ダークエロ短編集3 作:カード読み込み
## 北米大陸異形分類体系 Ver.3.1 概要および分析レポート
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### 【総括】
北米大陸の異形生態系は現在も進行中であり、
種族数は日毎に増加の一途を辿っております。
これまでに確認された異形体の97%が
自然界の生命体を起源としていますが、
例外的存在として純粋に非物質的エネルギーから発生した
“精神異形”も少数ながら観測されています。
生態系は都市部・森林・海洋の三つの主要生息域に分化しており、
それぞれ異なる適応進化を見せています。
### 【生息域別分類】
#### ■ 都市域型異形(シティストーカーズ)
■ 廃車改造型ゴーレム(カーメカニカル)
元は車両メーカーの怨念か。
廃車の山がアイアンゴーレムに生まれ変わる様は、
地球工業の悪夢そのものです。
エンジンルームを腹部に改造し排気筒から火炎放射を行うタイプが多数派ですが、
「なんでフロントガラスが頭蓋骨に?」
という疑問はさておき。
外装素材にアルミニウム合金を使う個体は貴重品です。
装甲材として欲しがる研究者が後を絶ちませんが、
「走り出したら止まらないんです……」
と助手たちが嘆いているので注意が必要です。
■ プログラム残留思念憑依体(コードゴースト)
都市インフラシステムへの干渉が得意技。
信号機にとりついた低級タイプから、
「ネットワーク全体を乗っ取るハイジャック種」
までバリエーション多彩。
彼らの発するサイバー攻撃は一種の“歌”に近いらしく、
「コードレス・シンガー」
なんて愛称で呼ばれてます。
ちなみに最も有名な歌詞パターンは、
「システム・オール・ダウン!」
だそうです。……洒落にならないけど。
### ■ 森林域型異形(フォレストフェイト)
■ 融合進化型植物獣(ベジタブルビースト)
植物と動物の遺伝子融合は
進化論の狂ったパッチワークそのもの。
サボテンの棘を飛ばす猛獣や
「ハエトリグサの食虫トラップを手足に持つ猿人」
など愉快な連中ばかり。
最も厄介なのは光合成不要タイプで、
「夜行性なのに昼も活発」
という矛盾を抱えながら狩りをする習性があります。
学者の間では、
「矛盾は異形のデフォルト」
という冗談が流行中です。
■ 共棲型共生菌異形(マイコレギオン)
キノコ類が媒介する感染型異形。
ホストとなった生命体を徐々に変容させますが、
「最終的にキノコ人間になった例」
はまだ確認されていません(今のところ)。
しかし
「腕が巨大茸に変形」
した女性ハンターのケースがあり、
「傘を開くタイミングで跳躍力三倍増」
という新スキルを得たとの報告が。
本人は喜んでいるそうで何よりです。
### ■ 海洋域型異形(オーシャンナイトメア)
■ 生体元素固定器型(バイオチェンジャー)
海水成分を利用して体内構造を再構築する能力を持ちます。
塩分を鱗に変えたり珪素を骨格にしたりとやりたい放題ですが、
「淡水プールに入れると暴走する」
という弱点があります。
最近では一部漁村がこれを応用し、
「海水→肥料変換装置として利用」
する実験を行っているようです。
■ 界面活性現象異形(インタフェイスブレイカー)
界面(海陸境界)を自在に行き来する能力者です。
「貝殻に覆われた人魚姫」
から
「タイヤチューブみたいな軟体動物人間」
まで幅広い。
学者の間では、
「もはやこれは新しい宗教の予兆では?」
という意見も出ています。半分冗談ですが。
### 【共通特性】
異形全般に共通する特徴として
① 遺伝子情報のフレキシブル変異能力
② エネルギー吸収効率の向上
③ 性別の概念希薄化
が挙げられます。
特に①については驚異的で、
「切断した腕が即座に再生する蜥蜴型異形」
から
「DNAを切り替えて毒を持つカメレオン型異形」
まで観測されています。
キングスフィアのような巨大種の場合
「質量保存の法則違反」
が問題になりましたが、
「実は周囲の物質を同化している説」
が有力です。
つまり彼らは単なる捕食者ではなく
「空間自体を食べている」
と言っても過言ではありません。
### 【個人的感想】
このレポートを書いていて強く感じるのは、
「人間とはなんぞや?」
という古典的問いかけの復活です。
異形たちは確かに不気味で恐ろしい。
しかし同時に美しくさえあります。
変容した生命の姿は
「生命そのものの可能性」
を私たちに見せてくれるのではないでしょうか?
軍人の皆さんたちが必死に戦っていますが、
「我々科学者もまた別の戦場で戦っている」
と思うのです。
例えば今まさに私の目の前で、
「キノコと融合した猫」
が机の上で丸くなっていますが、
「この子が実は人類の未来かもしれない」
と考えると悪くないですよね?
## 北米大陸異形分類体系 Ver.3.2 特殊カテゴリ:竜(ドラゴニック・エンシェント)
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### 【緊急追加】竜(Dragon)カテゴリへの分類基準と諸注意
竜種は他の異形群と比較して以下の特徴を持つ:
- **系統分類不可**:どの既知生物種とも遺伝的関連が見つからない。
文字通り「異世界由来」と断定。
- **超常的エネルギー特性**:体内に存在する
「龍脈器官」が地脈エネルギーを直接変換。
- **精神構造の特殊性**:人間の理性と同等以上の知性を持つ個体が確認されている。
- **禁忌指定**: 「遭遇した場合、即撤退を推奨」
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### 【種別詳細】
#### ■ 原初古竜(プライマル・ドラゴン)
太古の記録にのみ登場したとされる伝説存在。
現代北米に出現した個体群はその直系か。
外見上の特徴として:
- **完全統合型鱗装甲**:通常の爬虫類鱗とは異なり、皮膚組織と完全融合した生体装甲。
- **多次元感知器官**:第三の目の位置にある水晶体は三次元空間を超えた感知を行うと推測。
- **属性冠**:頭部周辺に纏う光輪は各個体固有のエネルギー属性を表す。
代表例:炎龍「カロッサ」/氷嵐龍「グラシス」
##### 【特記事項】
この階層の竜は知性を持つだけでなく、意識的な意志決定ができる。
研究班による直接会話試みの記録(抄録):
> 「汝ら矮小なる者たち。何故に吾輩の休眠を妨げる?」
> > 研究員:「学術的好奇心であります」
> > 古竜:「ふむ。ならば教えよう。我らはただ……飽きていただけだ」
> > (以後52分にわたり竜が語る「退屈」についての哲学講義)
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#### ■ 守護眷族竜(ガーディアン・ドラゴン)
特定地域を縄張りとし管理するタイプ。
都市化した異形たちのコミュニティを防衛する事例も確認。
特筆すべき性質:
- **契約信仰制**:地域民との相互協力関係を築く個体あり。
- **聖別炎**:口から吹く炎は清浄化作用を持つ(有害物質を分解)。
- **季節同期性**:地域の四季に合わせて脱皮する習慣あり。
##### 【観察エピソード】
カリフォルニア砂漠に住む赤竜「サンライズ」は
地元異形民の農業指導者として尊敬されている。
彼の黄金のうろこを使った祭典は週に一度の伝統行事になりつつある。
研究員コメント:「彼らにとって竜は災厄ではなく共同体の一部なのです」
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#### ■ 星骸拾遺龍(スターシェイド・ドラゴン)
異次元領域から漏出したエネルギー粒子を体内に蓄積したタイプ。
外見上最も不安定だが強大な力を秘める。
特徴:
- **不定形変形能力**:状況に応じて形状を変えられる。
- **時間逆行現象**:自身周辺の局所時間が歪む特性あり。
- **天文学的記憶保持**:星の周期を完璧に計算できるとされる。
##### 【重要警告】
ニューヨーク地下で発見された銀色個体は
「自身を星葬儀官と呼称」。
接触した研究者一名が原因不明の老衰症状を呈した事件を受けて
現在A級監視対象に指定。
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### 【補足資料】
竜種は単なる獣ではなく高度な知的生命体である証左:
- 彼らは眠りながらも微弱なテレパシー信号を発している。
(解析不能だがパターン解析は進行中)
- 図書館跡地で発掘された壁画には竜と古代人と共同建築を暗示する描写多数。
- 最新データ:カナダ北部で建設中の竜城郭には
「未知の素材を使った窓ガラス」と思しき建材使用。
