※この作品はR-18です。

湊友希那寝取られ!   作:美肉。


原作:BanG Dream!
タグ:R-18 BanG Dream! バンドリ 湊友希那 寝取られ NTR
湊友希那が寝取られます。

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湊友希那が寝取られます。前回に投稿した純愛のやつの続きなので、そっちを読んでからら読むとより興奮できるかもしれません。


湊友希那寝取られ!

 湊友希那の大学生生活は順調だった。

 最初こそ、その慣れない雰囲気に呑まれて戸惑っていたが、すぐに慣れ、すると至極平和な、『キャンパスライフ』が幕を開けた。

 友希那が円滑に大学に馴染めたのは、彼氏である浮島ケイスケの存在も大きかった。

 彼は大学入学後、友希那などよりも圧倒的にはやい時期にその環境に順応し、まだ右も左もわからなかった友希那に手ほどきをするほどだった。授業の取り方や人間関係、課題の進め方など、ありとあらゆる事柄をケイスケに指導してもらった。そのため友希那は焦ることもなく、すんなりと大学に慣れた。

 二人はこうして、それぞれ順調な新生活を開始した。

 しかし友希那の平和は、長くは続かなかった。

 数日ほど前から、自分に執着してくる男があった。男は教員の類だと自称していが、詳しく身分を聞くと、話を逸らさればかりだった。そんな男が友希那を視る目はねっとりとしており、露骨な性欲がぎらぎらと浮いていた。そのため友希那は男のことを嫌悪した。まるで自分のことを、性的なだけの存在だと頭ごなしに決めつけているような目つきが、どうしても受け入れられなかった。

 ある日、友希那は男に呼び出された。最初、友希那はそれを無視しようとした。しかし男の言葉を聞いて、友希那はその自衛の心を変えざるを得なかった。

「――僕の父さん、ここの教授だけど」

 それを聞いた時、友希那はすぐに嘘を疑った。しかし、今までの男の行動を考えると、一方的に嘘だと決めつけることもできなかった。男はとにかく大学内の様々な場所に出没し、とにかく自由に見物していた。大学という厳しい場で、そんな愚行が許されるわけがなかった。もしかしたらこの男は、大学内ではかなりの高い位置に属する人物なのかもしれなかった。

 だが、男が授業をしているところなど見たことがなかった。いつも怠惰そうに他人の講義に勝手に参加し、学生に混ざって見物し、自分か、それ以外の女子か、果てには女性教員にまで、その悪意の触手を伸ばしに伸ばして、煩わしく思われているところしか見たことがなかった。

 そんな醜態を晒しているというにもかかわらず、後日、指定された空き教室で会った目の前の男は、依然として、堂々とした顔つきで居た。

 そもそも、大学内で権力を持っていないのに、この空き教室を使うことなどできるわけがなかった。この教室を占領し、自分に対して個人的に話しかけているという強烈で不合理で身勝手な事実そのものが、確かに強い権力で守られている証拠なのではないかと思った。

 友希那は、いつかのケイスケの言葉を思い出していた。

 いわく、「大学では身分が一番で、目上の人間に逆らってはいけない」だった。それを考えると、合わせて思考すると、今、この男に逆らうのは得策ではなかった。

「……それで私に、なにか?」

 着席した友希那はすぐに鋭い目つきと共に冷たい声を出した。さっさと事を終わらせたかった。

 友希那は隠したつもりだったが、内なる悪意は誤魔化せていなかった。完全に男を敵とみなしており、突き放すように視線を刺していた。

 空き教室の中で対面した男は相変わらずふくよかで、唇なんかは鱈子のように肥えていた。一応着ている白のワイシャツもぱつぱつで、いかにも無理をしていることがわかった。さらに友希那を悩ませるのは男の体臭だった。男は独特な汚臭を放っており、それが鼻孔に無遠慮で絡みつくと、それだけで脳がぼうっと不快に震えるのを感じた。

「僕とね、とある場所に行ってほしいんだ」

 男は不気味な笑みを湛えながら呟いた。やはりその声と視線には、露骨でぎらついた輝きがあり、それは友希那の顔面をひっきりなしに、粘着質に見つめて、少しも揺れなかった。

「場所、ですか……?」

「うんうん、友希那ちゃんと、場所。ちょっとね、大学の方で、必要でね……」

「私である必要は、ありませんよね?」友希那は淡々と答えた。どうにかして男の『お願い』を却下したかった。

「友希那ちゃんじゃなきゃだめなんだよ!」

 男はきっぱりとした口調だった。

「友希那ちゃんが良いの。ね、わかるでしょ? それに、言うこと聞いてくれたら、友希那ちゃんのこと贔屓してあげるよ? 卒業する時とか、使えると思うんだけどな……」

「はぁ……」

 友希那は視線を落として思考した。確かに権力者の息子であるこの男に気に入られれば、その後の学生生活がとても有利に働く可能性があった。しかしそのために嫌いな男と不明慮な場所に赴くのは純粋な嫌悪があった。

「いかないの……?」男がじっとりと友希那を見つめた。赤子のような潤んでいる瞳だった。「なら、彼氏くんがどうにかなっちゃうかも……」

「なっ……」友希那は明らかな動揺を得て顔色を変えた。彼氏とは間違いなくケイスケのことだった。ケイスケも大学生であり、たしかにこの男の、おそらくかりそめであり虚勢にも似た薄っぺらい権力を使えば自由にどうにでもできるはずだった。それだけは嫌だった。自分はともかく、愛する者の人生を崩壊させることだけはしたくなかった。

 そのためなら、ケイスケを守るためなら、嫌悪感が極限まで高まっている男との『お出かけ』も耐えられるような気がした。

「どうかな? 行ってくれる? ……友希那ちゃん」

 男は『友希那』という箇所を強調してにたりと歪ませた。先ほどから、さりげなくちゃん付けで呼ばれていることに、確かな嫌悪感を抱いて背筋が凍った。

「……わかりました。行きます」

 友希那はケイスケの顔を強く意識しながら、男のにやけ顔に慎重に答えた。

 

「は……」

 男に連れられた場所に入室して、友希那は言葉を失った。

 そこはいわゆる『ラブホテル』だった。

 友希那も、ラブホテルの存在は知っていた。恋仲にある者たちが入り、性行為をするためだけの部屋のはずだった。いつかケイスケと利用してみたいと、密かに想いを馳せていた場所だった。

 しかし今は、その純愛の妄想の中の場所に、なぜか男と二人で立っていた。

 とてつもなく大嫌いな、友人ですらない、赤の他人であるこの男と、どういうわけか共に居るのだった。

「ちょっと、どういうことっ……」

 友希那は自分を無視してずんずんと部屋の中に入っていく男に素早く問いかけた。

「んー?」男は、室内中央の大きなベッドに腰掛けながら友希那を見た。「だって友希那ちゃん、今からここで、僕とセックスするから」

「は、はぁ……?」

 友希那は再び言葉を失う思いをした。性行為とは恋仲で発生する行為であり、そのため友希那が、すでにケイスケのものである友希那が男と行為に及ぶことなど絶対にありえなかった。しかしその、絶対にありえない行為の可能性を男の口からほのめかされたことで、友希那には多大な生理的嫌悪感が宿り、目眩のようなものが脳をくらつかせて寒気すら感じた。

(なんなのっ……)

 確かな、身の危険を感じさせる恐怖心で全身が硬直し、呼吸が正常にできなかった。

 やがて、すぐに反撃しなくてはという強い怒りの意思が、震えた口を強引に開かせた。

「ふ、ふざけないでよっ」叩きつけるような大声で怒鳴った。「か、帰るっ――」

 友希那は扉に向かって部屋から出ようとした。

「あ、良いのかな」しかしその身体を、男の声が止めた。「ケイスケくん……」

 男の一言は強烈だった。ケイスケを人質に取られている以上、友希那の中に自由は無かった。完全に意思を喪失し、男の、文字通りの人形になるしかなかった。

(この男っ……!)

 眉根をぎゅっと寄せ、歯を食いしばり、不快感を得ている獣のように息を吐いた友希那は、勢い良く振り返った。大きな室内中央に在る大きなベッドに腰掛ける男を、確かな怒気を孕んだ眼力で睨んだ。

「へぇ、そんな顔もするんだ……」

 しかし男は、そんな友希那の刺すような眼光の情緒をむしろ楽しむように、太ましい唇を緩ませるだけだった。友希那はその態度すらも不愉快だった。こちらが生理的な危機を感じ、本気で激昂しているというのに、その激しい感情を見世物のような軽々しい感覚で嗜んでいるらしい男の、どこまでもふざけた情緒が、憎たらしくて殺意すらうずいた。

「卑怯者っ……」

 友希那は男にすら聞こえないほどの極小で吐いた。やはり自分は男にとって、玩具に等しい存在なのだろうか。こちらの感情の蠢きすらも、自分を心地良くさせるだけの一つのコンテンツに過ぎないのだろうか。自分はそもそも、人間として認められていないのだろうか。

「まぁいいからさ、ほら、こっちおいでよ……、僕の友希那ちゃん」

 男はにやけたまま、座っているベッドの、自分の隣の位置をわざとらしくポンポンと叩いてみせた。

 私は、あなたのペットでも何でもない。友希那は胸中でしっかりと我を保ちながら、ゆっくりと歩き出した。

 

 最初に全裸になったのは男だった。

 興奮で震えているらしい素手でワイシャツと、下半身の黒ズボン、さらにその下の、しわくちゃでなぜか先端が湿っているパンツを素早く脱ぎ捨てた。

「どう? 僕のちんぽ。ケイスケくんのより、おっきいでしょ?」

「……知らないわよ」

 男の、完全に勃起してみなぎっている竿がぼろんと露出していたが、ケイスケのモノ以外の陰茎など汚物でしかなく、その不愉快な象徴を目にすること自体が嫌だったため、友希那は必死に男の股間から目を逸らした。

「ああそう? まぁいいや。……さっさと脱いでよ」

 男に命令されたが、しかし友希那は、自分の衣服に手を伸ばすことができなかった。

「ああ、ケイスケくん……」

 見かねた男がしっとりと声を出した。

「わかったわよっ……」

 友希那は、身体がわなわなと震えるほどの屈辱をなんとか抑えながら、衣服に手をかけた。男の前で裸体を晒すなど、恥ずかしさ以前に尊厳が許さなかったが、やはりケイスケを出されると、男の傀儡にならざるを得なかった。

 まず簡単に衣服を脱ぎ、下着姿になった。すると男の視線が、痛いほど集中しはじめた。視界の隅で、猛々しい竿が激しく震えているのが憎たらしかった。やはりこの男は、自分のことをただ性的な玩具程度にしか思っていないようだった。同じ男のはずなのに、ケイスケとは天と地の差だった。いや、もしかしたらこの男は、もはやまともな男などではなく、なにか、いわゆる魑魅魍魎のような、性欲だけで動いている奇怪な存在なのかもしれない、と友希那は、擦り切れそうな思考の中で考察した。

 男の前で衣服を脱ぐというのは、すでに全裸になって準備万端の男に対し、自分から女としての獲物を差し出しているようで、とてつもなく悔しかった。なんだか、そんな思考は少しも無いはずなのに、自分から犯してもらいにいっているようにも思えて、とにかく不愉快だった。しかしここで逃げるわけにはいかなかった。そうすれば、ケイスケの、最愛の人の人生が終了する可能性があった。だから友希那は、全ての恥を飲み下して決意した。この瞬間だけ、たったこのひと時だけは、この男の奴隷として、自分すらも偽って過ごそうと意気込んだ。

「なにしてるの? はやく全部脱いでよ」

「う、うるさい……。わかってるわよ」

 友希那は少し躊躇してから、自分の頬がカッと赤く急上昇していくのを感じながら、下着の類も脱ぎ捨てた。黒色の簡素なブラを外し、次いでパンツも下げて完全に裸体になると、男の眼光のぎらつきが、より一層のねっとりとした湛えを見せてきた。男は友希那の外気に触れた女体を、少しの恥じらいもためらいも無しに、まるでそれが当然の権利だとでも言いたげに、しげしげと見つめ続けていた。

「やっぱ、ムネはねーんだな」

 友希那を舐め廻した結果、出てきたのがその言葉だった。友希那は胸に対する執着が無く、彼氏であるケイスケも特別それについて言及してくることはなかったが、それでも女性として、こうも堂々と、はっきりと、明確に胸について指摘されてしまうと、確かな劣等のようなものを、感じたくないのに得てしまっていた。

「するんでしょう? はやくして」

 友希那は男の声色にも負けないほどに、冷たく鋭く目を絞った。

「お、意外とノリ気?」

「そんなわけないじゃないっ。はやく終わらせたいだけよ」

 こちらの怒気を加速させ、さらに不機嫌にさせるための罠だとわかっていても、男のその態度には、しっかりと否定の声を出さざるを得なかった。

「あっそ。じゃ、そこに寝て」

 男の命令は冷たかった。こちらの情緒など少しも気にしていないふうだった。さっさと性行為に及びたいと、語気が示していた。脳の隅々までもが性欲だらけで、それについてしか思考していないような下品な野生の雰囲気が、友希那はやはり受け付けなかった。

