※この作品はR-18です。

【カオ転三次】マイナー地方神と契約した男の話 R-18   作:れべっか

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オリキャラでなく他所の版権キャラなので直接的な描写はなし。


余話52 アイドルプロデュース(7)

アイドルグループ『トラペジウム』の4人が【覚醒】してすぐのころ、メンバーの華鳥蘭子から内緒の相談を持ちかけられた。

強固な信頼関係のあるメンバーにも話せない秘密とは何ぞや、と気になったので、他メンバーには内緒で1vs1の面談をしたところ。

 

「私(わたくし)の実家は太平洋戦争前まで、いわゆる『拝み屋』をしておりました」

 

なかなか興味深い話だ。彼女が【覚醒】したときの身体検査結果では、彼女の霊的才能は凡人レベルであり、霊能者の家系とは思えなかった。

 

「曽祖父は霊能の才に乏しく、オカルト稼業からは手を引いて会社を興しました。昭和のころまでは一族のフロント企業としてオカルトの隠れ蓑役でもあったが、やがて一族は衰退し、今やオカルトと無縁の単なる『地方の小金持ち』。父からはそう聞いています」

 

【ガイア連合】が全国に支部・派出所を作る前は、各地に顔役がいて霊能者・霊能組織とオカルト事件のマッチングを行っていた*1が、華鳥家もそのような立場だったのだろう。

一族が衰退したのは、霊能素質に優れた後継者に恵まれず組織として瓦解してしまったか、それとも霊能者の質でガイア連合に劣るため駆逐されたか。どちらにせよ世の流れというもので、今更どうにもならない。

 

「君が覚醒したことで、一族再興の新たな旗頭として担ぎ上げようとする者たちが出てくると?」

「今後アイドル活動で顔と名が売れていくうちに、不埒者が私(わたくし)の周囲をうろつくこともあるでしょう。身近な親戚に常識の範囲で援助するぶんには構わないのですが、自称『遠い親戚』に強欲な要求をされるのは困ります…… 実は、DDS-netをエゴサしたらその予兆が見受けられました」

「アイドルに『厄介なファン』が湧くのは予想していたが、在野霊能者の一族ねぇ……」

 

面倒だなとは思うが、だからといって彼女を放り出すつもりはさらさらない。

声・表情・雰囲気を意図的に和らげ、彼女を不安にさせないように努める。

 

「君ら(アイドル)を庇うのは私(プロデューサー)の役目だ。いくらでも傘にしてくれて構わないよ」

 

彼女から視線を逸らさず、自信をもって言い切る。

実際に【黒札】が保護者(パトロン)としてどっしり構えているのだから、手出しするのはよっぽどの馬鹿しかいないはずだ。遠隔からの呪いを防ぐお守りなどをガイア連合から早めに仕入れる必要が生じたが、まあ必要経費だしいずれは入手するのだから多少の前倒しもやむを得ない。

彼女は俺がきっぱりと断言したことで懸念を払拭できたのか、どことなく思い詰めた雰囲気を和らげてはにかんだ。

 

「これが相談したいこと? 【終末】前(まえ)ならともかく、終末後(いま)なら実家が裏(オカルト)稼業やってたなんて皆に秘密にするほどじゃないと思うけど」

 

すると彼女は向かい合うポジションから俺の隣に移動し、しな垂れかかってきた。

 

「……わたくしを貴方の情婦にしてください、名実ともに」

「ん? どういうこと?」

 

予想外の言葉にびっくりして、我ながら間抜けな言葉を出したなぁと思う。きりたん相手に『枕営業不要』と啖呵を切ったから、彼女たちを『そういう相手』として意識していなかった。

彼女は羞恥に顔を染め、俺の胸板に顔を埋めるようにしがみ付いた。

 

「……終末後、未覚醒者(わたしたち)は食うや食わずの生活*2でした。東さんが持ち前のバイタリティで引っ張ってくれたこと、そして貴方の目に留まったこと、幸運が重なって衣食住に不自由しない毎日を過ごせていますが…… 嫌なんです、あの日に逆戻りは! だから、少しでも繋がりを強くしたいんです」

 

彼女は俺にしがみついたまま、わずかに顔を動かして上目遣いに見つめてきた。

 

「わたくしたちに多大な援助をしてくださったこと、感謝しております。感謝の気持ちとして受け取っていただけますか?」

 

嗚呼もう、可愛いなぁ! ぐっと来た!

