※この作品はR-18です。

ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで―   作:暁深夜

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寛容なる欲望

 太陽が幾度となくめぐり、月はひとつ巡った。山々は色付き、実りの季節がやってくる。

 淫獄の秋がこんなに美しいだなんて思ってもいなかった。そんな矢先、僕は十四長会議に赴くことになる。

 円卓は規格外に大きく、十四の長にその従者たちは、宙に浮く椅子に座っていた。その円卓が置かれている場所は、至高天であり、咲き誇る草花の中に置かれた青空円卓であった。

 

「急な招集を許して欲しい。そして、こうして一堂に会した。改めて黙示録を詫びよう」

 

 最初の神の言葉はそうであった。

 見やれば、メタトロンの横に松明持ちのアルトリアが居た。前回ここに来た時の話、天使として永劫を共にする事になったのだ。

 そして、そのメタトロンも機械のようなむき出しの歯車が減り、より人らしくなった。

 

「おぉなんと水臭い! 我らが優れたる父よ、万能なる全創造主よ! 我らが寛容を受け入れたまえ!」

 

 なんて、ルシフは仰々しく語った。彼にとって自分の父は優れた人。理由は家族だからで十分なのだ。

 

「俺はッ!!! 天地ひっくるめた円満が欲しいッ!!! 全存在の幸福が青天井に欲しいッ!!!」

 

 そのセリフで誰だかわかった。強欲すぎて、世界平和を欲しがっちゃう魔王……その名も……。

 

「あ、あれがマモンくん。弟だよ……」

 

 アスモデウス様が、答え合わせをしてくれた。

 

「ッたく! いつまでキレてると思ってんだよ!」

 

 と、どう考えても怒っているとしか思えない口調でいう魔王。

 

「アレがサタンちゃん……」

 

 まさかの女性だったのである。

 

「積モル話ハアトニシテ、父上話ヲ……」

 

 神の右隣に座る機械の天使が、議題を無理やり進めた。

 

「ミカ君。珍しく私のお兄さんね」

 

 アスモデウス様はきっとすべて紹介してくれるだろう。

 

「そうだね。先に本題を終わらせてしまおう。その後、積もる話としよう」

 

 そう言って、神は円卓を見渡す。誰も彼もが神に視線を向けられた瞬間に頷き、異存なしを示した。

 

「さて、これから慶事が多く起こるだろう。その前に、その最中に水を差してしまわぬよう私の秘を話そう。マーレボルジェとは、滅びてしまった世界だ。そして、滅ぼしたのは君たち全員の兄だ……。その名をベリアル。始祖天使とでも言おうか。ともあれ、彼ほど悪徳のために悪徳を愛する者はいなかった」

 

 これまで謎だったマーレボルジェ。それを神は苦虫を噛み潰したかのような表情で語った。

 深く悩んだことが思い知れる。なにせ、その手は震えていたのだ。

 それを聞いて、十四の天地の長たちは押し黙って居た。僕は、どんな言葉をかけていいのか、否むしろ思考すら止まっていた。

 

「私は万能ではない。七つの物事を罪と定めておきながら、私は最も罪深い者だ。七つの美徳を口にしながら、私になんの美徳があろうか……。彼のことを、話すことしかもはやできない。私一人では、もはやどうにもならない……」

 

 神は悔しそうに言葉を紡いだ。歯ぎしりの音が、聞こえてきそうだった。

 

「だぁーっははは! やはり父よ! あなたはそれでも偉大だ! 自らの息子に恥部をさらけ出し、あまつさえ助けを求めることができる! 私が決めた! 助けを求めるは美徳である!」

 

 それを切り裂いたのは大胆不敵の傲慢なるルシフだった。だが、その手は固く握られていた。彼は傲慢に任せて一歩を踏み出したのだ。

 

「欲しがるのは正義だぜ父よ!!! 俺は求められることを欲している!!!」

 

 欲望に忠実にマモンがルシフの後を続き……。

 

「水臭すぎてキレそうだ!」

 

 サタンが……。

 

「もちろん! 私も力を貸したい!」

 

 アスモデウス様が……。

 

「解決して、気持ちよくぐーたらしよう……」

 

 明らかにベルフェゴールと思われる魔王が。

 

「んで、たらふく食べよう!」

 

 続く、ベルゼブブと思わしき魔王が。

 

「あぁもう! お父様を悩ませるとか生意気!!」

 

 だからきっと彼女は、レヴィアタンであろう。

 全てのマキネルが、ルシフの後から続いた。これが僕の将来の義理の兄弟姉妹となる悪魔たち。

 涙が出そうだった。助けてとひとつ口にしたら、全力になる悪魔たち。

 

「依存ゴザイマセン」

 

 天使はミカエルが先陣を切った。

 

「彼女ト、彼女ノ子ラノタメ。ソシテ、背ヲ押シテクレタ父ノタメ……」

 

 メタトロンが続く。

 

「素敵! マキネルの総力を始祖の天使に見せてあげなきゃ!」

 

 しかし、ガブリエルが最後だった。他は声を上げず、異存なしの気持ちだけを示す。

 それでも、神には十分だった。

 

「ありがとう。我が子ら……。君たちは私の誇りだ。あぁ、何故だ……こんなにも目頭が熱くなる……」

 

 神は目を覆い、涙を流していた。

 

「父よ! これぞまさしく愛である!!」

 

 堂々と豪語するルシフ。その傲慢さに任せて、最初の一歩を踏み出してくれる最高の元天使。

 

「間違いなくね! あなたが作ったものに一つも悪いものなんてありません! あなたは神様なんですから!」

 

 と、ガブリエルは寄り添って、力の言葉を神に投げかけていた。

 

「マキネルハ、アナタノ力。アナタノ家族デス……」

 

 そして、メタトロンが愛の言葉を口にした。

 間違いなくマキネルは楽園に向かう存在たちの長である。そう思わされた会議だった。

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