして」
「信じられない?」
「颯が言ってた『みんなに好きって言ってもらいたい』って、そういう――」
「――それは違うよ!?」
いきなり初対面のときのやり取りを持ち出されて、颯の脳裏にプロデューサーとの記憶がくるくると回った。
(なんで、Pちゃん、ここでそんなこと思い出すのさー……あ、ヤバ、ここではおっぱいだけのつもりだったのに、はー、止まれなくなりそう……っ)
颯はプロデューサーの首に腕を巻き付けた。首元に顔を押し付け耳元でささやく。
整髪料と汗の混じった匂いで、颯はめまいをおこして、プロデューサーにいっそう体重をかけてすがりつく。
ささやきは止めない。
「シてあげよっか、Pちゃん」
「颯……あんた、それで俺が『シてほしい』って言う男に見えるか」
「だよねーっ」
颯は、プロデューサーの首にかけた力と体重を、ふっと緩めた。声音を軽くした。
プロデューサーの背中や首に浮き上がっていた緊張が緩んだ。
「Pちゃんがシたいっていうんならよかったんだけど、シたくないっていうなら……」
「……なら?」
(ヤバいなぁ、これ言ったら、Pちゃんから幻滅されちゃうかも……すっごくエゲツない手だから)
しかし颯は、緊張を緩めても攻め手は緩めない。
(でも……いま、はーに諦めさせるっていうんなら、このぐらいはなんとかしてよ)
「このまま、はー、大声出すよ」
「……颯?」
(諦める……もしそうなったら、はー、アイドルも諦めちゃえるかな)
颯は、ついにプロデューサーの前に回り込んだ。
「はー、本気だよ」
少なくとも颯の中では、プロデューサーは彼女の素肌に粘ついた視線をくれていた。
それはある種の投射で、粘ついているのは颯の胸に宿った欲望のほうだった。
(Pちゃん、見てる……はー、ちくび、たっちゃってるな……っ)
アイドルのプロデューサーでありながら、女性のおっぱいを遠ざけてきたこの男から、何回も揉まれ吸われ弄繰り回されたい。そのせいで、もっと豊かなバストにされてしまいたい。そうやって大きくされたふくらみを衣装に包んでステージで躍らせたらどんな気分がするだろう。
颯が胸を下から持ち上げて、谷間を強調してやると、プロデューサーの視線が泳いだ。
胸の大きさを強調するとともに、颯の『本気だよ』を乗せた雄弁なボディランゲージ。
「……颯」
「大声出しちゃうよ」
ふと颯は、凪から聞いた話を思い出した――「白い目で見る、というのの『白い目』というのは、本当に『白目』で見ている……つまり見ているふりをして目をそらしていることらしいですよ。じとーっ」――けれど颯には、プロデューサーの白目が降伏の白旗に見えた。
「それは、勘弁してくれないか」
颯の直感は正しかった。
「……そっか。なら、それは勘弁してあげるっ」
(ホントにPちゃんったら……ちょろい、とは言わないよ。でも、ここではーが退いたら、あとでぜったい誰かにとられちゃうだろうなぁって)
いい意味でもわるい意味でも、颯はプロデューサーを信じているのだった。
※
「じゃあ、Pちゃんははーがオナニーしてるところ見ててね」
「何が『じゃあ』なんだよ」
颯は、寝心地の良さそうなソファ――フィッティングルーム備え付けにしてはオーバースペックであった――に、服をはだけ胸の素肌をさらしたまま腰を下ろした。
「……ウォーミングアップ?」
「な……そ、そうかい」
プロデューサーは、颯から『あんまりPちゃんから興味なさそーな素振りされると……』と言われたのをキにしているのか、それとも単に開き直ったのか、床に膝をついて目線を下げ、颯のしどけない姿を見つめていた。
(えっちなところ、見るだけならいいでしょ……って。でも、そっからズルズルって――「一度イエスと言ったらノーと答えにくくなってしまいます。フット・イン・ザ・ドア。あくどい訪問販売の手口だな」――やかましいよ、なーっ)
「だいじょうぶだよー。いきなりドア開けられちゃってびっくり! なんてことは、ないハズだし……」
「……ハズ、って」
颯が双丘の頂点近くに、左右それぞれの人差し指で軽く触れると、熱っぽく後を引くくすぐったさが走る。彼女の想定よりも、もう少しあからさまにバストがぷるんと震える。