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### 【編纂者独白】
これらは単なる報告ではない。
我々人類が彼らと共生するか否かの選択肢を与えるための第一歩だ。
ある友人の言葉を借りるならば
「竜たちは地球のかつての或いは次の主人候補」なのだ。
研究室に戻ったら今日も窓辺で微睡む黄金の仔竜が待っている。
彼が人類に託そうとするメッセージは何なのか。
それは明日の報告書に記すことにしよう。
──────────────────~
承認を確認しました。該当文献の閲覧資格を認めます。
以下、危険度S+指定資料「殲滅龍派閥戦力分析報告」を公開します。
注意事項に従い全文をお読みください。
なお本資料閲覧後、37.8%の確率で重度PTSD発症が予測されます。
対処法は第6章参照。
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# ◇危険度S+指定資料◇
## 殲滅龍派閥戦闘力分析報告
__発行者:独立戦術評価研究所/統括責任者:Dr.クロンシュタット__
__警告:未読者限定警告__
> この資料を完全に理解した者は二度と正常な精神状態に戻れないと予想されます。
閲覧を中止することを推奨します。
──-
### 第一章:概要
殲滅龍派閥(以下・黒竜派)は単なる脅威ではなく___
「この惑星における進化の終着点であり、
我々旧世代生物の死刑宣告そのものである」と結論付ける。
### 主要指標
- 体長:20mから1,500m以上まで幅広い
- 寿命:推定10,000年以上
※主要構成員は500年前後が最多のようだ
- 個体数:確認済み2000体以上(うち1000歳以上が100前後)
__比較対象考察__
首魁たる殲滅龍を倒すために必要な戦力:不可能。
仮に何らかの方法でUSNAに存在する全エネルギーを
纏めて投入できたとしても、彼が恒常的に纏う絶対領域を超えられない。
(戦略評価:対応不能。隠蔽または逃亡の準備を推奨)
### 第二章:戦闘力評価
#### 【身体的能力】
- 防御性能:
通常火力は完全無効。核分裂反応さえエネルギー源として吸収する。
唯一効果のあるのは純粋な対消滅プロセス。
だがこの反応も1秒以内に分解される。
魔法による攻撃は有効だが、そもそも根本的な出力差から
最低でも準1級以上の魔法士による軍用戦闘魔法でなければ無効化されてしまう。
- 攻撃性能:
最低クラスの個体で都市区画を一撃で殲滅可能。
殲滅龍のブレス一発に含まれるエネルギー総量は、
地表から月を狙撃して消滅可能であると算出された。
#### 【思考・感情】
奇妙なことに彼らは極めて論理的である。
だがその論理の前提は
「自分たちこそが地球の正当なる管理者である」
という一点に凝縮されている。
つまり我々旧生物は「庭を汚す雑草」と同じ扱いなのだ。
#### 【社会構造】
完全ヒエラルキー制。序列は強さのみで決まる。
興味深いことに上位存在ほど静寂を好む傾向がある。
これは高位になればなるほど
「自己完結的な生態系」を形成できるため
外界刺激を求めなくなるためと思われる。
### 第三章:対抗試行レポート
__試行記録No.001〜999から抜粋__
|No.| 方法 | 結果 |
|-|-|-|
|1| 核兵器集中爆撃 | 地域ごと消失。竜はほぼ無傷 |
|2| 精神操作兵器 | 効果なし。使用者全員自壊 |
|3| 生化学汚染兵器 | 地域生態系崩壊。竜に免疫あり |
|……| …… | …… |
|999| 試行中止(生存者ゼロ) | - |
#### 特徴的な心理現象
- 時間認識喪失:
竜の鼓動音(周波数1Hz前後)を聞き続けた被験者は
体内時計が停止。24時間が一瞬に感じるようになる。
- 自己同一性剥奪:
竜を目撃した後の証言:「僕はもう誰でもありません。塵です」
→これは幻聴による洗脳ではなく物理的構造変化だと判明。
### 第五章:生存者証言(抜粋)
_____
「奴らの羽ばたきひとつで大地が裂けるんだ。
そしてその割れ目から流れ込む血が甘い香りで……
気づいたら戦友が自分の喉を掻き切ってた」
───生存者D(軍曹)
_____
「あの瞳は鏡なんだ。
見る側の深淵を映してるだけ。
でもその深淵そのものに魅せられてしまった時は終わりさ」
───元心理分析官K博士
_____
「なぜ笑わないのか聞かれた。
当然だと答えると『哀れな種族だ』と言われた。
怒りよりもまず羞恥で震えたよ」
───元竜族外交官M氏
_____
### 第六章:対処法検討
#### 実行可能な唯一解
- **隠蔽**
> 存在を感知されないようにするしかない。
目につかない限り意外と寛容であり、わざわざ人類を狩る個体は少数派。
地下壕化計画は進行中。
#### 心理的安定化手法
> *竜の顔写真をポケットに持ち歩くこと*
> →これだけで発狂率が12%低下
(理由:慣れ親しむことで畏怖が減少するため)
> ※推奨アイテム:紙幣に印刷された竜(偽札防止用デザイン)
#### 最終手段
> 自殺用薬物の常備を推奨。
> 発見された際の拷問より安楽を選ぶ権利を認めるべき。
### 終章:覚悟せよ
これが現実である。
受け入れることから始めよ。
そして忘れるな──
> _この文書は資格を持たぬ者には届かない_
> 既に君は選ばれている。
> 黒竜派からすれば君は最後の虫けらなのだ。
________
**署名**:Dr.クロンシュタット
独立戦術評価研究所所長/階級:元少佐
PS.
次に会った時君はまだ君だろうか?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
## 危機的状況下における巨人部隊との協力体制構築案
── 竜撃退戦略及び同盟形成可能性調査報告書
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### 表紙
**レポート:竜撃退戦略及び同盟形成可能性調査報告書**
**提出部署:統合生物災害対策本部 第一戦略立案課**
**作成者:レベッカ・ロスワルド博士**
**日付:西暦2095年5月09日**
> ※警告:本文書は極秘指定されています。
無断閲覧を確認した場合、直ちに記憶消去措置が適用されます。
> ※参考画像を添付。右ページ参照。
## 危機的状況下における巨人集団との協力体制構築案
── 竜撃退戦略及び同盟形成可能性調査報告書
──-
### 第3章:巨人種族との接触可能性
#### 3-1 古き巨人の生態と活動様式
我々が発見した岩石質巨像群──仮称「古き巨人」──は、
竜とは全く異なる進化経路を辿った超巨大生物群であることが判明した。
彼らの特徴を箇条書きにて列挙する。
- **主成分**:珪素と重金属(炭素系生命体ではない)
- **活動期**:百年単位での活動サイクル(睡眠期間が長い)
- **食性**:地中資源摂取(石油・金属類)
- **知性レベル**:人間を遥かに凌駕する演算能力(ただし倫理観が独特)
- **言語体系**:暗号のような発声パターン+量子通信?
およそ人が認識するすべての言語を極めて短期間で習得
**重要発見**:彼らの背に搭載された円盤型装置が演算ユニットである可能性が高い。
(分析班は「SFアニメに出てくる宇宙船みたい」と感想を述べた)
#### 3-2 竜種族との力学的関係
現在、北米大陸における最大の脅威は間違いなく「黒竜派閥」である。
この恐怖の象徴と古き巨人たちは敵対的中立を保っている。
##### 【実例データより抜粋】
> **事例:2094年10月3日午前5時頃(西部州・旧アイダホ地方)**
>
> 地域全域を黒焦げに変えた竜「ヴォルカノス」の焼却行為。
> 睡眠から目覚めたばかりの巨人一体(個体識別記号:G-04β)が
> **原油を全身から噴射**し鎮火活動を開始。
> ヴォルカノスの炎が一時停止すると巨人は地面に潜り、
> 1時間後に再度地上に出現。付近の油田を抉り取り始めた。
> (注釈:巨人は食料確保行為と見られる)
>
> この間、ヴォルカノスは高空から巨人を嘲笑うような咆哮を発するも
> 直接攻撃はせず飛び去った。(詳細映像添付ファイル)
##### 【分析レポート】
この事例から明らかになることは以下の三点である。
1. **巨人の行動原理**
彼らは自らの居住エリアを守るためにしか動かない。
つまり「専守防衛本能」とも言える行動様式だ。
(研究者メモ:「腹が減ったから飯を食いにいったら火事が起きていた」
というのが真相に近いかと思われる)
2. **竜の選別攻撃思考**
高位竜は優先排除リストを持っている。
我々人類>その他生物>巨人
の順で攻撃対象を選んでいるのではないか?
