「……はい、お疲れ様でしたー」
「いつもありがとね、こよりー」
ホロライブ内に存在する秘密結社holox、彼女達が所有するアジトは彼女達の憩いの場となっているが、利用するものがいないわけではない。その最たる例が、0期生の『ロボ子さん』である。(以後敬称略)
「どうですか?変なところとかあります?」
「ううん!いつも完璧!」
彼女は名が指す通り、ロボットである。いつ、誰が作ったかは定かではないが、基本的には人類と何ら変わらない。エネルギー源は普通の生物と変わらず、栄養なんかも普通に取る。しかし、ボディはメンテナンスが必要なのが少々面倒ではある。
「相変わらず、人間みたいな質感だよねー」
「肉付きもいいですし、元々人間に似せるように作られたってのも間違いではなさそうです」
見た目は見目麗しく、体つきも出るとこ出て、引っ込むところは引っ込む理想的な体型。声の音域も広く、歌えばその特徴的な歌声で観衆を魅了する。まさにアイドルとして、人に注目されるべくして生まれたといっても過言ではない。メンテナンスを手伝っているこよりがそう言うのも頷ける話である。
「それで?彼とのやり取りはどうですかー?何か変わりました?」
「んふふー!すっかり気に入ってくれてて、最近は会ってる間、ふとしたときに抱きついてくれるよー!」
にんまりと笑うロボ子。
「こよりの研究のお手伝いしてたら、彼がますます好きになってくれるんだから、Win-Winだよねぇ」
「それはそうですけど、毎回そこについてくる惚気きっついので、もう少しお手柔らかにしてもらっても」
「えへへー」
こよりの苦笑いにも満面の笑み。
「まあ、ホロメンが幸せならいいんですけど。こよもなんだかんだ利用してますしねー」
「へー、なら今度またご飯行った時に教えてよ。こよりの惚気ってあんまり聞いたことないなー」
「おっ、なら楽しみにしててくださいね!あとでスケジュール確認します!」
こよりの返事を聞いて頷くと、ロボ子はラボを出ていった。
「このあと、彼氏さん大変なんだろうなあ……。お薬在庫確認しておこっと」
それを見送ったこよりもまた、PC画面とのにらめっこに戻るのだった。
「……んで、今に至るっと」
「色々待ってくれ」
ロボ子が帰宅、というか彼の家に向かって出迎えを受けた後、背を向けた彼をいきなり急襲してそのままベッドへ運送、彼を一頻り搾り取ってからの台詞である。
「ん?なに?」
「なんでそんなにキョトンとしているのか」
彼の吐き出したもので汚れた腹部や胸部を拭きながら、彼を見るロボ子の目はまん丸くなっていた。
「まず、なんでここに来たの?予定になかったよね?」
「メンテ終わって、家に帰ろうかと思ったんだけど、貴方も自宅にいるって聞いてたから、久しぶりにお家行きたいなって」
「……わかった。なら、なんで俺は襲われたの?」
「ん?貴方の顔見たらムラっとしたから?ちょっとご無沙汰だったし」
ロボ子の答えにため息をつく彼。
「もしかして、嫌だった?」
「……ロボ子さんが来たり、スることが嫌だなんて思ったことはないよ」
「……ホッ」
彼があまりにも黙り込むので、不安そうに聞いてきたロボ子だが、彼の返答にとりあえずは安心した。
「ただ、あまりにもいきなりすぎる。今日来るなんて思ってなかったから、俺まだ片付けようとしてた仕事終わってないんだ」
「……あ」
彼が指差した先を見れば、書類が積まれた机が見えて、ロボ子は目線をそっと逸らした。
「……ごめんなさい」
「次からはせめて事前に連絡してから来てくれ」
頭を下げるロボ子を軽く小突いて、彼は立ち上がった。
「……帰った方がいい?」
「まさか。といっても、終わるまで何もしてあげられないぞ」
しょんぼりするロボ子だが、彼が否定したことで嬉しそうに立ち上がった。
「シャワー浴びたら仕事片付けるよ」
「なら、背中流してあげる!」
「何もしないからな?」
「もー、わかってるよ!」
腕に抱きついてくるロボ子をそのままに、2人は浴室へと消えていった。
「ごはん、用意してくれてありがとう」
「ウーバーだけどね、迷惑かけちゃったから奮発した」
シャワーから出た後、彼の仕事が一段落するまでの間、ロボ子は本当に大人しくしていた。時折コーヒーを届けたり、肩を揉んだりと邪魔にならない程度に彼を支援していた。むしろ彼の方も甲斐甲斐しく世話をしてくれる彼女のお陰で予定よりも早く終わったくらいだった。