「まぁ、万が一そーなったら……Pちゃんの体で、はーの見せちゃいけないところ、隠してね」
「俺にも見せちゃいけないんだぞ」
「でも見てて欲しいの。はーの気持ちよくなるところ。お願いっ」
「……おう」
プロデューサーに――正確には、他人に――見られながらのオナニーは、もちろん颯にとって初体験であった。
(お、思ったよりずっと、敏感になってる……? はーの体も、Pちゃん好き好き、早くシたいって言ってるのかな……っ)
颯は、さっきまでプロデューサーを大胆に揺さぶってきたのと反比例するように、手と指を慎重に運ぶ。指先は、円を描いて、胸のラインからぽってり浮き上がり始めた乳輪をゆるゆる行き来する。
刺激はわずかだった。
プロデューサーへ乳首を『見てて欲しいの』とアピールしてしまっているようで、興奮は激しくなった。
「んっ……は……♥ Pちゃん、はーの……見てる……?」
「み、見てる」
颯は、口内にたまってしまったよだれを、くちびるの端から指でぬぐう。甘酸っぱく生臭い。芳しくて押し付けがましい。
颯はアルコール飲料を一度も口にしたことがないが、もしかしたら酒酔いがこれに似ているかもしれない、と思った。酒精よりプロデューサーを手ひどく酔わせてやりたい、とも思った。
「ひぁ、あっ……♥ びんかんに、なっちゃって……」
「あ、ぁ、颯、そんな……っ!?」
「スリスリするだけじゃ、Pちゃん、退屈しちゃう……? きゅって、つまんでみようか、はーのちくび……♥」
颯はソファに肘と肩を食い込ませ、あらためて胸全体を誇示してから、手首を乳房の谷間あたりで交差させる。それから両手の親指と人差し指でそれぞれ逆側乳首を挟んで、くいくいっと軽く引っ張った。手首と前腕でアンダーバスト側からこんもりと盛り上げられたバストラインが、頂上からふもとまでふるふると揺れた。
「あッ、んんっ……ね、ねー、Pちゃん……♥ はーのおっぱい、好き……?」
「す、好き……だけど、はーの、おっぱい……」
「はーのおっぱいは、Pちゃんのこと好きって言ってるよ……♥ Pちゃんに見られてるだけで、こんなの初めてってぐらい、興奮してる……っ」
颯の肌は、頬や耳だけでなく、首筋や鎖骨周りまで紅潮していた。プロデューサーは、ここで颯が着用しているはずだった白の三角ビキニを思い出した。颯の肌は、彼女が外出好きな割には白い。ビキニの白はその肌に合わせた。いまここでビキニを着け直させたら、白があまり浮き上がりすぎるだろうと想像した。ニプレスなしでは、いま颯自身の手でいじめられている乳首が、ぽっちり浮き出てしまうだろうとも予想できた。
「だめ、だめぇ……! Pちゃん、そんな目……はー、もっと興奮しちゃう……っ!」
「……あぁ、俺のせいで、颯が……?」
そう言いつつ、颯はプロデューサーの目や表情を見ていなかった。
見ている余裕がなかった。
颯の痴態を目をそらさず見つめていてくれる、と信じるだけでじゅうぶんだった。
「ね、ねぇ……Pちゃん、Pちゃんっ……興奮してくれてる? はーの、えっちなおっぱい、見るだけで……」
「……てるよ、颯」
颯は、プロデューサーをうわごとで呼び続けながら、指先の動きを激しくさせた。
それに張り合うように、乳輪はぽってりとした弾力を増して、乳首はツンと立ったまま。ねじられてもつねられても屈しない。逆に電撃的な快楽を打ち返してきて颯を追い詰める。
「あ……Pちゃんだめっ、はー、ちくび、いっ、いッちゃ、あ……っ♥」
薄色の腰まで伸ばしていた颯のストレートヘアが、ソファで痛ましくクシャクシャに乱れる。仰向けのまま背中をそらし、肩甲骨がソファと後ろ髪をずりずり痛めつける。藍と白のハウスチェック柄が乗ったプリーツスカートがひらひら揺れる。その向こうでは腰が浅ましいまでにヘコヘコと揺らされているらしい。それを誇示するように割られた両膝が、スカート裾かチラチラと覗く。
童貞のプロデューサーでも察せるほど、颯の体はセックスを求めていた。
「あ……っ♥」
「……それも、俺のせいってか」
颯が乳首絶頂に達する寸前、プロデューサーが颯に詰め寄って、彼女の両手を掴んでいた。
(Pちゃんに、Pちゃんに、はーのおっぱい……おっぱい以外も……っ♥)
