甘い――自身の口内にオルビアの舌が差し込まれるや否や、フレイは真っ先にそう思った。物の例えではなく、本当に甘かったのだ。これから行うことに対する精神的作用――過度な期待感がもたらすものではなく、本当に、物理的な感覚として。
受け身だったのは最初だけだった。生まれて初めてアイスクリームを与えられた子供のように、負けじとオルビアの舌を
一切抵抗せず、それどころか、彼の後頭部に両手を回しながら、カパリと口を開けて、より一層、互いの顔の間の距離をゼロへと近づけるオルビア。自身の顔にかかる鼻息と舌の動きの激しさ、そして
もっともそれは、フレイにしても同じことで、相変わらず果蜜のような甘さを備えた彼女の唾液を、喉を鳴らしながら飲み込んだ。やはり甘い。たまらない。オルビアの喉も鳴っていた。彼女もまた、自分――イングナル・フレイの唾液を甘いと感じてくれているのだと本能的に察した。
それならばこちらも容赦はしない――元よりする気もないが。
際限なく高まってゆく
が、それをいちいち疑問に思う暇もない。あまりにも柔らかい彼女の身体を本能的に抱き締め、更に舌の動きを激しくしていき――5分? いや、もっと長くかかったかもしれない。とにかく、一般的には異常と言えるに違いないと断ぜる程の時間を費やして、どちらともなく唇を離した。よく酸欠にならなかったものだ。
互いの口先の間にかかるのは、両者の唾液を材料とした銀色のアーチ。これもまた、どちらともなく舌先を伸ばして舐め取った。反射的な行いだった――オルビアも、きっと。
「凄い……」
同じく反射的に、何のひねりもない感想を漏らすフレイ。白状してしまうと、これがファーストキスだったのだ。故に、これ程のものか、と瞠目した。女と互いの口を合わせ、舌を絡め合う行為とはこれ程のものなのか? と。……では、これからする行為は? 背中がゾクリと震えたが、当然それは、恐怖から来るものではなかった。
「いいえ、凄いのは貴方よ」
完全に熱に浮かされたような表情で、オルビアが言った。
「貴方、一体何なの? ……さっきも言ったけど、私だって、決して股が緩い訳じゃないし、誰に対してもこんなことをする訳じゃないわ。それなのに――」
――貴方に対しては自分を抑えられない。抑える気もない。白い呼気が確認できる程の、熱い吐息を漏らしながらそのように言葉を紡いだオルビアは、続けて、
「それに……ああ、ねえ、貴方、自分で気づいてる? 貴方の身体から、凄くいい匂いがするってこと――最初に会った時からずっとよ……。上手く言葉では表せないけど、女の脳を犯して、理性を狂わせる危険な匂いが……。こんな匂いをかいだら、どんな女だって……」
本当だろうか? フレイは疑った。幼少期の大半を不衛生な状態で過ごしてきたという過去の反動から、それなりに身の清潔には気を付けているし、身体も何らかの方法で毎日必ず洗っているが――かと言って、それがオルビアが言うような匂いに繋がるのかと言うと、まあ甚だ疑問だった。人は自身の匂いには気づきにくいというのはまあ、あるあるだが――別に、香水をつけている訳でもないのにどうして? と。
「……おまけに、ココも
「あっ……!?」
言いながら、おもむろに、ズボン越しにフレイの局部を撫でるオルビア。完全な不意打ちだった。決して薄くはないジーンズの生地越しでも感じるオルビアの指先。その感触。フレイは呻いた。これだけでも射精してしまいそうだった。テントはとっくに張っていた。期待と興奮によって膨張した愚息による、ジーンズの小山が。
「脱がすわ……腰を上げて……」