「それにしても、肩凝りすぎじゃない?ボクの力でも指が入らないって相当だと思うんだけど」
「最近は座り仕事ばかりだから、固まったかもな」
食べながら肩を回そうとする彼だが、やはりつっかえるものがあったのか、途中で止めてしまった。
「んー、なら少しほぐしてあげるよ。肩がそんなんなら腰とかもヤバそうじゃない?」
「いいのか?なら、お言葉に甘えよう」
「終わったら、また抱いてくれる?」
「もちろん、今日はもう予定ないし」
「なら、張り切っちゃおっと!」
ロボ子の喜びの声を聞きながら、食事は進んだ。
「はーい、お客さん。貴方専用のマッサージ師ですよー」
「……なんだか、いい声過ぎて如何わしく聞こえるな」
「えへへー、雰囲気出てた?」
先に寝室へ向かったロボ子に呼ばれる形で彼が入ると、とんでもない薄着のロボ子がベッドに座って待っていた。(スポーティー衣装の上着を脱いだイメージ)
「ほらほら、服脱いだらここに寝て?」
「ああ」
ロボ子がポンポンとタオルを敷いた布団を叩いたので、彼は大人しく従った。
「何にも言ってないのに、下着まで脱ぐとは」
「ダメだったか?」
「ううん、やりやすいからその方がいいよ」
全裸程度で今更慌てる間柄でもないため、2人とも普通に会話している。
「はーい、じゃあリラックスしてね……。しっかり癒してあげる……」
「……よろしく」
ASMRの時のような囁き声で開始を告げたロボ子が手を触れると、彼は目を閉じた。
「よいしょ……、本当に硬いね……」
「……あぁ」
身体を触る音や、ロボ子の声を聞きながら、身体が解されていくのは実に幸せだった。
「気持ちいい?」
「すごい、こんなに凝っていたとは……」
「あんまり無理しないでね?何かあったらボク嫌だよ?」
「わかってる、もう少し頼るよ」
「うん、そうして?」
「少し動かすよ?」
「ぐ、ぐおおお」
「うわ、可動域狭いね……。毎日少しでいいからストレッチして?怪我しちゃうよ?」
「わ、わかった……」
「はーい、力抜いて……」
「ふぅ……」
ロボ子の声に大きく息を吐く彼。
「ん、背中と肩、腰終わったよー」
「ありがとう、すごく楽になった気がする」
「んふふー、なら良かった」
ロボ子は笑うと、彼の身体を抱えてひっくり返した。
「なら、次は仰向けね。……うわ」
「そんなにじろじろ見なくてもいいだろうに」
彼の一部がいきり立っているのを見てロボ子は顔を少し赤くした。
「ま、まあボクが触ってたからしょうがないか」
「そうだな」
「んん、とりあえず肩、胸の辺りからだね」
そう言うと、ロボ子は彼の身体に跨がった。
「重くない?」
「少しは。でも全然大丈夫だ」
「正直でよろしい」
自分が機械故に普通の女性よりも重いことは百も承知なので、彼には素直に言えと言ってある。
「……」
「……気になる?」
「……まあ、こんな至近距離で揺れてれば、目は奪われるな」
マッサージを続けていくなかで、たゆんたゆんと揺れる胸への視線を感じたロボ子が聞くと、彼も素直に答えた。
「ふふ、触りたい?」
「ああ」
「……ボクも、触ってほしいな」
ロボ子が着ていた薄着を脱ぎ捨てて、彼の腕を優しく持ち上げると、自身の胸に当てた。
「揉んでいいよ?ボクも解してほしい」
「一部はどんどん固くなるんじゃないのか?」
「そこは重点的にお願い」
彼が優しく手を動かすと、ロボ子の口からため息とも声ともつかぬ音が漏れた。もじもじと腰を動かすと、背後に触れた物の熱を感じた。
「ねえ?」
「どうした?」
「……貴方の、一番熱くて凝ってるところ、ボクの奥を使わないと、解せない気がするなぁ」
ロボ子の分かりやすいお誘いに彼は苦笑した。
「このままか?」
「うん、ダメ?」
「わかった」
彼の返事を聞くと同時に、ロボ子は腰を持ち上げると、少しだけ座る位置を下に下げてゆっくり腰を降ろした。
「はっ、はっ……。熱い……」
「ロボ子さんの中も凄いことになってる」
お互いの熱が伝わる。
「動いていい?腰、負担じゃない?」
「さっき散々解して貰ったし、平気だよ」
「そうだったね。なら、このあとはたくさん愛してね?」
「約束したからな」
彼の返事を聞いて笑うと、腰を緩やかに動かしだしたロボ子。彼の手と腰から与えられる快感に身を委ねながら、より深く求めていくのだった。