 友希那は言われた通りにベッドに仰向けで寝転び、男を見上げた。男はなおも自分の裸体に目を走らせていた。

 大きなベッドに身体を預けてしまうと、いよいよ友希那は、この男と本当に性行為をしてしまうのだという意識が強く芽生えて脳を支配していくのを意識した。せり上がってくる恐怖心を、脳裡にケイスケの顔を想起させることでなんとか凌いだ。

(ケイスケさん……、ごめんなさいっ)

 ケイスケを守るためとはいえ、恋人として彼を裏切ることになってしまっていた。この男との性行為など嫌でしかなかったが、これで愛するケイスケのことを救えるとだけ考えて、なるべくはやく事が済むように努めようと思った。

 男が、ベッドに乗り上がってきた。男の体重でマットレスが強く沈んだ。その沈没はゆったりと友希那に近づいて、やがて身体に這うように、被さって止まった。

 逃げられなかった。身動きが取れなかった。圧倒的に不利な状況下で、自分は無理やり、身体を男に任せるしかなかった。

「股開け。入れるぞ……」

 ぶっきらぼうに呟く男の裸体はぶよついており、有り余る脂肪がたるんで我が儘に主張してきていた。いつの間にか滲み出した汗が、丸っこい全身にまとわりついて、すでに腹や腕がてかっていた。

 友希那は男のふっくらとした顔を無表情で見つめながら両足をゆっくりと開いた。膣のまわりを完全に男に許すような具合で、心底悔しかったが、仕方なく耐えた。

(ケイスケさんっ、ケイスケさんっ……)

 心臓が、まるで自分のものではないかのように、身勝手にバクバクと、振動を発揮していた。その脈の激しい音は耳の奥で鳴り響き、脳にまで浸透してくるような迫力をみせて続いていた。

 男が友希那の顔を執拗に見つめながら、というよりは視線をぎゅっと友希那の顔に固定しながら、腰を突き出してきた。

「んんっ?」

 その瞬間、友希那の中に異変が訪れた。それは熱だった。股間に触れた身体の外からの熱量が、そのまま膣口と背筋を、波動のように貫いて散布していき、驚異的な質感で身体をすでに犯していた。

(だめっ……、なんだか、これ変っ……)

 男が、腰を押し込んだ。太ましい竿が友希那を押し開き、まずその先端だけがすっぽりと入っていった。

「くうっ……」

 すでに開けられた窒をぐいぐいと進み、そのまま亀頭の全てがきっちり収容されると、友希那はついに実感的な喪失の感情を得た。それはケイスケへの確かな裏切りの感情だった。この瞬間、自分はもう汚れ、過去の自分にはどう頑張っても戻ることができなくなった。ケイスケに対し、二度と顔向けできない罰せられるべき嫌悪の女へと成り下がってしまったことを、この他人との挿入が、その硬い亀頭の感覚が、切実に物語っていた。

「よし、一気に全部いくぞ……」

 男が呟くと、残りの竿の部分が一気に挿入された。

「んおっ?!」

 広げられた胎内を進み、最後まで収容された陰茎は、友希那に不意の嬌声を上げさせた。それは腹の底から出てしまった淫らな低音だった。身体をのけ反らせて喘いだ友希那は、そのまま自分の身に起こった、侵入してきた異変を、震える膣で探った。

(なにこのおちんちん……。お、奥まできてるっ……! 入れただけなのにいっ、お、おちんちんの先、しぎゅうに届いてるっ……!)

 本来、ケイスケだけのものだったはずの膣に、その条理を突き破って侵入してくる男の陰茎があった。陰茎は逞しく友希那を進みながら、膣壁をめりめりと強引に拡張し、さらに、ケイスケの竿では到達できなかった、子宮の入り口を突くという偉業をも達成していた。

(んんぐっ……、子宮がっ、突かれてるっ、身体、敏感になって動かないっ……)

 女性としての弱点をさっそく刺激された友希那は、先ほどまでの冷静で嫌悪に満ちた態度などすでに崩れかけていた。脳裡に宿っていた我が完全に脅かされ、はやくも、男の雄としての力を前に、手も足も出せなくなっていた。

「ううっ、なにこれっ」

 女としての一番の弱点である子宮を、堂々と刺激して攻めてくる陰茎だった。それらは、ケイスケの竿では間違いなく到達できない新しい空間だった。

「どうかな、友希那ちゃん。僕のおちんぽはさ……」

 男は、いままでケイスケの竿だけを咥えていた未熟な友希那の膣に、己の男根という新しい異物をねじ込んで、その強大さを友希那本人にじっとりと示していた。

「う、うるさいっ……、大したこと、無いわよっ……」

 友希那はとっさに見栄を張って答えたが、自分の股間の中で潜む陰茎の強さに、すでに危機感を得ていた。このままではいけない気がした。なんとかして中断させるべきだと本能が叫んでいた。このまま事が続けば、自分は戻れなくなるどころか、それまでの何もかもが崩壊してしまうのではないかと思えてしょうがなかった。

「ああそう? ならさっさと動かないとね」

 しかし男はにやけると身体を友希那に落とした。のしかかるようにした。そしてその両腕を背中に回し、友希那をがっちりと捕まえた。汗だくでぬるついた太い腕のつるりとした感触がはっきりとわかった。不快だったが、今はそんなことに気を回している余裕は無かった。友希那という人間の情緒の危機だった。

「ほら、いくよっ」

 男はそのまま腰を振りはじめた。友希那に埋もれるように、溶け合うように被っているが、しかし腰の位置は、そこだけが別の規格で起動しているように、へこへこと高速で蠢いて叩いていた。強烈に存在していた陰茎が大きく膣内で動き、それはすぐに、電流のような刺激となって友希那の中を駆け巡った。

「おおっ……! ぐおっ……、これっ、すごいっ……。奥まで、子宮まできてるっ……」

 窒内をえぐって進む陰茎は、友希那の思考を揺るがし、ケイスケだけだった脳内を、少しずつ剥がして塗り替えていった。雄の力で強引にねじ伏せられているような具合で、友希那は、自分の中でどんどん薄くなっていくケイスケの面影を感じながらも、しかし膣では、最大限に男の竿を得ていた。

「だろ? 僕、おちんぽの長さと太さだけは、昔から自慢だったんだ!」

「すごいのおっ……。長いおちんちんで、突かれてるのおっ……」

 強靭な陰茎の形を、膣だけではなく脳そのものに覚えさせるような具合だった。ケイスケだけを想っていた思考はすでに真っ白だった。

「ははは。さっきまでの威勢はどうしたのよ。実はおちんぽ中毒なんじゃない?」

「ち、ちがうっ……。ううううっ……」

 呼吸すら満足にできないほどの、強烈な衝撃だった。それは陰茎で膣をえぐられているというよりは、陰茎で身体そのものを破壊されていくような具合だった。

「それにしても友希那ちゃん、ナカは意外といけるなっ……」男が腰を振りながら大声を出した。「こりゃあ、立派なおちんぽケースだわ。はっはっはー!」

(ケ、ケースって……、私のこと、モノ扱い……?)

 男根の質感が、どこまでも強く突き抜けていた。その硬さは本能にまで轟いて、友希那の中に、じっとりと占領していた。そこにはもう、精神的にも物理的にも、一切の隙間が無かった。完全に男の舞台で、男の思い通りで、ケイスケは隅にしっしと追いやられていた。

「ほらほらっ。もっと感じてよっ」

「あっ、ああっ……、あぁっ……。うぐっ、ううあっ、いぎっ」

 すでに思考なんてものは飛んでおり、行為がはじまる前にあれだけ念じてた嫌悪感や想いなど、もう少しも無かった。何もかもを破壊する勢いの、重苦しい男の腰遣いの振動だけが、今の友希那に流れる唯一の感触だった。

「ひぎいっ……! やめてえっ……。これっ、おかしいからあっ……」

 とろけたまま連鎖していく淫らな呼吸の嬌声だった。大きく息を吸い、乱れながらも深く吐き出しながら、友希那はただ、叫んでいた。

(ぞりぞりぞりっってえ、来てるうっ……。おまんこ削られてるっ)

 どしどしと攻め立てられることで、友希那は自分の身体が、この男に喰われているという実感を得ていた。その蹂躙されていく感覚が、再びケイスケへの裏切りの感情と結びついて、とてつもない罪悪としてのさばっていた。が、同時に強烈に支配してくる陰茎の力に、情けなく、敵うこともなく、そのまま牝として、すっかり乗っ取られていってしまった。

「ほらどうだよっ。僕のおちんぽの感想。少しぐらい、見直してくれたかな?」

「知らないのおっ……。こんなのっ、こんなおちんちん知らないっ……。私、おかしくなるっ。戻れなくなるうっ……」

「ははは。いいんだよ。僕のモノになれよっ。ほらっ」

「おううっ……。だめっ。それだめえっ……」

 友希那は確かな快感を得ていた。それは、ケイスケとの性行為では到達できなかった未開発で未発見な境地のようなもので、その新しい快楽を引き出してくれた陰茎に、すでにやみつきの意を感じていた。

「そうだっ。ねぇねぇ、僕のおちんぽさ、ケイスケくんのと比べて、どっちが大きい?」

 男が少しだけ腰の動きを遅くして訊ねた。

「言えないわよっ。そんなのっ、知らないいっ」

「ならこのまま抜いちゃうよ? 良いの? すっごい気持ち良さそうだけど」

 友希那は乱れる思考で考えた。しかしその思考は正常ではなかった。膣で蠢く強烈な陰茎によって、脳が無理やり男の方に向かっていた。男がゆったりと腰を突き出す度に、脳細胞の一つ一つが書き換えられ、全てが男の方へと集結するように仕向けられていた。男に支配されかかっている脳裡で、ケイスケの顔がゆったりと消えていった。

「ほらどっち? 答えてよ」

「知らないっ。知らないわよっ……、そんなのっ」

「はぁ? 答えろよメスが」

 男は鋭く呟きながら、一度だけ深く腰を突き入れた。本格的に子宮が潰れ、膣がぐにゃりと変形していく快感が流れた。

「……こっち! こっちの方がおっきくてすごいいっ」

 友希那は必死に叫んだ。自分で放ったというよりは、陰茎の力で言わされているような具合だった。膣の中で前後する陰茎に、無理やり引っ張り出されたような言葉だった。

 しかしその強引な感覚が、すでに心地良く思えていた。

「そうかそうかっ!」ぱあっと明るくなった男の声と共に、腰の動きがはやくなって元通りになった。

「おおっ、お、んんっ……。ぐおおっ! はげしっ……。またきたあっ……!」

 それはまるで、(このぐらいのはやさがいいんだろ?)と誘われているような、あるは、芸を上手く執行できた愛玩動物である自分に、ご褒美の餌を与えているような、完全に上位からの意識だった。

「おらっ、このまま中出しするけど、良いよなっ? メスなんだから」

「だめえっ……。中はだめえっ……。このまま出されたら、堕ちちゃうからっ。ほんとうにぃ、戻れなくなるからっ……」

 胎内で巨大化して震える陰茎と同時に、友希那は、自分の股間が激しく求めていくようになっていったのを感じていた。それは全身が逸る欲求で、脳がびりびりと震えだし、身体の芯から急速に火照っていって、どうしようもなく放ちたい衝動に駆られるものだった。

「あっそ。じゃあこのまま中出しして、ケイスケくんとの関係、終わらせよっか!」

「いやあっ……。そんなことしないでっ。私には、ケイスケさんがっ――」

「あーっ、ムリムリ。僕もうイくからっ……」男は呟き、最後の仕上げと言わんばかりに腰をはやめた。それはもうほとんど友希那に対する暴力だった。友希那の細い体躯のことなど少しも意識せずに、自分が心地よくなって吐き出すことだけを考えた、究極の野生的な動きだった。まさに盛った猿そのものだった。そんな、自分の身体を一方的に使っている男に対してひれ伏すことに、すでに友希那は少なからず、背徳的な雰囲気を感じるようになっていた。

「くうっ、イくっ――」

 男が呻き、腰をぴったりと友希那に這わせた。中の陰茎は子宮を潰す勢いで突き刺さり、その先端から、確かな熱として粘液が発射された。

「ひうっ! んんんんんんっ!」

 それは友希那の身体の芯にまで、どぷどぷと到達し、さらにその細部にまで浸透して、ゆったりと溶けていった。その射精の快感が最後のひと押しとなり、友希那は果てていた。自分にしがみついてくる男のねっとりとした体温を全身で感じながら、男の竿によって絶頂に浴していた。その半ば強制的な快感の享受は、友希那の中に、この男に蹂躙され、それによって得られる快感の癖のようなものを刻印していた。今後、男以外の陰茎では満足できないような身体へと、静かに、しかし確実に改造されていった。