フレイの瞳をまっすぐに見据えながら、オルビアが言った。抗える筈もなかった。言葉を紡ぐのも億劫で――言われた通りに腰をわずかに上げることで、ジーンズとトランクスを脱がしにかかった彼女の行動を補助するフレイ。当然、程なくして美青年の下半身が外気に晒され――フレイは驚いた。オルビアも小さく悲鳴を上げた。
パンパンに怒張したフレイの逸物は想像以上の代物だった――彼自身にとってもだ。オルビアとの口淫で、自覚する余裕もなかった。太い竿に、その全体を走る血管。真っ赤に充血し、鈴口から小水とは違うと思われる謎の透明液を垂らす先端部に、どういう訳か、皮はズル剥けだ――これに関しては、男が極端に興奮すると自然と剥けるのかもしれない、とフレイは勝手に解釈したが。
「ああ……凄い……♡」
うっとりとした言葉と吐息を漏らすオルビア。それだけでも相当に淫靡で、思わず愚息をピクンと震わせるフレイ。これによって先端から溢れていた雫が宙を舞い、オルビアの顔に付着した。あん♡ という嬌声が彼女の口から上がった――加速度的に高まっていく性感の熱は、ふたりの全身に玉の汗を浮かび上がらせる程だった。気温は肌寒いと言ってもいい程で、まだ
「大きい……ドクドクしてる……♡ それに硬いわ……♡ 反り具合も素敵……♡」
ひと言ひと言に隠しようもない発情した雌の色香を滲ませながら、オルビアが言った。言った上で、今度は両手を使って愚息を撫で回し、それを受けたフレイは思わず呻き、奥歯を嚙み締めた。
そして――オルビアがおもむろに口を開けた。と同時に舌を伸ばした。まさか? 予感していなかったと言ったら流石に嘘になるが、矢継ぎ早に与えられる快楽への対処に手一杯だった影響で不意を突かれたフレイは、熱く、柔らかく、水気を帯びた何かを裏筋に這わされたことで、跳ね上げるようにして顔を天に向けた。視線を向けなくともわかる。つい先ほどまで自分のそれと絡まっていたオルビアの舌が、今度は愚息を
「ぐ……うっ……!」
フレイは呻いた。射精をしなかったのは奇跡だ。そう言える程の快感で――しかし、オルビアは容赦してくれなかった。あるいは、そんな余裕がなかったのかもしれない。先ほど、フレイが初めての体験である唾液の交換に夢中になっていたように、オルビアもまた、フレイの逸物を舐め回すことに全神経を注いでいた――少なくとも、何とか視線を戻したフレイにはそのように思えた。普段は
「んっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ――」
顔の前後運動が始まった。これ以上はないと思っていた快感が更に高まり、フレイのおとがいが今一度跳ね上がった。もう長くは耐えられないと、そう思った。
案の定――口内での肉槍のビク付きを受けて、それを察したのだろう。オルビアが唐突に、その頬張りを深いものにした。彼女の鼻息を股間部に感じる程の深さだ。
そして始まる激しい舌の舐り、激しい吸い込み、頭の前後運動も激しくなって――しかも、いつの間にか、その両手はずっしりとしたふたつの玉を揉みしだいてるのだから、もうたまらない。決して広くはない尿道の中を、しかし大量の熱い何かが押し広げて進んでいき――フレイの視界が白に染まった。頭の中で何かが弾けた。そして、
――びゅるるるるるるっ! どびゅるっ! どっっっびゅううううううううっ!
「あぁっ!?」
思わず声が出た。途方もない快感だった。ついに耐えきれずに顔を天に向けたフレイの口が極限にまで開かれ、身体がピンと張り、その勢いで、オルビアの口内への愚息の埋没が一層深くなった。オルビアは当然驚いただろうが、顔を上げ、そもそも瞼も閉じているフレイにその様子を確認する術はない……。しかし、彼の手を振りほどいたりはしなかった。それどころか、
――びゅるるるっ……! ぶりゅりゅ……! びゅびゅっ……!
