ピーッ
「でんちゃが発車します」
ガタンゴトン...ガタンゴトン...
しばらく無言だった。少し、気まずいな...
昔、初めて喋った時の喘杉を思い出す。昔の喘杉は知っているが、「今」の喘杉は何も知らない。朝はゆっくり喋れなかったし、俺から喋ってみるか。
「あのさ」「そういえば」
「「あっ」」
「徳森くんからどうぞ!!」
「ではお先に」
タイミングが被ってしまったな...
「喘杉は小学生の頃から見た目とか随分と変わったが...何かきっかけでもあったのか?」
「きっかけ?きっかけって言ってもそんな大した理由ないけどね...周りに合わせただけだよ。みんなオシャレとかいろいろ始めた時期だったし、新しい友達も欲しかったから話題についていきたくてさ...」
「そうなのか、最初見た時一瞬分からなかったぞ」
「ま、あんまり中学の時は良いことなかったからさ!この話題おしまい!」
......あまり、触れられたくなかったのだろうか
「私の方からもいいかな?徳森くんは性実習、どうするの...?」
「あー、来週から始まるな
なんかプリント見た感じ最初は個室での授業が多かったな」
「あ、そうじゃなくて、それもそうなんだけど!夏に合宿あるって先生言ってたじゃん?」
「そんな話もしてたな」
「今日、クラスの子に聞いたんだけどペアでやるらしいんだ...」
「ほう...」
「それで...!」
喘杉が何か言いかけようとしていた時、今日はやけにタイミングが悪いと感じた
「♪まもなく、孕天(ようてん)駅、孕天駅」
「あっ...最寄り駅だ」
「...喘杉さえ良ければ、INRAの連絡先いるか?」
「う、うん...」
俺がQRコードを表示させ素早くINRAを交換した。
ピーッ
「何かあったらそれで連絡してきてくれ」
「ありがとう...!また月曜日からも、これからよろしくね!」
「こちらの台詞だ」
お互い手を振る。
「♪まもなく、でんちゃが発車します」
再び車内が揺れ出す。今日は濃い1日だった。
まず、旧友の喘杉に会えると思ってなかったし、やたら元気に話しかけてくる短田が強いことにも驚いた...あと、生徒会長も良さそうな人だったな。
まぁなによりも性館棟があるっていうことにびっくりだな。受験の時、工事中の建物があるなと感じてはいたが、まさか学校の敷地内だったとは....
...入学式だけにしては濃すぎるんじゃないか?あ、そういえばアンケートの課題もさっそくあったな。ちゃんと見てないが、どういう質問なんだろうか?というか、いきなりアンケートなんて...もう準備は整ってるっていうことなんだろうな
「♪まもなく、野獣駅、野獣駅」
最寄駅だ。降りよう。
なんだかんだ言って楽しそうな予感がするそな、始まりの1日だった。
UAって見てもらえてる数ってことかな?
嬉しいです
更新遅いけど、色々書きたいことはありますので、読んでもらえたらとっても嬉しいです!