きりたん、今なら君のことを尊敬できる。アイドル候補生の美少女が納得ずくで枕営業に臨むというシチュエーション、凄い良いね!

 

*

 

翌日。俺と華鳥蘭子の二人は、東ゆう、大河くるみ、亀井美嘉の三人に問い詰められた。

いや、彼女たち四人は霊能修行中に一室で共同生活しているのだから、一人だけ別行動となれば不審に思われるのも当たり前か。

 

「で、あんたたち、ヤッたのね? アイドルは恋愛禁止なの、分かってる?」

 

東ゆうが思いっきり不機嫌ですと顔に書いてある状態で、どすの利いた声を出す。

馬ニキはそれに気合い負けして思わず首をすくめたが、華鳥蘭子はまったく意に介さずルンルン気分で反論する。

 

「大丈夫ですよ、東さん。これは恋愛感情でなく、親愛です。それに指原〇乃は女性用風俗通いをすっぱ抜かれても逆に好感度上がりましたし、秋〇康の嫁はおニャ〇子クラブの高井〇巳子ですし、何も問題ありません」

 

なんだその屁理屈は。

馬ニキが筋違いの擁護発言に呆れて首を傾げると、同じく小首を傾げた大河くるみと視線が合う。彼女も同じ気持ちのようだ。

 

「うっ…… そうね」

 

たが、アイドルを目指すことの我(エゴ)が人一倍強いゆうは、トップアイドルの実例を出されたことで怯んだのか、強硬姿勢が揺らぐ。

 

あんな雑な言い訳でも効くんだ。

馬ニキと大河くるみの心が再び通った。

 

「それに、この逢瀬は霊能修行でもあるんですよ? 房中術による体質改善は霊基質にも及びますし、高位存在の欠片を体内に取り込むことで霊能者としての『格』も上がります」

「……悪魔と戦う死亡リスクなしで、『格』を上げられるんですか?!」

 

今まで黙っていた亀井美嘉が別角度から食いついてきた。

 

房中術で相手女性の霊的素質を引き上げるのは、大赦支部の佳君*3や三重第二支部のスヤリス(栖夜)*4といった実例がある。ただし一発ヤッただけで急激に強化されることはなく、年単位で少しづつ積み上げる体質改善という表現の方が正しい。

マシュマロおじさんの嫁は一般人のまま*5だったりと、受け手の女性の素質才覚に左右されるところも大きいが、彼女たちは覚醒済みなので才能開化の種は既に持っている。数年かけて霊的才能上限を少し底上げするだけでも、在野のデビルハンターはLv5あれば勝ち組間違いなしと三重第二支部長が言うように、彼女たちにとってその恩恵は決して無視できないものになるだろう。

メリット・デメリットを簡単に説明すると、3人は華鳥蘭子のツヤツヤテカテカしている肌を凝視しながら何やら葛藤しているようだ。

 

「ぐぬぬ…… えぇぃ、南さんにだけ負担を押し付けるわけにはいかない、これもリーダーの務め! ウチに来て私をファックしていいわ!」

 

顔を真っ赤にしたゆうが、照れ隠しなのかハートマン軍曹の物真似で、枕営業を逆要求する。

負担を押し付けるだのリーダーの務めだの言い訳しているけど、そういう(エッチな)ことに興味津々ってバレバレなところも可愛いね。

 

「東ちゃんと南ちゃんが竿姉妹になるなら、くるみもなろうかな~?」「竿?!」「それなら私も仲間外れにしないでくださいね」

 

その隙を逃さず、くるみと美嘉がゆうを弄って楽しんでいる。話題は生々しいけど、美少女たちがあたふたしながらキャッキャウフフしているのは目の保養だ。

 

「東さんの処女喪失(ロストバージン)、できるなら間近で見たいし、破瓜の血と愛液に塗れた棒をそのまま私に突っ込まれるのも素敵……」

「ちょっと美嘉、それ本気で言ってる? イジりのネタだよね?」

「男を挟んでの美嘉ゆうの百合、なんだこれは、魂消たなぁ」

「くるみちゃんも悪乗りしないで!」

*1:
外伝「とある転生者&とある現地霊能力者()」では地獄湯支部ができる前の大槻がそのポジション

*2:
マイルドな表現

*3:
IF小ネタ「佳君ととある黒札」

*4:
小ネタ「三重第二支部デビルハンター(バスター)事務所ってどんなところ?」

*5:
小ネタ「三重第二支部デビルハンター(バスター)事務所ってどんなところ?」

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