「ん……んくっ……んくっ……ごきゅっ……」
明らかな
その事実は更にフレイの興奮を掻き立て、それはそのまま射精量の増加と時間の延長に繋がった。それでも当然いつまでもということはなく――2分ほどだろうか――フレイには永遠に感じられたが、ようやく射精が弱まり始めた。
ただただ快楽に耐え、喘ぐことしか叶わなかったフレイに仔細は分かる筈もないが、それでも、相当な量の精液が飛び出したことはわかる。だと言うのに、オルビアはその内の一滴も零さなかったし――少なくとも射精している間は、局部から感じる彼女の熱く柔らかい口内の感触に、冷たい外気が加わることはなかった――フレイもフレイで、
それどころか、同様にパンパンに張っている
しかし、大きく息を吐きながら顔の向きを戻して、オルビアの様子を見た途端、そんな感情は吹き飛んでしまった。確かに、零したりはしていなかったものの、それでも一度で全部は飲み切れなかったらしい、それなりの量の精液を、オルビアは口内に溜め込んでいるらしくて――決して零すまいと口を閉じた彼女の両頬はわずかに膨らみ、双眸の端からは、幾筋かの透明な液体が流れていた。
それは多量の白濁液の膨張に耐えている頬から伝わる圧迫感も理由のひとつにはあるだろうが、それ以上に、快楽や幸福感もあるのだろう――自惚れではなく、フレイは確信していた。彼女の蕩けに蕩け切った瞳を見れば、嫌でも分かろうというものだ。
しばらくの間、口の中の精液をモゴモゴとさせているオルビアだったが、ややあって、「ごく……ごきゅ……ごくり……♡」と、数度の送り込みをもって溜め込んでいた子種汁を飲み干すと――なんと、驚いたことに――相変わらず蕩けたままの視線をフレイに向けた上で、にへらとした笑みを浮かべた彼女は、
「……あは……♡」
ごく小さな声だった。言葉ですらない。普段の彼女なら絶対に浮かべることはないであろう、だらしない雌の顔を晒した上での成果の披露――そう、彼女は見せつけているのだ。フレイはそう思った。恐らくは一般常識の遥か上をゆく量の精液。その全てを見事に飲み干した自分を褒めて欲しいと、そんな無言の懇願をフレイに対して向けていて――まるで、主人が投げたボールを咥えて戻ってきた犬のようだった。健気で可愛らしい「雌」犬。
そして、愚息の臨戦態勢を崩さないところに、そんな浅ましい態度を取られてしまったものだから、フレイとしても、一気に情欲を湧き上がらせるのは必然で――気づけば彼は、目前の雌の両肩に手を当て、その体を押し倒していた。場所が柔らかい草地で幸いだった。これが硬い床の上だったら、オルビアの後頭部が相応のダメージを負っていただろう。そう思える程の勢いで。
「きゃっ……!」
当然のように驚き、可愛らしい、小さな悲鳴を上げるオルビア。しかし、それも最初だけだった。彼女はすぐにクスリとした、妖艶な笑みを浮かべると、フレイの後頭部に自らの両手を回した上で、
「いいわよ……♡ 好きにして……♡」
「~~~~っ!」
ありがとう、と口にする余裕さえなかった。鏡で確認せずとも、両目が血走っているのがわかる。今度はフレイのほうが、オルビアのズボンとパンツ、靴を脱がし、その間に、オルビア自身は、上着とTシャツを脱ぐと、ブラジャーも外して見せて――要するに、全裸だ。こんな、人気が少ない海岸とはいえ、誰がいつか来るかもわからない野外で! フレイのほうはいまだにTシャツだけは着たままで、不公平と言われればまあそうかもしれないが――流石に、これに関してはフレイも
が、幸いなことに、そんなフレイに対してオルビアが不満を唱えることはなかった。フレイの躊躇いを察したのか、単にそこまで気にしていないのか――いずれにせよ好都合だと思ったフレイは、善は急げとばかりに、肉棒の先端を、オルビアの蜜壺、その入り口に押し当てて――その際の、クチュリとした音と共に逸物の先端部から走った感触だけでも、相当な快感だったが――しかし、彼の行動はそこで止まってしまった。これは……穴が2つある? 鈴口付近からの感触でそれを察したフレイは戸惑った。……どちらに入れればいいのかわからない。
明らかに、そんなフレイの動揺をオルビアも察したのだろう。嬉しいことに、彼女は呆れたり失望したりという様子を一切見せなかった。それどころか、フレイの後頭部に回していた両手の内、右手を彼の逸物へと移して(またもやフレイの背筋を快感が走り、彼はビクリと身体を震わせた)、自身の性器にある、縦に並んだ2つの穴、その内の下のほうに剛直の先端を導くと、
「……ここよ♡ そのまま来て♡」
言われるまでもなかった。フレイ自身も、その穴こそが、これから自分が押し入るべき場所であることを、本能的に察していて――だからこそ彼は、
「……っ!」
――ずっっっ、ちゅうううううううぅぅぅぅっ……!