(中に、出てるっ……。違う人のがっ……)

 男の射精はまさに、上書きだった。友希那とケイスケの絆の中に、雄の生命力だけで割り込み、そのまま友希那の膣に、己自身を強く擦り付けていた。そこに愛の類は少しも無く、あるのは、友希那という牝を無理やり己の所有物にするという、どこまでも豪胆な性欲だけだった。

(精液が、はっきりわかる……。どろどろしてて、熱いっ……。私のおまんこ、火傷しそう……)

 友希那は複雑な気持ちだった。これでこの男との関係が終了し、ケイスケのもとへと帰ることができるはずだったが、一度膣にめり込んできた肉棒の獰猛さがどうしても忘れられず、そのため友希那は、心のどこかで、この男のことを――。

「うぐおっ……!」

 その思考を、男の身体が、一気に、再び破壊した。友希那の膣を押し込むように、潰すように腰を叩きつけた。竿はそのまま、友希那を消費していく具合で、連続で行為を執行した。

「おおおっ……。んぐうっ……。ぐううっ……」

 膣から自然と飛び出して嘶くような、太い声だった。

(おちんちんに勝てないっ……。このおちんちんに、負けるっ。負けちゃううっ……)

「くうーっ! 友希那まんこっ、最高だっ!」

 男は、友希那のとろけてしめっている顔を見つめながら必死に腰を動かしていた。その口からは深い吐息が漏れており、友希那の身体と窒を貪っている具合だった。

 男は、何度も何度も、陰茎の形と熱と強さを友希那に示し、己が完全優勢の上位種であることを徹底的に教え込むような、調教のような動きだった。友希那の想いを無視し、強引に感覚と感情を引き合わせて、性行為だけに集中させるような具合だった。

 さらに男はそのまま、友希那に回していた背から手を離し、自由になっていた両手を掴んで、マットレスに沈めるように押し付けた。素手の中でごつごつとした五指と柔らかく細い五指を絡め、手の平の熱を互いに感じ合うような、ぎゅっとした握手をした。

(食べられてるっ、私、食べられてるのっ……)

 それは、交尾というよりは一方的な捕食だった。友希那の今までの常識や道理と、ケイスケへの想いを全て真っ向から打ち破り、ただひたすら、雄の力によって執行された陰茎の強さだけを、いつまでも、快楽として感じさせられていた。

「ふうっ、ふぐうっ……。友希那っ、友希那あっ……!」

「うぐうっ……。ぐおっ、んんあっ……。おおおっ。いぎいっ……」

 それは、ケイスケの竿では引き出すことができなかった、野性的な獣の低い鳴き声だった。

「おおっ、イぐうっ……。イくっ、イくうっ、イくっ……。ひうっ、おおっ、んんっ……」

 腹の底からひねり出されたようなその声は、確実に友希那の女性としての尊厳を踏み潰しており、その声を出すこと自体が、友希那の中でとてつもない屈辱としてあったが、しかし、膣の中に入って我が儘に動き続ける竿のせいで、声を制止させることなど不可能だった。

(これ、すごいっ……! 我慢なんて無理いっ……。こっちの方が良いのっ、こっちのおちんちんが、好きなのぉっ……)

 弱っている友希那の膣は、すぐに電流を放って身体を湿らせた。しかし男の連撃は止まらなかった。

「イくイくうっ……。ううっ」

 やがて友希那は果てた。股間がきゅっと縮こまり、そこから流れる電流が脳をも痺れさせて全身がぼうっと熱くなった。しかし男の方はまだまだのようだった。男はどこまでも無情に、しかしねっとりとした性欲の中で続いていき、友希那が弾けているというのに気遣いなど少しもせずに、静止などもちろんせずに、ただ己の欲を満たして精を吐くためだけに、友希那という牝を使っていた。

 敏感に弱っている窒を、それでも攻撃してくる男だった。

「イっ、てるのおっ……。イってる! イってるからあっ……。突くのやめてえっ……」

 友希那は必死に制止を叫んだ。男は止まらなかった。

「まだ、犯すっ……。友希那っ」

「やめてよっ……。お願いっ、休憩をっ……」

 連続して続く軽い絶頂がいちいち身体と窒を痙攣させ、しかしそんな中で男が豪胆に腰を打ち付けると、胎内の竿が、敏感になっている肉壁を擦り続けた。さらにそこから迸る強烈な快感が、友希那の情緒を支配して、絶対に離さなかった。

(もうどうでもよくなってるのおっ……。私、この人専用に変えられちゃってるっ……。ごめんなさいっ、ごめんなさいケイスケさんんっ……。私っ、わたしもうっ、この人のものになっちゃううっ……。堕ちちゃうのおっ……。この人のおちんちん専用の、女にさせられちゃうっ……)

 ケイスケの顔が浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返し、やがて全てが無になってから、思考が男の陰茎のことでいっぱいになった。友希那はそこで、それまでただしがみつかれていただけだった男の両手を、自分から握り返した。

「友希那っ……」

「手ぇ繋ぐのしゅきなのぉっ……。もっとぎゅってしてぇ……」

 友希那はとろけた声で吐き出した。砕けている質感の声はそのまま男の激しい欲を暴走させ、それまで以上の責めを実現させた。

 友希那は、男の太い指の間に細い指を沈めた。互いの平をゆったりと動かし合いながら、まるで手と手が溶け合うような具合で連結した。

(イかされちゃう……。また、おちんちんに負けちゃうっ……。でも、それも――)

「くうっ、イくっ!」

 男が唐突に身体を友希那に押し付けた。その瞬間、胎内の竿が最奥地にまで到達し、先端から精液が放たれて湿った。しかし友希那の膣はまだうずいていた。まだ、逝くべき地点には届いていなかった。友希那はそれに、もどかしさを感じてしまった。どんどんとせり上がって、順調に満たされていたはずの情緒が、最後の最後で一気に凍り付き、膣の位置に残ったのは、それまで弛緩していた感覚がゆったりと戻って消えてしまう寂しい感覚だった。

 すると、そんな友希那の歯がゆさを察したのか、それともただ己の有り余る性欲を満たしたいだけなのか、男が腰を再び動かした。胎内の竿は少しも萎れておらず、依然として友希那を削っていた。

「あうっ……。んぐっ……。うううっ!」

「イくっ……!」

 男は激しく腰を振るった後に、再び身体を友希那に押し付けた。友希那の全身を潰す勢いだった。奥まで入り込んだ陰茎からは、再び精液が飛び出して植え付けられていた。素早い二度目の射精だというのに、その量は衰えておらず、どろどろと強烈で新鮮な粘液だった。

「んんんんんっ――」

 その叩かれるような熱量によって、友希那はようやく果てていた。一度お預けを喰らっていたため、今度の快感はとてつもなかった。身体の中心が一気に弛緩し、同時に全身へと電流のような痺れが流れて脳が無へと成った。

(ああっ、やっぱりこの人のが――)

 友希那が、ぼうっとする視界の中で息を整えようとした時だった。

「ゆきなっ」

 男が、再び動き出した。最初から連続で、激しく、肌同士の乾いた音が鳴るほどに、腰を打ち付けて胎内で竿をしごきはじめた。

「ちょっとっ……! まっでっ、もうイった! もうイったからあっ!」

「うるさいっ」

 男は友希那の悲鳴を無視して腰を動かし続けた。友希那の両手をぎゅっと握りしめ、素手と脂の感触を押し付けながら、身体の中心を友希那に叩きつけた。

「おぐっ! ううっ、おおっ! だめえっ……。やめでっ……。おねがいいいっ……」

「友希那孕ますっ、友希那っ、ゆきなあっ……!」

 男は、友希那のとっくに野生の身に還った顔をじっと見つめながら、そのむき出しの肉欲を捕食して愉しんでいた。友希那の膣を、ただ己の竿を出し入れして快感に浸るだけの玩具として見下し、完璧に管理下に置いている情緒だった。

「まっでっ、やめでえっ……。とまって、とまって、とまってえっ!」

「ううっ、ゆきなっ、ゆきなっ……!」

 荒い呼吸をまき散らしながら、男は再び友希那に腰を射れた。押し込まれた亀頭からは精液が迸った。友希那も再び果てていた。全身がびくびくと反応し、全ての感覚がその機能を失って何もかもが股間に集中していた。

「またイってるのおっ……。ううっ、ぐ、またっ、またイかされてるっ……!」

「ううううっ」

 男が友希那に腰を合わせた。胎内の竿から精液が噴き出した。しかし男は、その一回一回の快感にいちいち構わず、続けて腰を振るった。

 まだまだ果てようとしてくる男に、友希那は恐怖した。自分はもう絶頂などしたくなかった。このまま続ければ、確実に脳が快感の中毒と成り、本当の意味で人間を終了せざるを得なくなるような気がした。

「もうやだっ。やだやだやだっ……。やめてっ、とまってえっ……!」

「ふうっ!」

 男は友希那を無視して再び果てた。友希那の一番奥の位置で射精した。しかしまた腰を動かした。まだまだ友希那を味わいたいと思っているようだった。もはや射精しながら腰を動かしていた。

「イぐっ。イぐっ……! ううっ」

「でるっ!」

 また、男が腰を押し付けた。身体を友希那の方に反らせ、腰を突き出すようにした。今度は友希那も果てた。竿によって強制的に快感に飲まれていた。脆弱な膣に精液が注がれていた。

 友希那が呼吸を整える前に、その隙に入り込むように、男がまた、腰を振るった。

「もうやだっ……。やめて――」

 その悲願を真っ向から打ち破って無視するように、男は腰の動きを加速させていった。獣のような荒い呼吸を吐き散らしながら、友希那を見つめて叩いた。胎内の竿はすぐに肥大化していき、それに反応するように、膣も温かく湿っていった。

「またっ、またイくっ……!」

「ううっ!」

 男がすぐに腰を這わせた。ほうけた顔だったが歯は食いしばっていた。刺し込まれた竿からは精液が散り、膣を濡らして子宮へと充填されていった。

 友希那は、弱っている体躯が痙攣し、四肢の感覚が消えるほどの絶頂を体験していた。視界が揺れ、内側から破裂するような感覚だった。

「ぬうっ」

 しかし男は、そんな友希那のことなど完璧に蟲して、止まらず腰を動かした。

「あぁっ……。やだっ。やめてっ……。もういやよっ……。ほんとうにいっ……」

「ううっ!」

 男は素早く果てた。友希那も再び弾けていた。出したばかりの竿は快感に対する耐性が無く、すぐに果てるようだった。それは友希那の膣も同様で、もはや穴の全ての位置が弱点だった。

 友希那は、自分の子宮の中が完璧に精液で満たされていくのを意識した。子宮という神秘の室内の中で、精液というどろりとした存在感が漂って埋め尽くされていた。

(はぁ、はぁっ……。さすがにもう、終わりっ……)

 全身が汗で満たされている友希那は、ようやく静止した男をほうけた顔で見つめながら、下腹部を感じた。すでに限界で、もう一滴ですら飲みたくなかった。胎内の精液たちは、友希那に満腹感を与えるほどの重さを持っていた。

 男の射精の間隔は短くなっていたが、しかし精液の量は、最初の一発目から今まで、少しも変わっていなかった。大量の白濁が依然として吐かれ、友希那の子宮は、それをそのまま飲み込んでいった。

 精液が連続で注がれると、さすがに友希那は苦痛を感じたが、そんな友希那のことなど、もちろん少しも考えていない男は、なんと再び、腰を動かした。

「またっ、まっでっ……。もういやっ……」

 男はまだまだ冷えない硬い性欲を、友希那で消費していった。

「まってよっ……。もうむりっ、おねがいっ、やめてっ……」

「まだっ。まだヤるっ……」

 獰猛な呼吸の男は淡々と友希那に腰を入れていった。ごくりと唾を飲み下し、友希那の両手を握り直して腰を振るった。

「やだっ、もういやっ……。もうイきたくないっ……。中も嫌っ。もう子宮に入らないわよっ。許してっ、許してよおっ……」

 ずこずこと進む打撃は尻を震わせ、友希那の身体どころかベッドそのものが蠢いて鳴っていた。

「もうイけないっ、もうイけないからあっ……、やめて! やめてっ、ううっ」友希那の嬌声を無視して、男はただ欲に素直になって腰を振り続けた。「やめてやめてっ! 止まって!」

 友希那は嫌だった。もう果てたくなかった。しかし膣がえぐられると、それだけで再び快楽が上がって、身体が露骨に反応してしまった。

「うううっ、イぐうっ! またくるっ……。イぐ、イぐイぐイぐうっ……」

「ぐうっ、僕もっ……!」

 敏感になったもの同士の性器は、すぐに限界を迎えた。友希那は強烈な刺激をその全身に感じ、背筋がびしゃりと貫かれていくのを意識した。そしてその中で、男のぎらりと起動し続けている竿から射精が轟いて胎内に染み込んでいった。男は友希那にぴったりと体躯を合わせており、全身から汗が滲んで、それは友希那のそれと混ざってねっとりと蒸れていた。

「はぁっ、ふうっ……。もう一回……」

(え、うそっ。まだやるの……?)