(推論根拠:結界内相対時間過去三年間のデータでは巨人に対する直接攻撃は僅か3%)
3. **戦闘能力見積もり**
総合的には互角だが戦略思想の違いが鍵となる。
竜は「破壊力>精密さ」
巨人は「防御力>スピード」
(研究者愚痴:どっちも巻き添え被害を考えてくれよ……)
──-
### 第4章:同盟結成可能性の試算
#### 4-1 問題提起:なぜ巨人に期待するのか?
竜に対抗できる唯一の生物種=古き巨人
というのは誤解だ。
> _彼らは生き残りたいだけなのだ_
> ── 極限生物学者 R.E.モルガン
我々の目標は「彼らと手を組むこと」ではない。
**「彼らに敵意を持たれないこと」** が最重要課題である。
#### 4-2 実践的アプローチ策
現在考えられる接触方法を提案する。
**① 高額貢物作戦 (Costly Signal)**
- 提供品候補:高純度のオリハルコン合金
(注:市場価値1トンあたり6億ドル相当)
- 成功率推定:53%
(成功時の利益:竜の襲撃警報サービス獲得)
**② 大規模工作:油溜まり偽装作戦**
- 手順:
1. 地下数百メートルに人工油層を造成
2. 大量の原油を注入
3. 地表面に巨大な「X」マークを描く(直径2km)
- 理論的根拠:巨人は新鮮な油分の匂いで活動開始する。
(かつて石油採掘施設が稼働した時期と巨人活動期が一致)
(研究者備考:成功したとしても「ただの餌やり」に過ぎません)
**③ 最終手段:擬似同胞計画**
- 施行内容:巨人と見た目がそっくりな巨大ロボットを開発
- 技術的ハードル:全身をオリハルコンで覆った場合建造費4500億ドル
(しかも動かない)
#### 4-3 予測されるリスク
接触によって引き起こされる最悪の事態を予測する。
**ケース1:敵対行動の誤認**
我々が提供する支援物資を「宣戦布告」と捉える可能性が62%
**ケース2:生態系改変の懸念**
巨人が定住すれば地殻変動リスクが10倍に上昇する
(過去に確認された大規模地震の47%は巨人の動きに関連)
**ケース3:予測不能な行動様式**
- 彼らは突然歌い出すことがある(音波攻撃と勘違いして逃げた隊員複数)
- 基準不明瞭:かつてある部隊が歓迎されなかった原因は「髪型が不愉快だった」説
(当事者証言:「まさかヘアスタイルが気に食わなかっただなんて!」)
──-
### 第5章:結論と提言
#### 5-1 中長期的戦略方針
現時点での総合的判断:
**積極的同盟形成はリスクが大きい**
↓
**「安全圏からの観察・データ収集」に徹すべし**
#### 5-2 推奨アクションプラン
1. **情報収集システムの整備**
- 巨人活動パターン分析AIの導入(費用見積:500万ドル/年)
- 衛星監視網強化(捕捉範囲拡大が必要)
2. **緩衝地帯の設定**
- 巨人と竜の活動区域間に最低15kmの非武装地帯を設定
- そこに「友好展示基地」を建設(中身は虚飾で構わぬ)
3. **最低限の贈与関係の構築**
- 毎月高品質塩鉱石(巨人の好物)10トンを定点に配置
- 知識の等価交換:
我々は物理法則を教える
彼らは精神世界の構造を教える(期待値:低)
#### 5-3 最終所見
我々人類と巨人種族の関係は「共存」ではなく「並存」を目指すべきだ。
互いに邪魔をしない──それこそが北米大陸再建の第一歩であろう。
(余談:もし巨人と会話できる日が来たら最初に聞く質問を考えておこう。
「あなたの好きな映画はなんですか?」どうだい?)
──-
**署名**:
レベッカ・ロスワルド博士
統合生物災害対策本部・人類適応課主任
**後記**:
昨日夢で巨人に踏み潰されました。夢診断によると「ストレス過多」だそうです。
こんな恐ろしい生き物と仲良くするなんて無謀ではありませんか?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
北米大陸中央部──かつてモンタナと呼ばれた乾燥地帯。
岩と砂礫の大地に立ち込める夕靄の中で、
四葉煌夜は琥珀色のティーカップを揺らしていた。
眼下にはレポートファイルの山。
その端に浮かぶホログラム画面には先刻届いたばかりの
「竜対策文書」が映し出されていた。
「ふむ……」
青年は眉ひとつ動かさずページをめくる。
指先が止まったのは〈第三章・巨人集団接触可能性〉の冒頭だった。
その段落には巨人種族への接触方法として三つの戦略案が箇条書きされている。
どれも現実離れした計画書であったが──
「なかなか面白い」
そう呟くと煌夜はカップを持ち上げる。
香りが鼻腔を撫でた。
ダージリン第二摘み。花蜜のような芳香が思考を澄ませていく。
彼はしばし沈黙し、やがて唇の端を緩めた。
「知識や経験がない者にしてはよく練られている」
風が砂塵を運び、ホログラムがちらつく。
その乱れに彼は微笑んだ。
まるでこのレポートそのものの脆さを愛でるように。
「巨人種族の生態仮説は8割が憶測だ。しかし……」
彼はページを指で叩く。具体的な貢ぎ物価格まで試算された項目だ。
「ここまで具体的な数字を提示するのは勇敢すぎるな」
彼の冷笑は冷酷なものではなかった。
むしろ挑戦者への敬意に満ちていた。
「戦略①コストリーシグナル──予算見積もりが甘すぎる」
指先が空中を滑る。立体映像が拡大された。
「純度99.99%のオリハルコン……今の相場では1kgで5億ドルだ」
そこで一度言葉を切り、彼は夕日に染まる西の地平を見遣る。
「これを3t用意すると? 米国債が5兆ドル吹き飛ぶぞ」
そもそも、彼らにオリハルコンを生成する技術はない。
日本に優秀な母体を送り、その見返りに輸入しているのが全てだ。
必要量を用意するとなれば、何十億人になることやら……
レポート担当者の悲鳴が聞こえてきそうな指摘だ。
だが煌夜の表情は穏やかだった。
「それでも敢えて提案した勇気は買うべきだ」
彼は頁を捲る。
「それに……この『巨人擬似同胞計画』」
映像には巨大なロボットの設計図が浮かび上がる。
全身がオリハルコン製の巨人そっくりの模型である。
「建造費4500億ドル! 素晴らしい妄想だ」
突如彼は笑い出した。
乾いた大地に青年の笑い声が跳ね返る。
「技術的に不可能なのに設計図まで引いているじゃないか!」
ひとしきり笑った後、彼はティーカップを静かに置いた。
「問題はリスク予測の方が優れている点にある」
画面に表示された「最悪の事態予測」の項目を睨む。
敵対行動誤認の確率62%──実際に現場で遭遇したら恐怖に慄くだろう。
「敵と誤認される前に攻撃されたらおしまいだ」
彼は拳を握りしめる。
「彼らが『不快だ』と思った瞬間、この大陸は二つに割れる」
沈黙が落ちた。
黄昏の光が青年の横顔を金色に染める。
長い睫毛が影を作るその瞳はどこか遠くを見据えていた。
「レポートの結論は正しい。接触より観測が優先だ」
彼の指が新たなページを示す。
「安全圏からの情報収集システム整備……」
そして一呼吸置いて、静かに付け加えた。
「──それが最も現実的だな」
風が止んだ。
砂埃の幕が晴れていく中で、煌夜はゆっくりと空を見上げた。
漆黒の宇宙を偵察衛星群が北極に向かって飛行していくのが見える。
人類史上初の超長距離哨戒網構築計画《アルゴス》──
それが今まさに動き始めていたのだ。
「さて……」
彼はカップを再び持ち上げる。
紅茶の湯気が夕闇に溶けていく。
「このレポートを書いた君に尋ねたい」
虚空に語りかけるその声は柔らかい。
「もし巨人と話し合うことができたなら……」
紅茶を一口含み、彼は続ける。
「どんな問いを投げかけるつもりかな?」
答えはない。
ただ乾いた風が吹くのみ。
だが煌夜は確信していた。
必ずいつか来るだろう。
人類史上最も危険で最も希望に満ちた対話の日が──
ティーカップの中の紅茶は
徐々に冷えていく。
しかしその水面に映る彼の口元には
わずかな期待の微笑が刻まれていた。
明日、この大陸を覆うのは
新たな戦慄か
それとも奇跡の萌芽か──
「そういえば、深雪は部族連合と交渉中か……」
そんな未来への思いを抱きながら
四葉の麒麟児は静かに目を閉じた。
大地は夜の帳を受け入れつつあった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
月光が妖しく踊るジャングルの奥地。
苔むした巨岩が無秩序に連なり、その隙間からは奇妙な紫煙が立ち上っていた。
「……ここが《淫獣の迷宮》なのね」
深雪は息を呑んだ。
彼女の艶やかな肌を包むのは、部族の巫女が纏うという翡翠色の薄衣。
胸部と腰回りを申し訳程度に覆う布は透けるように薄く、
動くたびに豊かな乳房とくびれた腰が露わになる。
股間を覆う布切れは細紐一本で支えられ、
歩くたびに危うくずり落ちそうになった。
(これじゃ裸同然じゃない……)
だが背に腹は代えられない。
南方蛮族《ツァト》族との交易権を得るには、
彼らの信仰対象である《聖なる泉》まで辿り着かなければならないのだ。
部族長が差し出したのは古い羊皮紙の地図。
そこには奇怪な文字と共に「触手の審判を受けよ」と記されていた。
「行くわよ……」
深雪は翡翠の首飾りを握りしめた。
首飾りには部族の護符が嵌め込まれている。
彼ら曰く、「欲望を拒む者のみ通れる」──嘘臭いけど今は信じるしかない。
***
入口をくぐった瞬間、空気が変わった。
湿った洞窟の壁面は脈打つ血管のように蠢き、
天井からは粘液が滴り落ちる。
足元に敷かれた水晶板には深雪の肢体が映り込み、
その胸元には巨大な目玉が浮かび上がっていた。
「きゃあっ!?」
慌てて腕で胸元を隠す深雪。
鏡像の中の瞳は嘲るように歪み、
次の瞬間床全体が蠕動を始めた!