「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ♡」
一切の躊躇いのない埋没。からの大絶叫。当然、その根源にある感情は歓喜のみ。
「うっ……わっ……!?」
フレイは戦慄した。予想以上の「お出迎え」だった。可能な限り奥まで突き入れた剛直の全体を、イソギンチャクのような肉壁が滅茶苦茶にしごいている。おまけに、先端部を、小さなドーナツ状の輪っかのような何かが、はむはむと
(これは……マズイっ!)
明らかに許容可能な値の遥か上をいく快感。比較するべき経験がなくとも、間違いなく名器だとわかる肉壺による甘々奉仕。16歳の童貞がそんなものを味わえばどうなるかなど、火を見るよりも明らかで――案の定フレイは、進めるところまで進んだままで、そこからの前後運動を一切行えないまま、
「――ぐ、あっ!」
――びゅうううううううぅぅっ! どびゅっ! どびゅどびゅどびゅうううううううううっ!
「はぁんっ♡」
呆気なく、吐精。途方もない快感。言葉にできない程の幸福感。今夜2度目の、脳が焼き切れるような感覚と、視界の明滅。人生初の膣内射精とあれば、それも当然だ。鈴口から飛び出した灼熱の粘液が、そこを咥えているドーナツ状の輪っかの先にある、多少広い空間にトプトプと溜まってゆくのが、フレイにはわかった。
そして――突然、それは起こった。昼間、海賊たちを制圧する際に使用した、フレイの悪魔の実の能力と思われる黄金のオーラ。それが、彼の意思とは関係なくその全身から突如立ち上り、あっという間にオルビアの身体を包み込んだかと思うと、突然現れたのと同じぐらい唐突に消えたのだ。
……というよりは、オルビアの身体の一部。具体的には下腹部の辺りへと吸い込まれてゆき、入れ替わるようにして、そこにハートマークを基調とした奇妙な紋様が現れたのである。
一体、これは? 快感によって揺さぶられる意識を必死で保ちながら、フレイは戸惑った。元飼い主のにっくき天竜人に無理矢理食べさせられた、いまだ名前もわからぬ悪魔の実。その能力を使い始めてから10年弱――こんな現象は初めてだった。しかも、心のどこかにいるもうひとりの自分が、この覚えのない筈の現象を冷静に受け止め、しかも当然の成り行きだとも思っているらしいことに、フレイは更なる戸惑いを覚えた。……「これ」こそが、自身の能力の真髄。そこに至る為の第一歩なのだ、と。
一方のオルビアはというと、射精を受け止めた際に目を閉じてその衝撃を甘受していた為か、そもそもがそういった一連の異変に気づくことさえできなかったらしく、
「ああ……こんなに……♡ 相変わらず、凄い量……♡」
うっとりとした表情でそのように呟きながら、今まさに吐精を受け止めている子宮があるであろう自らの下腹部を撫でさするオルビア。その顔は幸せに満ちていたが、しかし、それはあくまで「感想」だ――謎の現象に対する戸惑いもそこそこに、フレイは申し訳なく思った。
女の身体についてはまだよくわからないが、少なくとも今の彼女は、今自分が感じているような、神経が焼き切れるような快感を覚えている訳ではあるまい。先ほどの口奉仕の時もそうだったが、ここまで自分は一方的に気持ちよくされているだけで、それに応えることができていないのだ。
恐らくは(その可能性を考えると、フレイの内臓は嫉妬でよじれたが)相応の「経験」があるであろうオルビアと、童貞……もとい、童貞だった自分。そう考えればある意味当然の結果と言えるだろうが、フレイは妥協しなかった。できる訳もない。このままされるがままでは男が廃る。そう思って、
――ずちゅんっ!
