案を出していただいた方々、本当にありがとうございます。
長い間お待たせして申し訳ないです。
楽しんでいただけたら幸いです。
その6『呼び方、呼ばれ方』
『おう、マリン!やっぱり若い女の子が溌剌としてるのを眺めるのって最高だよな!』
「おい!マリン船長だろぉが!なに気安く呼び捨てしてんだ!?目の保養になるのはわかるけど!」
とある日の配信にて。
「そもそもマリンは十分若いだろうが!いっその事『マリンちゃん♡』とか呼んでも良いんだが?」
『いやー、キツイっす』
『鏡見てもろて』
「何がきついんじゃ、言ってみろやぁ!」
ホロメンの配信の中でも人気の高いマリンの雑談配信が行われていたが、リスナーからの呼び方でプロレスが始まっていた。
「こちとらピチピチの17歳なんだが?お前らどうせオジサンばかりだし、歳下なんだからちゃん呼びでもおかしないやろがい!」
『は?』
『17歳は簡単に腰痛めたりしないが?』
『やっぱり鏡みてもろて』
「確かに最近寒暖差で微妙に節々が……、って何言わせとんじゃ!」
『草』
『マヌケは見つかったようだな……』
マリンがボケツッコミ両方をこなせる為に、リスナーとよく起きる掛け合いだ。
「ま、まあ心は若くあれば皆も十分まだまだ若者ってことでね!」
『言い聞かせても身体は誤魔化せんのやで』
『それは俺らにも効くからヤメロォ!』
『オジサン確定してて草』
何故か自滅しているリスナーも多いようだが、この日の雑談も盛り上がるのだった。
その日の夜。
「はー、ふぅ……」
「大丈夫ですか?」
「あれだけ責め立てておいて、どの口が言うんだ?」
寝台上の格闘技を一戦終えて、布団に大の字で転がるマリンと、水を持ってきて部屋に帰ってきた男の言葉である。
「マリンさんがそうしろって言ったんじゃないですか」
「げ、限度があるでしょうが!」
「でも滅茶苦茶嬉しそうでしたよね」
「そりゃあ勿論!」
矛盾しまくりだが、要するにM心をいい感じに刺激されて満足したマリンからの分かりづらい甘え方である。彼も分かっているので苦笑しつつも乗っている。
「いやぁ、年下の男に力付くで分からされるってなかなか無いシチュエーションですからね!ちょっとぎこちない所も頑張ってる感あってGOODです」
「そうなんですか?僕にはよくわかりませんが」
「だんだん貴方も理解るようになります、させてみせるんだワ!」
「……楽しみにしてますね」
隣に横になった彼に擦り寄りつつ、力説するマリン。
「と、ところで、貴方は満足しましたか?」
「え?ええ。マリンさんが楽しそうにしていたので、私も楽しかったですよ」
「それは嬉しいことではあるけど。そうではなく……」
マリンはチラリと視線を下げて顔を赤らめた。
「こ、腰に熱いのが当たってるので、まだ足りてないんじゃないの?ってコトで……」
「あ、あー……」
彼は何を言っているのかを理解して、マリン同様に顔を赤らめた。
「これは、その、マリンさんの裸を見ていれば、誰でもこうなると言いますか」
「まあ、マリンがナイスバディな事は言うまでもないですからね!」
「ええ、なので、不可抗力と思ってください」
体格こそ小柄ながらも、女性的な膨らみには事欠かないマリンの身体。本人は色々気にしているようだが、彼にとっては十分すぎるほど興奮を煽るものだった。
「で、でも、あれだけさっき出してたのにまだそんなになっちゃうのは、まだ出来るってコト?」
「ど、どうなんでしょう……?」
「ホントにふにゃふにゃになるのも知ってるし……」
マリンは彼に身体をより寄せると、手をそっと彼のモノに触れさせた。
「うわっ、思ったより固い……。あと熱いんだワ!」
「い、いきなり刺激は辛いです……!」
「そうだった!ご、ごめん!」
先程まで熱い闘いをしていた直後であり、気持ちよさよりも苦痛が勝ったらしい彼は、思わず腰を引いてしまった。
「た、確か出したばっかりって刺激すると痛いんだったっけ……」
「ええ……」
手を引っ込めたマリンに答える彼。
「でも、抱きつくと固いの当たるのは気になるんだワ。落ち着かないの?」
「そ、そう言われましても……。マリンさんが服着てくれたら……」
再度抱きついたマリンに言われても苦笑するしかない。
「んー、あ、あの、提案があるんだワ?」
「何でしょう?」
もじもじと腰を揺らしていたマリンが、上目遣いで彼を見上げて聞いてきた。
「も、もう少しだけ、刺激しても耐えられる?上手いこと当たらないようにするんだワ」
「え、ええ。どうするんです?」
「それはね……?」
そう言うと、マリンは突然彼を転がして仰向けにさせると、そっと乗り上げた。