 愕然としている友希那を前に、理性的な眼光をすっかり失くした男は、深く喉を鳴らしてから腰をゆったりと動かしはじめた。

「ま、まってっ……。さすがにもう、限界よ……」友希那は男の顔を必死に視て、震えた声で叫んだ。股間はすでに限界だったし、気概ももう、性行為ができるようなそれではなかった。「ちょっと、休憩とかっ――」

「ゆきなっ」

 しかし男は、その限界まで野生に帰還した欲求をおさめようとはしなかった。人の言葉を失った男は、勢い良く腰を突き出した。

「んんぐうっ……! だめえっ……。やめてっ……」

 その瞬間友希那の、くたくたになっている思考が吹き飛び、全ての意識が股間に集中した。友希那は潰れた低い声で喘いでいた。ふかふかのベッドの上で全ての理性を破壊され、身体の隅々まで使われていた。

「あぁぁっ、いぎいいっ……。ぐうぅっ。もうイきたいくないっ……。もういやっ……。とまってっ、とまってえっ……」

 それは男からの調教だった。こちらの情緒や具合などどうでもよく、ただ自分の言うことだけを聞いて奴隷に徹しろ、という強烈で独りよがりな躾の腰振りだった。

「もうやだっ……。ゆるしてえっ、ゆるじでえっ。もうイぎだぐないのっ、このままいったら、からだ壊れちゃうっ」

 友希那が崩壊寸前の膣で感じていると、そこに、男のぶよついた口が降ってきた。

「んっ、ぬあっ……」

 それは強引に友希那の唇を食んだ。

(うそっ、キスはっ――)

 素早くにゅるりと舌が這いずって、口全体を男の唾液で潤した。

「んちゅっ……。んんっ……、やめっ――」

 そこは膣同様にケイスケだけに許された聖域で、膣より身近な分、わかりやすい存在感で友希那の中にあった。そこがついに侵食されてしまうと、その瞬間友希那は、本当の意味で男の支配に下ったことになるわけだが、男はその、最後の砦のような象徴的な禁忌を、性欲だけで簡単に破ってきた。完全に友希那の全てを玩具として認識し、ただ欲を満たすためだけに使用していた。

(んんっ! 唾液、無理やり入れられてるっ……。溺れるっ、唾液で溺れちゃうっ!)

 それは、男が友希那の口を一方的に使用しているような接吻だった。膣と同様に友希那の口を使用し、友希那の呼吸のことなど少しも意識していないような執拗な接吻だった。すぐに行き詰った窒息感が上がり、鼻で激しく呼吸をした。膣を削られている身体はすでに限界で、再び迫り来る欲求は身体をきゅっと縮こまらせていた。腹の奥の位置が、急速に上がっていって脳裡が真っ白になっていった。

(イくっ! イくイくイっ……、またイぐっ! くううっ……)

 男の腰が再び、ぴったりと押し付けられた。陰茎の強い先端が子宮に到達してから、震えていた。

「んんっ! んんんん――」

 友希那という小さな身体に改めて押し込み、自分の存在感をねじ込むような具合だった。それは今までの連続した挿入とは違い、明らかに最後の一発を意識したより深い具合だった。柔らかい尻がひしゃげるような感覚で、さらに同時に、両手の握り込みと口内の舌の絡みつき、より強固になって、とにかく女体を求めていた。

 押し込まれる身体の中で、友希那もそれに答えるように、さらに指と舌を押し付けて、汗と唾液を同時に感じ合った。

 子宮にまで達した竿の先端から流れている粘液の、そのどろどろとした粘度が、はっきりとわかった。今度のはこれまでで最も色濃く、ねっとりとした発射だった。

 男は竿を抜かなかった。しかし再び腰を動かすことも無かった。男は友希那の膣に栓をして、完全に身体と精液が馴染むのを待っていた。接吻も続いており、二人は唾液と吐息の音だけを響かせてまぐわっていた。

「んふっ……。ちゅっ、んっ……」

 胎内でたぷたぷと蠢いて、いつまでも主張してくる男の精液が、愛おしいかった。自分の膣を強引に拓き、さらにその中に身勝手に、何度も何度も何度も吐き出された精液によって、友希那の中のかつてあった純愛は綺麗に無くなっていた。すっかり洗い流されたような、あるいは上から塗りつぶされたような、男の精液の中に沈んで見えなくなった具合だった。男のねっとりとした精で全てを忘却し、かつてを冒涜し、もはや男の陰茎のことだけを、快感の後味の中で思考していた。

「ん……。ぢゅるっ、ちゅっ、んはっ……。んっ……」

 終わりが無いとすら思えた連続の絶頂によって、友希那はすっかり、男の竿に獲り付かれていた。理性や思考などの次元ではなく、肉体そのものに刻み込まれた圧倒的な雄の力だった。かつての彼ではこうはいかなかった。彼は、こんなにも雑で自由に自分を扱うことはなかった。ありえなかった。男のこの仕打ちを受けた後に、彼のあの甘い性行為を思い出すと、とにかく物足りなさを感じた。

(こっちがいいっ。絶対にこっちがいい……!)

 もう友希那は、男の竿と性欲の虜になっていた。甘さなど少しも無く、ひたすら性欲だけで繋がっている無情な関係こそが、今の自分が求める最高の心地だった。

 そして、小さな子宮にたっぷりと注入された精液たちの、とてつもなく重たい存在感が、友希那を、普通の女性から都合の良い奴隷に改造した証拠だった。

(……子宮がっ、この人の精液の味覚えて、勝手に彼氏認定してるっ。おまんこがこの人専用になってるのっ……。もう前の人のことなんて、忘れちゃってる)

 それは子宮と同時に、脳にまで直接注がれているような雰囲気だった。さらに友希那は、その、上下のどちらの口も支配された八方塞がりのような痴態の中で、痙攣する快楽を感じていた。男の何度も震えて精液を吐き出す陰茎と共に、身体が半ば強制的に絶頂させられていた。

 頂の欲を感じる中で、友希那はこの男の陰茎が、自分の中に確かな質量で君臨していく背徳感を得ていた。

(ああっ。変えられちゃった……。私もう、この人の女なんだわ……)

 牝としての性を開発され、自分ですら知らなかった欲の境地に押し上げられている、強引だがたまらなく恍惚とした感覚だった。今の友希那はこの男の雄にひれ伏し、完全に負けていた。そしてそれらの感情が全て恍惚で、なによりも喜悦に富んでいた。

 そもそも、男の豪胆な陰茎に自分などというちっぽけな牝が敵うわけがなかった。少しでも抗おうとしていた過去の自分が、すでに醜く、恥ずかしかった。さっさとこの尋常ではない男根に服従し、喜びの精液を注がれるべきだと思った。

 すると男の口が、ようやく離れた。二人の口の間には、唾液の透明な糸がいくつもあった。それは舌と舌を繋げているだけではなく、唾液ですっかりぬめめった口周辺そのものを繋げているいくつもの糸だった。

 友希那は、口が自由になって、窒息感から解放されたというのに、その柔らかさが遠ざかっていってしまう感覚に、少しの、しかし確かな寂しさを得ていた。

(もっと、キスしたい……)

 終息していく呼吸の中で、友希那は、自身がすでに、後戻りできないところまで来てしまっていることを理解した。しかし、それで良いと思っていた。ケイスケのことなど、もう良かった。自分はこれから、この男の専属として生きていくのだと、膣が示していた。

 余韻の中で、友希那は己の湿った欲が、じっとりと満たされてゆくのを意識した。

 

 男の陰茎は、改めて見つめると、凄まじかった。

 男の股間の中央で、堂々と存在感を誇示するように立ち上がっている肉の巨根だった。

 男の性欲を凝縮したような凶暴な様相は、それを前にする友希那に戦慄を与えた。こんなにも生々しく、どこか人間離れした突起が自分の胎内に何度も入り込み、それによって自分は、自分でも知らなかったひどく乱れた具合を披露したのだと考えると、恥ずかしさと共に改めて男の生命力に圧倒された。

 友希那は男の竿を握った。その瞬間ぶよつきと硬さが一気に五指に伝わった。不思議な感触だった。柔らかく、ぎゅっと強めるとそのまま素手がめり込んでいくような具合だったが、その芯にはしっかりとした硬さが潜んでおり、握りしめれば握りしめるほど、その熱量に身体が反応して子宮がうずき、膣がじゅっと湿った。

「友希那ちゃんの手、気持ち良いね……」

「そう? ありがとう」

 友希那は微笑みながら男のゆるんでいる顔を見た。男は友希那の手淫によってすっかりだらしなさを披露しており、竿だけではなく腰そのものが震えていた。

(すごい太さね……)

 友希那は竿を注視した。ただ高く存在しているだけではなく、若干反りながら逞しく存在している男の雄の象徴を目撃すると、友希那は無意識に喉を鳴らしていた。竿は時おりびくりと震えており、それはまさに、友希那をいざなう魔性の強欲だった。

 自分は、この竿で駄目にされた。今までの女としての尊厳や誇りを全て没収され、ただ残ったのは、唯一発覚したのは、牝としての痴態だけだった。結局、自分はこの肉棒には敵わず、ひたすら、ひれ伏すだけの存在に過ぎなかった。自分の本当の使命は音楽などではなく、かつての彼と愛し合うことなどでもなく、この男と出会い、全身を使って奉仕することなのだと、今なら確信を持って思うことができた。

「それじゃあ、まずはキスから……」

 男の股間の位置で顔を埋めている友希那は、右手で竿を確かに握ると、先端に唇を慎重に触れさせた。浅黒い竿とは違い、生の肉のような鮮やかな牡丹色を出している亀頭の、そのさらに、きゅっと尖った先端に、絞った唇を押し付け、肉厚をくっきりと示した。自分を犯し尽くしてくれた陰茎に、改めて挨拶をする具合だった。

(ふふ。本当に、おっきなおちんぽ……)

 亀頭の上で潰れていく唇を感じたらしい陰茎は、その瞬間、さらに露骨にびくりと震えていた。友希那は数秒そのまま、男の緩んでいる顔をじっと見つめたまま制止し、やがてゆっくりと口を離した。唾液と肉が弾ける音が、鋭く響いて消えていった。

「うぉ……、友希那ちゃんのチンキス、えっちすぎ……」

「ちんきす……? チンキスって言うのね、これ」

 思考する友希那は、交尾中の雌猫のような艶めかしい雰囲気を漂わせた目で男を見つめたまま舌を突き出し、亀頭に触れさせた。その先端をちろちろと、はたくように連続で舐めてみると、竿の全体が激しく反応した。友希那はじっと目線を合わせたまま、舌の蠢きを続けた。

「ああっ、友希那ちゃん、それすごっ……」

 湿っておりさらに柔らかい舌先が触れているのが、この上なく心地良いようだった。友希那はそのまま、天辺の尿道を塞ぐようにし、さらにぞりぞりと激しく動かした。それは舐めるというよりは、男の竿に自分の舌の柔らかい質感と、唾液そのものを押し付けるような感覚だった。そうすることで男が、所有物である友希那から一身に、奉仕の快楽を得られるはずだった。

(すっかりとろけちゃって……。ちょっと、可愛いかも……)

 少しの間それを続けた後に、友希那は舌を離すと、それから口の中の唾液を集結させた。口を大胆に動かし、わざと派手なぐちゅぐちゅという音を掻き立て、男に主張するように整えると、亀頭の先端目掛けて口を開いた。舌から離れて落下していく蒸れた唾液が、そのまま陰茎にぶちまけられていった。それは唾液が上から、陰茎を包み込むような具合だった。自分を犯して全てを支配して塗り替えてくれた陰茎に、少しでも自分の痕跡を残し、次の行為でより深く、自分の身体を愛してもらいたいという淫らで媚びた考えだった。

「友希那唾液っ、あったかいよ……」

「ふふ、そうでしょう? 興奮してくれたかしら?」

「もちろんだよ。自分からそういうことしてくれるなんて、友希那ちゃんはやっぱりえっちな子だねぇ……」

 にこりと微笑みながら、友希那は再び亀頭に唇を落とした。今度はすぐに離してみせると、垂れた前髪を耳に退けてから、またすぐに触れさせた。

 友希那はそのまま、連続で離れたり触れたりを繰り返した。極上の肉厚と唾液がぷるんと震える音が、絶え間なく鳴り続いていた。

「んっ、んんっ、んっ、んっ……」友希那は男を見上げた。「どう? チンキス、気持ち良いでしょう?」

 それは、男の性欲を盛り上げるためだけにやっている行為だった。完全に男に媚びるためだけの行為だった。自分のことを強烈に求めてくる男に反応するように、友希那も精一杯の奉仕をしていた。

