ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで― 作:暁深夜
冒険は進み、
「これは……文字?」
それを、ラルクが見つけ僕が読み解く。
「これは、最初期の文字ですねええっと……」
というのが本来の流れだった。
「あぁ、これは象形天地字だね! 前回のブームが95年前かなぁ……」
しかし、地獄ではその文字が定期的にブームを巻き起こしてるみたいだ。
「これで、お手紙くれましたね……? でも、読んで差し上げて?」
と、ジプシエルが促して、正解が転がってきてしまう。翻訳が僕の醍醐味だったのに……。
「そうだね! マーリンとソロモンの名において此処に記す。ここに眠るのは、かつての我らが友ダモクレス。盗掘者ならば引き返せ、さもなくば我らの罠の餌食となるだろう。そう書いてある」
しかし、それは探索をかなり絶望的にするものだった。罠を仕掛けるのと、解除をするの。ある一定の次元を超えるまでは解除する側が有利だ。しかし、それを超えると仕掛ける側が有利になる。明らかに後者の遺跡だ。それにしては、罠はこれまで大したことがなかった。発見は難しく、何度か引っかかってしまったりもした。しかし、痛いの一言で片付く罠だったのだ。
「これまで何度か罠に引っかかりました、引き返すべきなのでしょう……。しかし、今回は先に進みましょう。アスモデウス様にメタトロン様、ジプシエル様までいます!」
そう、いつもならだ。アルトリアの言うとおり、今回だけは進むべきだ。コフィンがあるかもしれない。開放しなくてはいけない。
「何カアッテモ、皆ヲ守ロウ!」
メタトロンは、そう言って胸を張った。
「ところでさ、気になったんだけど、ここに何か魔法がある感じがする。相当すごいよ、多分悪魔とか天使とかにしかわからない。魔法があるってわかるけど、正体がわからないもん……」
魔法も罠と同じだ。ある一定までは解読側が有利で、それを超えると不利に回る。かすれてところどころ消えても円は容易に全体を想像できるが、複雑な絵画は想像できないのと似ている。
よってアスモデウス様にわからない魔法全体像を把握させない魔法を、人間が構成することは可能だ。
「危険なもの?」
僕はアスモデウス様に訊ねる。
「正直わからない。でも、対処はできるよ。ふたりの魔力じゃ、魔王とか天使長は殺しきれないから」
というレベルらしい、殺しきれない。とはいえ、有効な脅威になるなら十分に松明持ち以上だ。
「んーでも、すごいなぁこの文字。友達のお墓って、すぐわかる。それで引き返せって言うのもすぐわかる。じゃあこれが盗賊だね! 固有名詞は、ちょっとわからないや……」
読み方がわからないのに、文章の意味が伝わってしまう記号で作られた文章。それはものすごく簡略化された絵のようだ。
「うん! だから定期的にブームが来るの!」
なんて、アスモデウス様とくだらない話をしていた時だ。
「何カ、文字ガ……」
メタトロンの指先を負うと、追加の文章が出現していた。
「えっと……未来の君へ、君が解読の手順を踏んだということは、この文字が人々から失われるほどの長い時が経ったのだろう。求めるのであれば、最奥の本を持っていくがいい。ただ、最後に私の朽ちた体に読み聞かせて欲しい。そのため、罠を解除しよう。ここに眠る、彼の遺言に従い以上を書き記す」
アスモデウス様が読み上げると、遺跡の中で次々と音が鳴り響く。ガチャンガチャンと、それは大きな音だった。
つまり、今回アスモデウス様が同行したことがほんの少しの裏目だった。そして、僕がその文字体系を完全に学びたいと思い、口にした事がトリガーになって魔法が発動したのだ。
「もう! 罠にハマって危ない時に助けて、先輩風吹かせたかったのに! ソロモンくんめ!」
とアスモデウス様は頬を膨らませたのである。
「僕の解読の醍醐味と相殺ね!」
あまりに綺麗に因果応報的な事が起こって、それがたいしたことないもので……。これが笑わずにいられなかった。
「しかし、油断は禁物です。ロストの罠があるかもしれません」
アルトリアは冷静だった。
「はい……。まだコフィンの罠が……。しっかり警戒していますね……」
物静かながら、微笑むジプシエル。やはり天使と悪魔は、ポーターというより引率だ。
「なんかなぁ、ほんと安心して探索できるぜ!」
と、スパーダが楽しそうにしていた。
「あぁ、我々にとってもう二度とこのような経験はないだろうと思えたものだ!」
それはローランスも同じ。Sランク冒険者は冒険者の中で上澄みのさらに上澄み。その中の、頂点が松明持ちだ。彼らを見守れる人間など存在しない。
「まぁ、僕は初めてなんですけどね……」
なんて、笑ってみると。みんなそれを忘れていたようだった。
「そうでした!!」
と、いつだったかFランクであることを明かした時のような、アルトリアの反応。FからSまで登り始めてからは、一瞬で到達してしまった。更には意味もそこまではなく、あとは彼らに手を貸すためのSランクの資格だ。