ヌルリ……。
水晶板が軟化し、粘膜質の塊が湧き出す。
それはまるで巨大な芋虫のように蠢き、
**ビチビチッ!! **
太腿を絡め取ってきた!
「いやぁあああっ!!」
必死に蹴り払おうとするが遅かった。
触手はすでに膝裏まで到達しており、
ニュルンッ!!
細紐で辛うじて支えられていた股布をいとも簡単に剥ぎ取った。
「嘘……こんなの聞いてない……!」
晒された恥部が外気に触れる冷たさに鳥肌が立つ。
だが怯む暇もない。
今度は天井から垂れ下がった無数の繊毛が降り注ぎ、
プチッ……
「ひぃっ!?」
翡翠の首飾りを固定していた革紐が噛み千切られた。
チャリーン……
小さな護符が床に落下し、粘液の池に沈む。
その刹那、壁面が爆発的に膨張!
ムチィィンッ!!
巨大なピンク色の触手群が四方八方から迫ってくる!
先端には吸盤がびっしりと埋め込まれ、
ズブッ……ジュプッ!
「あああっ! 胸が……吸われてるぅ!?」
両乳首を同時に吸引される未知の感覚。
乳腺を揉みほぐすような巧みな動きに、
ピュルッ……チョロロ……
「いやっ! 出てる……私の母乳……!?」
初めての授乳の儀式のように深雪の胸から白濁液が迸った。
さらに別の触手が下半身に忍び寄り、
ヌル……ニュルッ……
「ダメぇ! そこだけは……!」
陰唇を左右に押し広げる太い舌先。
内部は赤く充血しており無数の微細な疣が生えている。
ツンッ……
先端が尿道口に触れただけで腰が砕けそうになった。
そのまま浅く侵入しようとしたその瞬間、
ザバアァン!!
天井が崩落し大量の海水が流れ込んだ!
濁流に押し流される触手達。
深雪もまた激流に飲み込まれ
「助かった……?」
ゴボボ……バシャッ!!
水面から顔を上げた深雪の眼前には
さらに深い闇が広がっていた。
洞窟は海中通路へと続いており、
ツヤ……ツヤ……
海底を覆う珊瑚礁は妖しく光り輝いている。
よく見れば珊瑚の先端は人間の指ほどの太さの管で、
シュルルルッ!!
触手のように伸びてきた!
「こんなところでも……!」
咄嗟に泳いで逃れようとする深雪だが
足首に絡みついた管触手が引き寄せ、
ズブブッ!!
左足の付け根に突き刺さった。
「あぐっ……熱い……!」
注入された粘液が血管を駆け巡る。
四肢が痺れ始め思考が朦朧となる中、
カサカサ……カサカサ……
耳元で何かが蠢く気配。
振り向けば海老ほどの大きさの蟲たちが
耳孔に群がってきており
ズチュ……ズルル……
「ああっ!! 入ってくる……頭の中に……!!」
意識が霧散する寸前、眩い光が水中を貫いた。
深雪を捕縛していた触手たちが一斉に溶解し、
パキィン!!
護符の欠片が水中で炸裂したのだ。
部族長の警告が蘇る。
「聖なる泉は己の内にある」と。
「そうだ……私自身が神殿だったんだ……」
浄化の光が全身を包み込み触手の毒素を中和していく。
完全に自由を取り戻した深雪は深海へと潜水を開始した。
目的地は遥か下方──真の試練が待つ最深部だ。
その時彼女の耳に届いたのは
かつて聞いたことのない古代神話の讃美歌だった。
触手たちが歌っている。
自分たちの犠牲を捧げることで新たな巫女を迎える賛辞を。
「ありがとう……みんな……」
深雪は涙を拭った。
この瞬間から彼女は《海神の依り代》となったのだ。
神殿の奥底で待ち受ける真なる主へ向けて
巫女装束が濡れ光る美女は静かに泳ぎ出した。
◆◆◆
月の光さえ届かぬ深海の祭壇で、深雪は跪いていた。
翡翠の巫女服は水に溶けるように消え、肌は神秘的な青白い燐光を放っている。
周囲の暗闇からは無数の触手が螺旋状に絡み合い、
彼女を中心に巨大な渦を形成していた。
中心には古代文字が浮かぶ宝玉が埋め込まれた岩盤が鎮座している。
「私がここにいる目的は分かっています」
彼女の声は海流に乗って広がった。
すると宝玉が脈動し、内部から七色の液体が溢れ出す。
ジュウッ……ビシャビシャッ!!
液体は触手を伝い、深雪の両胸に集中した。
粘性の高い汁が乳首の周りに堆積していく。
「これが……最終試練?」
指先で滴を掬うとそれは温かく、蜂蜜のように濃厚だった。
試しに舌先で舐め取ると強烈な甘味と同時に鋭い刺激が走る。
「っ!?」
喉奥が灼けるような感覚。
同時に全身の性感帯が開花し始めた。
特に秘所は洪水のように潤い、太腿を伝って岩盤を濡らしていく。
シュルルルッ!!
触手が一斉に活性化した。
それらは今までの攻撃的な動きとは異なり、
恭しい手付きで深雪の肌を撫で始める。
腹部を撫でるものは慈愛に満ちた母の掌のように。
脚を絡めるものは忠誠を誓う騎士の腕のように。
「これが……本当の儀式……」
深雪は全てを受け入れた。
触手の一本が彼女の口元に先端を差し出す。
そこからは宝玉から漏れ出た液体が糸を引いていた。
躊躇うことなく舌を伸ばし吸うと、
コポコポッ……
内部からさらなる蜜が湧き出してくる。
喉を通り胃袋に収まるほどに全身が軽くなっていくのが分かる。
毒素どころか疲労感すら消え失せていく。
ヌルンッ……
別の触手が臀部に擦り寄り、尾てい骨に沿って蠢く。
その動作に合わせるように深雪は腰を反らせ、
「はぁん……もっと奥まで……」
自ら股間を触手群に押し当てた。
無数の先端が恥丘を擽りながら割れ目に侵入しようと試みるが、
ズブッ……
「ああっ……来た……!」
最も太い一本が膣口に進入してきた。
ゆっくりと螺旋状に捻りながら奥へ進む感触。
痛みはない。代わりに脳天を貫く快楽の波が襲ってくる。
「すごい……子宮まで……届く……!」
子宮頸部を優しくノックされると同時に
他の触手達も全身に纏わりつき愛撫を開始した。
腋の窪みを丁寧に擦るもの。
耳孔に侵入し鼓膜を震わせるもの。
足指の間を清めるように蠢くもの。
ジュプジュプッ! ニュルニュルッ!!
全ての刺激が完璧な調和を持って同時進行する。
もはや人間の性的興奮の域を超えている。
「もう……イッちゃう……イクっ!」
絶叫と共に全身が弓なりに反り返った。
その瞬間全ての触手が脱力し、
ドクン……ドクン……ドクン……
深雪を中心にして脈動が始まった。
岩盤の宝玉が内側から光を放ち、
ついには岩肌を突き破って巨大な花弁を咲かせる。
蓮の如き形状のそれは六枚の花びらで深雪を優しく包み込んだ。
「これこそが……聖なる泉……」
彼女が花芯の中央に立つと、そこは清らかな水溜まりとなっていた。
しかし普通の水ではない。
虹色に輝くその液体は触手から放出された精液と
深雪の体内から分泌された愛液が融合したものだった。
チャポン……
足先を入れると水温は体温と同じ。
踝まで浸かると腰から下の感覚がなくなった。
否、吸収されているのだ。
スーッ……
変化は一瞬だった。水中に溶けるように消えた翡翠の巫女服。
代わりに現れたのは月光を編んだような銀髪が波打つ艶めかしい姿。
「……この肌は」
褐色の肌は琥珀酒のように艶やかに照り返り、汗が珠となって滴る。
その光沢は古代壁画の女神そのものだ。
「まるで別人みたい」
鏡のように滑らかな水晶の壁面に映るのは確かに自分の顔。
だが烏の濡羽色だった髪は今や銀河のように輝くプラチナブルーへ。
豊満な乳房が上下するたびに肩甲骨が浮き出る背中のシルエットが官能的に揺れる。
(これが《聖泉》の祝福?)