「ゆ、友希那ちゃんっ、イきそうだよっ。友希那のチンキスでイくっ」

 男の高い声と共に、友希那は亀頭への接吻を止めた。代わりに握っていた右手をゆっくりと動かし、射精寸前の竿をあやした。

「……もう限界なの?」

「友希那ちゃんのチンキスが気持ち良過ぎて……」

「あらそう。なら、私の口の中でたっぷり出してちょうだい」

 友希那はにやけると口を大きく開いて亀頭を咥えた。すぼめた唇で首の位置をしっとりと掴むと、そのまま優しく、飲み込むように竿を口内に入れていった。口の中で育てた湿気と唾液で、完全に包み込むようにすると男の腰が反応した。友希那はそれでも顔を使って竿を食べた。顔面を股間に押し付けるようにし、全ての部位を口に入れて、男から隠すようにした。口内を巨大な陰茎が支配し、埋め尽くされていった。

(いくわよっ……)

 友希那は胸中で意気込むと、男の腰の位置に両手をつき、勢い良く顔を動かした。すぐに耳にかけたはずの髪がほどけ、背中の薄紫を湛えた美しい長髪も、ゆさゆさと揺れていた。口の中では陰茎が前後し、頬の肉壁や舌に擦れた。竿は友希那が口内でしごく度にその大きさを示していき、同時にびくびくと震えていた。少しでも刺激的なことをすれば、すぐに爆発して放出してしまうことがわかった。友希那は唾液の湿った音を辺りにまき散らしながら竿を擦った。それは口を使った性行為と言って良かった。咥えている、舐めている、という意識は無く、あるのは、自分から自分の口を使用し、ひたすら陰茎に尽くしているという完全無欠の精神だけだった。

「あぁっ。イくっ――」

 男の呻き声と共に、腰が大きく震え、同時に口の中の竿から、熱が放たれた。

「んんんんっ!」

 締め付けられた口に、さらに異物が投入されていた。その量に目を見開いた友希那は、しかし顔の動きを遅くし、ムフーッ、ムフーッ、と必死に鼻息を荒くしながら精液を吸った。頬をべっこりとへこませ、口の全ての部位を竿に吸着させ、とにかく搾った。その顔は到底、容姿すらも武器にしている音楽家がして良い顔ではなかったかもしれなかったが、男の陰茎と精液に夢中になっている今の友希那には、そんなことどうでも良かった。

(お、多い……。全部飲まなきゃっ……)

 精液はどろどろと流れてきた。止まらない放出の射精は友希那の口を占領し、べっとりと濡らして、男の体臭とはまた違った異臭を放っていた。逃すわけにはいかなかった。そのため友希那は、より強く陰茎に密着して精液を吸った。唾液と共に流れる激しく下品な湿った音が鳴り、口内に精液が溜まっていった。

 それは友希那という都合の良い場所に、堂々と吐き捨てるような具合だった。その射精の情緒には迷いが無く、それは男が、友希那のことを完全に玩具として認識して、安心しきっている証拠だった。

 ようやく射精がおさまると、友希那はそこで慎重に口を離していった。口は最後まで竿に取り憑いており、そこでまた吸うと、尿道に置き去りになっていたらしい精液が流れてきて、口の中の精液と合流していった。

「んっ……」

 男の腰から顔を上げた友希那は、顔面にまとわりついた汗と、それによって貼り付いた前髪を感じながら、目の前の竿を視た。竿は、一度射精したというのに少しも落ちておらず、その底無しの体力に圧倒されながら、友希那は口の中に溜めた精液を飲んだ。強い喉越しで、さらにねっとりとこびり付いていたため、飲み下すには困難があった。しかし友希那は、唾液と精液を巧みに舌で混ざ合わせ、全ての粘液をゴクリと嚥下した。

「見せてっ!」

 男がすかさず明るく呟いた。

 友希那は無言で男を見つめながら、口を開いた。さらに舌を犬のように突き出し、本当に全ての精液を喉に流したことを示した。

「おー、すご。ほんとに飲んでくれた……」男がにやけながら関心した。そして小声で、「もう完全に僕の便器じゃん……」と呟いてから、それを誤魔化すように、「ね、僕の精液、どうだった?」とおどけてみせた。

「量が多いわ」

 友希那は平然と答えた。

「あ、味は?」

「味? よくわからないわ……。あなたの以外のを、飲んだことないから」

「そうなの? 彼氏くんのは?」

「ないわ」

 友希那は再び平然と、正直に答えた。

 

 ベッドの上で四つん這いになった友希那は、そのまま後方を向いて尻を動かしていた。

 きゅっと締まった細い腰から、一気になだらかに広がって魅せていく曲線で構成された、卵のような楕円の下半身を、ふりふりと揺さぶって目の前の獰猛な雄を刺激していた。牝の肉体そのものを動かす具合で、その全身を使った求愛を続けると、薄紫の長髪が垂れ、わさわさと動いていた。

 尊厳を全て捨て去り、自分で自分を卑下し、ただひたすら、交尾のためだけに必死に求愛をする友希那の目には、執拗に男の竿を求める愛の光だけが浮いていた。はやく入れてほしい、はやく突いてほしい、はやく中に出してほしい、と視線で訴えて誘っていた。

 今の友希那は、自身の前で控える男に対して、全身を使って媚びていた。

「ほらはやく、あなたのおちんぽ入れてぇ……?」

 友希那はついに上擦った声で直接欲求した。自分の腰振りを観察して愉しんでいる男のお預けが我慢ならなかった。

「まったく……、友希那ちゃんはおちんぽ中毒だなぁ」

 男は片手で友希那の腰の位置を持った。女体に触れるというよりは、柔らかい物を鷲掴みして固定するような具合だった。友希那のくびれは握るのにちょうど良く、男は、ていの良い持ち手にするような、不愛想で遠慮の無い具合で五指を沈めた。

「ねぇ、最初からそんなんだったの……?」

「あなたに変えられたのよっ。あなたのおちんぽで、全部めちゃくちゃにされたのおっ」

 友希那はとっくに下半身の所有権を明け渡しているため、男の竿のことだけを強く意識していた。

「ケイスケくん、だっけ? 彼はもう良いの?」

「彼は、愛してるけど……、でも今は、あなたのおちんぽが良いのっ」

「ははっ。いけない女だなぁ」

 男はにやけながら、はっきりとみなぎっている竿を、友希那の膣に挿入した。

「んっ」

 すっかり咥え慣れている友希那の入り口は、男の竿の熱を意識してすぐに安心感を発揮し、さらにじんわりと、すでに準備が完了している子宮を震わせた。

 男が、一気に腰を突き出した。にゅるりとしているが、しかし硬さも持ってる異物の陰茎が入り込んでいき、友希那には、閉じられた窒が再び拡張していく感覚が流れた。

「ううおっ……。おちんぽきたあっ……」

 身体を反らせる友希那は、自分の胎が開拓されて、その中で自由に、我が儘で居座る陰茎を感じた。本来極小だったはずの穴を無理やり広げ、かつてないほどに力強く進んで突き抜けていく竿が、友希那の神経を直接揺るがしていた。

(ああっ、しあわせっ――)

 友希那はやはりこの感覚が心地良かった。強烈な雄の陰茎を押し込まれ、そのまま牝として完全に敗北する感覚が、どうしようなもく至福だった。

(まんこっ、みっちり埋められてる……)

 ベッドについた両手をぎゅっと握った友希那は、後方で動き出した男の身体から伝わる振動と共に、胎内で動き続ける竿を、己の膣でぎゅっと包んだ。それは陰茎全体を丸々掴むような具合で、離さずにしごき続けた。

 男が、友希那の腰を左右から持って動き始めた。後ろから激突するように何度も何度も押し付けると、友希那は簡単に息を乱れさせた。

「おおっ! んんおっ……。ぐっ、おっ……。おぉっ……」

 やはりそれは、身体に触れているというよりは、腰という部位を一方的に使用しているような雰囲気だった。友希那の全身は男の大胆な使用方法によって激しく震え、長い薄紫の髪が乱れに乱れて、自由に垂れていた。

「やっぱ友希那まんこ、最高だなっ……」

 男は友希那を嗤いながら呟いた。それはやはり、女体にするようなどこか遠慮した情緒などではなく、無情で、とてつもなく正直な性欲の情緒だった。友希那はその乱暴な躾が好きだった。そもそも人間として認められていないような感覚に、確かに、惹かれていた。

「ほら、どうなんだよ。僕のおちんぽ、好きなんだろ?」

「あがっ……。すごいいぃっ……。おぐまでぎでるのおっ……。おちんぽがあっ……!」

 野生的な、低い声だった。獰猛な、がさついた声だった。

「はは、これじゃあもう人間なんかじゃねぇな!」

「突かれるの気持ち良いのおっ……。おおぉっ……。あぐっ、ううっ……」

 それは男の陰茎によってひねり出された、あるいは導き出された声だった。いつもの友希那の本来の声ではなかったが、しかし確かに、友希那の腹の底から這い出た、正真正銘の快感に浸っている呻き声だった。

「……ねぇ友希那ちゃん。やっぱり彼氏くんと別れなよ」

 男が腰を振りながら、何気ない雰囲気で友希那に提案した。

「だ、だめよっ……」

 友希那は必死に答えた。

「どうして? こんなに身体の相性良いのに」

「だっ、てぇっ……。愛してるからっ……。私はあの人のことっ、好きだからっ」

 友希那は喘ぎながら虚勢を張った。正直言って、すでにこの男の陰茎に完全に叩きのめされているため、脳裡に前の彼氏のことなど少しも無かった。脳裡で彼の顔を思い描こうとしたが、思考は男の竿のことだけになっているため、面影すらでてこなかった。

 しかし、体裁として、一度愛すると決めた相手のことを、しっかりと想い続けなくてはいけないと思っていた。

 つまり今の友希那は、いまだに残る本当にちっぽけな尊厳によって、正直になれていないだけということだった。

「でも、僕と付き合えば、毎日このおちんぽでセックスできるよ?」

 男はそんな友希那の全ての情緒を見透かしたように、竿で子宮口を突いた。

「それはっ……。でもおっ……」

 女性としての弱点を集中的に刺激されているということが、友希那の中で、迷いを生ませていた。身体はすでに男のことに一直線だったため、後は心の問題だった。

「あ、わかった!」すると男が思いついたように声を上げた。「じゃあ、このまま僕と付き合ってくれなかったら、今回は中出ししない! そんなにケイスケくんのことが好きなら、僕も手を引くよ」

 男はすらすらと提案しながら、腰の動きを遅くした。今までのがつがつとした雰囲気から、友希那の情緒を気遣うような優しい腰遣いになった。一方的な交尾から、この瞬間だけ、恋人同士の性行為に成り下がっていた。

「え、手を、引く……?」

 しかし、正直、そのゆったりとした連撃は、ただもどかしいだけだった。もっと激しく、モノのように扱ってほしかった。

 そんな友希那を煽るように、男はなおも、ぬるい情緒を続けた。

「もうこれっきりってこと! どう? 友希那ちゃんはその方が良いんでしょ?」

 その男の、妙に明るい声を聞いた瞬間、友希那の中で、全ての意識が集中した。それまで残っていた、残りカスのようなつまらない信念が完全に消え、心の底から、今まさに挿入されている竿に献身しはじめた。

「わかった……」

 友希那は低く呟いた。心までもが、男の陰茎に囚われて順応していくのを意識した。

「え、なに?」

「わかった! 別れるっ! あの人となんて別れるからっ……。だから突いてっ。私とセックスして! もっとたくさんっ、中出ししてえっ!」

「ぐふふっ。良いの? このまま中出ししちゃったら、僕の赤ちゃん孕むけど」

「い、良いのっ。あなたの赤ちゃん産むっ……。あなたと家族になるっ。あなたと……、恋人になるっ!」

 その瞬間、その宣言のすぐ後、男の腰が加速した。先ほどまでの、乱暴で無秩序な衝動が再開し、全ての理が元通りになった。肌同士が弾け、胎内の粘液たちが擦れる音が、二人だけの世界の個室に鳴り響いた。

「おぉぉっ……! おちんぽおっ……。おちんぽきてるうのおっ、私の好きなおちんぽっ……。うぐううっ、おおおぉっ……」

 男は勢い良く、友希那の背に上から覆いかぶさるような勢いだった。友希那の細く弱い身体を破壊し、使い潰すような勢いの、無慈悲な高速で腰を打った。打撃の如くの腰遣いはそのまま友希那の急所を襲撃し、一気に快感の頂へと上がっていった。

「ほら、ほらっ! 友希那ちゃんが欲しがってた、本気ピストンだよっ。もっと感じろっ! 僕の恋人なんだろ! 僕のこと、もっと満足させろよ!」

「ううううっ……! しゅごいいっ……。おちんぽっ、おちんぽおっ……! あぁっ、あがっ……。ぐうっ……。身体、壊れちゃいそう……」

 友希那は、陰茎の先端が子宮口に触れるのに合わせるように、自分も下腹部を下ろして子宮を竿に押し付けた。膣だけではなく、子宮そのもので精液を渇望し、その欲求が、腰を男に押し付ける行為に発達していた。

