※この作品はR-18です。

幼馴染洗脳改造済戦闘員物   作:べっこう飴02

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4-3 日村 鈴音 (人格擬態/戦闘員)

 今現在、俺はベッドの上で横になったまま、擬態(もと)に戻った鈴音に膝枕されていた。

 笑いながら、『いいこいいこ』と、頭を撫でられ続けている。

 少しばかり気恥ずかしいものも感じるが、何故か止める気にはならない。

 頬に感じる柔らかな太腿の感触と合わさって、何というか酷く落ち着いた気分だ。

 

「みーくん、今日もいっぱい射精()したねえ。

 ……こうしてると可愛いんだけどなあ。

 本当にえっちなんだから」

 

「……子供扱いすんなよ」

 

 悪態じみた調子で返してしまったが、鈴音(むこう)は笑みが苦笑いに変わったくらいで、咎めて来る気配もない。

 ぼんやりと鈴音の顔を見上げながら、もうすっかりいつも通りだな、とぼんやりと思う。

 

 実の所、行為を終えてからさほど時間は立っていない。

 にも拘らず、乱れた状態だった鈴音(こいつ)がこうも身綺麗な状態に戻っているのは、ちょっとした『裏技』、というものを目の前で披露されたからだ。

 

 ぱっと例のスーツ姿に変わったかと思うと、また一瞬で制服姿へと戻る。

 ただそれだけの事で、いくらか付着していた筈の精液による汚れや匂いなどが、綺麗さっぱりなくなっていたのは正直驚いた。

 何でも、着衣を換装する際に、余計な成分を分解して飛ばしているのだとかなんとか。

 

「普通に立って歩けるくらいだし、本当に大丈夫なんだろうけどね。

 せっかくだしさ。もうちょっとだけこのまま恋人らしい事させてくれないかな?」

 

「……ああ」

 

 どこか見透かされているような気分になりながらも……甘えておくことにする。

 ただ時間を確認すると大分経っているようで、母さんや父さんが仕事から帰って来ても可笑しくないころだ。

 だから、そろそろ不味いんじゃないのか、と口にするが、

 

「うちのお母さんも……みーくん家のおばさんもだけどさ。

 私とみーくんが普通にこういう仲(・・・・・)だってくらいは、もう気付いてるんじゃないかな?

 だからちょっとくらいなら大丈夫だと思うよ」

 

「……へ、マジで?」

 

 告げられた内容にぎょっとするこちらへ、うん、と苦笑いしたまま頷いて――鈴音は続けてくる。

 

「はっきり言われた訳じゃないけど……ね。

 でも責めてくるとかそういう感じじゃ無かったかな。

 むしろ変なのに引っかからなかったって事で、ほっとしてたくらい?

 ……組織(あっち)の事までは流石に全然だろうけどさ」

 

 ――そうか?いや、まあそうかもな。

 

 鈴音(こいつ)が俺の元に寄こされた初日に、一年近くのブランクがあったにも関わらず、母さんとは打ち解けていたようではあったし……よくよく考えれば、それほど突飛な内容でもなかったかもしれない。

 

 ただ……妙に引っかかって聞こえた単語があった。

 鈴音が語った内容に問題があるというよりは、今抱えている問題を思い出してしまったからだが。

 

 『変なの』、そう『変なの』だ――と口の中で呟いてから、新たに浮かんできた懸念を口にする。

 

「なあ……明日からの新しい戦闘員(やつ)との顔合わせ、上手くいくと思うか?」 

 

「あー……みーくんでもそういうの、気になるんだ?

 私の時は結構慣れてる感じだったから、平気だとばっかり思ってたけど」

 

 ……それを言われると弱い。

 振り返ってみると初日から、よくもここまで、ストレートに欲望を鈴音にぶつけてしまったものだと思う。

 これで新しい戦闘員(ぶか)との顔合わせが不安だ等と、どの口で言うのだろうか。

 

「別に深く考えなくてもいいんじゃないかな。

 私もそうだけど……結局、みーくんの所有物(モノ)なんだし?

 気に入ったら二号さん(あいじん)にしちゃうくらいの勢いでいいんじゃない」

 

「……お前、気にとかならないのか?」

 

 あまりにあんまりな言い様におもわず聞き返してしまってから、後悔する。

 言えた義理でもない、という事もあるのだが。

 

 今のは、まるで鈴音(こいつ)に嫉妬でもして欲しいような言い方じゃないのか、と気付き、恥ずかしいやら馬鹿馬鹿しいやらで……

 いや、本当に何を考えているんだろうな、俺は。

 

「……べーつーにー?

 ちゃんと責任はとってくれるって信じてるから。

 ね、旦那様(みーくん)?」

 

 まあ、そんなこちらの内心も織り込み済みだったのか。

 悪戯じみたものを含ませた口調で、からかうように強く頭を(さす)って返してくれる鈴音(こいつ)に、ため息を吐く。

 

 ――今はっきりと、自覚できた。

 

 多分、俺はこうやって……いつもの調子で鈴音(こいつ)に背中を押して欲しかったのだ。

 利口ぶったところで、自分がただの子供(ガキ)でしかないのは分かっていたつもりだった。

 ただ、それは本当につもりでしかなかったのだろう。 

 

 ようやくそれを認める事が出来たから、と言う訳ではないが――

 

「なあ、もうちょっとだけこうしてもらっていいか?」

 

「……うん。あ、なんなら耳掃除とかもしてあげよっか」

 

 ずっと見てたけど耳の穴汚いよねえ、と割と失礼なことを宣ってくる鈴音に、何か言い返そうとして――馬鹿馬鹿しくなって止めたところへ。

 ふう、と不意打ち気味に耳へ息を吹きかけてきた、鈴音(こいつ)の悪戯にびくんと反応してしまい――と。

 

 こうして、わちゃわちゃと、くだらない茶番で誤魔化しながら、じわじわと深みへとはまっていくのだろうな、と……

 これ(・・)が間違っているのを、十分すぎる程自覚していながらも、それを止める事が出来ない自分に苦笑した。

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