複数個性を持たせた個体が子供を産んだ場合どうなるのか
個性は両親の個性をどちらかを引き継ぐか、複合した個性が生まれるか、突然変異が生まれてくるかのどれかである
現在Aシリーズを強制的に大人の身体に成長させて更に交配実験を行っている
ただ母体数が少ないのと更なる母体確保のために改良で母体を改良し、多胎にし、複数の胎児を孕ませていた
「よくもまぁそんな恐ろしいことを思い付くのぉ」
「いやいや殻木先生もたいがいでしょ。人の死骸から脳無作ってさ」
「いや、普通の倫理観ならどっちもだよ!」
千代からの突っ込みが入る
「来年の11月頃に出産か? 順調に行けば」
「各自に5つずつもの個性を植え付けたが、子供も個性に耐えれる肉体なのか、植え付けられた個性も遺伝するのかが鍵じゃな。上手くいけば個性の複製ができることになる」
「そうなるとやっぱり複製の個性が欲しいですよね……科学技術でどうにかならないのですか? 殻木先生」
「うーむ、人工的に個性を培養する研究も進めてはおるが、ワシの頭脳でも今しばらくかかるわい」
「そうですか……」
「じゃが、複数個性に耐えられる子供の死体は良い脳無の素材になりそうじゃな」
「まぁその為の多胎ですから……」
研究は進んでいくのだった
綺麗と雅緋は3学期の間にB組に昇級し、3年になるとヒーロー学を選択科目で受けるようになっていた
「えー、ヒーローを目指す皆さん、今までヴィラン側の行動原理やヴィランの思考については徹底的に学んできたと思います。それを逆手に取ればヴィランを捕らえることは簡単ですが、ヴィラン側のヒーローとして生きる以上避けて通れないのが経歴です。途中編入組も含めて前科がある者が殆どなので普通ならば面接で前科持ちは落とされます」
「しかし、皆さんの為にクリーンな経歴を用意しました。ヒーローになる際にはこの身分を使いなさい」
「先生、名前が入ってないですけど」
「あぁ、そこにはヒーロー名が入ります。最初の授業はヒーロー名を考える授業になります」
「NGの言葉もあります。まず殺すとか傷とかを連想させるヒーロー名は個性が血由来とかでもない限り面接で落とされるので選ばないでください。また個性とかけはなれたヒーロー名もダメです。冷凍の個性なのに爆炎ヒーローとかはダメってことです」
「では1時間以内に考えてください」
そう言われて綺麗と雅緋は考える
結果は
『サイキックヒーロー サーナイト』
『くノ一ヒーロー カグラ』
に決まった
通常3年間かけてヒーロー学を学ぶところを1約年に短縮して学ぶため授業全てがヒーロー関連に切り替わっており、法律から歴史等を学んでいく
勿論戦闘訓練もであり、3年生になると今まではふるいにかけられるが如く授業やテストで脱落者を出す授業が行われてきたが、3年にもなるとそう言うのはなくなっていた
先生方から理由を聞くと
「2年間もこの学園で生き残った生徒は卒業後に活躍が期待できる。だからこちらからはもう抜き打ちや騙しでのテストや訓練は行わないのだよ」
とのことだ
ちなみに選択科目で綺麗と雅緋はヒーロー学を取っているが、他には経営学、サポート学、薬学、ヴィラン学、政治学など結構幅広い学問が揃っている
中には帝王学園提携の大学に進む者もいる
ただヴィラン常に向上しなければヒーローに捕まってしまう為に、頑張り続けなければいけないため、職業ヴィランはキツイ職種である
ただ、裏で名を馳せればそれ相応の権力や富を手に入れられるので一長一短であるが
派閥争いとかも科目がバラバラに別れたことでピリついた空気は落ち着き、将来の繋がりというのにシフトしている
休みの日には活動予定の場所のヴィランの先輩方に挨拶回りに行く者、下見をしたり、拠点予定地を決めたり精力的に動き回る
勿論ヒーロー予定の綺麗と雅緋も例外では無いが、改善と黒霧が中心となり、拠点予定地を決めていっていた
「改善君、候補は京都北部か、和歌山南部に絞った感じ?」
「綺麗ちゃんのテレポートの範囲が約150キロ、どうしても仕事で京都の蛇腔総合病院に行かないと行けないのと、都市部だと人造人間の研究とかがあるかつ、艦娘の活動的に海に近い方が良いから海の近い田舎と条件が限られる。戸籍の偽造に協力してくれる帝王学園OBかオール・フォー・ワンの繋がりがある人物がいる場所となるとこの2箇所かねぇ」
どちらもザ・田舎という感じでのどかな田園風景が広がる場所である
異形型に対して排他的な地域でもあるが、オール・フォー・ワン支配地域なので問題は少ないだろう
というか限界集落に等しく、最低限のインフラは揃っているが、不便極まりない様な場所が候補地である
「俺は医者の免許を、雅緋ちゃんと綺麗ちゃんはヒーローの免許を取って胸を張って卒業するぞ」
「「おおー!!」」
学園にいる間にやることとして雅緋ちゃんの一族との決別がある
現役ヒーローや才能ある雅緋ちゃん父親と兄弟に復讐をすることで家からの決別が終わる
1学期中に綿密に計画を立て、夏休みに実行に移した
テレポートで深夜に雅緋ちゃんを家の近くに転送し、そこからは自分で片付けると屋敷に雅緋ちゃんが1人で踏み込んだ
俺達は増援が来ないように電波妨害や出入口を封鎖して脱出できないようにすることのみである
「な、雅緋!?」
「ごめんね兄さん。私の為に死んで」
「東京に行ってトチ狂ったか。でき損ないが」
「でき損ないに今からあなたは殺されるんだよ」
「どういうことだ……は?」
「こういうことだよ」
雅緋は縮地という忍術で瞬間移動を行い、手刀で兄の腹部をえぐり取った
「ごぼぉ、て、てめぇ」
血を吹き出す兄だが、止血を試みているようで抉られた腹部の筋肉が動いている
「まぁ遅いけど」
ザシュっと再び縮地で奇襲を仕掛け、背後から首を切断した
兄を片付けた後は騒動に気がつかない弟と妹、母を手にかけ、父の部屋を開ける
「……でき損ないが修羅となったか」
「あとはあなたのみだ糞親父」
「……殺れるものなら殺ってみろ雅緋!」
縮地同士で激突する
分身を使ったフェイントを交えるが、火炎放射で分身が消されていく
家が焼けようが気にすることなく親父は攻撃してくる
フェイント作戦がダメならと忍術で勝負を仕掛ける
「火遁業火球の術」
「水遁水龍の術」
親父が炎の火球をだしてくればこちらは水遁で打ち消す
風遁のカマイタチを親父は土遁で壁を作り伏せる
「やっぱり強いわ」
「何が目的だ?」
「家の楔を取っ払い、ボスと暮らすために、私はお前達を殺すことで自由になれる」
激しい術の応戦だがじわじわと父親を追い込んでいるが、1時間もの忍術の応戦により、決着がついた
「お見事」
最後は忍術ではなく体術に頼ることになったが、艦娘達による実戦訓練と改善による改良が効いたのか1時間の激闘の末に雅緋は父親に勝利するのだった