「ああんっ♡」
意図せぬ黄金のオーラの顕現に、オルビアの下腹部に浮かび上がった紋様――それら不可解な事象に対する疑問を一旦棚上げにして、少しだけ腰を引いてからの、再度の突き込み。
フレイの意地を汲み取ったかのように、一切硬度を失っていない男根の先端が、オルビアの子宮の入り口を的確に
「あ、ああっ♡ すご、凄いっ♡ 2回も、出したのに、あんっ♡ こんなっ♡ うううぅんっ♡」
ひと突き毎にオルビアの喉奥から漏れるは、歓喜の喘ぎ。自分が受け入れた雄の予想以上の精力に、心の底から喜んでいる。男冥利に尽きるが、フレイはそこで満足しなかった。
まだだ、まだこの程度では、ここまで自分が受けてきた快楽には釣り合わないと、そう思って――気を抜けばまた呆気なく射精してしまうであろう、2度のそれを経てすっかり敏感になった肉棒の先端に迫る射精感を、奥歯を噛み締めることで堪えながら、フレイは、彼なりの「技術」で、オルビアを責め立てようとする。
覚えているだろうか? 彼が幼少期に行使していた、視界の外にいる生物の気配を察知したり、わずか先の未来を把握できる、謎の超感覚のことを? これもまた、『覇王色の覇気』と同じく、一部の者たちが扱える既存の技術らしくて――名を、『見聞色の覇気』と言うらしい。これを失っていなかったフレイは、それどころか、この11年の間に磨きをかけていて――つまり、どういうことかと言うと、
(ここかっ……?)
単調な反復動作に加えたわずかな変化。突き込む角度を工夫したのだ。それが正解だった。それまでも突き込む度に上がっていたオルビアの嬌声に、甲高い、空気を裂くようなそれが加わった。
普段は無意識の内に「薄く」、「広く」使っている『見聞色』を、眼前のオルビアに対してだけに行使する――ほんの思いつきだが、上手くいった。彼女自身も自覚していない、その心の奥底から上がっている「声」を聞くことで、突いて欲しい場所、その角度や強さを暴いたのだ。
「えっ……えっ!? 嘘、急に、こんな、あん♡ 駄目ぇ♡ どうして♡ 突然♡ す、すごいの、おぉぉんっ♡」
味を占めたフレイは、肉槍の突き込み以外でも、様々な工夫を加えていった。うなじに舌を這わせたり、再度キスをしたり――いつでもそれをすれば良いという訳ではなくタイミングも重要で、しかしフレイは、それさえも完璧に把握し、結果として彼の性技は、彼自身も戸惑う程のスピードで加速度的に向上していった。
こうなっては当然、「されている」側のオルビアもたまらない。先ほどから、こらえ切れないらしい喘ぎ声が、彼女の喉奥から何度も迸っていて――今や、立場は完全に逆転していた。先ほどまでは間違いなく、童貞の少年に性の手ほどきをしている大人の女性という形でオルビアがリードしていたというのに、現在は、ただひたすらにその柔らかい肢体を貪る雄と、それを口では「駄目」と言いつつも、実際には一切の抵抗もなく受け入れている雌という構図が出来上がっていて、
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あはぁんっ♡ 何、なの♡ あなた、一体何なの♡」
戸惑いの声を上げながらも、その蕩け切った声色から、彼女が質問の答えを心底望んでいる訳ではないのは明らかだった。ならば容赦はしない。フレイは次の行動に出た――先ほどから嫌でも目についている、自身の突き込みによって前後に揺れている2つの豊乳。それを鷲掴みにしたのだ。
そして、フレイは驚いた。手の平から伝わってくる、人生初の乳房の感触は想像を遥かに超えていて――まず、とんでもなく柔らかかった。力を入れれば入れるだけ指は抵抗なく沈み込んでいって、その一方で張りもあり、モチモチとした手触りも相まって、まさに巨大なマシュマロのようだった。
感動的だった。膣内だけではなかった。女性の身体に、ここまで気持ちの良い部分があるなんて! どうして自分は、16年もの間こういったことに気づけなかったのだろうと、フレイは本気で後悔し――だからこそ、それを
