エッチできないならさっさと終わらせた方が良いのかなぁ
昼前、牧場に着くと少し早めの昼食を摂ろうとお店に並ぶ。
「はぁ、まさか酪農体験が予約制だったとは…」
「リサーチリサーチ言って、やってなかったじゃねぇの」
笑いを堪える様にしながら、スマホで牧場のサイトを確認し、予約が必要であったことを先輩が確認する。
「ソフトクリームとか窯焼きピザが食べられるってあるし、予約なしでもバーベキューはできるってあるし、大丈夫...だよ?」
「ホント、優しいっスねぇ、見習った方が良いっスよ?えーっと、じゃあバーベキューからするっスかね」
少年の手を握ったまま、スタッフにバーベキューの希望を伝え、バーベキューに取り掛かる。
パチ、パチパチと海鮮の水分が弾ける音がし、金網に広げた牛肉が炭火に焼かれる。
肉から垂れ落ちた脂に火が移り、ゴウと小さく火柱が立つ。
「バーベキュー、楽しいで...ね?」
「すんすん、ふぅ、垂らした醤油が焦げるにおいがめっちゃ良いっスね、用意してもらってするバーベキューも楽しいもんっス」
ガッチリと閉じていたホタテが、パカ、グググと開く。
中で貝の身の周りでブクブクと泡立っている。
「...先輩、あーん」
「あむ、ん、んぐ、うまいな、ほら」
少年は箸で貝を摘まむと、その箸先を先輩に向けて近づけていく。
先輩は躊躇いなく、口に含みモグモグと口を動かす。
美味しく幸せそうな表情を見せる。
お返しとして、先輩は肉を取り、少年に食べさせる
「あ、あふ、ん、んー!ふー、は、ふー」
口を軽く開け、湯気を逃がすようにフーフーと間隔の短めな息を繰り返す
「ん、んぐ、お肉は簡単に噛み切れるくらい柔らかくって、それで、それでタレが甘辛くて美味しい」
「ほら、水っスよ、ちゃんと冷まさないと、火傷するっスよ?あむ」
パキパキという音を鳴らし、お姉さんは手際よくエビの殻を剥くと食べる。
火が通ったエビは赤く、食欲をそそらせる見た目をし、塩の匂いと相まって少年はごくりと喉を鳴らす。
「ふー、ふー、ん」
剥かれたエビからは湯気が立っている。
お姉さんは息を吹きかけ、エビを冷ますと唇をピトっと軽く当てる。
少年が食べられないかどうか、熱いかを確認する。唇が当てていたことを意に介さず、少年にエビの剥かれた部分を向ける。
「はい、熱くないっスよ、あーん」
「あ...あーん、んぐ、んぐ」
あーんをされたこと以上に、お姉さんが唇を当てていたものを口にしたことに頭が埋め尽くされる。
「お、おいしい...」
少年は美味しいと言葉を絞り出すが、周りに人が居る中でイチャイチャしていたことに恥ずかしそうにする。
顔は赤くはならないが、耳が赤くなってしまう。
食べたモノの味や食感は、少年の頭に全く入ってこない。
噛み切りにくいものでもないが、少年は飲み込むことを忘れ、いつまでもモグモグと噛み続ける。
自然と咀嚼した食べ物が喉を通り、いつの間にか口の中は空っぽになってしまう。
少年も多少は落ち着き、北海道で取れた新鮮な海の幸の味を楽しみ終える。
カルビやエビ、ホタテを焼き終え、豚肉のジンギスカンを焼き始める。
「豚ってのはあんま聞かねーからな、まぁ、癖とかはないしマズいことはねぇだろ」
羊肉ではなく、豚肉のジンギスカンを鉄板に盛りつける。
みりんや砂糖によってとろみがついた肉汁が、焦げて甘い香りを
ニンニクに生姜、リンゴの果物・野菜としょう油、ごま油の良い香りが鼻腔をくすぐる。
ジュウジュウと鉄板の上が熱気と甘辛いタレで充満する。
肉とタレが軽く焦げ始め,焼き目が着いた頃、もやしやキャベツなどの野菜を追加する。
野菜の水分が肉汁の溶けたタレに混ざり、キャベツの甘い匂いも重なり、より強く食欲へ訴えかける。
「よし、できたか?じゃ、いただきます、ほら、よそってやる」
「うん、おいしそう、ん、んぐ、おいひ」
ピリッと効いた香辛料と味噌の味が、ご飯を進ませる。
「うーん、朝少なくしてよかったっスね、もやしもクタっとして肉の旨味吸ってて、んー、うま」
海鮮などを食べていても十分に食が進むジンギスカンとご飯を食べ進める。
追加のおかわりをするほどの余裕もなく、鉄板の上も粗方食べ終えて満腹感と心地よい眠気が体を支配する。
「むぐむぐ、ん、うまぃ」
「けっこうな量だったっスね?ソフトクリームとか…眠いんスか?」
椅子に腰かけ、暖かい日に照らされている少年はウトウトと船を漕ぐ。
「ん、んむ、むぅ...」
「...!」
返事も出来ない程、眠たそうにしている少年に悪戯心がお姉さんを突き動かす。
「...」
バレないように、気づかれることの無いように少年の背後にソロソロと忍び足で近づいていく。
「うひゃあ!?」
お姉さんは手を胸元に沿わせ、服越し少年の乳首を抓る。
痛みと、突然の刺激に、下に沈ませていた頭をガクンと上に動かす。
「あ、間違えたっス。可愛い胸があって乳しぼり体験したくなっちゃったっス」
「ヒデー言い訳。ごちそーさん」
自分の皿に付けていた分を食べ終え、先輩はパンとごちそうさまの手を合わせる
「あっちに触れ合える動物いたし、バカはほっといて一緒に行くぞ」
「バカって酷いっスね?」
お姉さんは不満そうな顔をして、先輩に連れられる少年の隣まで近づくと動物の広場まで向かう。
「ぶぅ、ぶぅぶぅ」
鼻をモグモグとさせ、ピョンピョンと細かくウサギと少年は戯れる。
「流石にピョンって鳴くわけないのはわかってましたけど、ぶぅぶぅって鳴くんですね」
「餌の人参貰ってきたっス、あげていいっスよ」
スティック状の人参をウサギの口に近づける。
先端からカリカリと齧りつき、少年が人参から指を離すと小さい手で人参を持つ。
人参を貰ったウサギの近くにまた別のウサギが近づき、もみくちゃになる。
「あ、あげるから、取り合わないで?」
人参に群がる何匹かのウサギに、少年は人参を手渡す
モグモグと一心不乱に食べるウサギの頭から背中にかけてを撫でると気持ちよさそうに少年にすり寄ってくる。
「かわいいですね」
楽しそうに少年がナデナデしていると、少年から離れたところでこそこそと話す。
「敬語になってるっスね」
「あぁ」
「キスしていいっスか?」
「車戻ってからでいいかと思って、しばらく放置してるんだが?」
ウサギにどんどん集られ、ウサギに押し倒されて、スリスリとされている少年を遠目に見守るのだった。
今日のリサーチして思ったこと:豚のジンギスカンってジンギスカンなの?
こういう時思うこと、ウサギって羽換算で読んだ方が良いのか?
さっさと牧場を終わらせて、次は何をさせましょうか
ホテルで何もせず一日過ごすのとかもいいかもな、雨とかで出るのイヤだとかそんくらいで
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