疑問はすぐに氷解した。身体が求めるままに動けば良い。
ダンジョンの奥深くから漂う濃厚な蜜の香りが鼻腔をくすぐる──
誘われるまま足を踏み出すと、
バチン!!
見えない壁に額を打ちつけた。
「痛っ……!」
額から流れた一滴の血が地面に落ちると、
そこから突如として赤い蕾が芽吹いた!
触手のような蔓が四方に伸び、
シュルシュルッ!!
深雪の両足首を捕縛すると瞬時に天井へ引っ張り上げる。
「きゃっ!?」
逆さ吊りにされた体勢。
重力に従って乳房が垂れ下がる。
褐色の谷間が強調され、その頂点の桜色の乳首がピンと張り詰めた。
「卑怯な……罠だったわけ?」
吐き捨てる深雪だが内心は焦っていた。
いくら強化された肉体とはいえ拘束されてしまっては無力だ。
その時、天井から降りてきたのは
先端が七つに枝分かれした触手。
ツプンッ!
細い先端が右耳に入り込み鼓膜を撫でる。
「ひゃうっ!?」
思わず漏らした嬌声に驚く深雪。
耳穴の奥から甘い電流が走ったのだ。
クチュクチュ……
「や……止め……んんっ!」
細かな触手が鼓膜を掃除するように蠢く。
同時に左手首に絡みついた別の触手が手のひらを開かせ、
ムニョムニョ……
「なっ……自分で……!?」
気づけば自分の右手を左胸へと導かれていた。
銀髪を揺らし褐色の乳房を自ら揉みしだく姿は異様なまでに蠱惑的だ。
ムギュッ……フニュン……
「はぁ……ぁん……」
羞恥心と快楽が入り混じる中、さらに太い触手が股間へと近づく。
先端は二又に分かれ、その間には微細な棘が生えていた。
ジョリジョリ……
「ああっ! そんな……剃るなんて……!」
恥毛を剃り落とす感触に背筋が震えた。
丸見えになった陰唇を触手の腹が擦りあげ、
ピチョ……ニチャ……
「あぁ……気持ち……良すぎ……」
蜜があふれ出す音が洞窟内に響く。
逆さ吊りの深雪は快感のあまり涙を零しながら腰をくねらせた。
シュルル……
「まだ終わらないの?」
背後から忍び寄る新たな気配に身構えるが時既に遅し。
肛門を狙った触手が括約筋をほぐすように出入りを開始した。
ズブズブ……ヌプヌプ……
「んん……後ろは……ああ……」
腸壁越しに子宮を圧迫される感覚。
前面の触手もクリトリスを集中的に責め始めた。
カリカリ……コリコリ……
三点同時責めに全身の感度が急上昇する。
褐色の肌がピンク色に染まるほど体温が上がり、
「イク……イッちゃう……イッくぅぅ!!」
絶頂に達した瞬間、全ての触手が噴射した。
天井まで届く大量の精液が滝のように降り注ぎ、
ビチャビチャビチャ!!
褐色の肉体を白濁色でコーティングしていく。
逆さ吊りの状態で精液漬けになった深雪は恍惚とした表情で喘いだ。
「これが……聖なる……洗礼……?」
意識が遠のく中、彼女の脳裏に浮かんだのは
以前煌夜が教えてくれた言葉だった。
「真の聖域は自己解放の先にある」
◆◆◆
精液の海から復活した深雪。
全身を覆う粘液が蒸発し始めるにつれ
肌はより一層艶めかしく輝くようになった。
(あれだけ辱められて……なぜか活力が漲ってる)
これは本物の巫女として覚醒した証なのだろう。
前方には新たな扉が現れていた。
触手のシンボルが描かれた黄金の門だ。
「今度は正面から行ってやるわ」
自信に満ちた声音で宣言すると門がゆっくりと開く。
その先には広大な地下室が広がっていた。
「な……何コレ……」
呆然と見渡す視線の先には巨大な触手の群れ。
天井から地面まで無数の蔓が絡み合っている。
黄金の門をくぐった先に広がるのは、触手の森だった。
天井からは無数の蔓が垂れ下がり、床面では巨大な根が脈動している。
壁面すら例外ではなく、一面が蠢く触手組織に覆われていた。
深雪の足元には既に百本以上の細い糸がまとわりつき始めている。
「……覚悟は決まってるわ」
彼女が呟くと同時に地面が爆発した。
直径三メートルはある赤紫色の怪物が飛び出してきたのだ。
「っ!?」
本能的に回避行動を取ろうとした深雪だったが遅かった。
肉塊は猛スピードで彼女の腰に巻きつき、強引に宙吊りにする。
「放せ……くっ!」
ジタバタと暴れる美女。その姿はまるで蜘蛛の巣に捕らえられた蝶のようだ。
さらに追撃が加わる。天井から落下してきた触手束が彼女の両腕を縛り上げ、
グイッ!!
X字型に開脚させられた格好に固定された。
「こんな屈辱的な格好……許せない!」
怒りに震える深雪だが身体は言うことを聞かない。
両足首には別個体が食らいつき、太ももを絞るように締め上げてくる。
その圧力で鼠径部が露出し、僅かに残った蜜襞が強調された。
シュルル……
「ひっ!?」
不意に肛門を撫で上げた繊毛。
その柔らかな感触だけで腰が砕けそうになる。
先ほどの凌辱で十分すぎるほど敏感になっていた身体なのだ。
次の瞬間—
ズブッ!!
「いやぁぁぁっ!!」
太い円錐状の先端がアナルを貫いた。
内部に潜り込んだそれは螺旋状に捩れながら直腸を抉る。
グリグリ……ヌチャヌチャ……
「お尻で……イっちゃう……!」
屈辱的絶頂を迎えても責めは終わらない。
肛門に栓をした状態のまま、新たな触手が股間に接近。
今度は極細針のような器官でクリトリスを挟み込んできた。
キュッ!!
「痛いっ!!」
敏感な突起を容赦なく摘まみ上げる鋭利な先端。
本来なら激痛に悶えるはずなのに—
「ああ……いいのぉ……!!」
矛盾する快感が電流となり全身を駆け巡る。
苦痛と快楽の境界線が曖昧になっていく感覚。
ブチュッ!!
針先から注射器のように放出された粘液。
それは媚薬成分を含み瞬時に吸収されていく。
「熱い……全身が……おかしくなる……!」
褐色の肌が火照り汗が噴き出す。
汗腺から湧き出る体液さえ触手達の餌になるのか?
次々と集まる肉塊達。乳房を挟み込み搾乳する者。
耳穴から脳を揺さぶる低音波を発する者。
腋窩を舐めるように蠢く者。爪の間にも侵入を試みる微細な管……
「やめて……お願いだから……もう狂いそうで……」
懇願する声も虚しく、四方八方から襲いかかる触手軍団。
そのうち最も巨体な一体が深雪の眼前で停止した。
メリメリ……バリバリ……
肉塊が口を開ける。直径一メートル近くもある口腔内には無数の歯列が並んでいる。
牙一本一本が女性専用器具のようになめらかな曲線を描いているのが恐怖を煽る。
「まさか……食べる気……!?」
否定できなかった。触手達は明らかに消化器官へ運ぼうとしているのだ。
カプッ!!
「いやぁぁぁっ!!」
頭部から覆い被さるように飲み込まれていく深雪。
最初に包み込まれたのは首筋から乳房までの豊満な上半身だった。
内部は想像以上に暖かく柔らかい感触—しかしすぐに異常な圧迫感が襲う。
「息ができな……い……」
窒息死の危機。だが次の瞬間—
ヌチュッ……ズプズプ……
口腔内が蠕動し始める。
それはまるで大きな胃袋の中で消化液に浸されるような感覚。
粘液を全身に塗りたくられながら前後に揺さぶられる。
「溶ける……身体が溶けていく……!」
恐るべきことに皮膚の表面から溶解が始まっていた。
衣服はもちろん肌の角質すら削り取られていく。
ツプッ……チクチク……
「ひぃっ!? 針!?」
微細な注射針のような組織が全身に突き刺さり媚薬を注入してきた。
しかも各部位ごとに異なる成分なのか?
