※この作品はR-18です。

ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで―   作:暁深夜

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魔王たちの救世

 少しして、アスモデウス様が透明な液体の入った小さな瓶を大量に持ってきた。

 

「ルーカくん! これがさっき言った薬。それからこれ投与するための器具ね。症状発生から二日以内で90%が助かる。三日目になると50%に低下する。それから、これが使い方。それと……、これ持っていってね! メタくんが今、ガブちゃんのところのお医者さんと交渉してるから! 最悪淫魔を派遣するから!」

 

 もう全力であった。やっぱり、悪魔も天使と変わらない。いざという時は全力で助けてくれる、神秘の存在たちは確かに人間を愛しているのだ。もちろん、それぞれ愛し方は違うのかもしれないけど……。

 

「分かりました! エト!」

 

 アスモデウス様が薬を置いたのを見て、ルーカは会計士のエトにそれを受け渡す。

 

「はい! すぐに行動します!」

 

 エトはすぐに台車で薬を運び出した。

 

「まだ千回分しか持ってきてないから、順次倉庫に勝手に置いていい? 許可くれるなら、すぐに始められる。今、あっちこっちに手伝ってもらうために淫魔を派遣してるから……」

 

 アスモデウス様が始めたのはすごい話だった。天地ひっくるめて、その病気を根絶するために協力するという話なのだ。

 

「是非もなしです! どうか、伏してお頼みしたい……」

 

 それを断るようでは、ルーカは聖人と呼ばれていない。悪魔に魂を売ろうが、利他を突き進む時があるのだ。ただ、悪魔に魂を売ろうにもその悪魔は天使の心をもっているのは人間界の想定外だ。

 

「うん!」

 

 そうして、アスモデウス様は淫獄に転移したのだろう。また姿が消えた。だがほんの数秒後戻ってきたのである。

 

「はやっ!?」

 

 僕はつい驚いてしまった。

 

「あの……ルシくんが協力してくれるらしくて……。後、全魔王と全天使長が協力してくれるみたいで……」

 

 天国と地獄が僕は怖い。戻ってきたアスモデウス様が言うには、もう協力体制が整ったらしいのだ。

 そして、すぐにもう一人見知った魔王がアスモデウス様の隣に現れた。

 

「ようようよう! いい強欲だ! お前も欲しいんだろ? 言ってみろ! ほら、見知った顔が全部幸福に蕩ける世界が欲しいってなァ!?」

 

 粗暴に見えて、温もりに満ちた強欲の魔王。身に纏うのは、質実剛健に見えて豪華な装具。そんな彼は、あらんばかりの笑顔でルーカに詰め寄った。

 

「え!? ええ……欲しいですが……。あなた様は?」

 

 ルーかも驚くだろう。正体だってわかるはずがない。こんなの強欲の大罪じゃなくて、強欲の美徳だ。

 

「はっ! 気に入ったぜ! 俺はマモン、アス姉ぇの弟だ! お前も名乗れ! お前なら、俺が空前絶後の大商人にしてやる!!」

 

 そう、彼こそがマモン。人間界で語られる、強欲の大罪を司る魔王だ。

 

「る、ルーカ・コルビナです。あの、本当にこの方悪魔で……?」

 

 確かに態度は破天荒で悪魔っぽい。でも欲しがっているのは自他共に分け隔てない無限の幸福。どちらかというと、天使っぽいのだ。

 

「はははは! 妹よ! 10万回分! 倉庫に補充し終えた! さすが、神の創りし世界の住人である! 当たり前とは言え、賞賛を隠せない!」

 

 そして、全てを傲慢の中に取り込んだ最強の魔王すら姿を現したのだ。

 ルーカの人生を狂わせすぎている気がする。彼の人生に魔王のバーゲンセールみたいな場面を作ってしまった。

 

「はやっ!」

 

 そう、早いのである。10万回分もあればきっと撲滅だ。僕の母を殺した病気が、この世に与える不幸をたたきつぶしている。これがなんとも言えない快感だった。

 

「ふむ……ルシフ・マキネルである。人にはよくこう呼ばれるそうだ。ルシフェルと……」

 

 こちらもこちらで、傲慢の美徳の魔王である。大罪となる感情は扱いが難しいだけで、間違えさえしなければ美徳となるのだ。

 

「あの……全く恐ろしいと思わないのは……私だけですか?」

 

 ルーカは混乱していた。魔王そろい踏みに希望しか抱けない場面である。

 

「あ、私もです……」

 

 アルトリアはそのような場面は二度目だ。魔王そろい踏み、決して怖くないのだ。

 

「あはは、魔王様たち結構みんな優しいですから……」

 

 である。だって、僕はみんな結構好きだ。僕の将来の義兄弟、こんなに優しい悪魔たちである。

 

「でよぉ、ルーカ! 今回、どれくらい儲かる? この薬でよ!」

 

 マモンは当たり前に聞いた。

 

「正直輸送費分だけ大赤字ですよ……。しかし、構うものですか! どうせ、後から儲かります!」

 

 ルーカはそれに、自信満々に答えた。マモン相手に、少し去勢を張っているようにも見える。

 

「ふふん! そう来なくっちゃな! ルーカよぉ、あんた将来の大黒字を買ったぜ! お前さんがそういう商人だって、知れ渡ったらって考えろ? ちょっと商売がキツくなった時に、どうしても商品を高く売りたい……。そんな時、今お前が救った命が商品を買ってくれるだろうよ!」

 

 それは、マモンの望む答えだったのだ。本当に、強欲の美徳だ。

 それに、ルーカはこれから通貨を預かる仕事をしていくのだろう。その時に、今回築いた信用はとてつもない武器になるだろう。

 

「わ、わかってくれるのですか?」

 

 ルーカは感動に目を見開いた。

 

「当たり前だ! 俺を誰だと思ってやがる! なんでも欲しいマモン様だぞ!」

 

 なんて、ちょっとカッコつけているのが面白かった。しかし、ここに来たのは別件だったような……。

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