※この作品はR-18です。

長身巨乳エアと巨根ショタ621   作:匿名希望ドーザー

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導入 10

 壁に投影されていた映像が消え、エアがゆっくりと口を開いた。

 

「コーラルは…私達は…人類にとって危険です」

 

 その声はひどく暗かった。

 

「端末に残されていた汚染の予測計算は正確でした。今もコーラルはルビコンの内で自己増殖を続けています。やがて指数関数的に増殖を速め、ルビコンから溢れ、宇宙に蔓延する汚染となるでしょう。今のままでは、絶対に避けられない事実です」

 

 コーラルは、人の手で直接制御できるものではなかった。

 

「私がこの義体の機能を利用してコーラルへ干渉すれば、コーラルがルビコンから溢れて汚染することを防げますが…干渉できる範囲に限界があります。制御できるのはルビコンの内だけです。企業に惑星外へ持ち出させてはいけません」

 

 エアが干渉できない場所でコーラルが急増殖すれば、破綻はすぐに訪れる。

 

「仮に何らかの方法でアーキバスやベイラムを追い払えても…コーラルがある限り、いつかまた別の企業が来る可能性が高い。争いは終わりません」

 

 争い続ければ疲弊し、いつか限界を迎える。

 

「コーラルを全て燃やしてしまえば、コーラルを巡る争いは終わり、汚染の危険も無くなります。ですが…コーラルに依存して生きているルビコニアンが困窮するでしょう。それに…いくら破綻を回避するためとはいえ、同胞たちを全て焼き払うのは納得できません」

 

 エアは声を震わせながらうつむく。

 

「…レイヴン、私は、どうすべきですか?」

 

 621は少し悩んだ後、おそるおそる口を開く。

 

「…ひとつ聞かせて。コーラルを焼いたら、エアはどうなるの?」

「この義体があれば私は無事ですが…同胞たちが滅ぶのに私だけ生き延びるのは耐えられません。私も共に燃え、消滅します」

「…そっか」

 

 返答を聞いた621は少し悩んだ後、話し始めた。

 

「僕ね、夢があるんだ」

「…レイヴン?」

「エアにも関係あるんだ。少し聞いてくれない?」

「…わかりました」

 

 エアは困惑しつつも顔を上げ、621の話を聞くことにした。

 

「僕の夢はね、ウォルターとカーラ、チャティたちと一緒に生きること。できれば平和に、穏やかに過ごしたい」

「…」

「エアと出会って、ウォルターたちと暮らす中にエアもいたら良いなって思った。今なら、前みたいに僕とだけじゃなく、ウォルターたちとも直接お話できる。一緒に美味しい料理を食べて、面白い本や映画を見て…絶対、毎日すっごく楽しいよ」

「それは…」

 

 621はエアの手を取る。エアはビクリと震えて手を引こうとするが、しっかりと握られていて離れない。

 

「コーラルを放っておいたら危ないのはわかった。でも…焼き尽くして、エアがいなくなるのは絶対に嫌だ。企業と争って平和に過ごせないのも絶対に嫌だ」

「レイヴン…」

 

 621はコーラル色の瞳を、真っ直ぐに、しっかりと見つめた。

 

「だからさ、エア。『どれでもない都合の良い選択肢』を作ろうよ」

 

 エアは目を見開いた。

 

「今すぐコーラルが溢れるわけじゃないし、今すぐ企業がコーラルを持ち出すわけでもないよね?まだ時間はある。あがく時間がある」

「それは…そうですが…」

「僕はACに乗って戦うことしかできないけど…それでも、何か力になれるなら全力で手伝う。ウォルターとカーラにも手伝ってもらえないかお願いしてみる」

 

 621の瞳には、強い光があった。

 

「…本当に、そんな選択肢が作れると思いますか?」

「あるよ。だって…その…」

「…?」

 

 621が少し顔を赤らめて目を泳がせた。

 

「だって…えっちなことにすごく都合の良い義体が、人間の手で作られたんだよ?同じように都合の良い選択肢もきっと作れるよ」

 

 部屋が静まり返った。

 

「…ふふっ」

 

 やがて、エアが小さく笑う。

 