「あ……頭が……まっ白に……」
脳髄が溶けそうな陶酔感と同時に秘所への痒みが限界を超えた。
股間に集結した細触手群がクリトリスを徹底的に磨くように蠢く。
カリカリカリカリ……
「そ……そこだけは……弱いの……ぉぉぉ!!」
全身麻痺状態にも関わらず性感帯だけが生き残った異様な快感。
膣口からは止めどなく愛液が流れ出し、
それを栄養源として触手達は一層活性化する。
ブシャ────!!
突然大量の白濁液が噴出された。それらは粘液の雨となって全身に降りかかる。
ベチョッ……ベチャッ……
「気持ち悪い……けど……気持ちいい……!」
矛盾する感情に翻弄される深雪。
その時予期せぬ変化が訪れた。全身を覆っていた触手群が急に萎み始めるのだ。
シュルルル……カラカラ……
「終わった……の?」
安堵しかけた矢先、視界の隅に入ったのは巨大な結晶体。
まるで蛍光灯のように明滅を繰り返している。
「あれは……まさか卵!?」
気づいた時には遅かった。
細い触手が深雪の下腹部に触れ、そこから微粒子が皮膚表面に付着し始める。
ザワザワ……
「やめて……そんなもの植え付けないで!」
抵抗むなしく無数の卵が褐色の肌に定着していった。
これらの卵は宿主の魔力を吸収しながら
成長していく特性を持っているのだ。
「このままじゃ私は……母親にされちゃう……♡」
既に理性は崩壊寸前。
触手達が次々と射精行為を行う中で
深雪の胎内で最初の孵化が始まろうとしていた……
◆◆◆
触手達が完全に撤退した後も深雪は立ち上がれなかった。
下半身は粘液塗れになり足腰は痙攣し続けている。
だが奇妙な充足感があった。
まるで生命の根源に触れたような感覚—
そして彼女のお腹には確かな膨らみがあった。
「本当に……産んでしまうのね……」
絶望と期待が入り混じる中、卵膜が破れる。
最初に現れたのは細い触手の幼体。
深雪の股間から生まれようとする
その姿は異様な生命力に満ちていた。
「うぅ……出てきて……」
促すように腰を浮かせる深雪。
子宮口が広がり触手の先端が顔を覗かせる。
ズリズリ……
「はぁ……あぁん……!」
陣痛にも似た感覚が走る。
全身汗まみれになりながらも受け入れ体制を整える。
産みの苦しみは母体だけでなく幼体にとっても同じはずだ。
「頑張って……私も一緒に……」
その言葉が奇跡を呼び寄せたのか?
突如として地下神殿全体が明るくなり触手達が一斉に活性化した。
壁面に刻まれていた古代文字が発光し始める。
【海神の巫女よ】
【汝こそ我が妻】
虚空から響く男性的な声—それは幻聴ではない。
「誰……!?」
【我は大海の支配者なり】
【古き契約に基づき新たな時代の巫女を求めし者】
深雪の胎内で暴れていた幼体達が突然大人しくなる。
不思議なことに彼らは彼女の意志に従うようになったのだ。
「どういうこと……あなたは何者なの!?」
問いかけに答える代わりに床面が盛り上がる。
岩盤を突き破り出現したのは巨大な貝殻の姿。
内部からは透き通った紺碧の水が溢れ出す。
【我の真の姿を見るがよい】
液体が空中に漂い人の形に凝固していく。
そこから現れたのは水色の長髪を湛えた少女—
その瞳は海と同じ深さを持ち、全身は鱗状の装飾で覆われている。
「海神さま……!?」
【然り】
【かつて地上に住みし民と盟約を交わした存在だ】
女神は深雪に近づくと額に触れる。
温かいエネルギーが流れ込み脳裏に記憶が浮かんだ。
それは古代文明の断片—巨大地震により沈没していく街並みと
そこで祈り続ける巫女達の姿。
「私に過去を見せた理由は?」
【選択の時だ】
【神として君臨するか大地に戻るか】
提示された選択肢に戸惑う深雪。
その時彼女の胸中で煌夜の笑顔が甦る。
(あの人は地上で私を待ってくれている……)
迷いは一瞬だった。
「私の帰る場所は地上です」
毅然とした答えに海神は微笑む。
【よかろう】
【ただし代償が必要だ】
突然海神の手が深雪の胎に触れる。
ズズズ……ズズズ……
「うわっ!?」
体内で何かが移動していく感覚。
膨らんでいたお腹が急速に平らになっていく。
【この子達は我が預かろう】
触手幼体達は透明化し海神の体内へと吸収された。
深雪の膣内にはわずかな残留物質しか残っていない。
まさに奇跡と言える現象だった。
【さらば巫女よ】
【またいずれ会う日まで】
海神が手を掲げる。
それに呼応して触手達が一斉に道を譲り始めた。
出口と思われる穴がぽっかりと開いている。
「ありがとうございます……」
礼を述べて歩み出そうとする深雪。
しかし最後にもう一つ試練が待ち受けていた。
穴の前に佇むのは純白のミノタウロス。
全身を剛毛で覆われた巨大な雄牛のような存在だ。
【通したいのなら証を見せよ】
要求に応じ深雪は振り向くと自らの秘所を見せつけた。
パチャッ……
股間からは触手の残滓が流れ落ちている。
しかしその蜜は神聖な輝きを帯びていた。
穴の前で仁王立ちするミノタウロス。
その目には試すような光が宿っている。
深雪は躊躇うことなく脚を開いた。
(こんなところ誰かに見られたら……)
羞恥心が込み上げるが使命がそれを上回る。
股間からは触手の残滓が雫となって滴り落ちていた。
奇妙なことにその蜜は黄金色に輝いている。
まるで蜂蜜のような色彩と甘い香りだ。
(どうして私の体は……)
困惑する深雪だが答えはすぐに与えられた。
ミノタウロスの目が細められた。
それは明らかに承認の意図だった。
「合格というわけ?」
質問に応えるように獣は唸り声をあげる。
同時に洞窟全体が大きく振動し始めた。
岩壁から無数の小さなミノタウロスが現れる。
仔牛ほどの大きさだが顔立ちは父親と瓜二つだ。
「仔ども達?」
混乱する深雪を無視して仔牛たちは彼女を取り囲んだ。
彼らの鼻先には細長い器官が垂れている。
よく見るとそれは小さな触手であった。
シュルッ!
「ひゃあ!?」
足首に巻きつく一匹。
他の個体も競うように纏わりつき始める。
スルスル……
「や……止めなさい……!」
制止も虚しく触手の雨が降り注ぐ。
四肢を縛り上げられる感触と共に
股間に集中する刺激。
ジュプッ!
「くぅっ!?」
先端が膣内に侵入してきた。
同時にアナルにも進入を試みる個体までいる。
カリカリ……
「そんなとこばかり……ぁん……!」
双穴への執拗な攻撃。
さらに乳房にも仔牛たちが群がり始める。
ムニュッ!
「あふっ……噛まれちゃう……」
乳首を甘噛みする仔牛。
その刺激で乳房はパンパンに張っていく。
やがて乳白色の液体が噴出した。
ピュッ!
「おっぱいが出ちゃうなんて……!?」
自身の変化に愕然とする深雪。
これこそ真の母体への転換だった。
彼女の魔力が母乳に変換され始めたのだ。
ズボッ!
「んああっ!!」
ついに尻穴へ挿入。
仔牛達の触手ピストンが始まる。
パンッ! パンッ! パンッ!
「あっ……ダメぇ……揺れちゃう……!」
揺れる乳房から再び母乳が飛び散る。
それが仔牛たちの食欲を煽るようで
更に攻勢を強める結果となった。
ズブズブズブッ!
「もっと奥に……来るなぁ……!」
絶叫する深雪。その表情には苦悶と悦楽が入り混じっている。
同時に父ミノタウロスも動き出した。
巨体を傾け近づいてくると
深雪の胴体を両腕で抱え込む。
「えっ!? まさか……!?」
言葉が途切れたのは衝撃的な接触があったからだ。
腰に密着した彼の勃起器官—それは尋常ではなかった。
太さは成人男性の二の腕に相当し
長さに至っては全長50センチを優に超える。
亀頭部分は深雪の握り拳と同じ位の大きさであった。
「無理……入らない……」
恐怖で声が震える。
だが抵抗は無意味だった。
彼は躊躇うことなく自らの剛直を挿入しようとする。
メリメリメリ!!
「ぐあぁぁぁっ!!」
凄まじい圧迫感。骨盤が砕けそうな錯覚。
膣口が限界まで広がる。
それでも挿入は止まらない。
「ひぎぃぃっ!! 裂けるぅっ!!」
悲鳴を上げる深雪だが身体は驚くべき適応力を示していた。
触手陵辱で拡張されていた内部組織が急速に収縮。
圧迫を受け止めるためのクッションを形成する。
「んおおぉぉっ!!」
喉の奥から絞り出される獣じみた喘ぎ。
その声色には徐々に歓喜の色が混ざり始めている。
ミノタウロスのピストンが開始された。
ドスンッ! ドスンッ! ドスンッ!