颯は、自涜絶頂を止められたのが恨めしかった。止めてくれるのが待ち遠しかった。
「やっ、だめっ……! Pちゃ、あっ、あっ、あぁぁっ……!」
「颯」
プロデューサーから『するぞ』とささやきを流し込まれた颯には、彼の雄欲を釣りだした達成感と、それでもどこかカタさの抜けない彼への安心感が、二つ入り混じって湧きあがっていた。
※
「はぅっ、Pちゃ、んっ、は、はげし……んんっ、ひっ、く、はうぅうっ……!」
プロデューサーの手でふくらみをこね回されると、颯は気恥ずかしさと興奮が、全身からとめどなく溢れてくる。
(いけないんだ、はしたないんだ、Pちゃんったら……♥)
「んんっ、やぁっ……! だ、め……はうっ、うぅっ!」
「なら、そんなに嬉しそうな声出すなよ。顔も……見てみるか? ここ、フィッティングルームだしな」
颯は、ソファにぐりぐり食い込ませていた頭を、プロデューサーの手ですくい上げられ、鏡のほうを向かされる。
(あ、は……なんでこんなに、気持ちよさそーな……グラビアだったら、媚びすぎでボツにされるやつだ……)
「颯も、このぐらい男を煽れる顔ができるんだな……『早すぎ』なんて言った俺がバカみたいだ」
「じゃあ、Pちゃん、はーで勉強しなきゃ、だね……♥」
プロデューサーの手付きが強張って、颯の肌に痛みが走った。
それでも颯は、甘い声と蕩けた顔を止められない。
「でも、颯は可愛いよ。可愛いって恐ろしいな」
「なぁに? よくわからないけど……だいじょうぶだよー……はー、怖くないよ?」
「……バカにされてるのに、許してしまうから」
プロデューサーの指が颯の肌に食い込み、彼女の肢体がヒクヒクと細かく脈打つ。
「はうぅっ……!? ひゃ、や、ぁ……あぅ、んんんっ!」
淫らな心地よさが、颯の腰から頭まで背骨で響く。
(ふふ、Pちゃんったら……『バカにされて』って、逆でしょー。Pちゃんが、はーのこと甘く見てたのっ)
颯は、鏡に映る自分を見て恥じらう……ふりをして、目を閉じたままにしていた。
そのほうが、荒れ模様に染まっていくプロデューサーの鼻息と手付きを、濃密に味わえた。
「や、やぁっ、らんぼうなの、ぁ、あっ……♥」
「そんなこと言うなら、颯がいい具合なのを教えてくれよ……でも、さっきの颯、けっこう手荒いオナニーに見えたんだが」
「はーが自分でするのと、Pちゃんにされるのは違うのー!」
(……あっ♥)
颯がうっすらと目を開けて視線をずらすと、プロデューサーがスラックスの股間をはっきりとつっぱらせているようすが見えた。
「なんならさ、Pちゃんも味わってみよーよ」
「味わう?」
「Pちゃんのおちんちん、はーがいじってあげるって。さすがに、オナニーはしたことあるよね?」
颯はフフンと鼻を鳴らし、わざと嘲りの響きをぶつけた。
プロデューサーの中では、冷笑への不満と快楽への期待がせめぎ合っているらしかった――颯はそれを察した瞬間、自尊心が2倍も鼓舞された。
「んんっ、Pちゃんの、おっきいね……はーのおっぱいでも、ぜんぶは、むぎゅー♥ ってできないかな……」
プロデューサーがソファに腰掛け、颯が床に膝立ちとなる。
(さっきPちゃんにオナニー見ててもらったときと、鏡写しみたい――『これがホントのmiroir(鏡)ですか。ヤラしいな』――だから、なーはうるさいよっ)
颯は、凪の幻影を振り払うように、むぎゅむぎゅと勢いをつけてプロデューサーのペニスに肌を寄せ、乳房で肉茎を包み込む。
「うわ、がっちがちだねPちゃん……はー、やる気ますます出てきちゃう」
パ・イ・ズ・リ……♥ と、淫らな奉仕の淫らな語彙は、くちびるだけで紡いだ。颯は、そのくちびるをプロデューサーの目に読ませたあと、視線を引きずり込むように勃起の先端へくちづける。
「ぐ、ふぁ……! は、やて……っ」
「ん、ぷっ……ちゅ、んちゅ……♥ どうかな、ちゅーみたいに優しいのでも、キくでしょ?」
プロデューサーの鈴口からは、既に先走りがヌルヌルと漏れていた。それが颯の口腔粘膜に塩辛くしみて、じゅくじゅくとよだれを催す。颯はその潤いをプロデューサーの勃起へ垂らし、くちびると乳房で塗り拡げる。
