8月……帝王学園崩壊から2ヵ月
叡江村で改善達は資金確保と裏側を隠すための口実としてゼネラル事務所を更に拡張したゼネラル社を設立した
漁業、農業、畜産を包括的に扱う会社ですよーと健全性をアピールする
更に急激に増えている人口も死人の家系図をいじったり、養子縁組とか色々することで誤魔化した
権力者達は有権者と納税者が増えるのでよし、こちらは戸籍を貰えるのでWin-Winであり、バレない様に細心の注意を働かせた
ちなみにだが村役場は綺麗の催眠術で完全に操り人形である
「裏社会との関係性が破綻してるから闇医者としての活動ができねーな」
「まぁ良いんじゃない? 今下手に動くとヒーロー軍団が殴ってくるでしょ。オール・フォー・ワン健在で政治家とか企業経営者の動揺は少ないし、私達は帝王学園ルートしか情報網を持ってなかったからこんな混乱してるけど、他は独自の情報網を持ってそうだし」
「まぁそうだね……」
手持ち無沙汰の改善に配下の改良に精を出すのだった
エンデヴァー事務所
「燈矢を治した医者が一向に見つからんな。医療免許は持っているみたいだが、見返りを求めないのが気になる」
完治し、体質まで改善した轟燈矢をエンデヴァーは改めて鍛え直した
轟焦凍という成功作はあるが、エンデヴァーの考え的に高温になると体に熱が籠るという欠点を改善した人間を後継者にしたいと考えていたので燈矢もそれに該当するし、焦凍がやや反抗的であったが、燈矢が訓練に加わったことで、燈矢自身は向上心の塊であり、親父ことエンデヴァーに認めて貰うことで喜ぶ性格をしていたので焦凍への当たりが弱まり、母親の冷も燈矢の死亡というイベントがなくなったことで情緒が原作よりも安定していた
更に燈矢はエンデヴァーの道をなぞり雄英のヒーロー科に進んで覇道を突き進んでいるのでエンデヴァーも反抗期の焦凍よりも従順な燈矢の方に気持ちが傾いていた
更に燈矢が焦凍と訓練の合間に話し合うことで焦凍のメンタルも回復するという好循環になっていた
「燈矢、焦凍、お前らは俺を超え、オールマイトすらも超えた超人となり、人々を守る希望となるのだ!!」
今日も今日とて熱血指導が始まる
ちなみにだが燈矢は雄英体育祭を圧勝し、エンデヴァーの息子はここにありと示したこと、職場体験もエンデヴァーの元で学んだりとエンデヴァーが望むレールの上を進んでいた
燈矢は一度レールから降りていただけに、再びレールに戻してくれた改善に改めて感謝を言おうと探し続けていたがなかなか見つからない
エンデヴァーは裏の闇医者だろうと当たりを付け、息子を救ってくれた感謝の気持ちはあれど闇医者なら捕まえない訳にはいかないとヒーローとして探し続けていた
ここでもし改善がゼネラル社の社長として名前を出していたら捕捉されていたかもしれないが、紆余曲折あり、内藤綺麗が代表となっていたのでギリギリ回避していた
……ヒーロー業界は期待の超新星に注目が行くのだった
オール・フォー・ワンはイラついていた
最初は取るに足らない者だったが、短期間で力を付け、自身を脅かすまでに成長したオールマイトを
自身の部下を投入し、オールマイト抹殺を目的とした大阪・超ミナミ町の事件は失敗し、手駒を大幅に失うポカをしていた
「僕の手で片付ける必要があるね。先代と同じ末路にしてあげようじゃないか」
初めはオールマイトなど眼中になかった
しかし、約20年でオール・フォー・ワンの100年以上の時間に追い付き始め、オール・フォー・ワンは始めて脅威と感じていた
「部下達にも動揺が広がっている……か。平和な仮初の時代を終わらせる必要があるねぇ」
「殻木の実験は脅威を消した後にゆっくりとやればいい。勝利条件は見えているんだ。……確実に消すために場所と人員を用意することにしよう」
「オール・フォー・ワン、死柄木弔はいかが致しますか?」
改善の任務から外れた黒霧はオール・フォー・ワンから死柄木弔の教育を任されていた
「死柄木弔は僕になりうる存在だ。僕の体もゆっくりとだが老けてきている。新しい僕になりうる存在だからこのまま育てるよ」
「わかりましたオール・フォー・ワン」
「……黒霧、改善と過ごした日々はどうだった?」
「実に充実して楽しいと思える日々であったと思われますが」
「そうか。楽しいか」
「ええ。そう思いました」
「……明石改善はトリックスターだ」
「トリックスター……ですか?」
