ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで― 作:暁深夜
状況は混沌を極めた。最後にやってきたのは、悪魔たちによる通知が最も行いにくい天使たちだったのだ。
魔王は言っても、普段は政務を行わなければならない。今なら、マーレボルジェをベリアルを探しているのだろう。明らかに魔王たちの行動範囲は、僕が淫獄に到着した時より広い。
「ママ参上! 恒光天医師会の会員たち連れてきたよ!」
「ア、コチラ……ガブリエル姉サンデス……」
そんな天使の一団と、天使長が二人である。至高天じゃないとなかなか見られない光景だった。
カブリエルをはじめとする、無償の愛によって天使になった存在たちの楽園は恒光天。優しい光が常に満ちる場所だ。昼は太陽のような暖かな光で、夜は月のような静かな光。ただやはり、天国はちょっと退屈だ。
「こんにちはー! お薬、人間だけだと大変だと思うので手伝いに来ましたよ!」
なんて、ニコッと笑う様がこちらに明らかに母性を向けている気がする。
「辛いとあっちゃ、ほっとけないからな! 任せてくれ!」
父性な人も居た。
「ベネデット……初代会頭!?」
なんとそのうちの一人を、ルーカは知っていたのだ。
「ここコルビナ商会ですか!? ということは……子孫!? あぁ、健勝ですか? 私は今、ご覧のとおり天使をやっています! ええ、あなたの祖先ベネディットですよ!」
その天使は、コルビナ商会の創始者だったのだ。
「はい! 私は元気にやっています! あなた様が書いた商会規範は、私たちの聖典です!」
なんて、ルーカはいうのだが、書いた本人が天使として目撃されたのだ。紛れもなく聖典である。
「ふふっ、連れてきてよかった! 基本的に主天使がヒマそうだったから、連れてきたよ! 絶対役に立つから!」
ガブリエルの言うことに間違いなどあろうはずもない。天使がこれだけいるのだ。死者が、ロスト化せずに蘇ったりもしなさそうだ。
「えっと……皆様も馬車に乗って、感染の拡大している地方に行ってくれるのでしょうか?」
商会は馬車や牛車で輸送を行うことが多い。重い荷物は牛車、急ぐ荷物は馬車だ。ルーカは今回かなりの輸送量が必要だけど、それを馬車で送るようだ。
「はい! 参りますよ! 終わったら一緒に、沢山話をしましょう! あなたのお話を聞きたいのです!」
なんとなく、ベネディットも恒光天の天使らしい部分が見えた。ルーカに向ける目が父性に満ち溢れているのだ。
「はい! 初代様!」
そのせいで、ルーカは少年のような目をしていたのである。
「ごめんね、私たちがその場所言われて思い出せれば転移できたのに……」
アスモデウス様は全員を代表して、謝罪をした。観測しすぎないのは、文化を侵略しきらないためだ。
ぶどう踏みの祭りのような、人間の文化を決して失わせないためだ。歴史が浅い祭りを、技術が途絶えさせてしまう歴史は国婿教育で学んだ。
「「「申し訳ない」」」
信じられるだろうか、神秘の長たちが人間に頭を下げたのである。
「いえいえ、どうか頭を上げてください! これほどしていただいたのです! あとは人間の仕事です!」
ルーカは恐縮して当たり前だった……。
そんなところに、指示を終えたのかエトが帰ってくる。商会は大忙しだ。
「会頭! 魔王様方より……、此度は誠に感謝の言葉もありません! 魔王様方、並びに天界の皆様!」
エトの人生もだいぶ狂ってしまったと思う。なにせ、こんな天地そろい踏みの姿が人生の一幕になってしまったのだ。
「ちょうどいいエト。この、天使様方を馬車にご案内しなさい。大役だ、君にしか任せられない!」
商会として魔王との応対を任される人物。確かに天使の案内人には適役だ。
「はい!」
エトは誇らしげに敬礼すると、天使たちの前に行き頭を下げていった。
「ご案内させていただきます。エトと申します! 皆様、どうぞ私の後に続いていただけますでしょうか?」
天使たちは頷く。数が多いだけに、沈黙し規律を重視した。まさに天使らしい統制の取れた態度だった。
「では、こちらに!」
エトが歩き出すと、天使たちはそれに続いて歩き出した。
「さて、じゃあこっちの商談だ! なぁ、ルーカ。お前、金を預かる仕事するつもりはねぇか?」
そして、今回の赤字をマモンはルーカに取り返させたかった。だが、マモンが提案したのは……。
「申し訳ございませんマモン様。私、その商売の準備を既にはじめております」
前に僕が提案した商売だったのである。
「かぁー! それ、今回のことで一気に軌道に乗るぞ! えげつねぇ信用を得られるからな!」
そう、今ルーカがそれを始めたら、ルーカ以外にその仕事を頼みたいと思わないだろう。なにせ、慈悲の商人、そして聖人だ。
「申し訳ない……」
と、口をもごもごさせるルーカだが……。
「おい、アス姉ぇ。何かいい商売ねぇか? 俺はこいつが儲かる未来が欲しい!」
しかし、マモンが実にちょうど良かった。
「じゃあ、淫獄直営店の話しよう!」
ただ、それで終わることはなかったのである。
「天地直営店はどうだ? 俺も混ぜろよ! 大儲けしようじゃねぇか!」
ただ、その商売にマモンが絡むのは大成功の約束である。
「いいねぇ!」
「それは、名案です!」
ルーカは目をキラキラさせていた。ルーカの稼ぎが増えるということは、コルビナ商会の慈善事業も拡大するということ。逆に赤字は縮小の可能性を見せてしまう。
「よしきた! 店舗デザインを俺んとこから、俺より優秀な奴出してやる!」
強欲の悪魔が本気で人間界で商売を始めるようだったのだ。少し人間界が心配である。