ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで― 作:暁深夜
最初に、コルビナ商会だ。道中話したけど、その後僕のランクをSに上げるらしい。
Sランク冒険者になる方法として、アルトリアとの決闘方式の訓練である。トーチャーはいつだって、冒険者の頂点だ。聖痕が刻まれていて、天使が魔法を教えてくれる。だから、それで当然。
ほかの誰にも覆しようがないことだけど、それはどれだけの孤独だろう……。
「おぉ! アレン殿! お待ちしていまいたよ! あの媚薬は大変安全でした! 後遺症も無く、貴族たちに売れています! そこで物は相談です、廉価版を出してみませんか?」
ルーカは僕たちが待つ部屋に来るなり、全力の歓迎を示してくれた。
前回とは違い、淫獄媚薬は製造機が完成していて、いつでも量産を開始できる。その製造機をフル稼働させて、今回は大瓶で持ってきた。
「ルーカさん! ご健勝そうで……。ところで、廉価版とは、媚薬そのものを値崩れさせるという手法で行うのはどうでしょう?」
いま蔓延してる、これまでの粗悪な媚薬の中毒症はどうにもできない。ただ、体を壊すことのない媚薬が安価で市場に出回れば、新しい中毒患者は生まれにくくなるはずだ。
聖人ルーカなら、それで貴族の収益を減らしたところで貴族に害される可能性は低い。だから、僕はその大瓶をテーブルに置いた。
「これは……前回と同じ濃度と考えても?」
ルーカの言うとおり前回と同じ濃度。あの二度薄めないといけない、超高濃縮媚薬である。
「はい。同じですよ……それを、あなたが望めば来月は倍提供できます。しかし、あまり値崩れするとなると原価がこのままではあなたに儲けは出ませんね? なので、この大瓶一つで今月は1500デナルです」
量からすると、前回の十倍は優に超える。でも、慈悲深いこの商人に僕も寄与したい。貴族たちが流した薬もどうにかしたい。
ただ、貴族のことも気の毒に思う。そうして私腹を肥やして、金銀財宝で武装しなければならない程、きっとランクルト王国は権謀がうずまいているのだ。そう、考えられるようになった。
「それでは私が儲けすぎます」
ルーカが言った瞬間、僕は思いついた。
「儲けすぎた分は、領主様から孤児を買うお金としてはどうですか? これから、媚薬の供給量は増えます。フェラフッドで売り切るのは難しいでしょう……。交易路拡大のための僕からあなたへの投資です」
そう、今回供給する量でも売り切るのは難しそうだ。そして、交易が栄えれば、領主の懐は温まる。
搾取しなくても儲かる、そんな出来事が自分の手元に転がってきたらそっちに流れてもおかしくない。搾取なんて、批判されてなじられて、それが楽だと僕には思えない。当然、僕の考え方だけど。
「私に儲けろと? 媚薬の販路を侵略して?」
僕が言っているのはそういうことだ。貴族の懐が寂しくなれば貴族は媚薬を売る商人に、賄賂を求める。払わなければ死刑、だから商人は払うしかない。でも、それを求めているのは依存性の人たち。値段が上がったからと言って、買わないという選択肢を選ぶことはできない。結果間接的に搾取されるのは、一度使ってしまった平民たちだ。
「あなたに、一つ。他にも、集めた資金で貨幣を預かる商売を始めるのです! それなら、どうでしょうか!?」
この一ヶ月、僕も何もしていなかったわけではない。淫獄を学んだ、どうしてただの数字で商売ができているのか。その成り立ちも、制度も……。
それは画期的に便利だった。
「それで……いえ……あははは! そういうことでございますか!? アレン殿、私を商売の王にするおつもりか!?」
そう、それは淫獄の貨幣がただの数値になる歴史の最初の一歩。ただし、そこにはものすごく大きな落とし穴がある。自分が預かっている金以上の数字を流通させてしまえる。そうした時、金を返せなくなればこの商売は終わりだ。
「あなたを信頼してです。あなたが、不義理を働いたとき、黄金があなたを押しつぶすでしょう」
ルーカなら大丈夫だと思う。慈悲の商人。無私故に儲かった、特異な一例。彼だからこそ、その商売をできると思う。
元々は、金の運搬代行のような商売だったのだ。ある場所で、金を預けて、預け証をもらう。それを、あるところで金に戻して商売をする商人たちの金を預かる商売。それが地獄で始まった。
そして、あるとき商人が金貨が足りず預け証で支払えないか尋ね、受け入れられた時に預け証は金貨と同じ意味を持った。
「でしょうね。悪魔の商売です……」
本当に悪魔の商売だ。ルーカは知らないかもしれないけど、僕は受け売っただけ。この商売を発明したのは、マモン。地獄で一国を治める王である。
「重ねて、あなたを信頼します。あなたなら、健全な運営ができると。誘惑を断ち切り、良い強欲に染まることができると……」
僕はルーカがその生涯を終えたなら、黄魔として地獄に再誕すると思っている。
釘を刺すかのように僕は言った。
「応えましょう。あなたはまるで、ソロモンのようです」
まさか、決意した次の日に言われると思っていなかった。
「彼ほど偉大ではありません。学び、受けうるだけの者」
しかし、この街にトーチャーが来た。すると、この街の宗教観も変わったのだ。
「かつて、ソロモンもそうおっしゃいました」
なんの因果か、あるいは神のいたずらなのか……。あの神様だ、そのいたずらは予想外の喜びに驚く人を眺めて笑う。そんなものだろう……。
今は愛しき父の如き、近き神である。