※この作品はR-18です。

ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで―   作:暁深夜

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天は受け入れた

「実はね、神様! メタくんのしたいことのために来たの!」

 

 天使とはそうなのだろう、やらなくてはならないこと以外に臆病。ガブリエルは違うみたいだけど、彼女は異質な天使だ。だからなんだと思う、アスモデウス様はメタトロンが言わない選択肢を取れないように誘導する。

 

「聞かせておくれ」

 

 柔らかく、それを聞けることが喜びなのだと神様が表現する。この神様の名前はデウス・エクス・マキナ。デウスという名の機械。なのに、もはや機械のように見えなかった。

 

「以前カラ付キ合イを命ジテ頂イテ居ル、トーチャーノ一族。今代ノアルトリアヲ、天使トシテ迎エタイノデス」

 

 そんな天使であるメタトロンがなぜ、トーチャーたちと付き合いを続けているのか。その答えは、神様がそうするように命じてくれたから。神様は天使たちに歩み寄ろうという姿勢は見せていた。

 

「さて、では今度は許可をだそう。その、アルトリアなる人を、受け入れて良い。君が迎えたいのであればそうしなさい。私はその責任の一端を負い、協力を惜しまないと誓おう」

 

 そして、神様は慎重だった。まるで、かつて嫡子の育て方を間違えて、やり直そうと心に決めた父のごとくだった。

 

「ワカリマシタ。アリガトウゴザイマス……」

 

 メタトロンの半分の顔は、どこか安心したように見えた。

 

「素敵! 私も協力するよ! そのアルトリアちゃんを愛し、慈しむって誓うよ!」

 

 結婚の誓いのようだけど、これまでの彼女の言動を見たら違うってわかる。

 

「まぁ、アルトリアちゃんなら、ガブちゃんにとってずっと年下だしね……」

 

 とアスモデウス様は珍しくジトっとした目をしていた。

 

「アスモデウス様はガブリエル様のことあんまり良く思ってないの?」

 

 僕はついついそのことが気になった。

 

「ううん。ガブちゃんも大好き! でもね、なぜかムラムラっと来ないんだ……」

 

 答えはさすがの淫魔女王だった。淫魔にとってそれは大事なのだ。

 

「私はママだからね! ムラムラ来なくて当然よ?」

 

 なんて、ガブリエルは言う。でも、母親というのは、人間の宗教では初恋の相手とされる。ただし、母には父という恋人が既にいるものであり、恋破れて子供は最初の大きな敗北を経験するというのだ。

 父が偉大であれば、子供はそれに納得し、父とは違う父に並ぶ大人になろうと努力を続ける。だからこそ、父は偉大であれと聖典には書かれているのである。

 

「そもそもガブちゃんは妹だからね……」

 

 とりとめもない会話は団欒と続いていく。

 

「冗談! 私は永遠にママなので、性感帯はいりません! おっぱいをいつでも出せる無性です!」

 

 原因はそれだったのだ。聖典には女性と書かれていたが、事実はちょっと異なる。それはもう、いつものことで、僕にとって聖典は信じるに値しないものになった。

 興味があるのは、その原典。アルトリアたちが探している、マーリンとソロモンによって記されたものだけだ。どうも、人間の聖典はだれかの欲望で編纂されている気がする。

 

「それよりもであるぞ! メタトロンよ、君はそのアルトリアなる子を愛しているか?」

 

 ちょっととりとめが無さ過ぎた。僕のせいかもしれない。神様はそこに秩序を戻してくれた。

 

「ワカリマセン……。タダ、彼女ノ短イ生ハ悲シク、可能ナ限リ長ク共ニアリタイノデス」

 

 メタトロンは困惑した表情で言う。しかし、その場には愛を司る天使が居た。

 

「メタくん! それは愛です!」

 

 ガブリエル。彼女は喜々としてそれを宣言した。

 

「メタトロンよ、君はその子を抱きしめたいか?」

 

 神様はその愛の種類を詳らかにしようとさらに問いかける。

 

「コノ手ハ、彼女ニ向ケテ伸ビヨウトシマス」

 

 メタトロンはどこまでも自分の愛に対して無自覚だった。

 

「それって、ムラムラしてるのかもよ?」

 

 淫獄の女王がそれを言ったのだ。それはきっとそうなのだろう。

 

「君は、私の定めたとおり男になると良いかもしれない。何にせよ、お互いに結婚を望むのならいつでも私のところに来なさい。ところで、人を天使にする方法はわかるかい? もし、固定型の聖痕を刻んでしまっているなら私が取くとする。協力すると誓ったのだから」

 

 聖痕、文脈から察するに僕に刻まれた淫紋のようなものだろう。きっと、僕が取り除いて人間界に戻るつもりなら神様に取り除いてもらっていたのかもしれない。今では、その必要は微塵もないけど。

 

「イエ、成長型デス……。四ツ刻メバ良イノデスネ?」

 

 あぁ、やはりだ。もうほかの可能性はない。天使の刻む紋章、それが聖痕。メタトロンの力によって、アルトリアは人間の領域を外れた。

 あるいは元から外れていたかもしれない。如何に力があろうと、その扱い方を知るという努力はなくすことはできないのだ。そして、巨大な力は授ける相手を選ばなくてはならない。それに相応しい有り方をきっと彼女は持っている。

 

「人間の心を作るのは愛の歴史! メタくんはずーっと見守ってたもんね! そろそろ報われようね!」

 

 なんてガブリエルが言う。それをずっと見守ってきた天使の言葉だ。開闢から今の今までをずっと……。

 僕もそうなのかもしれない。父も母も僕を愛してくれたのかもしれない。もう、記憶も朧だけど……。

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