ご都合設定含むので、気楽に読んでくれるとありがたいです。
毎年恒例のバレンタインデー。あらゆる女性が乙女になる日の様子を眺めてみよう。
今年はどうやら皆が集まって同じお菓子を作ったようであり、その一部始終は配信されていた。できたもので騒いでいたアイドル達の様子を見て、視聴者たちも盛り上がっていた。
「ウイスキーボンボンですか?」
「そーう!ちゃーんと手作りよ?」
「ありがとうございます。普段料理する姿をみていないので少し意外ですね、作れたんですか?」
「もちろん!って言いたいところだけど、1からいろはちゃんに教わったのよー」
彼の家でニコニコとした様子でチョコを渡すアキロゼ。
「今年は色んな子で集まって皆で手作りしようって決めて、いろはちゃんとかちょこ先生に教わったんだから」
「そうだったんですね。お忙しい中でありがとうございます」
「楽しかったからいいのよー。それに、いつも貴方にはお世話になってるんだから、こういう日位は頑張らせて?」
彼は1つ摘むとそのまま食べた。
「……美味しいです」
「よかったー。一応味見はしてあるけど、やっぱりドキドキするわね」
「だいぶ手間が掛かったんじゃないですか?お菓子は作らないので想像でしかありませんが」
「んー、確かに慣れない作業も多かったし大変だったわ。でも、こうしてあなたが喜んでくれてるのを見れたから、なんてこと無かったわね」
ふふっと笑って、自分も1つ摘む彼女。
「うん、味見した時も思ったけど、美味しく出来ててよかった」
「というか、これだいぶ強いお酒使ってません?こんなに酒精感じるものだったかな……」
微笑むアキロゼを横目に、彼は摘んだボンボンをすっと上げて少しだけ首を傾げた。
「そうなの?」
「ええ。確かにリキュールを砂糖菓子で包むというのは知ってますし、ある程度は感じて然るべきですが。一応運転前に食べるのは危険と言われてますし」
「ふーん……」
彼がそう言ってもニコニコとした顔が変わらないアキロゼ。
「……アキさん?」
「ん?」
「何か、僕に隠し事してます?」
「なんでかしら?」
「いえ、あまりに返答がないので……」
「……うふふ」
彼の質問にも曖昧に笑うだけ。
「え、なんですか……?」
視線を手元のチョコとアキロゼの間で彷徨わせる彼。
「なーんて。そんなに怯えなくても、別に毒とかじゃないから大丈夫よ。貴方の言った通り、確かに強いお酒が入ってるのは合ってるわ」
「な、なんだ……。素直に言ってください、怖いですよ……」
「あなたがあまりにもオドオドしてるからちょっと珍しくってね」
ホッとした様子の彼に苦笑するアキロゼ。
「さっきみんなで作ったって言ったでしょ?だから、みんなとっても強いの使ったみたいよ」
「なんでまたそんな」
「だって、アルコール強い物を飲んだ時って、その他の味覚とかが鈍くなるじゃない?」
「……えっ?」
「はい!チョコだよ!」
「お、おう。ありがとな」
クロヱがニコニコと差し出してきたものを見て、戸惑いつつも受け取る彼。
「今年は皆に手伝ってもらったから変なのじゃないよ!」
「そうか。つまり去年は変なのだった自覚はあると」
「うるせぇ!頑張ったんだから見た目に文句言うなって言っただろ!」
「いやまあ美味かったから文句はなかったが」
吠える彼女に苦笑する彼。
「しっかし、今年は随分頑張ったんだな。ウイスキーボンボンなんて見るからに難しそうだが?」
「滅茶苦茶ムズかった!難なく作ってたいろはちゃんとかマジなんなん?」
「いやまあ元々料理上手っぽいし、慣れもあるんだろ」
「でも、込めた愛は誰にも負けない!」
「そりゃ俺に他から向けられても困るわ」
