このまま行くと島がジャンプ島になりそう。
というかこの先もそれ系のキャラばかり増えてる……。
キャラ同士の掛け合いとかも書きたいし、そろそろ世間と絡ませていきたい。
約束の1週間後、俺は再び島へと来ていた。
島ではむつけき男たちが木で出来た剣やら斧やらを振り回し鍛錬を行っていたが、そのうちの一人が俺に気付き素振りをやめて声を張り上げる。
「ボスが帰還されたぞ! 挨拶ゥ!」
モヒカンのヒャッハーが声を上げるとそれに従って、以前のようなヤクザ挨拶をしてきた。
『ボスお疲れ様です!!』
「お、おう」
モヒカンが歩み寄ってくる。ちなみにこれはあだ名じゃなくて彼のコードネームだ。だって全員名前が「モブ1」みたいな番号なんだもん。覚えられないって。
仕方ないので何人かにコードネームをつけて呼ぶことにした。
モヒカンの他にはグリーン、レッド、ブルー、イエロー、リバース、スキップ……うん、UNOから拝借しました。
リバースは普通(?)のヒャッハーです。原作に出たようなクソデカ化け物ではありません。あいつ呼んだらそれだけで大事になるからね。
「今日はベルマの姉御に御用で?」
「ああ、それと兵士たちを広場に集めておいてくれ。そこでお前たちの新たな上司になる奴らを紹介する」
「了解です! オメェら、今すぐ広場に集合ォ! 遅れたやつは地獄見せんぞォ!」
『応!!』
あいつ、幹部連中に比べると能力はそれなりだけど中間管理職としてはピカイチだよな……。
駆け足で動き出す奴らを見送りつつ、ログハウスに向かう。
ログハウスの外観はかなり大きめ。都内にある豪邸に比べると一回り小さいが、それでも一般住宅に比べれば一回り大きい。ちょうど一般と豪邸の間だ。
中に入ると既に待機していたベルマとメジュリーヌ、そしてベルマの父ベリーフ博士が待機していた。
「やっと来たわね、待ちかねたわ!」
「こらこら、大事なスポンサー様になんと言う口を……すみません娘が失礼を」
「いえいえ、気にしませんとも。それよりもこちらとしても頻繁に顔を出せず申し訳ない」
そんなやり取りを知り目にベルマが外に出る準備をする。
「ほら、早くベジール立ちを迎えに行かないと!」
「こらベルマ! ……やれやれ」
博士がため息混じりながらも軽い足取りで外へ出る。彼には奥さんを呼ぶことを伝えてあるので、やはり待ち遠しいのだろう。
メジュリーヌは俺の後ろに経つ。
「指揮官、不快であれば私から指導を」
「いや、彼女らは活き活きと過ごせる環境でこそ輝く人材だ。縛り付けてもマイナスにしかならない」
「かしこまりました」
やっぱり軍属だった彼女からすると、ベルマのような上下を無視した言動は好ましくないようだ。
とはいえ、個人的な付き合いとしては良好だど報告を受けているので致命的な問題にならないのであれば好きにさせるつもりだ。
広場に出ると数百名のヒャッハー部隊。
定期的に増やしたとはいえ、改めて並べると圧巻だ。
その戦闘には一回りも二回りも体つきが良い男たちがいる。
「お待ちしておりました、兄さんたちも挨拶してください」
ダンディな声で挨拶してきたのはヒャッハーたちの作品……北斗の拳骨、その主人公ゲンシロウ。
中々の男らしいイケメンで、声はまさかの初代だった。後期のフィギュアだったのにまさかの初代様で内心テンション爆上がり。
「ふん、今まで顔を出さずにうぬは何をやっていたのだ」
「まぁまぁ、彼もまた我々とは違うところで忙しくしていたんだから。お久しぶり一心斎殿」
続けてやってきたのは明らかに3mを超える巨体の男と、白髪の柔らかい物腰の男性。
彼らは北斗の四兄弟と呼ばれ、同じ武術を学んだ同門の武術家だ。最後の一人はフィギュアが手に入っておらずまだ呼べていない。
大男は長兄のハオウ、白髪は次兄のレキ。ゲンシロウは末弟になる。
ハオウは召喚当時俺に対して「生意気な」と拳を振り上げてきたのだが、ピグマリオンの力で自由を奪って止めたところそれ以来文句を言いつつも従ってくれるようになった。
ゲンシロウ曰く「兄さんは強者に対して礼儀を忘れない人だから、どんな形であれ動きを封じられた時点で負けと認めたのだと思う」との事。
ただ、事ある毎に挑んでくるのはやめてほしい。
「次こそはその力、打ち破ってくれるわ」
と言って立ち去るけど、打ち破られたら俺死ぬんですけど。
また、次兄であるレキさんは現在行われてる紛争や内紛などを映像で見せたら、自ら協力を申し出てくれた。
「戦争によって滅んだ世界も争いが絶えなかったが、滅ぶ前も似た様なものとは嘆かわしい……私の力が少しでも役に立つのならば協力しよう」
ただそのまでに原作にあった「死の粉」により侵された身体の放射能を除去しないことには不安との事で、ベルマ開発のメディカルポッドと呼ばれる機会で1週間回復液漬けになった所、白髪以外は全て全盛期に戻ってしまった。
これにはゲンシロウやハオウも驚き、喜びのガチバトル(連戦)をする伝承者風の喜びを表していた。
北斗の拳骨、この作品の戦士たちなら間違いなく皆をまとめることが出来るだろう。
そう思い、ひと足早く4兄弟のうち購入済みだった3名を長期付与(5年)して島に送っていた。
ちなみに4兄弟の三男であるシャギは在庫切れでまだ手に入っていないだけだ。