「ほら、もっと腰押し付けろ」

 男が冷徹に命じた。すると友希那は、自分から両腕を倒し、胸部をベッドに押し付けて下半身を持ち上げる体勢になった。そうすることで腰そのものが男により深く、近く合わさり、胎内の竿がさらに友希那に沈んで、その熱量と硬さを感じることができるようになった。

「いいぞっ。その調子でまんこ締めろっ。このマゾ奴隷がっ」

「はいぃっ……」

 腰で蠢く身体が加速していくと同時に、男の、腰を掴む両腕の強さも増していった。すっかり汗で滲んだ熱のまとわりついた五指が、ぎゅっと友希那の柔らかい肉を掴み、そのままもぎ取るのではないかと思われるほどの執拗さで迫っていた。それは陰茎だけではなく身体全体が強張っている証拠であり、男もまた、絶頂が近い証拠でもあった。

(私のおまんこっ、この人専用に塗り替えられてるっ……。もう彼氏のちんちんなんて興味無いのっ。一生この人のが良いのおっ)

 男の腰の動きは止まらなかった。竿が膣を何度も擦っていた。男根で膣をかき回すような行為だった。友希那は素早く快感の果てに、押し上げられていった。

「あぁっ……、もう駄目っ。イぃ……、イぐうっ!」ついに最後の地点に差し掛かったため、友希那は腹の底から這い出てくる欲求を叫んだ。「イぐイぐイぐのおっ……。だめて、もうイっちゃううっ。イぐううっ。おぉっ、んおおおっ! きもちいいのくるのっ! イっちゃうのおっ……」

「いいぞっ。僕も、もう出るっ!」

 男が呻き、同時に腰が尻に接続された。胎内の陰茎が子宮を潰し、その位置で、勢い良く精液が吐き出された。

「うぐううううぅっ……! ああっ、ぎもぢいっ……」

 子宮に叩き込まれるような注入だった。その震える衝動によって、友希那は弾けていた。子宮を中心にした全身が小刻みに痙攣しており、身体の内側から放たれる熱が神経をたぎらせていた。

(出てるうっ……。一番奥にいきてるのおっ、たくさん、いっぱい出されてるっ)

 歯を食いしばる友希那は、自身の胎内が男の精液を吸収していくのを感じていた。男から注ぎ込まれた精液はそのまますぐに、子宮の中で蠢く精子の一つ一つと成って、友希那の中を泳いでいた。

 やがて男の分身は、友希那の乙女の核に堂々と突撃して全てを包囲し、順調に一体化していった。

「ふうっ。やっぱ友希那まんこ最高だっ……。こりゃあ、ほんとうにアタリだな」

 男は、すっかりくたびれている友希那に挿入したまま、息切れを起こしている背を見つめてにやけていた。

(ふふっ……。さようなら、ケイスケさん……)

 男の遺伝子を確かに受け取った友希那は、胸中で彼氏のことを呟いてみた。

 しかしその脳裡に、かつての相手の意識など、もう、少しも無かった。

 

「んっ……。んちゅっ……。ふぅっ、んむっ……」

 仰向けで寝転んでいる男に、友希那はのしかかるように這って、大きな胸元や首元に接吻をしていた。まるで、蛞蝓だった。全身を自分と、それから男の粘液でぬるつかせた友希那は、そのつるんとした柔らかい胸を、腹を、太腿を肉体を、体温をとにかく押し付けて、自分の牝としての心地を男に堪能してもらおうと必死だった。

 もちろん、二人に距離は無かった。それは肉体的なものでもあったが、すでに、精神的な距離も限りなく無に等しかった。先ほどの強烈で正直な交尾によって、友希那はすっかり男に夢中だった。

「ほら、キスしましょう……」

 友希那はそのまま、男の頭部を左右から優しく包み、自分からその口に、唇を触れさせた。突き出された分厚い肉に、自分から唇を落とし、数秒吸ってから勢い良く離すを繰り返していた。肉と肉が震え、唾液が弾ける鋭い音が連続で鳴り響いていた。

「んばっ……。んむっ……。じゅっ、んんっ……」

 それは唇同士のまぐわいというよりは、ただ友希那が一方的に男のゆるんだ肉を食らっているだけの具合だった。自分の口周りを押し付け、吸着し、その柔らかい質感を揉んでいた。

 数十回ほどそれを行ってから、ついに友希那の口での奉仕は、男の口内という領域を飛び出した。それは、友希那の中に潜んで身体を内側から滾らせている、男への徹底的な奉仕意欲が爆発したということだった。

「んっ、べぇっ……」

 友希那は口を大きく開き、体内の自慢の奉仕ためだけの道具を、意中の男に見せつけるようにした。その、とてつもないだらしなさと、唾液でむわっとした雰囲気を同時に獲得している長い舌は、再び男の口に貼り付いてから、その口内を十二分に舐めた。が、やはりすぐに、蛸壺から這い出ようとしている蛸の触手のように口から溢れ、太い唇に這って、そこを唾液で湿らせた。さらに友希那の触手は、上唇と鼻の間の小さな空間と、顎すらもしゃぶって撫でた後に、あくまでも男に触れたまま、男の顔面に這ったまま、ついに、友希那から見て右頬へと流れていった。

 男の、たるんでいるふくよかな頬を、友希那の新鮮な舌が廻っていた。舌そのものの柔らかさや温かさ、まとわりつく唾液の質感と味を押し付けるような具合だった。頬に浮く脂や垢の類がそのまま舌へと触れ、奇妙な味が広がったが、今の友希那にとっては、それこそが幸福だった。友希那は夢中で、男の頬肉を舐めた。

 友希那は、本当に夢中で舐めていた。一心不乱だった。思考する隙と余裕を、男への奉仕の精神で埋めて、全ての意識を愛撫に使用していた。

 友希那の舌はそのまま上へと進み、やがて、男のこみかみ辺りを舐めた。友希那はそこで舌先を高速で動かした。

「んんっ、れっ……。れろれろっ、んれっ……」

 男の肌をつるつるにして、肌組織に唾液を巻き込ませる具合だった。

 男が、ゆっくりと目を閉じた。友希那の顔面に対する奉仕に心の底から満足しているようだった。友希那はそれを確認してから、舌を男の瞼へと進めた。他の部位よりも薄い肌の小さな膜に舌を被せ、そのままアイマスクのように熱を籠らせて与えた。

 舌を出したままにしている友希那は、常にハァハァと犬のような呼吸を披露していた。肺の底から出した深い吐息であり、そのため湿っていて、臭いも籠っていたが、それを至近距離で嗅いだ男はなおも嬉しそうだった。友希那は、その野生の情緒のまま男の鼻に舌を流した。舌は、完全に唾液によって最大限のぬめりを纏っており、その柔軟さを活かしてどろりとなめらかに蠢く友希那が、鼻というくっきりとした立体感のある部位に、堂々と触れて肉の赤色で埋めていた。

 舌は、その突起の上に、しっとりと這っていた。鼻は他の部位よりも脂の乗りが強烈で、少し触れるだけで、男の雄としての濃厚で少し酸っぱい味が現れて神経すら痺れさせたが、友希那はやはり、この味こそが今の自分に必要不可欠で、とっくにクセになっていることを理解していたため、自分から味わいに向かった。

 鼻の根本から徐々に近づいていき、やがて最も飛び出ている鼻先を覆った。さらに二つある大きな穴に舌を被せ、唾液をよく馴染ませた。そうすることで、これから男が常に自分の唾液の臭いを感じて恍惚の域へと到達できると思っていた。

 男の鼻先を、唯一無二の部位を、友希那は舌で嗜むだけではなく唇で食らいついた。丸っこいがしっかりと飛び出ている先端を上下から肉で包み、そのままぐにぐにと弄んでから、最後におまけのような感覚で一通り舐めて、少し寂しかったが離れた。

 左瞼に特製のアイマスクをするのも、もちろん忘れなかった。男は自然な流れて目を閉じ、友希那がそれに舌を被せた。舌で瞼と、その下の眼球の細やかな動きを感じるだけでなんだか楽しくなった。ぴくぴくと動く眼球は可愛いとすら思った。

 名残惜しい雰囲気の中、瞼から離れた友希那は、最後に左の頬に到着した。ここまで男の顔面を舌で味わってきたが、頬に到達するまで、友希那の長い舌が離れた瞬間はひと時も無かった。部位から部位へと移動する間も、他の箇所にしっかりと唾液をまき散らしながら移動していた。そのため男の顔面は、すっかり友希那の唾液でぬめめっていた。至近距離でそれを感じてる友希那は、男のてかっている顔から自分の香ばしい唾液の臭いが漂ってくるのを鼻梁で察知していた。

 友希那はそれが、この男にわかりやすい自分だけの印を付けれたということに思え、とにかく嬉しかった。

 友希那は、長い舌の先端を頬に触れさせたまま、口の中に溜まりに溜まった唾液を流した。舌に乗せてそのまま落とすようにすると、透明な液体がとろりと進んで、舌先から頬に浸透していった。友希那は、頬にある程度唾液が溜まるのを待った。その間は舌先だけをちろちろと動かして頬の一部分だけを叩くように舐めたり、男の満足げな顔をじっくり視て過ごした。

 やがて、頬に溢れんばかりの唾液が集合すると、友希那はついに舌を本格的に動かした。先端だけではなく中腹の太い部分を大きく頬に這わせるようにした。不確かな形しか持たない舌は、たるんでいる頬の肉の上で、とにかくぴったりと合わさっていた。このまま溶け合って、一体化してしまうのではないかと思うほどだった。

 他の部位の時よりも圧倒的に水分量が多いため、びちゃびちゃという、水滴が弾けて散る音がとにかく鳴っていた。この時ばかりは友希那は、可愛らしい猫などではなく従順な犬だった。ご主人様である男の肉体を、少しでも吸収して記憶したいと願っていたし、それがそのまま行動に表れていた。

 忠犬友希那のそれは、舌で頬を撫でているというよりは、大量の唾液を頬に舌で塗り付けている具合だった。供給をとっくに凌駕したそれらは、やがてなだらかな頬を伝って、落下するまでに至った。

 頬への唾液塗りが完了し、友希那の中の奉仕精神も一旦の落ち着きを見せた後に、友希那はようやく、男の顔面から舌を離した。長い時間経て自分に戻ってきた舌を口内で馴染ませると、その表面には今まで感じていたものよりも数倍強いぴりりとした男の雄の味があった。友希那はそれを、男の顔面を舐めに舐めて舐め続け、ここまで尽くした褒美のようなものと勝手に解釈し、自分の唾液としっかりと混ぜ合わせて、はっきりとした喉越しと共に嚥下してしっかりと感じた。

「んはっ……」友希那は男の顔面を視た。顔全体はてかっていた。その光沢が全て自分の唾液による作用だと思うと、身体の全ての組織が一気にカッと熱を帯びた。「ふふ、気持ち良かったかしら?」

「ああ……。すごいね。こんなの、どこで覚えたの?」

 男はすっかり弛緩した喉で弱弱しい声を出した。

「いいえ。今思いついたの。なんだか、あなたと触れ合ったことで、そういう発想が出てくるようになったのよ」

「そ、それじゃあ、彼氏くんにもやったことないんだね……?」

「そうなるわね」

「へぇ、それは彼氏く――」

「口、開けて」友希那は、男の浮ついた声を遮るように強く囁いた。男は口を閉ざし、しかしすぐに、餌を待つ雛のようにあんぐりと大口を開いた。

「ふふ、いい子よ」

 友希那はそれを満足げに見つめてから、ぐちゅぐちゅと音を鳴らして唾液を溜めはじめた。そしてすぐに、口内でそうやって温めた完全無欠の愛の贈り物を、満を持して、一気に、男の舌へと落として流し込んだ。

「……あんな人の話なんていいから、もっと私を視て?」

「ごめんなひゃい……」

 口内で育てられた唾液は、友希那の口臭と熱だけを纏った極上の粘液だった。透明だったがダマのようにもなっており、口内でよくかき混ぜられたことがわかった。

 唾液を男に渡すということは、友希那から男への求愛であり、自分の遺伝子を男の方に濃く定着させる意味もあった。

「いいわよ。もう口閉じて。しっかり味わうのよ?」

 そんな友希那の唾液を受け取った男は、にやけながら口を閉じ、すぐに喉をゴクリと鳴らした。

「美味しかったかしら?」

 友希那は微笑みながら訊ねた。自分の唾液を嚥下してくれたという事実だけで、もう嬉しくてしょうがなかった。

「とっても」

 男もにっこりとしながら答えた。もちろん嬉しかった。しかし友希那は、その男の返答よりも、ちょうど股間の位置で震える異物に、どうしても感覚が集中していた。それは友希那の身体で圧し潰されているような状態だったが、そんな中でも異物は、はっきりとその熱と硬さを友希那に示して、落ち着きが無かった。

