「想像以上に戦いに慣れている……戦闘訓練もろくにしていないけど頭は回るみたいだな……気に入った」
「うにゃ!? どこから現れたんだにゃ!?」
「縮地と言う技だよ。君らの行動は常に見ていたよ」
「えっと……確か雅緋だったっけ?」
「そうだね。いやでもろくに戦闘訓練していないのにヒーローを5人も殺すとはね」
「艦娘は戦うために産まれてくるから元から戦闘技術は頭に入っています。水上戦闘が一番強いですが、陸上でもこの程度であれば後れを取ることは無いでしょう」
「そうっぽい!」
「猫と兎は野生の本能ってやつだにゃ。人間の方が長生きできるし、知能が付いたからできることも増えるにゃ」
「兎もできることが増えたから試したいから頑張っている!」
「なるほどねぇ。残り6時間だけど、私は君達を気に入ったから仲間にしたい。これからは私も戦うよ」
「それは嬉しいにゃ! もう鉤爪がボロボロだにゃ」
「貸して……磨いであげる」
「ありがとうだにゃ!」
鉤爪を磨ぎながら円陣を組んでこれからのことを話す
「さて、ヒーロー達は残り15人程度で生徒側も結構な数が殺られたっぽいね。30は死んだかな。ヒーローの殉職者が桁違いに多いけど……君達はどうしたい?」
「潜伏しましょう。私達には味方が居ませんし、生徒側も私達の存在を知りませんから下手したら敵と誤認される可能性が高いです」
「それもそうだにゃ」
「でも仲間なら助けた方が良いんじゃ」
「私達に助ける技能がないじゃんっぽい! 下手に治療しようとしても傷つけるだけだから兎の意見に反対」
「3対1で潜伏だにゃ」
「では潜伏でいきましょう。このまま森に潜伏するか……」
「兎……嫌な予感がする」
「ぽい?」
「急いで海上に逃げよう。猫と兎は背負うから……雅緋さんは海上歩けますか?」
「勿論……というかよく気がついたね」
「にゃ?」
「ヒーローが最後の抵抗で森を燃やそうとしていたことによく気がついたねってこと」
「2年生のヒーローとの戦闘の結果が出ました。ヒーロー105名全員死亡……表向きは行方不明ですが死体の数と一致しました。こちらは死者75名、負傷者を合わせれば155名になります」
「ずいぶんと死んだね」
「Aクラスは全員が生き残りましたが、他のクラスは死傷者が多く、一気に編入では補いきれないかと……オール・フォー・ワン様」
「あぁ、校長、別に僕は死者の数は気にしていないよ。目障りな雑魚ヒーローが減ってせいせいしたくらいだ。優秀な生徒は居たかな?」
「まず早期に脱出し、学園に戻ってきた生徒ですかね。メアリーという生徒は奴隷に良い個性持ちが居て船を作って配下20名と一緒に逃げました」
「内藤と提督とプロの3名も早々に離脱しました」
「逃走手段を瞬時に確保できる者はこの業界だと長生きするね。他の派閥はどうだったかい?」
「こちらの想定どおり島で指揮をとり、迎撃を行ったのが大半でした。死傷者は多かったですが、切り捨てても良い者と代わりが居ない者の選別はできていましたね」
「僕みたいに1人で完結できるヴィランは少ないからね。使える者は残す。そうでない者はここぞという場面で使い捨てできるのも良いヴィランの証だ」
「面白いデータが出ました。月に1度改良屋に通っている生徒の死者は0の様で、肉体的、頭脳的優位性が顕著に現れているようです」
「改良屋に通っている生徒の平均IQが135を超えていることがこの前のテストで判明し、例年以上に問題の難易度を上げていますが90点以上を取る生徒が増えてきていますね」
「【改良】か。やはり良い個性だが、彼は僕に対して従順だし、まだまだ学ぶべきことは多くある。明石改善は将来僕の右腕にしたい逸材だ。今は殻木に自由に育てさせよう」
「はっ!」
無事に生き残ることができた私達4人は解体も動物に戻されることもなく人間として生きる権利を得ることができた
「牛丼めちゃくちゃ美味しいにゃ! 玉ねぎも美味しいにゃ」
「肉美味しい! もう野菜生活には戻れない!」
「美味しいっぽい!」
「せっかく解体されないし趣味でも覚えようかな」
綺麗ちゃんが作った牛丼を頬張りながらスプーンで食事をかきこむ
「T提督、Pプロ、コイツらの改良はしてやるが教育はお前らがやれよ。下手に殺人されたら困るからな」
「「うっす!」」
TP組は個性の関係でどんどん人を産み出せる個性だが教育が上手く無いと勤まらない為、教育能力を上げる方向に決まっていた
まぁ体を鍛えるのも怠らない為、改良も合わさって凄いのができそうだけど
さて、旨そうに飯食ってる4人だが、コイツらの個性は特殊だ
動物の2人は元々動物を個性【アイドル】を付与することで人型にしているし、艦娘も個性【艦娘】という個性を無機物に付与することで人型にしているからまず個性を改良しても良いかわからない
というか個性を付与する個性ってオール・フォー・ワンに似ているな
個性を持つ者に使ったらどうなるんだろ? 個性が上書きされるのか? それとも複数の個性になるのか?
