~日程サイド~
「うーん、1位狙ってたんだけどなぁ」
「おやおやおやおや? 日程やっぱり僕達と組んだ方が良かったんじゃないかい?」
「物間か」
B組では物間がA組を出し抜く作戦を考えていた
予選と本選と決勝、実質3つの競技があるため、予選では目立たない、個性をなるべく使わない、偵察に徹することでA組相手に情報アドを奪い、かつ上位40位以内を安全圏と考え、本選ではB組というチームとして動くことでA組を出し抜こうと考えていた
しかし、その作戦に真っ向から反発したのが地母日程であった
「トップを最初から目指さなければトップは取れないでしょ。あ、私は別の奴と共同戦線結んでるから」
「はぁ? なに君、B組を裏切るのか?」
「裏切るも何もそいつとはもっと前から戦略を練っていたし……先約を優先するのは人として当たり前でしょ」
「後から泣きついても遅いからな!」
という会話があった
物間とは仲良くというより相性が悪い
まぁ本当はヴィランの私と本物のヒーロー目指している彼とぶつかるのはごくごく自然なのだが……
ただ、今回はA組より目立ちたいというクラスの雰囲気もあり、物間の作戦に殆どの皆が乗ったのだが……
それで良いのか? ヒーロー志望者達?
「別に良いんじゃない? 全員が全員超人の様に動けるわけじゃないし、協力してヴィランを捕まえるのでも現代ヒーローって感じだし」
「アメ姉……」
アメはそう言うが、私の中ではヒーローは何でもできる超人のなる職業だ
中途半端な者と私は戦いたくはない
そうこう話していると次の競技の説明が始まる
『続いての競技は騎馬戦よ!』
アメが予想していた1つが当たったか
騎馬戦は2~4人で騎馬と騎手を組み、第一種目での競技結果のポイントを合算したポイントの鉢巻きを首か頭に巻いて、得点の鉢巻きを奪い合う競技だ
私とアメが組むのは確定……B組は物間の作戦に乗ったメンバーと例外組で既に組ができあがっていた
そうこうしているとアメが1人連れてきた
「入試以来ですね。地母日程さん」
1位通過の緑谷出久君がそこにいた
ちなみに1位だけ1000万ポイントが付与されている
「おお、緑谷君、お久しぶり……まぁすれ違うことはちょくちょくありましたが、話すのは久しぶりですね」
「アメさんに誘われて組むことにしました。よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく」
そこに1位の人なら目立つということでサポート科の発目明さんが加わった
サポート科は自身が作ったサポートアイテムを使うことが許されており彼女が持ってきたサポートアイテムは6つ
ジェット噴射で空を数分飛べるエアジェット
トリモチを発射できるトリモチガン
高速移動できるローラーシューズ
等々有用な物ばかりである
「「……あれ? 私達の個性と被る?」」
色々な思惑が混ざり合うなか第二種目、騎馬戦が始まる
実況解説席にて
「さぁさぁ15分間の作戦タイムが終わり、試合スタート!」
「A組、B組それぞれ別れて騎馬を作ったな」
「そりゃイレイザー、個性がわかり合っている奴同士で組むのがセオリーって奴だろ」
「まぁそうだが……その中には特殊な組み合わせが2チームいる」
「心操チームと発目チームか……ただ言っちゃ悪いが心操チームは余り物の集まりって感じがするぜ?」
「いや、ダークホースになりうる」
「発目チームのメンバーはヤベーな」
「ヒーロー科入試1、2、3位が騎馬を組むからな。たぶん発目を騎手にしたのはフィジカルモンスターで騎馬を作った方が良いという判断だろう」
「ておいおい、発目チームはなんだ!? 御輿?」
「騎手が落ちない様に土台を創りやがったな。たぶん地母日程の方だ」
「さぁ始まって早々他のチームがポイント1位の1000万に群がる! が! おおっと! 高い機動力で他の騎馬を翻弄! 更に発目がサポートアイテムのトリモチを発射して敵の足を潰していく! 鉢巻きも奪われてるぞ」
「緑谷は超人的なパワーを全身の強化に当てることで高い身体能力を、地母姉妹は強化系個性と互角の身体能力を有する。さらに地母姉妹は個性で様々な物を創れるから厄介だぞ」
「それに発目のサポートアイテムによるシューズか? それによってさらに機動力が上がってるのか! こいつぁシビー!」
~緑谷視点~
「よし、ナイス発目さん!」
「いえいえ、皆さんのお陰で私のドッ可愛いベイビー達が目立ってますよ」
トリモチガンとローラーシューズの他に吸盤と糸の付いた銃、吸盤銃で鉢巻きを狙い打ちして、奪い取っていた
「これで鉢巻きは3つ、逃げ切りを狙う?」
「いや、流石にそんなに甘くはないでしょ」