なんだかんだいいつつもパクパクと食べている彼。
「手が止まってませんけどー?」
「滅茶苦茶美味いぞ」
「ふ、ふーん?そんなに?」
「ああ。ちゃんとアルコール感じるのもいいな。市販のより強いんじゃないか?」
クロヱの少し煽りを含んだ言葉にも素直に答える彼は、本当に気に入った様子だった。
「……よしっ」
「美味いな」
小さくガッツポーズするクロヱにも気づいていない。
「ねえねえ!さかまたも1つ食べたーい」
「おう、いいぞ。ほれ」
彼がすっと1つ差し出すと、その指ごとぱくっといくクロヱ。
「あむっ……、んっ、れろっ、ちゅぱ、んちゅう」
「なんでそんなエロい舐め方してんだ」
「あんっ♡」
上目遣いでなぜか指を舐め回すクロエを軽くはたく彼。
「お約束かなって」
「喧しいわ」
「えー?ムラっとしない?」
「否定はしないが、お前のそういうわざとらしくする所はだいぶ見慣れてるからな」
「ふーん……♡」
「なんだ?」
「はい、チョコだよ」
「ありがとう」
帰ってきて早々に差し出してきたポルカ。
「今年はチョコレートボンボンだよ」
「え、随分手の込んだ物だね。大変だったんじゃない?」
「正直思ってた以上に大変だった。でも、集まった子皆で作ろうってなったから頑張ったよ」
「そっか。ありがとう、食べてもいいかい?」
「もちろん。感想欲しいし」
ポルカの許可を得た所で、1つつまんでそのままパクリと食べる彼。
「……どう?」
「うん。美味しいよ」
「よし!」
彼の反応を嬉しそうに受けるポルカ。
「いろは殿とちょこ先生はやっぱりすげーよ。全然料理しないポルカ達も作れるように教えてくれたし」
「ちゃんと指示通りやったのもいいことだよ。お菓子はきちんと量ったりすれば割と簡単とは聞くけどね」
「たしかに。ラプちゃんとか結構騒いでて、何回かいろはブチギレてたし」
「面識はないけどなんか想像しやすいな……」
苦笑する彼。
「ポルカも1ついい?」
「もちろん。これ全部は流石に多いから、一緒に食べようか。コーヒー持ってくるから」
「ありがとっ。どれどれ……?」
彼が飲み物を取りに行っている間に、ポルカもひとつまみ。
「……どうだい?」
「うん、美味しく出来てて良かった」
戻った彼に問われて、ニコニコと答えるポルカ。
「皆もそれぞれの相手に持って行くの楽しみにしてたんだよ」
「そうなんだ。年1のイベントだしね」
「うん。色々と考えたりしてた人もいたかな?」
「それはまあ、頑張ってほしいね」
「もちろん、ポルカもだよ?」
「そうなの?」
「これに関してはポルカというか、その場の全員が同じ事考えてたんだけどね」
ポルカはツンツンとお菓子を指でつついた。
「ウイスキーボンボンって、本来はこんなに強いお酒使うものじゃないんだよ?」
「結構強いなあとは思ったけど、なんか意味があるの?」
「んー、そろそろ皆も食べてもらった頃だろうし、言ってもいいのかな?」
「え?」
「はい、チョコでござるよ!」
「ありがとう。配信観てたけど、大活躍だったね」
「頑張ったでござるー(^^)v」
本日の監督役を務めていたいろはもまた、大事なパートナーにチョコを渡していた。彼のねぎらいに疲れた顔をしつつもVサインを返している。
「チョコレートボンボンなんて作れたんだね」
「結構手間だからちゃんと作ったのは久しぶりでござる。でも、今日は色々と考えがあったから、ちょこ先生と相談してこれになったでござる」
「へー、とりあえず食べてもいいかい?」
「もちろんでござる!感想楽しみだったんだからね?」
少し赤らんだ顔とわくわくとした目で見守るいろはの前で、1つつまみ上げてそのまま食べる彼。
「ど、どうでござるか?」
「……うん、美味しいよ。いつも通りだ」
