ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで― 作:暁深夜
えっちなことはその日はしなかった。一晩中、アスモデウス様の胸の中でなだめてもらっていた。そして、その次の日に人間界を訪れた。
少し、えっちが恋しいと思っている僕も大分淫魔に馴染んでしまったと思う。
そして、翼を広げ空から森を俯瞰する。また、Fランク冒険者がマッドボアに追い詰められていたら助けるつもりで。案の定、旗は上がっていた。
ノクターンに乗って、その旗の元へと行く。
しかし、マッドボアは居らず、そこにいたのはアルトリアだった。
「お待ちしていました。彼が、あなたを呼ぶ方法を知っていると言ったので」
少し遅れて、ズルズルと降りてくる少年冒険者マックス。
「よ! 兄ちゃん!」
今は姉ちゃんなのだけど……。
人生の途中で性別が変わったせいで、話がややこしくて笑ってしまう。
「久しぶり、マックス! それに、アルトリアさんも!」
そう、彼女は僕を迎えに来たのだ。冒険者ギルドで待っていてくれても良かったと思うけど、すごく律儀な人だと思った。
そして、その状況の僕をキラキラとした目で見てくるマックス。
「スゲエや兄ちゃん! 松明持ちと知り合いなんて!」
イマイチピンとくるものではないけど、少年の手前ちょっと格好をつけてみよう。
「ははは! 今は君も知り合いじゃん! ナイフはあれからどう?」
松明持ちの知り合い、それだけで冒険者としては箔がつく。ギルドもほかの冒険者も、松明持ちの威光を恐れて、不当な扱いはできなくなるのだ。もちろん、不当なものだけである。松明持ちはギルド設立のきっかけ、彼女らが規則を破ることはない。
「いいのが買えたよ! 兄ちゃんの剣はまだ使えてないんだけどな……」
討伐依頼は、まだランク制限で受注非推奨なのだろう。もちろん、ランク外の依頼を受けることもできる。でも、その場合死んでもギルドはなにも助けてくれない。逆に推奨ランクであると、創作に遺族に対しても年金が支払われたりする。
「そっかそっか! 弾んだ甲斐があったよ! でも、あれは前回だけってわかってるね?」
それは重要だ。解体依頼の相場感覚を崩してしまってはいけない。
「もちろんわかってるって! 解体させてもらえるだけでも、ありがたいことなんだよ!」
そう、解体をした経験は資産になる。経験があればあるほど、将来重宝されるのだ。マックスは将来少なくとも飢えることはないだろう。
「偉いね! よくわかってるじゃないか! きっと大成するよ!」
僕は彼の将来に希望を持ちたい。もしダメだったら……というのは考えたくないけど、彼が苦しむような話を聞いたら、淫獄に連れてこられないかアスモデウス様に聞いてみよう。
「子煩悩なのですね……アレン殿下?」
と、アルトリアが妙にいやらしく言ってくる。
「殿下!?」
マックスが驚くのは必然だった。
「この方、ランクルト王国のではありませんが、王族ですよ」
そう、一応王族になっている。人間界で全く関係のない神話世界の……。
だから、人間界でその威光は全く関係ないのだ。
「兄ちゃんすげぇ……」
マックスは少し、呆気にとられた顔をしていた。
王族で、Sランク冒険者の知り合いで……。よく考えたら、僕は出会えただけでちょっとしたサーガになるような存在になっているのかもしれない。でも、王族部分がこの世界では意味がないけども……。
「はい、マックスさん。依頼達成です」
アルトリアは、懐から銀貨三枚を取り出して、マックスに与えた。
3シリング、相場より高い。このままでは、マックスの相場感覚が壊れてしまわないか心配だ。
「いいの!? 俺、最近どうしちゃったんだ!? 運が良すぎる!」
ただ、態度のいい冒険者は、このように色をつけた報酬を受けることもあるのだ。
「マックスさんの誠実な案内に1シリングです」
相場は2シリングだ。言葉はちょっとがさつだけど、少年っぽくていいと思う。礼儀がなってるとは言えないけど、横柄さもなく全力で取り組んでくれる感じがする。だから、気持ちがいいのだ。
「やったね!」
いつももらえるわけじゃないって、しっかりわかってそうだ。
「うん! 超ラッキー!」
こんなことを言う子だから。もう、僕が言う必要もないな……。
「よかったら、少しだけ冒険の心得を松明持ちで教えましょうか?」
なんてことになったら大変だ。伝説が教鞭を取ることになる。
「うわわわ! 夢か!? これ夢か!?」
マックスは頬をつねっていた。普通に考えるとありえないことなのだけど、伝説の人物にとっても知人は知人なのだろう。だって、同じ人間なのだ。
「特別で、内緒ですけどね!」
アルトリアもアルトリアで子煩悩だと思う。
「僕のこと言えなくないですかぁ?」
と、意趣返しをしてやった。
アルトリアは小さく咳払いをすると、言った。
「行きましょうか……」
少し顔を赤くしながら。
からかうのはあとにして、僕はノクターンに言う。なんだか、天界で会ったし、他人と思えなくなった。
「行くよ!」
「ホーフ!」
いつものやり取り、ノクターンは本当にいい馬だ。
今回街に入る時、税は取られなかったし、特別待遇だった。松明持ちの威光は松明どころか太陽である。