するとかっちゃんが空を飛びながら突っ込んできた
「デク! よこせや!」
「アメさん!」
「OK」
アメさんが瞬時に鋼鉄の壁を生成してかっちゃんの進路を防ぎ
「アミアミネット発射ー」
発目さんが捕縛用の網を発射した
かっちゃんはそれを避けるが
「はい、生成完了」
日程さんが催涙ガスを発射し、僕らはガスマスクを着用する
「くそ! いてぇ! 前が見えねえ」
かっちゃんの追撃を防いだのもつかの間、続いて轟君が進行方向の道を氷漬けにして塞いだ
「発目さん!」
「はい! そのためのエアジェットです!」
バシュンと音と共に空に浮かんだ
ただ4人を浮かすことを想定していなかったのか、早々にエアジェットはプスプスと悲鳴をあげるが
「大丈夫」
「私達に任せて!」
ブロロロとアメさんと日程さんの足がプロペラが生えていた
「エンジンとプロペラを作ったからこれで浮いてられるよ。私が前を持つから後ろ日程お願い」
「アメ姉了解!」
「出久君は御輿に登って発目さんをアシストしてあげて」
「わかった」
「おいおい御輿が空を飛んでるぞ! イレイザー!」
「地上が危険と判断して空中戦に切り替えたな。空中戦が出きるのは爆豪と常闇、後は……」
「なんだ! 轟の騎馬が行った!」
轟チームが氷の壁を創りながら飯田の機動力と麗日の【無重力】で体重を軽減する
常闇が更に攻撃を加えている
が、常闇のダークシャドーに容赦なくゴム弾とはいえ機関銃を発射する地母姉妹に会場はドン引き
更に足場を崩せば良いとロケット弾や大砲で氷の足場を破壊して叩き落とす
「クレイジーすぎるぜ! 空中要塞に他のチームはなす術なしか!? 下は下で大乱闘! 爆豪が戦線に復帰してB組連中から鉢巻きを奪いまくっているぞ!!」
「空中を攻撃できる青山は……ダメだな」
「ん? イレイザーどうした?」
「いや、何でもない」
青山は【ネビルレーザー】という強力なレーザーを発射できるが心操に洗脳状態故に扱えない
空中戦ができる轟チームを墜落させ、爆豪が下で釘付けになった時点で試合は決まったか
『試合終了!! 早速上位4チームを見ていくぜ!』
試合の流れとしては上空で迎撃し続けた発目チームが1位
2位はB組の集団戦術を真っ向から粉砕し、逆にポイントを奪いまくった爆豪チーム
3位は初期ポイントが高く、他のチームの鉢巻きを2本奪っていた轟チーム
4位は洗脳で隠れて奪っていた心操チームである
ただ心操チームで操られていた尾白が辞退
ただ同様に操られていた上鳴と青山は辞退しなかったので、辞退した尾白に代わりB組の鉄哲が繰り上がり決勝ステージに進出した
そして最終種目のトーナメントの発表となる
私の対戦相手は……上鳴のようだ
「よろしくな地母!」
「ヒーロー科への復学の為に負けられないから全力でいくよ上鳴!」
「おうよ!」
決勝ステージの第一試合は出久君対心操君だった
最初出久君が心操君の問いかけに引っ掛かり洗脳状態になったが、足を踏み込んだ瞬間に爆風が発生し、洗脳がどういうわけか解け、そのまま場外に押し出して出久君が勝利した
2週間ぽっちの修行じゃ鍛え続けていた出久君に基礎体力や筋力で個性が無くても勝てないのに、洗脳が効かなければそりゃこうなる
轟君対瀬呂君は轟君が会場の半面を凍らせるド派手な一撃で勝利
で、私こと地母アメの番となる
「かぁ、緑谷の彼女じゃなかったら飯に誘ってるんだけどなぁ!」
「うーん、チャラそうな男はタイプじゃないなぁ」
「うわ、傷つくわ! ……でもこの勝負は一瞬で決めるぜ」
「なるほど……一撃勝負ね……望むところ」
『スタート!!』
ミッドナイトの合図でスタートし
「無差別放電130万V!!」
上鳴の電撃が地母に直撃する
『おおっと! 上鳴の電撃が直撃だ! これは決まったか!?』
『いや、まだだ』
「ピリッとしたねぇ」
「ウェーイ!?」
電撃が来た瞬間に地面にアースを生成して受け流すと同時に逃がしきれなかったのは気合いで耐えた
「お返し!」
上鳴の胸ぐらを掴むと思いっきり場外に投げた
場外の壁に直撃して上鳴はぐでっと体勢を崩して気絶した
『上鳴君場外! 地母アメさんの勝利!』
「お疲れアメ姉」
「おう、お疲れ日程、逆ブロックだったね。当たるとしたら決勝……気を付けるのは爆豪位かな?」
「了解、個性無しでアメ姉勝っちゃったね」
「相手が勝手に自爆しただけだよ……次は発目さんか飯田君か、私は」
「私の初戦は常闇って人だけどダークシャドーだっけ? 分身みたいなのを出してくるんだよね」
「さて、どう戦う? 日程?」
「個性は強力かもしれないけど問題ないよ」
「じゃあ決勝でね」
「うん」