ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで― 作:暁深夜
その後、何事もなかったかのようにフェラフッド領へと戻る。遺跡探査前日は本来色々なことがある日だった。
「はーい! スパーダくん! 選んで選んで!」
戻った先は松明持ちの拠点の庭。そしてその転移前、アスモデウス様は王城の武器庫から大きな棚一個分の武具を持ってきていた。
「おおおおお! すっげぇ! なんだこれ! なんだこれ!!??」
スパーダは大はしゃぎである。
それと僕は見逃さない、ローランスがわなわなと震えているのを。
「ところで、アレンさん。その……お顔は?」
ところで、僕は偽淫紋を消してもらっていない。だから、糞よけのマントをかぶっていた。
「……ッアハハハハ」
笑うしかなかった。この洋服の下には、偽淫紋で染色されトリコロール猫のようになった肌が隠れている。それに、今はバーベルという最も地味なものだけど、ピアスまで付けられてしまっているのだ。
背中の淫紋は、ピアス穴をあっという間に安定させてくれた。もはや傷ではなくそういう体の形として、僕の肉体は勝手に受け入れている。
「はーい♡ 猫アレンちゃんです! 可愛いでしょ?」
しかし、そんな言葉を聞いたらアスモデウス様は、マントのフードをとってしまうのだった。
「うぅー! もう!」
恥ずかしい、よりにもよって人間たちにこんな姿を見られてしまうとは……。
「おぉー! ねーちゃん可愛いぞ!」
マックスの性癖が歪まないといいが……。あるいは淫魔基準なら、変態性癖などあるのだろうか……。
「アハハハ……にゃーん、なんちゃって」
笑ってごまかすしかないのである。アスモデウス様しか消せないし、消す素振りは見せてくれないのだから。
冒険前はやることが本来はたくさんある。特にポーターの腕の見せどころだ。武器の手入れ、もう使えないほどに消耗しているなら更新。
「それより、これだこれ! すごいぞローランス!」
「であるな! スパーダ!」
男衆は武具に夢中である。
「ん、可愛い……」
しかしラルクはこっち側だ……。おちんちんは確認したはずなのだが……。今夜もう一度確認しよう……。
「そうそう、これはね、淫獄の鍛冶師が打った魔剣だよ! 一応……だけど。まだ、性質が決まってなくて、だからそれまで使っていた武器と融合するか、長く使う必要があるの! いわば武器を転生させるみたいな感じ!」
となると、これまでの武器を使い続けられるということにもなる。僕のような駆け出しなら、武器なんて消耗品だ。だが、熟練の冒険者はその武器が相棒のように感じる人もいる。
「お? おおおおおお! サイコーだ! コイツと別れなくて済むんだな!」
その武器は融合し、魔剣として転生する。スパーダが喜ぶわけだ。実際には彼はこれまで魔剣を持っていなかった。その二つ名が今、真に変わるのである。
「うん! そして、前回が最後のお別れ! 淫獄の魔剣は、装備者と共存共栄し続ける。子孫に受け継ぐこともできるし、歴史が重なればレーヴァテインとかカーテナにも届くよ! まぁ、一万年は最低かかるけど……」
アスモデウス様は言った。流石に人間の寿命で、
「そんな強い剣を人間の手に渡して大丈夫でしょうか?」
しかし一万年。人類が存続すれば、その領域に届いてしまうということ。アルトリアは危惧した。
「大丈夫。あなたたちならね! 魔剣は最初の担い手を愛する。その信念を、何のために自分を振るったのかを覚える。それを逸脱する使い方を、次の担い手に決して許さない。あなたたちが使ったら、冒険者しか振れない剣になると思うよ!」
アスモデウス様の言葉の通りなら安心だし、アスモデウス様なら嘘もつかないだろう。
「それじゃアレか? 人は斬れなくなるか?」
そうであれば、場合によってはもう一本剣が必要になるかもしれない。
「魔剣は杓子定規じゃないよー! スパーダ君がこれまでどうしてきたのか。そのために必要な剣になる! 例えば、殺さず済むなら殺したくないって言うなら、殺さないで無力化する力を可能な限り伸ばし続けてくれる。無理な部分は、壊れない剣として振舞ってくれるよ!」
それはもはや、冒険者なら誰もが欲しくなるもの。ただし、それが悪人の手に渡ることを考えると薄ら寒い。だからアスモデウス様は彼らにしか渡すつもりがないのだろう。
大きすぎる力は、振るい方を間違えた時に容易く世界を壊す。それは、レーヴァテインを持つアスモデウス様なら誰よりもわかっているはずだ。
「夢の剣だ……」
スパーダは生唾をゴクリと飲み込んだ。
「さぁ、握ってみて! 選んでみて! 鍛冶師の念も入ってるから少し相性があるの……。マックス君は大きくなったらね!」
マックスにはまだ確かに早いかも知れない。魔剣に頼りきりになってしまうのもよくない。
でも、僕も大概カーテナと淫紋に頼りきりだけどそれでも……。
「そっかぁ……。まぁ、まだ駆け出しだしな!」
できればそれまでに、僕の剣は使い潰してもらいたい。僕の冒険者としての道は、泥まみれのみっともないものだったから……。
「マックス! 偉いぞ! いいか? こういうのは、お前くらいの冒険者が持っちまうと、命を狙われる種でしかない」
スパーダはスパーダなりにマックスを慰めた。盗んだところで振れるものではないかもしれないけども、知らず盗もうとする人はきっといる。
「ひええ!?」
マックスはスパーダに言われて諦めたのであった。