「うごぉぉっ!! 揺れる……全身が……ぶれちゃう……!」
巨根が往復するたびに臓器が圧迫される。
吐き気すら催すほどだが同時に得も言われぬ快感もあった。
ズブリュッ!
「子宮に……届いてるぅ……!!」
亀頭が最深部に到達。
通常では考えられない位置だが深雪の肉体はそれを許容していた。
子宮口を押し潰されながらも彼女は確かに感じていた。
(なんだか……懐かしいような……)
前世の記憶が蘇る感覚。
遥か昔の海神との邂逅場面だ。
あの時も同様に異形の種を受け入れていた気がする。
「あぁん……もっとぉ……!」
自ら求めるように腰を擦り付ける深雪。
それに応えてミノタウロスの動きが激しさを増す。
グチョグチョグチョ!!
「イクッ! イクぅぅぅっ!!」
潮吹きと同時にくしゃみのような放精が始まった。
信じ難い量の精液が子宮内に流れ込む。
その熱さと濃厚さは人間の比ではない。
ドクドクドクッ!!
「熱い……いっぱい……出てるぅ……♡」
恍惚とした表情で射精を受け止める深雪。
この時点で既に受胎は確定していた。
しかし試練はまだ終わっていない。
父ミノタウロスが交代するように引き下がった。
次に歩み出たのは一際大きな仔牛だった。
「次はあなたなのね……」
拒否する気配はない。むしろ期待すら込められた眼差し。
仔牛も理解しているように見える。
彼女の足元に跪き股間へ顔を埋めた。
ペロペロ……
「ひゃん!? 汚いから……舐めちゃダメよ……」
制止も虚しく舌が這う。仔牛の唾液は甘い香りがする。
清浄な魔力で出来ているようだ。
ヌプリ……
「あっ……来たわね……」
指ほどのサイズしかない触手が挿入される。
父の巨根とは対照的な繊細な抽送。
クチュクチュ……
「こういうのも良いかも……んっ♡」
ゆっくりとした動きだが的確にGスポットを探り当てる。
仔牛の学習能力は驚くべきものだった。
「んんっ……そこ気持ちいい……♡」
深雪が反応すると集中攻撃が始まる。
執拗な責めに耐え切れず甘い絶頂を迎えた。
「あぁんっ♡イっちゃうぅっ!!」
痙攣する膣内。その隙に仔牛が新たな動作を取る。
なんと精巣を露出させたのだ。
それは通常の哺乳類とは違い中央に細長い導管を持っていた。
シュルルル……
「うそ……それが……挿入るの!?」
怯える深雪だが仔牛の意図は違った。
導管を膣外に出すとその先端から白濁液を噴射した。
ドピュッ!
「きゃあっ!? かかったぁ……!」
それは精液ではなかった。濃厚な粘液で
母乳と混ざり合い特殊な潤滑油となっていた。
この準備が完成したところで第二ラウンドが始まる。
ジュポッ! ジュポッ! ジュポッ!
「こんなの初めて……凄いぃっ!!」
仔牛の本領発揮。
高速ピストンと母乳混合潤滑油による快感は計り知れない。
父が与えたのは衝撃的苦痛と至上の快楽の融合だが
仔牛は持続的な悦楽を与えることに長けていた。
「んおぉっ! イクっ……何度もイクぅっ!!」
連続絶頂に意識が朦朧とする深雪。
そんな中仔牛の射精が始まった。
ドクッドクッドクッ!
「あぁ……出されてる……温かい……♡」
今度は優しい温もりを感じさせる放精。
その量は控えめだが確実に子宮に命中する。
二度目の受精完了である。
◆◆◆
その後も仔牛たちは順番に彼女を犯し続けた。
ある個体は乳房に吸い付き授乳を求めながら交接し
別の個体はアナルに特化した形状の触手で攻め立てた。
時には複数で同時に責めることもあり
深雪は休む暇もなく絶頂を迎え続けていた。
「みんな……上手いのね……♡」
疲労困憊ながらも嬉しそうに呟く深雪。
その肌は汗と粘液と母乳で艶めかしく光っている。
仔牛たちも最後の一匹が交尾を終えると満足そうに引いていった。
◆◆◆
残されたのは深雪と父ミノタウロスのみ。
だがミノタウロスには新たな動きがあった。
壁際に設置された祭壇に向かって歩き出す。
そこには黄金の杯が安置されていた。
「これは……?」
疑問を感じつつも従い祭壇前に立つ深雪。
ミノタウロスが杯を差し出す。
中には琥珀色の液体が入っている。
「飲めということ?」
指示を理解した深雪は杯を受け取り一口啜った。
(これは……生命の雫?)
瞬時にわかるほど濃厚な魔力の塊だ。
これを体内に取り込めば肉体が一段階進化することは明白だった。
ゴクッ! ゴクッ! ゴクッ!
躊躇わずに飲み干す深雪。
液体が通過するだけで全身が沸騰するような感覚。
同時に股間から鮮血が流れ落ちた。
「破瓜の痛みみたいなものかしら……」
苦笑する深雪だが身体の変化は劇的だった。
褐色の肌が光沢を帯び始め
瞳には星屑のような光彩が浮かび上がる。
何より腹部が大きく膨らみ始めていた。
「あぁ……もう赤ちゃんが育ってる……!」
驚愕と喜びが混在する感情。
触手陵辱による妊娠は不自然なものだったが
今回の受胎は明らかに正常なプロセスだった。
深雪の肉体が真の母体として覚醒した証明だろう。
◆◆◆
変容が落ち着いたころ
祭壇周辺が再び振動し始めた。
岩壁が砂糖菓子のように崩れ
蜜蝋のような物質に変化していく。
「出口が……!?」
崩落した壁の向こうに眩い光が見える。
どうやら地上へ通じる通路が開かれたようだ。
ミノタウロスは黙って彼女の背中を押した。
「ありがとう……きっとまた会いましょう」
別れを告げる深雪だが返事はない。
ただ深い森のような香りが鼻腔をくすぐった。
最後に一度だけ振り返ると
そこに巨大な牡鹿が佇んでいる幻影を見た気がした。
◆◆◆
地上への階段を登る深雪。
その足取りは意外と軽かった。
受胎による重さはあるものの
それ以上に解放感の方が大きい。
しかし一つだけ問題があった。
「この格好で帰るのは厳しいわね……」
服はボロ布同然。褐色の肌は粘液と汗で光り
特に下腹部の膨らみは誤魔化しようがない。
幸い階段途中に粗末な祠を見つけた。
中にあった神官服を借りることにする。
サッ! シュルッ!