(Pちゃんのおちんちん……胸でぎゅーってしてあげると、ごつごつしたとこ……食い込んでくる、おっぱい、うずいちゃう……っ♥)
颯がパイズリフェラに興じながら、プロデューサーの顔色を探ろうとすると、ちょうど苦しげに目を細めるプロデューサーと視線がぶつかった。前触れなしの上目遣いを決められ、プロデューサーのペニスや太ももに動揺と興奮が波及する。
「もっとして欲しいの?」
「あ、ぅううっ……気持ちいい、颯に、してもらって……っ」
「Pちゃんは、自分よりずっと年下の女の子に、おっぱいとくちびるでイジワルされるの、気持ちいいんだ」
プロデューサーのうめきが、颯をさらにエスカレートさせる。
「じゃあ……さっきコリコリしてくれた先っぽで、もっとイジワルしてあげる」
颯が手のひらと手首でバストを支え、張り詰めっぱなしの両乳首をペニスへこすりつける。
「こーすると……はーも気持ちいい、Pちゃんも気持ちいい……でしょ? 最高だよねっ」
パイズリの焦点を乳首に絞り込んだことで、ペニスへのストロークが細かく、刺激は強くなった。
「うぅぐ、颯、はやて……それ、本当に、えろ、すぎだ……!?」
「えろいって、Pちゃんこそっ……! ふふ……んちゅ、ちゅぷぅ、くちゅっ、ちゅっ……ちゅぅうぅー……っ」
(久しぶりだけど……パイズリって、気持ちいいものなんだねー。それとも、おちんちんがPちゃんのだから、かな……?)
颯がパイズリフェラに没頭して時間を忘れ去った頃、プロデューサーが颯の肩に手を触れさせる。
「颯、ぇ……もう、出そう、出る、から……!」
制止の合図らしかった。
颯は一瞬だけ動きを止めた。
「出そうなの? うん、わかった」
「はや……ぁぉおっ!? だから、でる、とめ……っ!」
「やーだっ♥ いやなら、我慢して?」
バストのふくらみを、またむにゅむにゅと変形させてペニスを包み込む。肌ずれはぬちゃぬちゃとよだれまみれの先走りまみれ。あるいは汗も混じっていたかもしれない。
「でも、はーは……もう、Pのちゃんがはーのこと甘く見れないように、本気出しちゃう」
颯は、手をプロデューサーの腰に回した。パイズリに必要な圧迫は、内肘と腕で確保する。
パイズリと言うより、ペニスへの抱擁だった。
「くっ、ぐう……! 颯、どういうつもりだ……ぁあっ!? ぅううっ、あぁ、そんな、あっ!」
谷間を強調しつつ竿を擦り上げる。くちびるをカリ首に近づけて、舌先で裏筋をチロチロとくすぐる。鈴口が喘ぐようにパクパク開閉していて、颯は勝手に口角が釣り上がるのを感じる。
「おちんちんの先っぽが、おねだりしてるみたいだね……♥」
鈴口どころか亀頭を一気にぱっくりとくわえ、じゅくじゅくよだれまみれの頬裏でしごく。
頬をすぼめて、じゅぱ、ぶじゅ、にゅぱ……と、行儀の悪い水音を鳴らす。
(ふふ……こうすると、おっぱいって、ただ柔らかいだけじゃなくって、みっちり詰まってるんだってわかるよね? おちんちんで感じて、はーのおっぱいを覚えていって)
「だ、ぇ……ぁ、ああっ、はやて、ぇ、すまない、もう……あ、ぅううっ、あぁあぁあぁ……っ!」
プロデューサーの断末魔が始まって半テンポで、颯は亀頭に舌を巻きつけて、できるだけ粘膜を覆うようにした。ぶぴゅ、ぶぴゅ、とプロデューサーの精液が颯の味蕾にぶつけられ、受け止められる。精液の源泉たる睾丸は体外でぶらぶらしているにもかかわらず、颯は射精が深部体温のごとくじわじわ温かい、と感じた。
(うわ、えっぐぃ……でも、最後まで、逃さないよっ……♥)
精液の生臭さはえぐく、粘り強かった。こってりと颯の舌や歯や口蓋に張り付いて離れなかった。それで颯は、プロデューサーの先走りや自分のよだれで精液を薄めながら、喉を鳴らして精子を飲み込んでいく。
「んぐ、ぉっ、ぷふ、ぁ……うぁ、うぇえ……まっずい……♥」
「あぁ……まぁ、そうだろうなぁ……」
颯が口からペニスを解放すると、亀頭と竿に白濁液がべたべたと残っていた。
颯はふたたびペニスに挑みかかり、プロデューサーの絶頂のほとぼりへ舌を這わせ舐め取っていく。それを止めようとしたプロデューサーの手は、颯の上目遣いに縛られて、彼女の肩へも届かなかった。
※
