二人揃って教室に到着した時の、クラスの連中の
俺達が子供心からの
娯楽に飢えた
そんなクラスの連中からの、面白半分の追及に――
「仲直りできた、って言うのは間違ってないけどね。
でも……どうかな、みーくん。
せっかくだからこのまま付き合っちゃう?」
と、鈴音は
浮かべているのは……ごく自然なよく知っている笑顔。
一年のブランクなど無い様な――昔の様な気安い振る舞い。
淫猥な話が絡まずにそうされるのは、なんというか本当に久しぶりだ。
だから――と言う訳でもないだろうが。
それについ、あんまり茶化すんじゃねーよ、とこれまた昔の様にぶっきらぼうに返してしまう。
それに対し……今朝そうしたように、はーい、と悪びれもせずに返す彼女とのやり取りを……
クラスの連中から呆れた様な、苦笑いするような
まあ、そんなこんなで時間は過ぎて、昼休み。
いつものように母さんに作ってもらった弁当を早々に平らげ、自分の席に着いたまま麦茶で喉を潤していると――
「みーくん、お昼ご飯食べるの早いねえ。
まだお昼休み始まってから十分も経ってないのに。
……そういうの太るよ?」
鈴音が、馴染みのある顔を引き連れて現れた。
一応中学時代からの付き合いで
黒髪のショートへアで、小柄かつほっそりとした華奢な体躯。
小動物の様な、大人し気で静かな雰囲気で、人形の様に可愛らしい容姿の……
方向性は違えど、鈴音にも見劣りしない容貌の見目麗しい女生徒。
「三村君。その……ご飯は、よく噛んで、食べたほうが、いいと……思います」
鈴音に続いて、とぎれとぎれに、ぼそぼそと喋る彼女は……
この一年――
それを誤魔化す為、と言う訳でもないが――ぼきべき、と何となしに手持ち無沙汰になっていた片手で指の関節をならしてから、彼女達に言葉を返す。
「お前らは俺の母親か何かかよ……で、何か用か?」
「んー、折角だからみーくんと一緒に三人でお昼しようかなって。
ユキちゃん誘ってきたんだけど……ねえ?」
鈴音は唇を尖らせてこちらを咎めつつ――購買部で買ったらしいパンを掲げてみせた。
入学当時は弁当だった気もするが、この一年で変わったのか。
それとも偶々今日は、用意できなかっただけか。
「その、日村さんと、仲直り、したって、聞いたから……
それと、この年で、母親になるのは……ちょっと」
一方で、砂村の方は俺と同じく彼女の親御さんに作ってもらったらしい、弁当の包みを手にしている。
無表情でボケ倒されると、どう対応していいものか迷うが……
久方振りに話をする俺の為に、あえて道化として振舞っているのかもしれない。
ぱっと見では分かりづらいが、こいつはそういう気遣いは出来る奴だ。
「……そりゃ悪かったな。
じゃあ俺もご一緒させてもらっていいですかね」
飲み物しか残ってないけどな、と返すと鈴音はいいよと笑って、砂村は無言で頷いた。
男一人、女二人での昼飯というのもいくらかアンバランスな気もするが、何せクラス替えで一年の時、比較的親しくしていた男連中とは軒並み別のクラスになってしまったのだから仕方がない。
向こうは順調に別のクラスでも新しい連れ合いを作れているようだが……
こちらは巡り合わせがよろしくないのか、どうにも上手くいかない――っと。
「みーくーん?早く行こうよー」
「急がないと、多分、食べられる
二人の声に意識を引き戻されて、俺は席から立ち上がる。
確かに、昼休みは飯が食えそうな
まあ、せっかくの久方振りに話をするのだしこういうのもいいかと、二人の後に続いて移動する事にした。