「あ、あの?マリンさん?」
「当たって気になるなら……っ!」
戸惑う彼を尻目に、マリンは向きの関係で目立って見えるそびえ立つ彼のモノに自身の腰を定めると、そのままゆっくり下ろした。
「い、挿入れちゃえば、いいってことよぉ……?」
「ご、強引すぎません!?ぐっ……」
「ま、マリンはちょっとだけ、期待してたから、全然、受け入れられるんだワ……!」
彼のモノは本来マリンには少々キツイのだが、期待していたとの言葉通りすでに濡れそぼっており、スムーズに受け入れてしまった。彼も自身に伝わる苦痛と快楽がごちゃ混ぜになった結果、複雑な表情を浮かべた。
「……期待って何ですか」
「あ、あんなに彼氏の熱いのがお腹に当たってたら、ムラムラだってするんじゃい!」
「な、なるほど……?」
あまりの勢いに落ち着くのを待った彼が呟くと、マリンはやや逆ギレしながらも腰を下ろしきってしまった。
「あ、相変わらず大きいんだから……」
「そうは言いますが、いつもより受け入れるの早かったじゃないですか……」
彼の上で息をついているマリンに彼が苦笑する。
「今日は、貴方が頑張ってくれたから、ココの収まりがいいと言いますか……」
「どんな理由ですか?それ」
「い、言わせんな、恥ずかしい……」
どうやら今日はマリンの性欲が色々と強い日だったらしい。恥ずかしそうに誤魔化す彼女。
「んんっ!あー、やっぱりこの体位は自分のペースで動かしやすいのがいいね」
「主体がマリンさんですからね」
咳払いをして誤魔化すマリンが話題を逸らそうとしてることを、彼も察して乗った。
「でも……、マリンはやっぱり君に押し潰される方が好きなんだワ!」
「うおっと!?」
マリンが突然自分の身体を揺らしてそのまま横に倒れ込むと、彼は主に彼女と繋がっている腰を中心に引っ張られ、体勢がぐるっと入れ替わった。
「あ"あ"〜、やっぱり、この上から君に見下されるのいい……!」
「……なんて声出してるんですか」
「あ"っ、それその声!イイッ……!」
マリンが上機嫌で妙な声を出したので、彼も思わずツッコんだが、その声にまたしても体を震わせる彼女。
「そ、そのまま身体ごとマリンの奥までぐっと押し込んでぇ……?」
「え、このまま続けるんですか……?」
「え〜?こんなにやわらかーくマリンに包まれて、こーんなに固くしちゃってるのに、止められるんですか〜?」
「んぐっ……」
話している間にも、キュムキュムと彼を包む熱が彼を刺激し続けており、彼も臨戦態勢が整いつつあった。
「ンフフ〜、マリンにかかれば君の劣情を煽るくらい朝飯前なんだワ!」
「……そうみたいですね、流石はマリンさんです」
「もっと褒めてもいいんですよぉ!あ、でも……」
彼の様子を見て誇らしげに笑うマリンだったが、彼の反応に待ったをかけた。
「どうしました?」
「ど、どうせなら、こういう時位は『マリン』って呼んで欲しいなって」
「えっ」
モジモジと照れながらおねだりするマリンに彼は呆気にとられた。
「いやぁ、普段も割と思ってはいたんですがー、お付き合い始めてからだいぶ経ちますし、そろそろこういう機会があってもいいんじゃ、ないのー?って」
「あー、なるほど……。でも、いきなり呼び捨てはちょっと……」
「……えいっ♡」
逡巡する彼を見て、マリンは足を彼の腰に巻きつけてぐいっと引き寄せた。そのままホールドする形になる。
「あの、マリンさん?これだと動けない……」
「リピートアフターミー?」
「え?は、はい」
「マ・リ・ン!」
「ま、マリン?」
「なんで疑問形?まあ、良いでしょう」
彼がどもりつつも、復唱した事に満足したマリン。そのままホールドしている足をクイクイと動かした。
「では、このままマリンと一緒に高まりましょ?最後は君専用のマリンの奥に、ね?♡」
「ま、マリンさん、それは……!」
「もう!『マリンさん』じゃなくて、『マリン』でしょ?」
「あっ、……ま、マリン!」
なかなかスッと呼び捨てできない彼に苦笑するマリンだが、その目はそんな彼から与えられる快楽を待ち切れないとでもいうように、すでに蕩けているのだった。
『この後、本気の彼にマジイキするまで責め立てられちゃった♡やっぱり、性癖に刺さるパートナーは良い!あ、呼び捨て許可はメンバーと彼専用だから、勘違いしないでよね!』
『なんでホロメン限定の報告書でベタなツンデレしてるんですか……?(ずのー)』
実は本作が今月末で2周年を迎えます。
なんだかんだ緩く続けられたのも楽しみにしてくている読者の方々のおかげです。
いつもありがとうございます。
これからも不定期ですがよろしくお願いします。