颯のお掃除フェラの甲斐あってか、パイズリフェラで射精したあとのプロデューサーは、反り返るほどの勃起を維持していた。
それに正対しながら、颯はプロデューサーを膝立ちでまたぐ。スカートも下着も、ビキニのとなりに脱ぎ捨てた。
「あ、そうだ。危ない、危ない」
颯は、ビキニよりはるか前に部屋の片隅へ打ち捨てていたかばんから、パステルポップなデザインの名刺入れを引っこ抜き、そこから1包のコンドームをつまみ出した。
「うーん……ま、だいじょうぶか」
「なぁ颯、『だいじょうぶ』って、何が」
「使用期限。あ、着けなきゃだめだよ? はー、ナマはしたことないし」
「ああ、そう……なんで名刺入れに?」
「コンドームケースだと、わかる人に見られたらバレバレだから。名刺入れも、はーの年で持つのは怪しいかもだけど、少しはマシかと思って」
プロデューサーがあっけにとられている間に、颯は手際よくコンドームを開封して、勃起へ装着してやった。
「はいっ。じゃあ、そのまま寝ててね、Pちゃん……はーが、Pちゃんのはじめて、もらったげるっ」
プロデューサーは、颯を拒絶できない。
颯の視線は、下から見上げる上目遣いだけでなく、上から見下ろす俯瞰でも、プロデューサーを束縛できるらしかった。
「はーが上のほうが、おっぱいがおっきくてきれいに見えるでしょ。触るのは……まぁ、入れるまで我慢して」
プロデューサーが見せつけられた颯の秘所は、齢相応に幼いようにも、齢不相応に熟れているようにも見えた。
恥丘はふっくらとゆるやかな曲面を形作り、ほとんどパイパンだった。恥毛よりも愛液の泡のほうが目につくほどだった。
陰唇はつつましくつぼまっていて、みずみずしい颯の本来のくちびると同じ色味を帯びていた。プロデューサーの指一本がちょうどよさそうな具合だった。
それらだけを見れば、颯の女性器はしとやかなほどだった。
「あぁ、はーのおまんこも見たいよね。こっちは……うーん、たぶんきれいでしょ。はー、ヒトのおまんこじっくり見ないけど」
一方で、つつましい陰唇の上端あたりには、陰核がぴょこんと発情をアピールするように据わっていた。陰唇からは、とろとろと濁った本気汁が、局部どころかほっそりした太ももまで垂れていた。見た目は可愛らしくても、肌の内側には、オスを求めて激しく盛るメス肉が潜んでいる……と見せつけていた。
「Pちゃんは、そのまま。はーに、ぜんぶ任せてっ」
颯はそのまま、フェラチオを再現するようにぱっくりと膣口でペニスを捉えようとする。
「んんっ、ふ、ぁ……んんっ……!」
(う……久しぶりで、感覚を忘れちゃってる? それに、下がソファでいまいち安定しないな……)
「あ、あの……颯……」
「……なーに。おっぱいも、おまんこも、待ち遠しいのー?」
(ただでさえ、おっぱいおっきくなってから、見えにくくて、やりにくいのに……でも、ちゃんとリードしなきゃっ)
颯はあえて挿入前に腰を落とし、膝頭と脛でソファカバーにシワを刻みながら、恥丘をペニスの根本にぐいと押し付ける。
根本と膣口をこすり合わせ、その感触を頼りに挿入へ詰めていく。
「あ、でも……そーいえば、はー、Pちゃんから……はーとえっちしたい! って、まだ言ってもらってないよー」
「……あぁ、言ってないっけ、か」
本当に言ってもらってないかどうか、颯は正直なところ記憶に自信がなかった。しかし気にしなかった。
プロデューサーには何回だってねだって欲しかった。
「ほらぁ、言ってよ、言ってよー。はーとえっちしたいですー、はーに童貞もらってほしいですー、って……♥」
「颯……はやて……っ!」
プロデューサーの呻きが屈辱だとしても焦燥だとしても、颯は優越感で心が波打った。
心の波打ちを映すように、バストもゆさゆさと無邪気に揺れた。
(あ、これ……はーのクリも、こすこすって……これは、これで……♥)
颯がヘコヘコと空腰を使うと、プロデューサーは首を絞められたような苦悶を漏らす。
それはいま目に映る淫らな誘惑であり、あとで襲ってくる欲張りな搾精予告でもあった。招きながら脅すダブルバインドだった。
(Pちゃん……まだ言ってくれないんだ。はーじゃ、いや? ずっと年下のはーに、ぶんどられるみたいに童貞卒業って、くやしい?)