「あ、あ、ああぁぁはああああぁぁっ♡」
ビクビクビクッ! と今や大量の汗を浮かべている褐色の肢体が跳ね上がった。絶頂したのだ――させてやった。言葉に表せぬ程の達成感を覚えるフレイではあったが、一連の行為を中断することはなかった。まだだ……まだ「先」にいける筈だ。目前の女体の敏感な場所もして欲しいことも完全に把握したし、後はタイミングを合わせるだけだ、と。
一旦乳房から両手を離したフレイは、まずそれで彼女の頭を掴んだ。その上で上半身を密着させ、唇も塞ぐ。塞いで、最初のように、己の舌をオルビアのそれと絡ませる。再び彼女の全身がビクリとするが、当然フレイは止まらない。「これ」で決めてやる。そう思った。そう思ったから、膝を自身の脇腹の横にくるように曲げることで、その内側にあるオルビアの足の角度も変えた。俗に、まんぐり返しと呼ばれるそれに。もっとも、フレイは
「――っ!?」
オルビアの目が見開かれたが、フレイが限界まで舌をねじ込んでいた為、声は出なかった。無論、仮に出せたところでフレイが攻撃の手を緩めることはないのだが――姿勢が変わったことで、突き込みの角度も変わった。前後の運動から、自身の身体と地面で挟みこむことで逃げ場をなくした上で行う、上下のそれへと。
どちゅんっ、どちゅんっ、どちゅん――プレスするようなフレイの突き込み。しかも、その1回1回が、力強いだけでなく、的確に子宮口を捉えるようにコントロールされていて――当然、そんなことをされては、オルビアが再度の絶頂を覚えるのは必定。事実、ひと突きごとに果てているのではと疑う程に、彼女の全身は幾度となくビクンッ! ビクンッ! と跳ね上がっていた。
頃合いだと、フレイはそう思った。白状してしまうと、彼のほうも限界だったのだ。とうの昔に高まりきった射精感が亀頭まで上がってきていて、今やその部分は火がついたかのように熱かった。
一旦、それまでよりも腰を上げて、亀頭が見えそうになる程に剛直を引き上げる。これが最後だ。オルビアもそれを感じ取ったのに違いない。無意識か――彼女の両足が、フレイの腰へと回された。それが引き金となった――ドッチュン! という、今夜で一番の突き込み。オルビアの両目がカッと見開かれた。子宮口の中心に、フレイの肉棒の先端がジャストフィットする。そして、
オルビアの後頭部を掴みながら。
オルビアの口を塞ぎ、舌を絡ませながら。
オルビアの双乳の豊かさと柔らかさを、己の胸板で感じながら。
オルビアの見開かれた双眸に、自身の視線をまばたきもせずに重ねながら。
渾身の、特大の……。
――どっっっびゅうううううううううっ! どびゅどびゅどびゅううううううううっ! びゅるるるるるるるるっ! どびゅるりどびゅりっ! どくどくどくどくどくううううううぅぅぅっ! どびゅっ!
「……ぷはっ! あ、あああああああああああああぁぁぁぁんっ♡ イックううううううううぅぅぅぅぅぅんっ♡」
思わず口を離したオルビアの喉奥から迸るは、何度目かの悦びに満ちた絶叫。逆にフレイは、渾身の顎の力で奥歯を噛み締めていて――全身を駆け巡る興奮の程度は似たり寄ったりなのだろう。それを証明するかのように、口の端からは泡が溢れ漏れていた。雷に打たれたかのようだ。今一度脳が焼け、全身の血液が沸騰し、視界が明滅する。間違いなく、今日感じた中でも一番の快感。
長い射精だった。フレイには永遠にも感じられたが、実際には数分程度だろう。覚えた快楽と比例するかのように、男根の先端から飛び出した生殖液の量と勢いも相当なもので――それ以前に一度注ぎ込まれた濁液と合わさって、今やオルビアの腹部はわずかに膨れ上がっていた。
と同時に、例のハート型の紋様が、赤紫色の妖しい光を放っていたが、身体を重ね合わせていた関係上、腹部の膨張を感じこそすれ、流石にそういった発光現象にはふたりも気づけずにいたし、気づいたとしても、正直、そこまで注意は払わなかっただろう。そんな精神的余裕はフレイにはなく、オルビアもきっとそうだという確信があった。ふたりは溶けていた。溶け合っていた。身体も――心も。
