※この作品はR-18です。

ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで―   作:暁深夜

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親目線の神話組

 そんなことを湯船のなかで長々としてしまったもので、のぼせてしまった。せっかくのご褒美えっちだったのに……。

 そんなわけで次の日、コルビナ商会の倉庫を借りて松明持ちと待ち合わせをしたのである。

 

「自己紹介は住んでますね。では、今回の遺跡探索(ダンジョンアタック)についてお話します。目標は最古文明時代の、第一王朝期。すなわち、ソロモンやマーリンが存命中の地下遺跡です」

 

 ブリーフィング。これを行うかどうかが、冒険者の生還率を大きく左右する。行わなかったBランク以上の冒険者の生還率は30%を下回る。入念に数度に渡り行った冒険者は、七割を超える。

 よって行わない冒険者はAランクまでに全てが淘汰されるのだ。だから、アルトリアは印をつけた地図を前にそれを取りまとめる。

 

「その時代だと、この一帯は辺境だったというのが通説です。加えて地下の大型遺跡となれば、権力者の墓地という可能性が非常に高いでしょう。ロストが発生している可能性はもちろん考慮すべきです。また、盗掘対策の罠も多い可能性があり、権力者の墳墓であればその仕掛けも巧妙なものになります。牛歩の探索になりますね……」

 

 ポーターの本領発揮はそのブリーフィングにこそある。歴史を学んでおくのは、大切なのだ。

 屋外であれば気候変動史。過去の気候によって作られた地形の名残が時に冒険者に牙を剥き、助けることもある。牙から守り、助けを拾うのが名ポーターの仕事だ。憧れ、学んでよかった。

 

「では、私が先陣を! いかなる罠からも、諸君を守ると誓おう!」

 

 それに際して、冒険者たちが戦略を立てるのに協力してくれるのは最高の環境だ。さすがSランク、不滅の盾のローランス。

 

「……そうならないで済ませたい」

 

 ラルクはそもそも目が良く、遠くの標的を見つける注意力を持っている。その目が、罠を見破ってきたのだろう。

 

「ロストか……。祝福銀だな……」

 

 ロスト、死後の旅路を見失いこの世に留まる魂のこと。またの名を不死者(アンデッド)。スパーダは息巻いていた。

 松明持ちはただ強いだけではない。入念に準備し、協力する姿勢をとる。それでも最後は運否天賦が冒険者だ。

 

「デハ、祝福ヲ……」

 

 しかし、今回に限って生還できない可能性はないだろう。

 

「かぁー! 気が抜けるぅ! もうとっとと行っちまおうぜ! 大丈夫だって!」

 

 スパーダは、誰よりもやる気が出ないだろう。墳墓で敵といえばロストがほとんどだ。だから、今スパーダの剣にかけられている祝福があれば抜いただけで成仏しかねない。

 

「わかるけど、カッコいいところ見たいなぁ……」

 

 天使長と魔王同伴の冒険は、あまりに危険がなさすぎるのだ。いざという時に助けてくれるだけでも、絶対死なない。

 

「コチラモ祝福ヲ……」

 

 ローランスの盾までも、天使長メタトロン直々の祝福が与えられる。もはや最新の聖遺物だ。対ロストを考えると、これ以上のものは存在しない。天使直々に、死後の案内の灯火をくれるのだ。ある意味松明持ちっぽいといえばぽいけど……。

 

「こ……心強いが過ぎる……!」

 

 ローランスの言うとおりだ。踏破も同然である。

 

「あ、それから怪我しても大丈夫なように淫獄からたくさん薬持ってきたからね!」

 

 バックアップに、アスモデウス様がアリスト謹製の即死以外は即回復するポーションを山ほど持ってきている。足りなくなれば淫獄に戻って補充だ。物資量が無限に近い。

 

「せっかく、薬を用意いたしましたのに……」

 

 尚、大商会のバックアップまである。通常の冒険者からしたらズル(チート)もズル(チート)なのに、それを軽く凌駕するのだ。ルーカが少ししょんぼりした顔をしていた。

 

「今回は神話代表としておっきな顔させてね!」

 

 これでは遺跡探査なのかピクニックなのかわかった話ではないのである。最初の緊張感はどこへやら、カッコいいところを見せることは松明持ちにも不可能そうだ。

 

「さておいて、ご両名、なにかご存知ですか?」

 

 なんて、アルトリアが聞いたからにはもう大惨事である。

 

「カツテ、ココニハ忠臣“ダモクレス”トイウモノノ墓ガ建テラレマシタ!」

 

 なにかご存知ではない、何もかもご存知だったのである。

 

「懐かしいねぇ! “神曲”をソロモンくんが徹夜で書き写してて、墓まで持っていくって泣いてたねぇ……」

 

 そりゃそうだ。だって人間最初の王朝は、ソロモンとマーリンのどちらかの王朝。すぐに同盟時代が始まって、臣下が揃っていったのもそのくらいだ。

 

「知ってたなら先に言ってよ!!」

 

 不満を顕にせざるを得なかった。せっかく、学んだ歴史を披露していたのに……。

 

「ごめんごめん! ちょっとかっこよくて可愛くて……」

 

 なんて微笑ましい目で見られてしまった。

 

「締まらねぇ……」

 

 なんてスパーダが言うけど、それは僕が一番思っている。

 

「ま、まぁ……安全に越したことはないですからね……」

 

 アルトリアは、少し苦笑いを浮かべながらそう言ったのであった。

 グダグダである。松明持ちと血湧き肉躍る冒険と思いきや、危険のない遺跡ピクニックが始まるのは、二人が着いてくると決まった以上運命だったのかもしれない。

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