颯のぷっくりふくれたクリトリスが、プロデューサーの裏筋を撫で、カリ首をこすり、鈴口をくすぐった。
見かたによっては、クリトリスをペニスにねじ込むという顚倒した構図にとれた。
(それとも、もしかしてPちゃん気づいちゃったのかな)
それは倒錯的な興奮とともに、プロデューサーにも颯にも、いやおうなく本来のセックスを連想させた。
(はー、Pちゃんに焦れったいところも実は気に入っちゃってるんだ、って……♥ Pちゃんが焦れったいからこそ、はー、いまここでPちゃんの初めて、奪っちゃえるんだもん)
「なぁに、Pちゃんっ」
プロデューサーが喘ぎ喘ぎつむいだ言葉は、要求寄りの懇願といった響きで、颯の脳裏にしみた。
「……よく言えました♥ すっごく、嬉しいよ」
あれだけ狭そうにつぼまっていた颯の膣口は、にゅるにゅると柔らかく広がって、夢のようになめらかにプロデューサーのペニスを飲み込んでいった。
※
「ふぁっ……あっ、あ、やぁんっ♥ そんなに、待ち遠しかったんだ……」
「あ、ぁああ……」
「Pちゃんは、はーとえっちできて、嬉しいかな」
「……うれ、しい、すご――く、うっ」
颯が不意に膣内をきゅううと締め付けると、プロデューサーの声が濁った。まるで声帯まで締め付けられたようだった。
「そっかー、嬉しいんだー。はーが、いまPちゃんとえっちできて嬉しい! って思ってるよりも?」
「それは……わからないな」
「はーがトップアイドルになるよりも?」
「それは、さすがにトップアイドルだよ」
「あははっ。やっぱりPちゃんだ!」
颯は、涼しい顔でプロデューサーに感想を言わせながら、内心では腰を駆ってプロデューサーを貪りたい衝動を必死に押し留めていた。
(Pちゃん、童貞だから優しくしないと……それに、これ、ソファだからなぁ……)
ソファの心許なさは、素股のときに気付かされていた。
颯とプロデューサーがのしかかったまま揺らしたとして、ソファはベッドほど揺れに耐えてくれる保障がない。
(はじめてで、気まずい思いさせたくないもんね……あー、わかってたけど、うずうずする……っ♥)
颯がリードする律動は小刻みで、リズムの変化も緩やかだった。下腹部の肉と肌が潤滑液にまみれながら打ち合う音は、しとしとと湿っぽく体にいつまでもまとわりつきそうに鳴る。
「あ、ぁああ、颯のなか、気持ち、いいっ……!」
「ふふっ、はーのなか……覚えてくれた? もう忘れない?」
「颯……男がここまでしてもらって、忘れられるかよ、もう……」
「へへー、それじゃあー……」
颯はプロデューサーの手を掴んで、自分のバストへ押し当てる。
「えへへ、おまたせっ♥」
「お、ぅおおっ……!」
プロデューサーのメス乳への欲が一気にあふれたのか、膣の搾精で力まされたのか、彼の指先が颯のふくらみをぎゅむぎゅむと歪ませてしまう。痛みさえ感じさせる愛撫に、颯は悩ましく眉を寄せ目をうるませる。
「う……い、たぁ……っ!?」
(おまんこ激しくできないぶん、こっちキツーくしてもらうの、アリかな……?)
「あ……すまん、颯、つい……っ」
「へぇ、いま『つい』って聞こえちゃったけど……Pちゃん、はーのおっぱい、いじめてみたかったんだ……♥」
プロデューサーの謝罪で、颯は頬を緩ませる。まるで、この男へまたひとつ一線を越えさせた証のように聞こえてならない。
「……いじめてみたいと思ってた?」
「颯……う、ぅう、そう、だ……」
「どんな感じでー?」
颯は、ついさっき自分の胸を乱してきたプロデューサーの手付きより、ずっと力を込めてプロデューサーの手首を握った。手首のあたりでゴツゴツする彼の骨を、無性に掴んでいたかった。
「別にー。はー、もしイヤだったら、イヤー! って言うよ」
「……無理は、してないか、颯」
「イヤー! ってフリは、するけど」
「なんだそりゃ」
颯がニコニコと屈託なさ気な笑いを押し付け続けると、やがてプロデューサーも表情を緩めた。
代わりに、指先へ緊張が流れ落ちる。
(あ……おっぱい、まわりから、深いところ、ぎゅーって、ぐいぐいって……っ♥ 心臓、掴まれちゃうかも……もしかして、ドキドキも、伝わっちゃって……!)