「悪かったね、新しい仲間をスカウトしてきたんだ。君たちにとってもかなり刺激的な組手相手になるよ」
俺の言葉にハオウとレキの2人がピクと反応する。
まるで真逆の性格に見える2人だが、こと格闘においてはどちらもとんでもない負けず嫌い。
ゲンシロウが1番冷静なので、よく喧嘩寸前の2人を止める姿が見られると噂だ。
「ほう?」
「一心斎殿がそこまで断言されるのは珍しい、是非とも手合わせをしたいものだ」
開けた場所に向かって、先日報告で貰っていたぽいぽいカプセルを放り投げる。
ぼふん、という破裂音と共に現れたのは複数のフィギュア。
ちなみに彼らには「人形を介して、別世界にいる戦士を召喚してる」ということにしてる。
ここの【別世界】とは、創作物の世界を含む。いざネットや何らかの手段で自分たちの出演作品を見てしまった時に「この世界から君たちを呼び寄せた」と説明するためだ。
物語の数だけ世界は存在する、という博士からもたらされた物だ。さすがは天才だよな。
「ピグマリオン!」
本来は宣言しなくてもいいのだが、部下たちに分かり易くする為に敢えてやってる。
すると光が溢れ、次の瞬間には7人の影が生まれていた。
「ここは……」
「眩しっ、なんだよもー」
声を上げたのは黒髪で上に逆立った特徴的な髪、少し小柄な男だった。
その隣には薄紫の髪をした少し小生意気な顔立ちの少年。
「ベジール! デランクス!」
ベルマが声を上げて駆け寄る。
「ベルマ!?」
「ママ!?」
驚く2人に抱きつくベルマ。
「あらあら、ここはどこかしらねぇー」
「おやおや、君はどんなときでも変わらないねぇ」
そんなやり取りをするのはおっとりした雰囲気を持つ夫人。博士の奥さんだ。確かパンチー夫人とかそんな名前。
「おお? なんか強そうなヤツらがいるぞ?」
「母さん大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。御膳ちゃんありがとうなぁ」
「にいちゃん、デランクス君と話してきていい?」
何やらマイペースなやり取りをする親子。彼らがベルマの言っていた遜一家だ。
横に広がるような特徴的なツンツンヘアーをした男がドラゴンキューブの主人公、遜悟功。
そして同じくらいの身長の青年は長男、遜御膳。
同い年くらいのデランクスと遊びたそうにうずうずしており、悟功とソックリな顔立ちの少年は次男の遜悟輪。
最後に、御膳に気を使われていた女性はこの一家を陰ながら支える母、ティティ。
そんな彼らの前に歩みでる。
視線が集まると俺は彼らに挨拶をする。
「ようこそ、パラレルワールドへ」
……
…………
………………。
「つまりは何か、貴様の下らない目的のために俺たちをわざわざここへ呼び寄せたと言うのか?」
不機嫌さを隠そうともしないベジール。
「そうなります」
「チッ……気に食わん」
そんな彼に来やすい態度で声をかけるのは遜悟功。
「そうカッカすんなよベジール。ここにいりゃうまい飯は食えるみてぇだし、オラ達が戦ったことの無いすげーヤツらと戦わせてもらえるんだぜ? オラ、そいつらといっちょ戦ってみてぇよ」
「貴様は戦闘民族セイヤ人としての誇りはないのか? いいように使われるなど、かつてのホリーザのヤツらと変わらんではないか!」
「んー、でもあいつら見てぇな悪いやつじゃねぇと思うぞ? それに、ベルマが独りじゃ寂しいってお願いしたからベジールをここに呼んでくれたんだぞ?」
「ガナロット、貴様はそうお気楽にしているが家族丸ごと誘拐されたようなものなんだぞ!?」
「まぁな! オラびっくりしたぞ! でもみんな一緒なら良いじゃねーか!」
そんなやり取りを見つつ、御膳が歩みでる。
「ここにいないほかの仲間はどうなってるんですか?」
「残念ながら呼べる人数に制限があるので無作為に呼ぶ訳には行かないんです」
「なるほど……ここで僕たちは何をしたら?」
「普段はこれまで通りに過ごして頂いて構いません。勉強したければ資料を用意しますし、組手をしたければ相応の相手を用意します」
勉強、と聞いてティティが反応する。
「ちなみに、ここの勉強は帰っても役立つだか?」
「もちろん全てとは言いません。世界が変われば常識や法則も変わりますから。しかしここで学んだ知識は間違いなく、元の世界では手に入らないものでしょうね」
シルフィードが細くするように応えると、ティティは決意したように宣言する。
「悟功さ! オラ決めたぞ!」
「どうしたティティ?」
「ここで遅れてた勉強の分を取り戻すべ! 考え方を変えりゃ、旅行に来たようなもんだ! 気分転換にもなるし一石二鳥だべ!」
勉強と言われ悟輪が嫌そうな顔をするが、御膳が小さな声で「こっちで頑張れば新しいおもちゃ買えるかもよ」というと目を輝かせて「僕頑張る!」とティティに宣言していた。
「あら、そういうことならデランクスも勉強頑張りなさいよ?」
「えー? やだよー」
「いいのかしらァ? こっちのゲーム凄いのよー? 虹の都でも手に入らないようなオモチャもあるのにー」
「……ほんと?」
「頑張ってお手伝いしてくれたお小遣いあげるわよ! 頑張りなさい」
「わかったよママ!」
「というわけで、ベジールも良いわね!?」
「…………チッ」
そうして一波乱あったが、何とか二つの家族が仲間入りした。