今年もよろしくお願いします。
今回結構な独自設定を含みます。
『ウフフ、貴方はもっと素直になればいいの』
「ちょ、ちょっと抑えて……!」
『嫌よ。今日は貴方から来て欲しいのだから。さあ、私をどうしたいのかしら……?』
ほぼ裸のナイスバディな女性に迫られ、ベッドの端に追いやられる男性の姿があった。
ホロライブENの3期生グループ『Advent』に所属するのは様々な理由で大監獄に収監、あるいは封印されていたものばかりであり、揃って脱獄囚なわけだが、『ネリッサ・レイブンクロフト(Nerissa Ravencroft)』はこの世界において存在確認自体がかなりレアな『音の魔人』であった。
悪魔とも違う魔人とは、生態から何から一切不明だが、個体毎に何かしらの力に特化していることだけは分かっている。身体的特徴も人と変わりないことが多いため、研究者たちも匙を投げているのが現状である。ただ、その力を無尽蔵に振るわれてしまうと、生命体に多大な悪影響を与えてしまうため、ほとんどの魔人は人知れず静かに暮らしているか、封印されているかのどちらかになっている。ネリッサの場合は後者であったが、封印されている間に外の世界のことを知り、アイドルやオタク活動のことを理解して憧れ、『気づけば脱獄していた』とは本人の談。そのまま脱獄仲間たちとユニットを組んでホロライブに加入し、現在ではファンに囲まれて楽しく過ごしている。なお、追いかけてきた看守たちも後にホロライブに加入して、一緒に活動することになった際にはお互いに驚いていたそうだが、現在はコラボをするなど非常に仲がよいらしい。
『んー、たまには彼から迫ってほしいわね』
『ネリッサ、エッチだ!BAUBAU!』
『それを聞かされて私たちはどうしろってのよ……』
『何か案はないかなって』
年末年始の特番に向けて、一斉に来日していたENやID勢は思い思いの過ごし方をしていたのだが、この日は事前収録のために集まっていたadventの皆が一緒にランチを取っていた。
『そもそも貴女、そんなに良い身体しててなんなの?今どき草食系男子なんて流行らないわよ?』
『そういうんじゃないってば。あと、私のパートナー貶すなら容赦しないわよ?』
『じゃあ何を言えっていうのよ』
ジト目でため息をつくのは同期のシオリ・ノヴェラ。記憶や想いを栞に変えて保管出来る収集家であり、件の脱獄の発端者でもある。
『むしろ海外勢のパートナーの中なら結構強めな人だよね?』
『ね!』
『そうね。でも、基本的には私の方から誘うことが多いわ。乗ってしまえば彼にいいようにされてしまうのだけど』
『生々しい話しないでよ』
『あら、大事な話なのに、栞に変えないの?』
『変える価値ないでしょうが。何度も聞いてるし』
くだらないと切り捨てるシオリだが、
『最近彼と満喫してるからシオリは楽しそうだもんね』
『ね、いつも返事早いのに最近寝過ごしてるのってそういうことだよね!』
『あー、夜に返事が来ないのはそういうことだったのね!』
『そこ、五月蝿いわよ』
『『BAUBAU!!』』
双子や鉱石の同期に誂われて顔を赤らめつつ怒ったりしていた。
『何よ、貴方も彼と十分イイことしてるんじゃない』
『……貴女と違って外で話したりしないだけよ』
『まあいいわ。なら、少しは協力してよ。ウチで一番頭良いのは貴女なんだから』
『シオリ、頭いい!』
『ファイト!BAUBAU!』
『こんなので頼られても嬉しくないわよ……』
ため息をつきつつも断らないあたり、なんだかんだ仲間想いではあるシオリだった。
『というかそもそもさ、言葉に魔力乗せたら貴女相手を操れるじゃない。それ使えばいいんじゃないの?』