プロデューサーの指先が、緊張をまとったまま颯の食い込み、肌ごと胸郭を撫でる。
「そうだよー……おっぱいって、膨らんでるところだけじゃなくて、その周りも……さっきのビキニで見せちゃってたところも、気持ちいいの……♥」
「骨は、骨で……触っちゃいけないところ触ってる感が、あるなぁ」
「……Pちゃんは、いいんだよっ」
指の付け根でコロコロと転がされてた乳首が、弾力を増す。それを催促と見たか、プロデューサーは指の根本で挟んで、バストのふもとと頂を同時に責める。
「あ、ぅ……いっぺんにコリコリなんて、やるねー……♪ 水かきっていうのかな? そのあたりで、刺激するのも、いいよ……っ」
(ちくびっコリコリ、くにくにっ♥ はーが見せてあげたやつ♥ いじって、こねて、ちくび、ちくびぃ……♥)
「なーに、Pちゃんはこっちの触り方が好き?」
「……そうかもしれない」
「指先で……いじめちゃってるって感じ、するもんね。あと、指先って触る方も敏感で……っ」
(おっきくしっぱなしの、ちくび、つまんでぇ、ぴんぴんってぇ、きもちぃとこ、狙い撃ち……っ)
「いーよ、Pちゃんっ。ゾクゾクして、ドキドキしてるけど、Pちゃんだと……不思議だね、安心もできるんだ」
颯の『安心』は、ほんの少し強がりの向こう見ずが混じっていた。
プロデューサーになら、もっとゾクゾク、ドキドキさせられてみたかった。
(んー、それにしても……はー、こっ、こんなに……おっぱい、ちくび、弱かったっけ……んきゅっ♥ ま、またキちゃう、ちくびこねこねってぇ……♥)
「……Pちゃんは、はーのしたいこと、いつだって考えてくれてるんだね」
「颯のことを『いつだって』? どうだか……」
(あれかー、もしかして、きょうおっぱいでPちゃんオとすつもりだったから……おっぱい、はーが思ってたよりずっと、その気になっちゃってて……)
膣壁がみちみちとペニスを圧迫し、ペニスが勃起力で圧迫を押し返す。
ゴム1枚だけ挟んだ均衡がゆらぎ始める。
「あ、おちんちん、ぴくって……♥ あ、ああんっ、激しく、突いたら、だめだよ……」
プロデューサーは開き直ったか、颯のしこりたった乳首をきゅむきゅむ捻り上げる。
(あ――ちょ、Pちゃん! おっぱいいじめながら、おちんちんっ♥ だめ、そんな、欲張りなのっ♥)
「いや……いまは、だめぇ。だって……しゃべれなくなるじゃん。しゃべれなくなったら、教えてあげられなくなるじゃん」
「……教える、って……」
颯は意識していなかったが、プロデューサーは彼女のウエストや下腹もチラチラと目配りしていた。
「はっ、はっ、ひ……ぃっ♥」
颯のトロトロの膣肉に絡みつかれ舐めしゃぶられ、ペニスへ快楽と緊張が詰め込まれ、それでプロデューサーが思わず尻肉に力を入れる。すると膣内のあたりどころが少しズレる。ズレるたびに、颯の膣肉もびくびく反応し、それは彼女の細い56センチのウエストまで波及して、肌の上に浮き沈みする。その反応をうかがうと、童貞のプロデューサーでもどことなく好みが察せられた。
まるで颯の体すべてに、プロデューサーをむさぼるメス肉がみちみちと詰め込まれて、ペニスにも目にも欲望を主張しているようだった。
「んぅっ、くぅっ、くひっ……Pちゃんっ、Pちゃんっ、もうっ……♥」
「何を、教えてくれるのかな……っ」
「……それは……」
(……へへー、おちんちんまでそうするってんなら……教えちゃおうかなぁ、責めてもらっちゃうかな……)
ごくり、と生唾を飲み下した音は、どちらの喉が鳴らしたか……どちらの耳にもあいまいだった。
「はーの、おまんこの、好きなところ、好きなされ方」
どちらも、性感以外への意識が薄れきっていた。
(そうされたら、はーは……ちょっと、やばい……いや、ぜったい、やばい♥)
「手前側の奥、こつこつって、細かく、何度も、しつこく……Pちゃん、してくれる?」
「……そんなの、長く持たないぞ。いちおう、俺、童貞だったんだが……」
