「……それにしても、便利になったな」
そう言いながら、俺は現在の飛行艇の様子を見ながら、呟いてしまう。
俺達が、魔王の情報を得る為に、向かっている。
その目的は俺が、この世界に来た時に、転移させて来た奴らの城。
「本当だよな、飛行艇を透明にするだけじゃなくて、他の奴らから感知されないとは」
「私がサポート出来る範囲ですが。それよりも、転移とは一体」
「んっ、あぁ、元々、俺はこの世界の存在じゃなくて、別の世界から来たんだ」
「別の世界から」
それを効いたリインフォースは、少し腕を組む。
「魔王に対抗する為に異世界から召喚する。だけど、なぜそこまで多い人数を呼ぶ必要があるんだ」
「それだけ、魔王が脅威だったから?」
「だとしても、それ以上の脅威になる可能性がある」
「まぁ、確かに」
そのまま、ニアは俺の方へと目を向ける。
「おっ、俺か?」
「いや、レッドのような境遇を生んで、こうなる可能性だって、あるのに」
「確かに」
そう言われたら、俺のような奴が出る可能性だってあるはずなのに。
「何か隠していると考えても良いな」
「それらの答えが、あの城の中にある可能性で見つけるないようだな」
それと共に、俺はそのままダハーカを起動させる。
今回のダハーカは、潜入に特化したカスタムをしており、武装などは一切積まず、その分装甲と機動面を強化した。 「よし、行くぞ!」
そして、そのまま俺は、ダハーカに乗り込み、城に潜入を開始する。
城への侵入は、今回は俺だけであり、ダハーカの隠密を生かした形での潜入となる。
「しかし、随分デカいなこの城は」
城の中に入ると、そこは迷路のように入り組んだ通路となっており、至る所から機械仕掛けの音や、人が行き交う音が聞こえてくる。 そんな中、俺は城の内部構造を把握しながら進んでいく。
「どうにも、この城は色々とおかしいな」
明らかに普通の城ではない。まるで、巨大な生物の中にいるような感覚を覚える。 そんな事を考えながらも進んでいると、突然後ろから何かが迫って来る気配を感じた。
「本当に、ここが人間の王様が住む城なのか?」
何時までも、こんなところで油を売ってるわけにはいかない。
さっさと目的を果たすために、ゆっくりと、兵士に見つからないように進んで行く。
「.」
しばらく進むと、大きな扉が見えてきた。
おそらくあそこが玉座の間だろう。
俺はゆっくりと、その扉の前に隠れる。
「……それで、次に召喚する転移者はどうだ?」
「素質は十分だと思いますが、利益にはなりません」
中からは男の声と女の声が聞こえる。 どうやら、誰かと話しているようだ。
「王の奴か」
俺が召喚した奴らの声が聞こえる。
「他国の侵略は」
「上手く行っています。やはり転移者がいるといないでは大違いですね」
「魔王という存在も、転移者を動かすには十分だな」
「えぇ、既に倒されてますけどね」
「そうだな」
「……どうやら、欲しい情報を持っているようだな」
それと共に、俺はそのまま部屋に入る。
「貴様っ一体っ何者だっ」
「俺か? 俺はレッド。お前らによって、転移させられた一匹だよ」