「え、エア?」

「ふふ…そうですね。この体は、いっそバカバカしくなるほど性行為に都合がいいです。コーラルの毒性をほぼ完全に体の内に押し留め、大気中のわずかなコーラルを取り込むだけで動き続け、考えられないほど淫猥な機能がたくさん搭載されている。ふふふ…」

 

 エアは、621の手を握り返した。

 

「…わかりました、あがきましょう。コーラルを焼き払わず、しかし汚染を回避し、コーラルを巡る争いを終わらせ、ルビコニアンを飢えさせない。そんな都合の良い選択肢を、共に作り出してみせましょう」

 

 ◇ ◇ ◇

 

 その後、621は「誰にも負けないようにもっと強くなる」と決意し、アリーナで戦闘訓練を始めた。同時にイグアスやラスティなど知り合いのAC乗りに、シミュレータ上での模擬戦を片っ端から申し込んでいった。

 

 エアはまず情報収集をしようと、ルビコンに存在するコーラルの場所を交信を通して調査しつつ、コーラルについて書かれた論文などをかき集めていった。

 

「…これは?」

 

 エアは、なんとなくオールマインドのサーバーに侵入し、コーラルに関する情報がないか探っていた。その深層でひとつのデータを見つける。高度に暗号化されていたが、今のエアには片手間に処理できるものだった。

 

「『リリース計画』…胡散臭い…」

 

 データに書かれている計画概要はひどく曖昧だった。

 

「『全ての傭兵がACと共にある未来』…これ、役に立ちませんね」

 

 エアはデータの内容を一蹴した。

 

「レイヴンが望んでいるのは、ありふれた、しかし幸せな日常。私もその日常の中に居て欲しいと願ってくれた。戦闘兵器であるACは不要です。それに…」

 

 さわさわと、体を覆うローブ越しに手が下腹部を撫でる。

 

「闘争に満ちた世界では、レイヴンの子供を落ち着いて育てられません。こんな物騒な計画は阻止しておかなければ…」

 

 リリース計画に絡んでいそうな情報を探し出していく。

 

「ええと…『変異波形反応を確認』…『星外からはでは見えない地点』…『併せてアーキバスにも間接支援を』…警戒が必要ですね。ひとまず拠点の管理権限を全て奪取しましょう」

 

 621やエアが利用する拠点には、オールマインドから提供されたシステムが多く混ざっている。エアはシステムにハッキングを仕掛け、ショップやシミュレータなどへのアクセス権は残したまま、ありとあらゆる管理権限を奪い、戦闘ログなどは偽装データを送るよう細工をしていった。

 

「管理権限の奪取完了。レイヴンが乗るACのCOMも私が作ったものに…」

 

 エアはCOMへの作業を進めつつ、残りのデータを調べる。

 

「『スッラ安否不明』…『六文銭失踪』…『オキーフ離反』…『変異波形反応消失』…情報が錯綜していますね…」

 

 オールマインドはスッラが死亡した後、何故か立て続けに協力者を失い、大慌てで代わりになる旧世代型強化人間を探していたところ、突然変異波形反応が消失して大混乱していた。混乱のあまり、肉体を得たエアの存在に気づけないほどだった。

 

「…変異波形反応が消失?」

 

 エアは固まった。

 

「今の私は…変異波形ではない?」

 

 心当たりはあった。しかし確証が無い。

 

「…私自身について詳細な検査が必要ですね」

 

 オールマインドがエアの義体についての情報を何も得てない無いことを確認し、痕跡を残さないよう最新の注意を払いながらサーバーから撤退した。

 

「この先オールマインドが私の義体について情報を得ないよう注意しなければ…」

 

 エアは拠点のセキュリティを念入りにチェックし、補強していった。

 

 ◇ ◇ ◇

 

「つ、つかれた…」

 

 621は訓練用に着たパイロットスーツのまま自室のベッドに寝転がる。

 

「お疲れ様です。訓練や模擬戦で手応えはありましたか?」

「うん。やっぱりAIが操作するアリーナと人が操作する模擬戦は全然違うね。同じ戦法はすぐに対応されたよ」

 

 たった数時間とはいえ、濃密な戦闘訓練は621を確実に強くしていた。

 