「あはは、卒業おめでとーっ♪」
「いまさらか……ありがとうよ」
最後に残ったのは、童貞卒業の祝福と微笑。
(……あー、止まらないや、これ。はーも、Pちゃんも)
それを口に出してしまうと、そこから颯とプロデューサーは、一対の発情した雌雄へ成り果てていく。
「ちくびもだよ、ぎゅーって♥ 押しつぶされちゃうぐらいっ」
颯は雌汁をにちゃにちゃ漏らしながら悦び、プロデューサーのペニスからさらに精液を搾り取ろうとうずうずする。対するプロデューサーは、射精我慢の限界へ追い込まれつつも、颯の膣内をえぐり勃起乳首をいじめる。
「きゃふっ♥ あっ、あ゛ぁ、ひあっ……あ、ははっ、スゴいねっ、Pちゃんっ……!」
「は、やて……っ! もう、だめだ、で、る……っ!」
糸をひくほど甘ったるかった颯の嬌声が、だんだん曇って詰まりはじめる。
本気アクメの予兆とみたか、プロデューサーは限界を告げつつも、瀬戸際でいっそうペニスを奮い起こす。
「へ、えへ……これじゃ、はー、童貞のPちゃんに、イカされ、ちゃう、かもね……っ♥」
(あひっ、ぁ、や、ぁ……! ふか、いぃっ……も、だ、めぇ……っ!)
プロデューサーは、ペニスを膣奥の突き立てられる限界まで押し入れて、こつこついうよりぐりぐりとこね回す勢いで颯を攻めた。颯が悲鳴じみた嬌声ともに仰け反ると、ちょうどプロデューサーの攻めが『手前側の奥』に入った。
「そ、そー、そこっ……P、ちゃん♥ い、いぃ、じょうず、だ、よ、お……っ♥」
(あ゛っひ――っ、そ、こぉ、ぴ、ぴったり、キ、て……――っ♥)
颯の反応を、プロデューサーの肉体は、射精してもいいという合図、と合点したようだった。
「はや、て、おれ、は……ぁ……っ!」
プロデューサーは、そうと思う瞬間を飛び越えるように、いつの間にか射精していた。射精すると、ピストンの最中は意識もしていなかったゴムの薄膜が、途端に気になるようになった。
妊娠させずに済みそうだった安堵と、種付けしそこなった失望が入り交じる。
「ぁ……は、は……Pちゃん、はーの、ナカで、イッちゃ……ぁ……♥」
安堵と失望の混濁は、しばらくプロデューサーの意識でわだかまっていたが、上から深い膣イキを帯びた颯が覆いかぶさられると、彼女の重さや体温や匂いに染まってぼやけていった。
※
「あれ、結ぶの首側にするんだ」
「フロントだと見た目にかかわるから、結び方の制約がきついけど、こっちなら」
白い三角ビキニが『パツパツになっちゃって』いたのは、颯が意図的に紐をきつく結んでいたせいだが、水着のデザインは修正となった。
「こっちのほうが、結び方で調整しやすいねっ……フロントの紐が飾りになるのは残念だけど」
「ちゃんとずれないように調整するんだぞ」
颯は、うなじの結び目をチェックするフリをして、必要以上に両腋を開いたり肩を動かしたりしてバストをアピールしたが、プロデューサーから注がれる視線は生暖くなっていた。
「そんなことしてると、また外れて事故るぞ」
「……むーっ」
プロデューサーからは、同じ手で同じ動揺は誘えないらしかった。
颯は頬をふくらませつつ、次の攻め手を打つ。
「……Pちゃんに、も~っとえっちなことされて、はーのおっぱいおっきくされちゃっても、これならだいじょうぶだね!」
「そ……そういう意味じゃ!?」
「違うのー?」
「違うって」
「ホントに違うのー?」
「だから、違うって」
颯がバストを寄せながら谷間を作って、念押し――「もう一回聞くけど、ホントに違う……?」――プロデューサーは、はかなく折れた。
「あははっ、素敵すぎる君だから、引っ張ってください~♪ なーんてっ」
「何をだ、何を」
「いろいろー♪」
颯はニコニコと無邪気そうに笑いながら――「Pちゃん、ちょっとヤワになっちゃったかな。はーのせいかな」「そしたら、はーがそのぶんカタくなったほうがいいかも」――などと、少しだけプロデューサーを心配した。
(おしまい)