 友希那は男から上がった。太腿の位置で馬乗りになった。するとちょうど、下腹部に叩きつけられる陰茎があった。びくびくと震えながら、友希那の肌にビタンと沈んでいた。友希那はこの竿の強靭さを、身体そのもので感じていた。

「すごいわね……。あんなに出したのに、全然萎れてない……」友希那は、自分であんなにも精液を出したというのに、しかし少しも枯れていない陰茎を目の当たりにして、改めて男の性欲の凄まじさを実感していた。「これが、本物のおちんぽ……」

「昔から、そっちだけは優秀だったからね。でも今まで何人も抱いてきたけど、僕についてこれたのは、友希那ちゃんだけよ」

「そう……」友希那は納得したように深く頷いた。「やっぱり私たち、運命共同体なのねっ」

「かもね」

 自分以外にも何人か、この男の陰茎と欲の深さを知っている人間が居るのだという事実に、なにか、無視できないむっとするものを感じないといえば嘘になるが、しかし友希那はそれよりも、自分が男にここまで適応しているという特別姦の事実に、目を向けた。

「嬉しいわ。だって、セックスがこんなに気持ち良いだなんて、知らなかったんだもの」

 友希那は明るい声を出しながら男に微笑みかけた。それは一切の警戒の無い、思考が停滞しきった柔らかい笑みだった。すでに本能の位置から男の陰茎によって書き換えられてしまっている友希那は、男に対して完全に油断していた。

 それは、男の存在が友希那の細部まで浸透しているような具合だった。本当に、身も心も、全てをさらけ出していた。

「それじゃあ、はじめてえっちのやり直し、さっそくしましょうか」

「うんっ! 彼氏くんの精液、全部僕が塗り替えちゃうからねーっ!」

「それにしても……」友希那は先ほどの男とのやりとりを思い出して頬を緩めた。「ふふっ。やり直しがしたいだなんて、あなた、意外と独占欲があるのね。……確かさっきのは、告白えっち、だったかしら」

「そうだよ。友希那ちゃんが僕のおちんぽに魅了されて、自分から彼氏くん捨ててこっちに来てくれた、記念すべきえっちだよ!」

「それで、今から本物の恋人になった私たちが、私たちのはじめてをする、と……」

「そうそう! 本当のお別れ中出しして、僕たちは晴れて恋人同士ってこと!」

「良いわよ。……それじゃあはじめましょうか」

 友希那はさわやかに笑みを浮かべてから腰を浮かした。そしてすっかりしとどに濡れた入り口を竿の先端に当てると、そのまま男の顔を見つめながら、身体を下ろした。愛欲まみれの膣が素早く男根に絡みつき、二人は再び一体化して溶け始めていった。

「んっ、おちんぽ、来たわ……」

 ズン、と押し込まれてそのままゆっくりとめり込んでいく陰茎は、友希那のびっしりとした肉のひだを受けてさらに成長していた。まさに無償の愛を受ける息子の如くであり、友希那という完全に安心しきった対象の胎内で、その豪胆さを生き生きと示していた。

「どう? 私のナカ。散々犯し尽くしたでしょうけれど、まだまだ気持ち良いでしょう?」

「うんっ……。やっぱり友希那ちゃんのナカ、全然飽きないよっ」

「あなたのおちんぽも、いつでも硬くて気持ち良いわ。今回は私が動くから、あなたはじっとしていてちょうだい」

 友希那は垂れている長い髪を少し鬱陶しい雰囲気で荒々しく背中に流すと、そのまま前かがみになって男の腹に両手をつき、尻を動かしはじめた。

「おっ。おおっ……。ううおっ」

 子宮からこみ上げてくる低い声を、恥ずかしげも無く大胆に出しながら、友希那は全身で竿をしごいた。小ぶりな尻が男の身体の上で動き、打ち付けられる度に中の竿が壁をごりごりとかき分けて進んでいた。強烈な硬さと太さを同時に体得している陰茎は、柔らかい友希那の膣の形をすっかり変形させていた。男根の形に歪んた膣そのものが、友希那にとっては男のモノになったという強い証であり、その膣をさらに限界まで使用する男のことが、やはり、理性の問題ではなく本能の意思で、好きだった。

「おぉっ、うふうっ……。また奥まで届いてるっ。すごいっ。おちんぽすごいいっ。おおっ、うぐっ、いぎっ……」

 友希那は必死になって腰を動かした。牝に過ぎない自分に、竿を前にして余裕など当然無かった。膣から感じれる正真正銘の快感と、その竿に奉仕したいという強制的な欲求が混ざり合って、思考が縛られていた。

「おぐっ……。ううぐっ……。からだっ、削られてるのおっ……。んおっ……。おちんぽすきぃっ……。だいすきっ……」

「ああっ、僕も気持ち良いよっ」

 今の友希那は、痴態を全て、赤裸々に男に披露していた。それは性行為をしている一人の女ではなく、強靭な陰茎に支配されて、すっかりたるんでいるただの奴隷だった。そして友希那のそんな『牝の姿』を、男はじっくりと見つめていた。男の目には卑猥な光が浮かんでいた。しかしそれは愛する者の乱れ具合を目の当たりにして、自分もまた釣られるように恍惚とする具合などではなく、愛玩的な対象のどこまでも人間離れしている尊厳の無さを鑑賞する、どこか侮蔑然とした具合だった。

「はあっ……。は、ぐうっ……。おっ、おおっ……」

 その、冷淡ではあるが、ねっとりとした性欲も持ち合わせている輝きの目を男の中から発見した瞬間、友希那は自分が、この男と対等ではないことをようやく真面目に理解した。しかしそれでも良かった。男にこんな醜態を見つめられてはいるが、それがむしろ恍惚とした感情で、そこに恥ずかしさの類は少しも無かった。

(見て! 見てえっ……。私の恥ずかしいの、もっと観察して!)

 噴き出す快感の波が、そのまま脳を潤していた。やはり細胞の次元から、男の肉体を求めているようだった。

「もっと……、もっとちょうだいっ。あなたのおちんぽすきなのっ。私にたくさん感じさせてっ!」

「ゆ、友希那ちゃんっ……」

 男は泣き出してしまいそうな声で叫んだ。友希那はその胸に飛び込んだ。男にさらに求められているような気がした。故に男の太い首に両腕を回し、素早く口づけをした。男も、そのぶよついた腕を友希那の背に回してがっちりと拘束した。互いの体温が互いの身体の中を行き来し、汗が、じっとりと混ざり合った。

「んんっ……。むちゅっ」

 唇と唇とが触れ合って、潰れ合い、友希那が舌を突き出すと口内で唾液と共に絡み合った。腰の動きはその激しさを増しており、友希那は胎内で男の竿を快感へと導いていた。

「んっ、んんっ……。んはっ……」

 友希那は舌を押し付けながら男の唾液を吸った。男の口から生気すらも抜き取るような勢いだった。

(唾液好きっ。ヨダレ、すきいっ……)

 友希那の肉体が、体内の遺伝子そのものが、男の全ての体液をしっかりと求めていた。口内の唾液を吸い尽くし、湿っている舌からも吸い出した。

 友希那はそのうえで、男に自分の唾液を注入するのも怠らなかった。一度男から口を離し、素早く唾液を溜めるとその半開きの口に垂らした。しかしすぐにもどかしく思い、また口と口を連結させると直接唾液を流し込んだ。

(溺れさせるっ。私の唾液で、溺れさせてあげるっ)

 友希那の唾液を全て飲み込んだ男は、口が離れた折に、もはやどちらのかもわからない唾液がべっとりとまとわりついた口で、「もう出る」と低く呟いた。股間の竿はより深く硬さを示しており、それが友希那の尻の動きによって揉まれると、さらに強くびくびくと震えていた。

「良いわよっ。私のナカに出してっ。せーえきちょうだいっ」

「友希那ちゃんっ……。僕の、僕のっ……」

 男はなぜか口ごもった。明らかに言いたいことがあるようだった。

「? なに? どうしたのっ?」

 友希那が腰を打ち付けながら訊ねた。

 すると男は、意を決したような真剣な、しかし目にはやはり、どろりとした性欲が滞在している顔で口を開いた。

「友希那っ、僕の便器になってくれっ!」

「便器……」

 友希那ははっきりとしていた。やはりこの男は自分のことを、対等な女として見ていなかったというわけだった。男は最初から友希那のことを、ただ自分が気持ち良くなるためだけの道具程度にしか思っていないようだった。しかしそれでも良かった。むしろ今は、その方が良いとすら思っていた。もう自分を性的に満足させてくれる陰茎は、この男しか居ないと本気で思っていた。男の陰茎をこの先も味わうには、独占するには、奉仕するには、人権の無い肉塊にでも成り下がるしかないと思っていた。

「いいわよっ。なるっ! 成るわっ……。都合の良い便器女で良いからっ、いつでも抱かれるからあっ……、言うこと聞くからあ、精液出してっ! 中出ししてえっ!」

 友希那はめいっぱいに叫んだ。自分の全てを捨て去り、男に何もかもを捧げる極上の宣言だった。男の返事を待たずにその口に唇をめり込ませ、さらに同時に腰を男の身体に擦り付けて、胎内の陰茎の先を子宮口に当てた。

「んぶっ……! んんんんっ!」

 男の陰茎と腰が大きく蠢き、そこから素早く精液が飛び出した。陰茎から直接子宮内部に注がれていく精液は、友希那の個室にべっとりと溜まっていって、じんわりとぬるい感触を放っていた。身体の内側に仕込まれた精液の熱が徐々に外側に流れていき、友希那の熱と一体化して馴染んでいった。

(きてるっ……。あなたの精液……。あなたからの愛……)

 友希那は、自分の胎内に入り込んでくる精子の感覚がはっきりとわかっていた。それは子宮内部をどろどろと、うじゃうじゃと泳ぎ、さらにその先の、無防備に漂っている自分の卵子にまで突撃していた。その瞬間、友希那は男の遺伝子が、自分の身体に本当に刷り込まれていったのを意識した。

(キスしながら中出しっ……。気持ち良いっ……)

 どくどくと続く射精の中で、二人は舌を絡めて、互いの確かな肉の感触を味わっていた。互いの舌が互いの舌の中へと沈んでいくぬるついた感触だった。胎内の陰茎は微細な震えと、それに伴う射精を繰り返していた。友希那はより深く両腕を抱きしめ、男にしがみついた。すると上から、男の太ましい腕がさらに合わさって包まれた。

 互いの熱と汗とが触れ合う距離の無い中で、二人は、射精が終わった後も当然のように、恋人のように、長く長く絡み合った。

 

「でも、本当に良いの? 僕の便器になるなんて」

 ベッドの上、仰向けで寝転ぶ男に、横から下女の雰囲気で添うように触れ合う友希那は、いまだに勃起を機能している陰茎を優しくあやして、その強大さを讃えるような手つきで撫でていた。男は両腕を大きく開いており、その片方は友希那に回して肩を抱いていた。

 柔らかい五指が絡みつき、前後するだけで時おり震える竿は、あんなにも連続で、全力で性を謳歌したというのに、まだまだみなぎっていた。

「きっと、この先すごくつらいと思うけど……」

「大丈夫」

 友希那は一度竿から手を離し、男の睾丸の袋に指を這わせた。五指を小刻みに動かし、睾丸をくすぐって弄ぶようにした。睾丸の焦げた肌色の袋は男のどの部位よりもぶよついており、なによりずっしりと重かった。この中で今も精液がぐつぐつと生成され、その全てが自分の身体に注がれるのだと考えると、友希那はそれだけで、燃え尽きたはずの欲が再び驚きをみせていくのを感じ、それはすぐに、身体の芯や脳を浮つくほどに熱していった。

「良いのよ。モノで良いの。あなたのペット……、いいえ、奴隷になるから……」友希那は自分で呟きながら、その意味を強く連想した。これから先、男の陰茎の言う通りに生きていくのだと妄想すると、すぐに窒がじゅわっと湿った。

「あなたの、あなただけのおちんぽケースになるからっ、これからも私と、一生セックスしてほしいの……!」

 友希那は、屹立してみなぎっている竿をぎゅっと握りながら、改めて宣言した。心の中で、(コノ陰茎ヲ永遠ニ離サナイ)と誓った。

「ぐふふ。凄いこと言ってるって、友希那ちゃん自分でわかってる?」男は包まれた竿をなおも大きく震わせ、友希那の独占欲に答えながら口元を下劣に緩ませた。「まぁ良いけど……」

 友希那はゆったりとした竿のしごきを再開した。男の顔を見つめ、自分も笑ってみせた。すると竿がひときわ大きく震えた。元より萎れてなどいなかったが、友希那の丁寧な愛撫によって、その猛る活力をすっかり取り戻したようだった。

「ねぇ……、また、する?」

 友希那は、男に期待の籠った温かい目を向けながら、卑しく誘った。

 男は口では答えずに、しかし代わりとして、大胆な竿で激しく返答した。

 