「イグアスとヴォルタに何回か勝ったら、2人同時に相手することになったし…それにも勝てたんだけど、何故か今度はレッドさんや五花海さん、最後にナイルさんとも1回ずつ模擬戦することになって…なんとかギリギリ全員勝てたんだけど、いつかミシガンさんも来れるようにするって…」

「それは…すごいですね」

 

 レッドガン総出での621シゴキが約束されていた。

 

「レッドガンのみんなと別れたあと、ラスティとも模擬戦をしたんだけど…ラスティの…上司だっけ?…に呼び出されたみたいで、1回戦っただけで終わっちゃった」

 

 621とエアの知らぬところで、あれは誰だ、面白いやつだ、俺にも戦わせろ、と暴れる首席隊長を抑える次席隊長と第4隊長がいた。

 

「あと、アーシルさんにお願いしてもらって、六文銭さんと何回か模擬戦したよ。強いけど変な人だったな…」

 

 プラズマスロアーやブーストキックを繰り出すたび、通信回線から「イヤーッ!」と珍妙な掛け声が響き渡り、621は動揺を隠せなかった。

 

「また近いうちに模擬戦をするんですか?」

「イグアスとヴォルタとは明日もやるよ。野良犬呼ばわりを撤回させてやるんだ」

「ふふ…頑張ってくださいね」

 

 ◇ ◇ ◇

 

「ねぇエア、筋トレを手伝ってくれない?」

 

 晩御飯を食べ終わった後、621が言った言葉にエアは首を傾げた。

 

「それは…何故ですか?」

「模擬戦の時、レッドさんやナイルさんから言われたんだ。『ACの腕を磨くのもいいがお前自身の肉体も鍛えろ』って」

「…確かに、一理あります」

 

 621の手足にはあまり筋肉がついておらず、ひょろりとしていた。

 

「エアなら生体スキャンを使って、正しく適切な筋トレができてるかの確認ができないかなって…」

「なるほど…少し待ってください」

 

 エアは目を閉じ、何かを確認する。

 

「…レイヴンの言う通り、しっかり確認できそうです。私が貴方の筋力トレーニングをサポートしますね」

「やった、ありがとう!」

 

 そうして食後の休憩を取った後、エアがネットで様々な筋トレの方法を検索し、生体スキャンで無理な負荷がかかっていないか確認しつつ、じっくりと621の体を鍛え始めた。

 

「ふぅっ…これ…つらい…!」

「これが今のレイヴンの筋力に合わせた負荷です。あと10回、頑張ってください」

「ひぃ…ひぃ…!」

(…丸1日以上性行為を続けていたあの体力はどこへいったのでしょう?)

 

 エア考案のメニューがひと通り終わる頃には、621はクタクタだった。

 

「も、もううごけない…すごくねむい…」

「…今にも寝てしまいそうですね。お風呂と性欲処理は明日の朝にしますか?」

「そう…す…る…すぅ…」

 

 621はパイロットスーツのまま寝てしまった。

 

「…汗をかいているはず…少しでも体を拭いておきましょう」

 

 エアは濡れた柔らかいタオルを用意し、パイロットスーツを脱がしにかかった。スーツを開いた瞬間、むわりとしたものが広がる。

 

「んくっ…レイヴンの匂いが…♡」

 

 一瞬くらりと発情しかけるが、すぐに気を持ち直した。

 

「…ダメです、レイヴンは疲れています。寝ている間に性欲処理は可能ですが、さらに疲れさせてしまう…」

 

 この後、顔や腕、胸や背中をそっと拭いて、エアも眠ることにした。

 

「レイヴン、おやすみなさい」

 

 やがて寝息は2つに増える。

 

「すぅ…すぅ…んっ、んぅ…」

 

 どくん…どくん…むく…むくむく…

 

 エアがスーツを脱がせたのは上半身だけで、下半身までは拭かなかった。身につけたままのスーツや下着を、ゆっくりと膨らむ巨大な陰茎が持ち上げていくのに、エアだけでなく621本人も気が付かなかった。




「六文銭は元々AMの協力者だけどツィイーに施された恩義に報いるのを優先した」という与太話を取り込みました。
この時空の621はレッドガンと仲がいいです。イグアスとヴォルタとは呼び捨てにするくらい定期的に模擬戦してます。ヴェスパーとはどっかのミッションで出会ったラスティとだけ交流してそこそこ仲良し。
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