「……教えてあげる、って……私のほうが言ったのに……♡」
ややあって、オルビアが言った。言葉とは裏腹にその顔に不満はなく、むしろ愛おしい物を見るかのような笑みをフレイに向けていた。
「……私のほうが、逆に教え込まれちゃったわね♡ あなたが、とんでもなく優秀な雄だってこと♡ ……ありがとう、こんなに『幸せ』を感じたのは、随分と久しぶりだわ」
幸せ――その単語を聞いて、フレイはハッとした。彼も似たような気持ちだったからだ。オルビアの感想がどうであれ、彼女もまた、間違いなくフレイに教えていた。……オルビアが優秀且つ魅力的な雌であることは、正直ひと目見た時から確信していたが、まさか、女を抱くということが――その心身を制圧し、己の分身を突き入れ、欲望の獣液を注ぎ入れるという行為が、ここまでの快楽を、ここまでの「幸せ」を伴う行為であることを、フレイは今こそ知った。教え込まれたのだ。
「幸せ」――そう、「幸せ」なのだ。フレイは再度ハッとした。11年前、奴隷の身から解放され、世界を巡り始めてからも、大小様々な「幸せ」を感じてきたし、まだまだ自分が知らない種類の「幸せ」が、世の中に溢れているであろうこともフレイは察していたが、それでも彼には確信があった。今自分が感じている
流石にそれについては多少の疑問を覚えたものの、今のフレイには、それよりも優先すべきことがあって、
「――あんっ♡ ……えっ!? う、嘘……!?」
オルビアが驚いた。依然として硬さと長さを保っている剛直を、フレイが再度突き入れ始めたのだ。
「……すいません、オルビアさん。おれ、まだ……」
謝りながらも、抽挿の再開を中断する様子を見せないフレイ。そんな彼に対して、今一度慈愛に満ちた笑みを浮かべたオルビアは、
「……あ、あん♡ いいわ♡ ふぅん♡ 元々は、私が、教えるって、あぁん♡ 言い出したんだし……♡ おっ♡ でも、そのかわり……」
フレイの頬に優しく両手を当てて、軽い力で彼の顔を、自らの方へと引き寄せながら、
「……
「――っ! ああっ、オルビア!」
「はああぁんっ♡」
フレイの情欲が再点火し、オルビアはそれに全力で応えた。生まれて初めて雌の味を覚えた雄は、その獣欲に突き動かされるままに、何度でも眼前の美女を求める。
たった2回の射精で満足できる訳もない。3回目、4回目、5回目――いや、もはや数えきれない。それだけの絶頂をオルビアに与え、それだけの生殖汁を彼女の子宮に注いだ。勿論、避妊の類を一切せずに。
それに対する不安を覚えなかったと言えば流石に嘘になるが、仮にそうなったとしても――フレイは既に心に決めていた――これからの自分の人生は、このニコ・オルビアの為に使おうと。自分が10年近く追い求めていた「幸せ」、その最たるものを教えてくれた彼女に。
結局、フレイの初体験は翌朝にまで及び、ようやく彼の肉棒が柔らかくなり始めた頃には、脱力しきったオルビアの全身は白い粘性の液体で塗れていた。目は虚ろで、しかし確かな笑みを浮かべた唇の端からは涎を垂らしている。腹部はぽっこりと膨れ、股間から逆流した大量の粘液が、白濁とした水溜まりを作っていた。
やり過ぎたかと、流石にフレイも少し反省したが、同時に、確かな満足感も覚えていた。征服感とも言えるだろう。……自分が、自分だけの力で、ここまで魅力的な雌を屈服させたという事実に。
いや、屈服というのは、流石に過大な表現だったかもしれない。そのことをフレイが思い知ったのは、それから約1週間後のことだった。オルビアを含めた考古学者の一団が、突然、何の前触れもなく、彼の前から姿を消したのだ。
一通の置手紙を残して。
一応の補足ですが、これによってロビンがデキたという訳ではありません(笑)。この話は、「歴史の本文」探索チームのオルビアが、2歳のロビンを故郷に置いて出航してから約1年後という設定です。