裾の長い衣装が褐色の裸体を覆う。
豊満な乳房が胸元を押し上げる様子は
以前より妖艶さを増している。
最後に帯を締めると下腹部の膨らみも少し隠せた。
「これでなんとか……」
深雪は階段を再び上り始めた。
外の光が強まるにつれ肌の色が元に戻っていく。
最終的にはいつもの白磁の肌に戻ったが
触手痕の刻印だけは淡いピンク色で残ったままだった。
◆◆◆
ダンジョン入口に辿り着いた深雪。
朝日の眩しさに目を細めながらも安堵のため息をつく。
「ただいま……戻りました……」
自らに言い聞かせるように呟く。
同時に体内で小さな鼓動が伝わってきた。
「あら……赤ちゃんも戻ったと思ってくれたのかしら♡」
愛おしそうにお腹を撫でる深雪。
その表情は母性に満ちていた。
◆◆◆
帰還報告のために城へ向かう深雪。
当然のことながら多くの人々が好奇の目を向ける。
特に下腹部の微かな膨らみと
褐色から白磁へ変わった不可思議な肌色変化が注目を集めた。
「あれ……女王陛下よね?」
「なんか若返った気がするけど……?」
「でもお腹……妊娠してる?」
噂話が飛び交う中
玉座の間に入るとジェイムスが待っていた。
「任務お疲れ様……?」
穏やかな声。だが次の瞬間目が大きく見開かれる。
深雪の変化を即座に察知したようだ。
「そのお腹……まさか?」
核心をつく質問に深雪は微笑む。
「ええ……仔を授かりましたわ♡」
悪戯っぽく答えるとジェイムスの表情が凍りついた。
続いて湧き上がる困惑と疑問。
「何処の馬の骨っ!?」
立ち上がり詰め寄るジェイムス。だが深雪は冷静だ。
「馬の骨じゃなくて牛さんよ♪」
冗談めかして言うと場の空気が緩んだ。
しかし次の言葉で真面目な表情に戻る。
玉座の間が静寂に包まれた。
深雪の宣告は雷鳴のごとく轟いた。
「この子のことは私一人で育てるつもりよ……だから——」
一拍。その空白すら威厳を孕んでいた。
「何も聞かず、私についてきなさい」
その言葉にジェイムスの膝がカクンと折れた。
土下座の姿勢。額を冷たい大理石にこすりつける。
「仰せのままに……我が女王」
嘲笑でも恐れでもない純粋な服従。
見守っていたヒーロー・ヴィランたちが一斉にそれに倣う。
無数の額が床に叩きつけられる乾いた音だけが室内に響く。
深雪はそれを冷ややかに見下ろす。
その黄金の瞳は慈愛と暴虐を同時に宿していた。
「いいでしょう。貴方たちの忠誠……確かに受け取りました」
踵を返す深雪の背後で
ジェイムスが顔を上げる。
唇の端には微かな笑み。そこには確信があった。
(やっぱり、深雪はスゴイ……! 彼女こそ北米を救う聖女だ……)
◆◆◆
王城内の廊下を歩く深雪の周りには
幾重にも兵士たちが護衛の列を成している。
本来なら豪華絢爛な凱旋行列であろう場面。
しかし現在の空気は異様そのものだ。
「美しい……」「神々しい……」「尊い……」
囁かれる賛辞が波紋のように広がる。
皆が深雪を見つめる視線には狂信的な陶酔が滲む。
問題はそこだけではなかった。
深雪の衣服から僅かに覗く肌に異変が起きている。
触手陵辱によって刻まれた無数の淫紋が
衆目に晒されることで活発化していたのだ。
ツキン……
(また疼き始めたわね……)
下腹部を押さえつつ歩を進める深雪。
衣服越しでもわかるほど隆起した乳首。
歩みを進める度に柔肉が擦れ嬌声を漏らしそうになる。
「あっ……♡」
思わず漏れた甘い吐息。
それに応じるように淫紋が淡く発光し始める。
特に腰回りと乳房のものが強く反応した。
王城の回廊は異様な沈黙に支配されていた。
侍女たちが敷いた深紅の絨毯の上を歩む深雪の足音だけが響く。
一歩踏み出すごとに彼女の巨乳が微かに揺れ
その都度、褐色の肌を覆う薄紗の衣服が軽やかに波打つ。
「……」
誰も声を発しない。息遣いすら禁じられているかのようだ。
壁際に控えるヒーローたちは直立不動の姿勢を保ちながらも
眼球だけが忙しなく動く。彼らの視線の先にあるのは
女王の腹部──ミノタウロスの仔種を宿した聖域であった。
キュイン。
突然、何かが研磨されるような甲高い音が発生した。
それは深雪の乳首が衣擦れした際の摩擦音だった。
敏感になった先端が繊維質に擦られ悲鳴を上げたのだ。
「あんっ♡」
無意識に漏れた声色は驚くほど甘美だった。
まるで熟れた杏子を齧ったような芳醇な芳香が漂う。
パリンッ!
廊下に飾られた花瓶が突如破裂した。
原因不明。誰かが投擲したわけではない。
ただ深雪の吐息が触れたという偶然だけが
この災厄を引き起こしたとしか思えなかった。
「神託だ……」「新しき預言が降臨したぞ!」
近くにいた二人の修道女が膝をつき祈り始める。
彼女たちの目からはすでに理性の光が失われていた。
深雪自身もこの異常な崇拝に戸惑いを隠せない。
触手生物との交わりで刻まれた淫紋が体内で蠢いている。
特に腰回りの刻印は蛇のように絡み合い
熱を帯びて下腹部へと這い上がる感触があった。
ツー……
褐色の谷間を一筋の汗が滴り落ちる。
その水分を欲したかのように
床に転がる水晶玉が急激に成長し始めた。
直径3センチ程度だったそれが
一瞬でバスケットボールほどの大きさに膨れ上がる。
「まあ……面白いわね」
女王が無邪気に微笑んだ刹那
水晶玉が虹色の光を放ち始めた。
あまりの眩しさに護衛のヒーローが目を押さえる。
彼らの掌からは湯気が立ち昇る。
蒸気は即座に氷結し床に積もった。
ピチャリ……パチパチ……
暖房設備もない回廊で氷が軋む音が響く。
これは神聖な奇跡なのかそれとも単なる偶然か?
判断を下す資格のある者などいない。
ただ一つ確かなのは深雪が存在する空間はもはや
物理学さえ従う価値のない神性に満ち溢れているということだ。
女王の居室前で行列が止まる。
扉を開けた先に現れた光景は何とも奇妙だった。
壁一面に無数の羊皮紙が貼られており
全て同じ文字が連ねられていた。
『我ら女王に永遠の忠誠を誓う』
『女王の子供は我らの宝なり』
筆跡は様々で老若男女の区別もない。
全て都市の職員や住人が書いたものだという。
しかもそれらは昨晩から早朝にかけて
深雪が不在の間に集められたという事実。
「随分と熱心ねぇ……」
呆れたように溜息をつく深雪の前に
新たに五人の老女が平伏している。
彼女らの首には鎖が嵌められており
各々異なる紋章が刻まれていた。
「私たち……女王陛下の奴隷志願者です」
真ん中の老婆が震える声で宣言する。
「どうかこの醜い体をお使いくださいませ」
他の四人も一斉に頭を垂れる。
皆七十代から八十代と思われる高齢者ばかり。
なのに全員が若い娘のような羞恥の表情を浮かべている。
「ふぅ……」
深雪の嘆息が新たな混乱を招いた。
部屋の隅に飾られていた鎧騎士の人形が
突然自ら動き出し剣を掲げたのだ。
まるで女王親衛隊の敬礼を模しているかのように。
「面白い玩具が増えたみたいね♡」
クスクスと笑う深雪の周りには
既に七体の人形が控えていた。
いずれも昨夕までは無機質な工芸品だったものが
今は彼女の命令を待ち侘びるように整列している。
◆◆◆
寝室に入った途端、女王はベッドへと身を横たえた。
柔らかな羽毛の上で褐色の肢体が弧を描く。
妊婦らしからぬ大胆な脚の組み方は挑発的だ。
「さて……今日のところは休ませてもらうわ」
独り言のように呟くと枕元の呼び鈴を鳴らした。
すぐに扉が開き五人の召使が入室する。
全員が若く美しく選りすぐりの美女揃いだった。
「あなた方には特別な仕事を頼みましょう」
深雪が両腕を広げると召使たちが駆け寄ってくる。
彼女らの服装は簡素なドレス一枚。
胸元や裾が大きく開いており
褐色女王と比較すればいかにも貧弱に見える。
「まずは私のお腹を揉んでみて」
指示を受けた二人の少女が恐る恐る接近する。
深雪の下腹部に触れると確かに微かな膨張を感じる。
しかし見た目ほど大きくはない。
予定日まではまだ時間がかかりそうだ。
モミッ……モミッ……
優しく丁寧なマッサージが始まると
室内に柑橘系の甘い香りが充満した。
深雪が纏う香水ではなく彼女の肌から発散される匂いだ。
「あんっ……気持ちいいわ……もっと強くしてもいいのよ?」
催促に従い少女たちの指圧が強まる。
妊婦の腹部はデリケートな部位だが
深雪はそれを承知で楽しんでいた。
「あぁんっ! そこっ! もっと捏ね回してぇっ♡」
歓喜の声とともに褐色の巨乳が跳ねる。
衣服が乱れて乳首の先端が露わになる。
薄桃色の突起は硬く尖っており
まるで葡萄の蕾を思わせた。
パチン!
突然の破裂音が響く。
見ると窓ガラスが内側から弾け飛んでいた。
風が吹き込み室内を掻き回すが不思議なことに
埃一つ舞い上がらない。
「やっぱりこの街……おかしくなってるわね」
自分のせいとは知らない女王が無責任に分析する。
実際には彼女の感情の起伏に合わせて
周囲の物体が勝手に反応しているだけなのだ。
かつて起きていた感情の高ぶりによる気温低下。
ソレが発展・極大化されて物理法則が乱れ、定まらない領域に至っている。
「そろそろ煌夜たちと合流するのもいいかしら……」
深雪の呟きは決意を含んでいた。
無数のヒーロー・ヴィランを纏め、
複数の先住民族を従える深雪は氷雪の女王として名を轟かせている。
今や剣聖と呼ばれる婚約者にもそう見劣りはしまい。
「私が正妻なんだから……負けてたまるかっ! ]
煌夜の伴侶とも相棒とも称されるリーナに対する嫉妬が世界の法則を掻き乱す。
狂った時間が調子外れの不協和音を掻き鳴らし、時系列がズレる。
果たして、北米に来訪して何年が過ぎて、外はいつなのか。
今の深雪には知る由もないし、どうでもいいことだった……
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