『……あっ』
考えるまでもなくあっさり方法が見つかった。
『……これ、私である必要、あった?』
『いや、待ってちょうだい。忘れてたのはそうだけど、操るのって相手の意思に関係なくなるから、やったとしてそれは向こうから来てるって言ってもいいのかしら?』
『あー、そう言われたらそうか。ちょっと待ってちょうだい』
ちなみにこの間、双子の番犬と感情結晶体は頼んだクリームソーダを美味しそうに飲んでいた。
『具体的にどのくらいまで操るって出来るの?』
『込めた魔力によるわね。全力なら文字通り人形みたいにできるけど、軽くなら肉体だけとか、精神だけちょっとおかしくなるくらいかしら』
『なるほどね。なら、こうすればいいんじゃないかしら』
『……ふむふむ』
シオリが何やらメモに図解しつつ説明するのを、興味深げに聞きつつ、時折補足したり質問したりするネリッサだった。
そんな事があって数日後。
『だからって、朝からいきなりこれは!』
『合鍵を渡してくれたのは貴方でしょう?それに、寝起きの方が効きがいいのよ。貴方、普段から私とよく話してるから若干耐性ついてるでしょう?』
冒頭の状況になっていた。
『そんなに辛いなら素直に従えばいいのよ?こんなに我慢しているとは思わなかったけれど』
『そもそもいきなり身体が言うこと聞かないのは怖いってば!』
『ちょっと囁いただけなんだけどなー』
『くっ、可愛いけど今はそういう事言ってる場合じゃ……』
ネリッサの言う通り、彼は現在自室のベッドの上で彼女に跨がられており、時折腕や体をぷるぷると震わせていた。
『たまには貴方に貪られたいなーって囁いたら、まさか身体だけが跳ね起きるなんて。相当溜まってるみたいね』
『僕だってびっくりしたって。夢でジャンプしたらびくってなる感覚がすごい勢いで起きた感じだったもん』
『私もドキッとしたわ。でも、起きたらやっぱり抵抗しちゃうのよね……』
むーっとした顔のネリッサ。
『貴方の我慢強さを少し甘く見ていたわね。これなら精神を緩めたほうが良かったかしら』
『何を怖い事言ってるのさ』
『だって、こんなに我慢してたってことでしょう?さっきも言ったけど、たまには貴方からガッと求められたかったんだもの』
『ちょっと!?』
そっと彼の下半身で立ち上がっているモノを擦りあげるネリッサ。
『今日は私も貴方もお休みなのだし、1日使っても誰にも怒られないのよ?』
『いや、だけど……』
『何より、こんなの見せられて我慢なんて、私のほうが無理』
『て、手を止めて……』
『嫌』
彼の言葉を一刀両断するネリッサ。
『うふふ……。腕も動かせないし、今から私が何を言っても貴方は防げないのよ?』
『ね、ネリッサ?』
『さあ、獣みたいに乱れましょうね……』
そして、目を光らせるネリッサは。
「『貴方の思うように、私を喰らい尽くして?』」
片言の日本語で、そっと彼に囁くのだった。
なお、この後彼は文字通り荒れ狂い、ネリッサの身体の隅々に至るまで跡が残るくらい激しく求め、彼女も嬉々としてそれを受け入れた。日が頂点を超えた程度にようやく彼の意識がなくなる形で一旦収まったのだが、いきり立つモノは健在であり、ネリッサはそれをずーっと貪りつづけた。やがて刺激によって意識を取り戻した彼が再び彼女に襲いかかったりを1日中繰り返しため、もはやどっちが責めていたのかは双方ともに分からなかったそうだ。
『あぁ……、彼の新たな一面を見れたわ……♡』
『そう、良かったわね』
『この感情はあんまり固まってほしくないなあ』
『ネリッサ、雰囲気が溶けてる!』
『後でナニしたのかちゃんと聞こうね!BAUBAU!』
実際あの声で囁かれたらドキッとする人は多いはず。