脳無に使って実験してぇ
美少女脳無ができるのか?
プロのアイドルだったら死体とかもいけるのか?
今度実験してみよ
「繁盛していますか? 改良屋」
「お、メアリーと八百万ちゃんじゃん、どうした?」
「今日は八百万の改良をお願いしたくて」
「はいよー、何を改良すれば良い?」
「胃袋を大きくして欲しいのです」
「あー、去年話し合っていたことね。了解了解、後は胃腸系も強化居れておくぞ。胃袋だけだと消化されなくて食べすぎた物が常に胃袋に留まって常に満腹みたいになっても困るからな」
「その方向で頼むわ」
「ところでメアリー、八百万ちゃんは今どんな物まで創れるんだ?」
「頭の改良をしたお陰で更に記憶力が上がったから小火器系は創れるよね」
「ええ、創れますわ」
「希少資源も創れたり?」
「金銀プラチナが欲しいのですか? 創れますが?」
「……ヤバすぎる個性だな……メアリー貴金属の創造はしていないよな?」
「……ピュー」
「あ、してるのね。まぁほどほどにしておけよ」
「黄金でできた浴槽とかロマンじゃん」
「まぁ良いや。俺が欲しいのはボーキサイトとかクロムとかだよ。鉄と火薬も貰うかも知れねぇ」
「武器でも創るの?」
「いや、そのうち大量に必要になるかもしれないから貯めておいて欲しいんだが」
「外部に倉庫でも借りなさいよ。綺麗がテレポートで飛ばさせて。私の持ち倉庫は家電や武器でパンパンよ」
「武器そんなにパンパンなのか?」
「オール・フォー・ワン様から大口の取引があってね……なんか武器集めてるらしいよ」
「なんかするのかね?」
「いや、海外の友人に流すとかなんとか……今は製造していない化石みたいな銃要求されたのはビビったけど」
「どんなの?」
「個性発現前の更に1世紀前の銃」
「あー、世界大戦とか言うのが有った時代のか?」
「そう、それそれ。300年以上前の銃だよ」
「コレクション用ってことかねぇ?」
「わからん。まあ注文されたら答えるのが商人だけどさ」
「創るの八百万だろうが」
「設計図入手するのがどれだけ大変か……形状調べて見聞録を元に内部部品の設計図描いたりするんだから」
「メアリーお前設計図描けるの?」
「描けるわよ。なめないで」
「本当に多才だな」
「そういう個性だし」
個性【多才】……あらゆる物の才能がある個性だ
コイツは人より優れた才能と直感で株取引やデイトレードで莫大な富を築いた
他人よりもあらゆる分野に適性があるという強個性である
武器の設計図を描くのも個性が関わっているのは言うまでもない
「ほい、改良終了。料金は15万な」
「はいはい、15万丁度ね」
「……確かに」
「ずいぶんと改良の時間が短くなったわね」
「毎日改良を繰り返しているからな。今じゃ殻木先生の元で改良三昧だよ」
「良い師に出会えてよかったじゃない」
「まーな」