ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで― 作:暁深夜
「メタくん、本当によかった……」
アスモデウス様の頬をホロリと涙がこぼれ落ちる。アスモデウス様は、人の幸せを自分の幸せのように感じることができる人だ。そして、人の痛みを自分の痛みのように考えられる人だ。
ただし、羞恥は除く。淫魔だから……。
「あ、アスモデウス……様……?」
アルトリアは顔をのぞかせ、僕たちを見つけた。その顔はみるみる赤く染まるではないか……。
「アルトリアちゃん、ありがとうね! 私が、お礼言えるようなことじゃないけど……」
ミスマッチな二つの感情が僕の中では渦巻くけど、アスモデウス様にはそうではないのだ。
「あ、えと……えと……」
きっと、アルトリアも僕と同じだろう。感動を台無しにされている。
「アスモデウスハ、私ノ姉デス。私ノ恋路ヲ応援シテ下サルノデショウ」
悪魔や天使はやはり人間とは少しズレている部分も多い。メタトロンに言われるアルトリアも、そこじゃないと微妙な気持ちなのだろう……。
「ありがとう、ございます……」
釈然としない顔をしているのだからきっと……。
「メタトロン様、僕も聞いてしまった手前、タイミングが悪かった手前あまり言えないのですが。気づいたのであれば、もう少し明確に伝えてあげたほうが……」
棚上げ半分、自責半分である。だって、もっと早く僕が口を開けばこうはならなかっただろう。でもそうしなかった。なんとなく水を差さないようにしてしまった。
「申シ訳ナイ。次ノ瞬間ニハ、オ二人ヲ忘レマシタ。アルトリアニ、夢中ニナリスギテ……」
メタトロンはそういうことだったらしい。しかし、やはりそれを聞かされてもアルトリアはさらに恥ずかしそうだ。惚気を聞いている感じ、顔がほころんだ。
「そっかぁ、恥ずかしいのは人間だと嫌いな人多いもんね……」
淫魔は羞恥は幸せの感情のひとつである。ここに随分と暮らして、僕もそうなってきた。
「トコロデ、オ二人ガ結婚シ、私達モ結婚スルナラ、
確かにそういうことになる。そういえば、年齢的にはどうなのだろうか……。僕が童顔というのもあるが、僕の方が年下に思える。くだらないことではある、でも気にもなる。
知ったからどうではないけど……。そもそも、メタトロンが僕の義弟だ。ダブルスコアどころかミリオンスコアを付けられていてもおかしくない……。
「いいですか? 我らの年齢など、このお二方の前には赤子も同然。気にすることではありません!」
そんな僕の興味関心をアルトリアは察したのか、目が怖かった。
「気ッ! 気にしてないですッ!」
これまでの羞恥の八つ当たりも受けたかもしれない。しかし、これもいいじゃないか。
メタトロンといるときのアルトリアは可愛らしく見える。きっと恋をするとはそういうことなのだ。僕もそうなっているのかもしれない。
「ふふっ、天使の義弟ができるね!」
幸せな方を見よう。アスモデウス様もきっとそのつもりなのだろう。
「うん!」
僕の家系図に神様が記載されることになるのも本当に数奇だ。天使長に魔王たちに、それらは僕の義兄弟になる。こんな人生を送る人は、目の前にしかいない気がした。
「つまり、アスモデウス様も私の義姉となるのですね?」
女性に歳を尋ねるのは失礼というのは、定命だから通じること。永遠の彼女たちにはよくわからない。
僕らも永遠の寿命に慣れ親しめば、気にならなくなるのだろう。ところで、レジーナはどうだろうか……。
「うん! アルトリアちゃんは私の義妹だね! いつでも淫獄に遊びに来てねー! あ、でもちゃんと国境ゲート一度通ってね!」
これから義理の家族として繋がる四人だから出来る話だ。
「はいもちろん……。でも、国境ゲートを通らないと危険な理由などは……?」
アルトリアがそれを疑問に思うのは、今回王宮だからだろう。ゲートを通らなくても王宮内だけなら問題はない。
「身分証なしだと、人権捨てた淫乱ちゃんって思われちゃうから……」
観光客も、身分証をことがあるらしい。座学で学んだ……。
その場合、その身分証が発見された時点で、祖国に連絡され見捨てられてしまう。逆に身分証がある限りは、とても安全な渡航先である。
つまり、どこかにいるのだ。淫魔の奴隷として永遠に可愛がられている、淫魔以外の存在が……。
「アルトリア、ココヘ来ルトキハ、私ト一緒ニ……」
メタトロンからしたら気が気ではないだろう。
「一応淫獄ですからね……。基本的に文化がえっちなのはご勘弁ください。でも、身分証がある限り安全ですよ!」
そう、本当に安全なのだ。だって、いろいろなところへ行ったりもした。でも危険な目には遭っていない。一番危険で性規制区程度。大したものじゃない……。
アレで危険なら、フェラフッドのスラムに地獄の称号を明け渡すべきである。
「そうでしたね……」
アルトリアは淫獄だということを、少し忘れていたようである。
「じゃあ寝室に案内するね! メタくんと一緒の部屋でいい?」
なんて、アスモデウス様はいろいろと乗り気だ。
「ハイ!」
有無を言わさぬメタトロンに……。
「え!? あっ、はい……」
アルトリアは少したじろいでいた……。