『対面座位』という言葉を、友希那はもちろんはじめて知った。彼と性行為に至ってから、たくさんのはじめての知識が脳に入荷されていた。なんだか彼に、本当の意味で変えられているようで、とてつもなく興奮した。

「座ったまま、向かい合ってするの?」

「そうそう。恋人ならそういうのがいいでしょ? お互いの顔がよく見れて、気持ち良いよ」

「なるほど……。私、またあなたに恥ずかしいのを見つめられるのね」

 友希那は今までの痴態を思い出しながら、頬を赤らめた。羞恥を視られるのは心地良かったが、それでも改めて思い返すと、やはり身体の奥が痒くなった。

「でも恥ずかしい友希那ちゃん、すごく可愛いよ」

「……ありがとう。それじゃあさっそく、しましょうか」

 二人は微笑み合ってから体勢を変えた。まず彼がベッドの上でむくりと起き上り、座るような体勢になった。両腕は少し後ろの位置についており、そのため少し後方にのけ反るような体勢だった。両足は、自然な塩梅で開いた。腰の竿は当然限界まで勃起していた。友希那という自分だけの専用の牝を目の当たりにして、その肉体に狙いを定め、より強くびくびくと震えているようだった。

 友希那はまず彼の肩に両手を置き、彼の下半身に跨るようにした。両膝をつき、膣口で竿の天辺を捕えていた。

 二人は至近距離だった。友希那の胸元がちょうど彼の顔の位置にあった。友希那から見ると、彼の後頭部がよく見えた。友希那は思わず肩から手を離し、その頭をに触れてみた。脂か汗か、よくわからないぬめりで覆われた頭髪だった。素手を動かして撫でてみると、その瞬間竿の方が露骨に反応した。友希那は続けて頭を撫でた。

「ふふ、こうしてみると、なんだかあなたが、赤ちゃんみたいね」

 友希那は彼に優しい眼差しを下ろした。

「バ、バブ……」

 彼は控えめだったが確かな口調で呟いた。

「いいわよ。あなたが望むなら、ママにでも成ってあげる」

 友希那は完全にとろけきった甘く優しい声で囁いた。

「い、今は便器がいいかも……」

 しかし彼は、どうやら照れながら声をひねり出した。

「そう? いつでも言っていいのよ?」

 友希那は微笑みかけてから腰を下ろした。

 その瞬間、それまでの冷静さを一気に破壊して食らい尽くす衝動が襲ってきた。

「ぎっ……、いいっ……」竿が膣を押し開いていた。友希那がそのまま体躯を彼に密着させると、竿は友希那を開拓して、めり込んでいった。膣は拡張されているが、それでも戻りたがりな、弾力のある肉のなめらかな壁がぴったりと、みっちりと、素早く竿に吸着して、さらにその表面のひだで、隙間無く舐めていた。

「はぁっ……。ほら、入ったわよ……」

 大きく息を吐きながら、友希那は彼の太い首に両腕を回した。ちょうど互いの頭同士が向き合っており、互いの急所を連結したことで二人はほうけた顔を見せて、さらに抑えられない吐息が、顔面にぶつかって溶け合っていた。

 二人はすぐに、相手に吸い寄せられるように、唇を触れさせた。互いの柔らかさを貪るように這わせ、中から伸びる舌がすぐに絡み合った。

 友希那は一度彼の口から離れた。すると彼は、途端に名残惜しそうな潤んだ顔になった。それを視てしまった友希那は、たまらず彼の頬に深い唇を押し付けてあやした。ぶちゅっ、と潰れるような音が鳴ってから、友希那は彼に微笑みかけた。途端に彼の顔面に、穏やかな安心感が浮かんだ。

 友希那はそのまま彼の顔を見つめ、さらに膣で竿を咥えたまま、両足を動かした。今までの膝立ちのような体勢から、足を起き上らせて外側に伸ばし、その足裏をベッドにしっかりとつけ、しゃがんでるような体勢に変形した。

 性行為への準備を完璧に整えた友希那は、彼の首に回した両腕にぎゅっと込め、そのまま腰をタンタンと動かしはじめた。

「んんっ、くぅっ……!」

 すぐに、竿の強靭さが突き抜けてきて友希那を襲った。全身が痺れて機能不全となるほどの衝撃だったが、それでも友希那は、腰を動かすのをやめなかった。やめることなど、到底できなかった。すでに友希那は、彼の魔性の陰茎に囚われており、竿が胎内に在るうちは、強制的に奉仕するだけの牝に成り果てていた。腰の動きは徐々にはやまっていき、小ぶりな尻が彼の太ましくぶよついた腰に激突するたびに、その怠惰な肉が大きく震えて、ただ弾ける音が鳴っていた。

「はっ……、うぐっ、おぉっ……、おおぉっ……。あぁっ、おちんぽっ、奥までっ……」

 さらに同時に、友希那の口から漏れ出る嬌声も、あの獰猛さを再び発揮していった。彼と、胎内に在る猛き竿に聞かせて欲を駆り立てるように、意識的に耳の近くで、低く呻いていた。本能が鳴いているような、すっかりずたずたになっている情緒の声だったが、友希那はもはやそれを隠そうとはしなかった。むしろ、その乱れた牝の加減を赤裸々に見せつけ、彼の逞しい欲をさらに増幅させようと媚びていた。

「ぐふふっ、気持ち良いの? 友希那ちゃん……」

 彼がにやけながら訊ねた。

「ぎもぢいいのっ」友希那は詰まってしまうような呼吸の中で必死に叫んだ。彼の首に回した腕に、力をぎゅっと込めて彼だけを意識した。友希那は自分で腰を動かしているため、自分からその瀕死の状況に至っていた。それが快感だった。「うぐうっ……。そこっ、きもちよぐでぇっ……。だからもっと突いてっ。私のおまんこ、壊すぐらい贅沢に使ってっ」

 高揚している顔はすでにどろどろにとけており、食いしばる歯列からは唾液が垂れて顎から伸びていた。彼に対して目と鼻の先の位置で牝の顔を披露するのはやはり快感だった。全ての痴態を余すことなく観察され、性欲を加速させるためだけに使用されている感覚が、どこまでも爽快だった。

「友希那ちゃんっ、僕もう……」

「私もっ、もうイくっ……。ぎぢゃううっ……」

 溶けかかった声で囁き合った後に、二人は再び口を合わせた。互いの唇と舌を執拗に求め合って、遠慮無くぶつけあうような接吻だった。時おり離れて呼吸するのを続けて、連続で口を感じ合った。

 身体が底の位置から火照っていき、その熱は股間へと集結して全身の感覚が鈍っていった。口から離れた友希那は腰を動かし続けながら、彼の身体の上で咲き乱れていった。

「……イぐっ! ううっ、イぐのおっ」友希那は身体をのけ反らせながら、それでも腰を動かし続けた。自分で自分の情緒を破壊し、脳細胞を死滅へと誘っていた。「イぐ、イぐうっ、ううっ、イぐっ……」

 友希那は叫びながら、畳んでいた両足を一気に彼の腰に回した。背中の位置で足を交わらせ、完全に包囲してから再び彼の口に迫った。

「はむっ。んんっ。ぢゅっ、んんんっ……」

 すると彼も、そんな友希那の全身を使った掌握に快く応えるように、太い腕を友希那の背に回した。その、貧弱だが艶めかしい造りの体躯をがっしり包んで拘束するように、背中に流れる薄紫の長髪ごと、上から強く巻き付いて、自分の鈍く肥えた身体に引き寄せるようにした。

 汗まみれで熱されている腕が背中を覆い、じんわりとした感覚で包まれた。友希那も身体を近づけ、彼も身体を押し付けていた。口や股間だけではなく、胸や腹ですらも接触させて、互いの体躯を意識し合った。

「くうっ、出るっ!」

 互いの口を吸いながら離れてから、彼は素早く呻いた。その瞬間、彼の腰がわかりやすく震え、背中にまとわりついてる両腕がぎゅっと締め付けられて身体と身体がさらに接着した。

 そして一瞬だけ肥大化した竿の先端から、熱湯のような衝撃が激しく飛び散った。

「んんんっ……! イくっ……」

 友希那は彼の腕の中で、最大限に飛び跳ねて弾けた。胎内に広がって沈み、そのまま身体と一体化していく溌溂の精液だった。膣でどくどくと震えながら放出を続ける竿は子宮の入り口を濡らし、最大限の熱量で友希那の内部へと侵入して、たぷたぷと溜まっていった。

 友希那の、女性としての最大限の尊厳が詰まった室内に、彼という圧倒的な新しい雄の遺伝子が、見境なく注がれて順応していった。

(ううっ、きてるうっ……。せーえき、精液がたくさんっ、入ってきてるっ……)

 植え付けるような長く濃厚な射精の中で、友希那ももちろん果てていた。全身が不気味なほど小刻みに震えていた。身体の芯のさらに中心で、爆発のような強く深い衝撃が迸っていた。それはそのまま、熱風のような感覚を脳にまで放ち、途切れない強烈な快感が、素早く確実に充満していった。

 彼のこってりとした精液は、その一滴一滴が細やかで、とにかくいきの良い細胞として友希那の中を自由に漂っていた。その満帆な蠢きはすぐに友希那の核へと到達し、目的地へとたどり着いた精子たちは、あっという間に友希那を取り囲んで一斉にめり込んでいった。

(んっ……)

 何か、薄い壁のようなものを各方面から突き破られているような感覚が、下腹部にあった。腹の底が持ち上がり、一瞬強い違和感が襲ったと思ったら、その異物感はすぐに身体の内側に馴染んでいって、温かく一つと成った。そこまでくると今までの違和感は、すぐに強烈な安心感として、脳と股間を癒した。

 自分の胎内に本当の意味で染み込んで、そのまま一体化していく彼の遺伝子と、さらに自分という唯一の核を突き破って侵入してきた精子の感覚そのものに、友希那はたまらない愛着を得ていた。まさに自分が彼の所有物として認められた証拠であり、もう一生、本当の意味で彼から離れることが許されなくなった瞬間だった。

(ふうっ……。きもちよかった……)

 強烈な絶頂の後にやってくる優しい余韻を、友希那はできるだけ、彼と繋がりながら感じていた。背中の腕は相変わらずがっちりと友希那を抱いていた。友希那も彼の首に回した細腕を程良く締め付けた。

 友希那は、じっとりと湿って栓のされている股間で、魅惑的な後味だけを堪能していた。

(でも、まだ足りない……。もっと、キスしてっ……)

 友希那は彼の口に向かった。彼の口周りを喰らう勢いだった。自分から彼の口に顔を押し付け、性豪な彼すら躊躇を見せるほどに激しく求めた。彼は、そんな発情期の雌猫のような情緒の友希那をもちろん受け入れていた。

「ぢゅるっ、ぢゅる。んべっ……」二人は一瞬だけ離れ、互いの目を見つめ合ってから再び接吻をした。「れろぉっ……。んっ、ちゅっ、ぢゅるっ……」

 友希那は舌を強引にねじ込み、そのまま彼の口内の肉を楽しんだ。彼はそれに応えるように、友希那の鍛えられた長い舌に肉厚を絡め、きゅっと絞って堪能した。背中の太い腕がさらに締め付けられ、友希那の裸体は、彼のふくよかなぜい肉にぶつかってそのまま順応していった。

「んんっ、もっと……。んぢゅっ……。んはっ、んっ……」

 すると友希那の、とっくに落ち着いたはずの肉体が再び反応して、熱を生み出していった。

(あぁっ、私、また興奮してるっ。この人としてると、ずっと身体が熱い……)

 股間に触れた熱量が、そのまま膣口と背筋を、波動のように貫いて散布していき、驚異的な質感で、身体をすでに犯していた。

 友希那たちは互いの唾液を舌ごと吸い、唇の柔らかさを押し付け合っていた。

 そんな二人の接吻はとてつもなく長かった。唇と舌が絡み合い、そのまぐわいの中で唾液が弾けていた。口内の舌は執拗に絡みついていたが、しかし固まって停滞して一体化することなどなく、いつまでもいつまでも、にゅるにゅると激しく蠢き合って、唾液と肉を感じていた。

(んんっ。もっとっ……、もっと舌ちょうだいっ……)

 また、接吻をしながら動かし合っている身体の、肌同士で感じ続ける熱の触れ合いという戯れも、永遠と続いていた。互いの距離はゼロであり、互いの熱と、粘液だけが混ざり合って、ぬるついた感触がありとあらゆる部位に流れていた。

「好きっ……。愛してるわっ」友希那は一瞬だけ口を離して、どうしても伝えたことだけを囁くと、またすぐに彼の顔に顔を落として任せた。

 それからは、たった二人だけの愛を貪る深々しい吐息の音が、この甘い個室の中で、いつまでもいつまでも、止まらずに続いていた。

 友希那はその永遠が、どうしようもなく、愛おしかった。


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