「うわぁ、まさか、転移者関連の問題が、ここで出てくるとは」
その言葉と共にアティ先生は、そのまま頭を抱えながら、呆れながら言う。
ニアが転移者にナンパされた事。そこから庇って戦ってしまった事。
「転移者は、ある意味、王国の救世主と同じ扱い。それもあってか、彼らの機嫌を損ねて、人生を台無しにされた人々がいるとは聞いていたけど」
「やっぱり、そういうのは、アティ先生の所にも」
「えぇ、けど、ニアちゃんを庇って、頑張ったのは、嬉しかったわ」
「アティ先生」
「それはそれとして、いきなり暴力で解決したのは、駄目でしょ」
「はいっ」
アティ先生からの説教を受けて、俺はそのまま頷いた。
「そう言えば、アティ先生は色々な土地で旅をしていたんですよね」
「んっ、これでも色々な所で仕事をした軍人だからね」
まさか、ここで、これまでまるで情報のなかったプネウマが目的にしていた楽園の情報が分かるかもしれない。
現状、俺達は指名手配犯。
それもあってか、俺達が情報収集を行うにも、簡単には行えない。
幸い、これまで、時々、一緒に活動していたトレジャーハンターや、情報屋は俺達の事情を知って、色々と協力はしてくれている。
「楽園、確かに聞いた事はあるけど、そうね」
そのままアティ先生は、そのまま腕を組みながら、考える。
「楽園というのは、どこにあるのか」
「・・・そうね、楽園というのが、どこにあるのか分からないけど、その候補となる場所は分かるわ」
「本当ですか!」
その言葉に俺達は思わず、詰め寄ってしまう。
「魔王って、知っているわよね」
「魔王?それって、確か、あれか、転移者が召喚された理由だったけ?」
この世界に呼ばれた要因の一つである事もあり、俺は思い出す。
「その魔王が住んでいるとされる塔は知っているわよね」
「あぁ、一応は、噂程度は」
トレジャーハンターとして、活動していた際にも、その魔王の情報も、勿論得られた。
だが、俺達は、あくまでも、宝探しを目的にしていたのだが。
「まさか、魔王の所に行く事になるとは」
「レッドは、その、魔王を退治するのは」
「・・・」
その事に関して、プネウマも、ニアは、どこか戸惑っている様子だった。
「・・約束しただろ、プネウマが楽園に行く。
だったら、俺は行くよ、それに」
俺は同時に、あの時の悔しさを思い出す。
「あいつらよりも先に魔王をなんとかするのも、一つの手だからな」
これからの目的が、ある意味、定まった。
「という事で、アティ先生!案内、お願いします!!」
「まぁ、それは良いけど、うん」
それと共にアティ先生は頬を赤くしていた。