「よ、良かったでござる……」
ホッとした様子の彼女。
「そんなに不安だったの?」
「味見はしたでござるよ?でも少しアレンジしてるから、貴方の口に合うかは別問題だし……」
「君の作った料理でハズレなんて今まで引いたことないけどなあ」
不思議そうにしながらも手が止まらない彼。
「……あ、そうだ。かざまも1つ貰っていい?」
「もちろん。はい、あーん」
「っ!!?う、うぅ……。せ、折角だし……。あ、あーん……///」
彼が差し出したチョコを、いろはは顔を真っ赤にしつつも食べる。
「あ、味がよくわからんでござる……」
「美味しいのに勿体ない」
「あ、貴方がいきなりあーんとかするからでしょ!?」
「語尾とんでるぞー」
照れすぎて少し混乱気味のいろはを宥める彼。
「うぅ……」
「相変わらず突発的なのには弱いんだね」
「し、しょうがないでしょ!慣れないものは慣れないんだから……」
「ハハハ。ねえ、これ美味しいけどさ。中に入れてるお酒凄い強くない?こんなものだったっけ?」
少しからかった後、彼はチョコを食べつつ不思議そうな顔をした。
「そ、そう?」
「うん。あんまりボンボンなんて食べないから詳しくは知らないけど」
「あー、確かにちょこ先生が用意したものだから、強い……、かも?」
「なるほど」
いろはの答えに納得している彼は、彼女が先ほどとは違う理由で微妙な反応をしていることに気づかなかった。
「……うぅ」
「まだ照れてるの?」
「ち、違うでござる!その……」
半分くらい美味しい美味しいと食べていた彼が、ようやくいろはの様子に気づいた。
「ん?」
「そ、そろそろ時間なんでござる」
「時間?なんの?」
「み、皆がお相手に食べてもらう時間が、このくらいかなって」
「そうなの?」
「うん。さっき皆で色々考えたって言ったでしょ?」
「あー、そんな事言ってたね」
「それが、そろそろ効果出る頃かなって……」
「効果……?」
???「holoxのずのー!今回、皆さんが頑張ったのは『お返しに白いのたくさん欲しいな♡作戦』です!ウチ謹製の特製薬剤と、ちょこ先生が持ってきた悪魔のパートナー向けのおくすり、あとふーたんとラミたんが実家から取り寄せてくれたエルフの秘薬、その他諸々をボンボンに混ぜて、お相手をそれはもうギンギンにしてしまおうって事ですね!お相手が触れたものを自分も食べるのが発動条件!もちろん、そのまま使っちゃうと爆発しちゃうので、人それぞれに調整して、誤魔化すために強めのお酒を使いました!じゃあ、こよもそろそろ頂いちゃおっと!」
「うふふ、貴方のホワイトチョコレート、たくさんいただいちゃおうかしら♡」
「ド直球過ぎませんか!?」
「ほーら、ホワイトデー分のお返しを今からばっくばっくしちゃおうかなって♡」
「馬鹿野郎が……!」
「効き目すごいね。ポルカもこんなに濡れちゃった……///」
「冷静に言ってる場合じゃない……」
「え、えへへ。かざまのこと、たくさん召し上がれ……?///」
「ぐっ、盛られてるのに可愛いのはズルいだろ……」
この日、悲鳴とも苦鳴とも、あるいは喜悦ともとれる様々な声が各地で響き渡ったとか。そして、後日ずのーの研究費用が各ホロメンから大量に寄付されて、事務担当の鷹さんが嬉しい悲鳴をあげたという。
リクエスト企画を開始します。よろしければご参加いただけると嬉しいです。
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各ホロメンのパートナーの簡単な設定集はこちら
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