「トリックスターは秩序の破壊者という意味と善でも悪でもあるという二面性のある存在だ。明石改善は停滞し堕落を始めた社会を大きく動かす存在になるだろう」
「そこまでの男には見えませんでしたが?」
「今は従順な協力者だが、僕の力がもし弱まるような事が起これば彼は次の魔王になろうと動き出そうとするだろうね」
「消しますか?」
「いや、それじゃあつまらないし、僕に反旗を翻したわけでもない。僕の目的が順調に進めば従順のままだしね。しかし、そうじゃない場合……僕自身でも明石改善がどう動くか予想できないね。まぁ予想できないことは楽しみに繋がるから良いけど」
「余裕ですねオール・フォー・ワン」
「余裕か。そうだね。僕は余裕だ」
それ以上オール・フォー・ワンは語ることは無かった
余裕の中に再起というオールマイトに敗れた後の事を少し考えてしまい、彼は黙った
そして思う
(歳は取りたくないものだ……思考が保守的になっていかん)
巨悪は策を練る
未来に向けた布石を次々と
「なぁ明石、俺達は建設業社じゃねーんだが?」
「しゃーねぇだろ。まさか帝王学園が潰されるとは思ってなかったんだから。武器の輸出ルートが消えたからな」
「大陸に流すか?」
「実戦経験乏しい日本の銃を買うか? 顧客が」
「俺達が試作銃を作って、改善が改良して、それを八百万が量産するって黄金パターンがあるが……信頼性が乏しいから買わねぇよなぁ」
「ウルトラ・ライトマシンガンのUR1型は現代の銃を陳腐化させる性能しているがな……」
「売れない物はしゃーねぇだろ。アニマル軍団の主力武器にはなるかもしれないけど」
アニマル軍団……動物由来のアイドル達のことである
まぁ手に入る動物が猫とか犬、兎、鳥、山羊、僅かに牛と馬であるのでペット軍団と言った方が良いかもしれないが
虫由来はインセクト軍団とかも言ったりするが……
「でもアイツら鍛えたら銃よりも蹴りとか噛みつきが普通に強いじゃんか」
「まぁそうだけど」
「銃は弱者が使う感じだからなぁ。個性が無かった時代は最強の兵器でも、体を硬化させたりする個性の前には無力だし」
「相性の問題だろ」
「確かにそうだが……」
「コスチュームの開発はどう?」
銃もそうだが、開発班の本領はヴィラン用のコスチュームの開発だ
「鉄板を仕込んだブーツとか殺傷力を高めたグローブとかは創ったが……いや、まぁ1人1人に合ったコスチュームや戦闘アイテムの開発するのは腕がなるがな」
「うーむ後は……トリガーだが」
トリガー……個性を一時的に強くする薬である
一応個性の治療薬としての意味合いもあり、精神薬と同じくらいの感じで処方されることがあるが、それの濃度を上げた違法トリガーとなると個性を強制的に引き上げ、一般人を凶悪ヴィランの様にすることのできる薬だ
「もっともトリガーは俺の改良の劣化でしかねーんだよなぁ」
裏社会の三種の神器と言えば違法戦闘用サポートアイテム、銃、トリガーと言われている
だだ裏で流通している物なので基本正規品に比べて性能が劣っていたり不良品だったりすることが多い
それ故に開発班、八百万と改善が組んだ高品質の戦闘用サポートアイテムは学生時代ヴィランから重宝され、高値で取引されたのだが……
「うちの主力の艦娘もアニマル軍団もトリガーが効かねぇからなぁ」
艦娘やアイドルを強くしてもしょうがないだけであるためトリガーは現状意味の無い薬物であった
「となると脳無とかになるけど素体がなぁ……アイドルの第二世代がそもそも人になるかもわからんし、たぶん個性引き継いでもアイドルだからなぁ。個性を増やすことはできねーし」
脳無を作る技術があっても殻木先生みたいに全国から死体を集められるわけでもないので素材不足で改善は脳無が作れていなかった
「ええい、頼む、ヒーローこっちに来ないでくれ!」
オール・フォー・ワンはトリックスターと評価した明石改善だったが、今は1ヴィランとして弱小が良いところであった
アニマル軍団とかはけもフレ風味が強い感じかなぁ
イノセント軍団は触覚と美しい羽がある感じかな?
東方のリグルナイトバグみたいなのがいっぱい居そう
ちなみに今の改善達のグループの戦力は敵連合のUSJ襲撃のチンピラ達+黒脳無を100とすると120くらいかな?
開闢行動隊のメンバーに個々人で勝てるのは綺麗と雅緋だけだと思う
まぁまだ原作開始まで7年あるからそこそこの組織にはなるでしょうが