※この作品はR-18です。

幼馴染洗脳改造済戦闘員物   作:べっこう飴02

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2-5 日村 鈴音 (人格擬態)

 また――夢を、見ていたような気がする。

 酷く懐かしい、昔の夢だった……のか?

 だが内容はやはり思い出せない。

 

 意識がはっきりと覚醒していってから、繋がったまま……俺の下敷きになっている鈴音に気付き、先刻までの記憶がフラッシュバックする。

 

 ああ、そうだ。俺は――鈴音(こいつ)と。

 

「……あ、みーくん。目が覚めたんだ。

 ごめん、ちょっと加減間違えてたかも。

 でも情報(データ)は取ったから……次はもっと上手くできると思うよ」

 

 少し、頭が重い。

 思考が上手く働かない――中途半端に寝たせいか。

 

「……俺は、どれくらい寝てた?」

 

 こちらの独り言にそんなに長くないよ、と答える鈴音。

 何というか――落ち着いているのは、鈴音(かのじょ)がこちらの背中に手を回して、撫でてくれているからか。

 時計を見ると……大体、一時間ほどか。

 

「ふふ……♥」

 

 近くにある顔――鈴音がにんまりと、妖しく笑う。

 目の前にいる彼女が欲しくなって……懲りずに唇を重ねてしまう。

 

「ちゅ……んふぅ……んちゅ……れろぉ……♥」

 

 ベッドの上で二人、唇を重ねて再びの口合わせ(ディープキス)

 舌が絡まりあって、互いの唾液を交換しあうと、身体の芯がまた熱くなってくるような気さえした。

 鈴音は腕をこちらの背に回して強く抱きしめたまま、重ねた唇を離そうとせず――気怠くも、心地よい時間をくれた。

 息が続く限り――ねっとりとした接吻をしばしの間、堪能させてもらう。

 

「ん……っ、みーくん、まだしたい……?

 もうちょっとくらいなら、出来ると思うけど……」

 

「いや……身体がついてこないな、これ以上は」

 

 唾液を口の端から垂らしながら、尋ねて来る鈴音に答える。

 これ以上体を動かすのが、酷く億劫だ。

 鈴音(こいつ)がもっと欲しいという気持ちもあるが、今日はもう流石に無理だろう。

 

「そっかぁ。じゃあもう十分くらい休んでから……お開きにしよっか。

 ちゃんとお掃除もしないといけないだろうしね?」

 

「まあ、そうだな」

 

 今日は早めに寝たほうがいいかもな、と自省しつつ――身体を重ねたままの鈴音をじっと見る。

 ごく自然な態度で……頬に僅かな赤みが差したまま、悪戯っぽく笑っている、その姿。

 今のこれも擬態(フリ)なんだろうな、と思いつつも抗えない。

 手放したくないと――そう、思ってしまう。

 

 彼女はそんな俺を見て、不思議そうに首を傾げて尋ねてきた。

 

「みーくん、どうしたの?どっか調子悪い?

 おかしいなあ――膣内(なか)に出してもらった精液の成分からだとすっごい健康体(げんき)な感じなんだけど」

 

「ああ、いや……疲れがどっと出たっていうかな。

 ってか膣内射精(なかだし)でもできるんだな、分析(それ)

 

 今朝、精液の味で体調のチェックができる、などと嘯いていた鈴音だが――体内に取り込んだ精液を分析して判定することも出来るらしい。

 無駄に充実している機能(システム)に、思わず変な笑いがでてしまう。

 

 そんなに可笑しいかなと、とぼやく彼女を尻目に、これからどうしたものかと、再び頭を悩ませる。

 

 もう、後戻りはできないのだと――改めて実感したからだ。

 少なくとも組織を裏切るような選択肢は取れない。鈴音(こいつ)が、いるのだから。

 

 これから俺に訪れるのは、天国のような快楽に溺れつつも……

 地獄の様な後悔に苛まれ、少しずつ精神(こころ)を削り取られていく日々だろう。

 やがてそれにもいつかは慣れて、何も感じなくなる日が来るのだろうか。

 

 或いは――いつかは、俺も奴ら(・・)に裁かれるのか。

 

 思い起こすのは、四人の少女戦士(ヒロイン)達と、白銀の装甲を纏った勇者(ブレイバー)の姿。

 

 既にいくつかの他の組織()を滅ぼしたとされる、組織(バイト先)の仇敵――五人の英雄(ヒーロー)達。

 乱立する悪の組織と同じく――世間では都市伝説、或いは虚構(フィクション)のそれと混同される事もあるような扱いだが……確かに、彼らは存る。 

 

 俺の醜悪な欺瞞も爛れた欲望も、きっと諸共に打ち砕いて――

 

 と、いやまあ……柄でもなく、おセンチな気分になったからといって、流石に自意識過剰すぎるか?

 元より戦力として期待などされていないだろうし、彼らと関わる機会など――それこそ最後の最後まで、無いだろうに。

 口を酸っぱくして、件の怪人からも、奴ら(・・)とは絶対に関わるなと忠告されるくらいなのにな。

 

 まったく何とも因果な事態になったものだと――

 今は鈴音と重なり合ったまま、ちゅう、と頬に口づけされながら……俺は深くため息を吐いた。

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