※この作品はR-18です。

ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで―   作:暁深夜

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剣の擬人化

 スパーダも、ローランスも剣を決めた。それぞれ、握ってみて首をかしげながらも、相性のいい魔剣を引き当てた時に即決めたのである。

 

「そしたら、魔剣とそれまでもっていた剣を触れさせてね! そしたら、融合が始まるから!」

 

 アスモデウス様に言われて、二人は魔剣とそれまで使っていた剣を触れさせる。すると、溶け合って浮かんでいくのだ。

 

「お、おぉおお? これ大丈夫なのか!?」

 

 スパーダは驚いて声を上げた。ローランスも不安そうに自分の剣を見ている。

 

「うん! 融合して新しい剣に生まれ変わるよ! 文字通りの魔剣、使い手を愛する悪魔の剣だよ!」

 

 悪魔の剣なんて、字面は怖い。でも、松明持ちは悪魔のリアルを知っている。七つの大罪に分類される感情を、美徳として顕現させた黒い天使とも呼べるような存在だ。

 やがて溶け合い、そして黒翼と白翼を持った鈍色の肌の小さな少女が生まれた。

 

「すぱぁだ! やっとお話できるの! すぱぁだ、大好きなの!」

 

 否、幼女だった。

 

「お、おいおいおいおいまてまて……。お前は!?」

 

 そんなの誰だって混乱する、魔王だってぽかーんとしていた。

 

「あなたのあいぼーなの! 壊れて力になれなくなるの嫌だったの!」

 

 そう、彼女は魔剣化したスパーダの剣だったのだ。

 

「ふふっ、愛らしいお姿になりましたね。そうでしょ? ローランス様?」

 

 丁寧な柔らかい物腰の、聞いたことのない声が聞こえてそっちを見るとこれまた小さな少女がたっていたのだ。黒翼と白翼を併せ持つのも、鈍色の肌も同じ。ただ、スパーダに抱きつく幼女よりなお小さい。片手剣だからだろうか……。ただ、その体型はミニチュアの大人の女性だったのだ。

 

「想定外だぁ……」

 

 アスモデウス様はやっちゃったとばかりに、呟いた。

 

「俺の!? 相棒!? お前、それで剣なのか?」

 

 スパーダの剣はスパーダのことが大好きな幼女になってしまったのである。

 

「そうなの! これからは一緒に切り裂くの! それより、鞘頂戴!」

 

 物騒である、さすが剣だった。

 

「淫魔みたいだったらどうしよう……」

 

 アスモデウス様は危惧した。鈍色の肌以外は、人間や淫魔といった人型種族そのものだ。

 

「お、おう……」

 

 慌てながらスパーダは鞘を渡すと、鞘は彼女のドレスになったのである。

 

「あなたが、我が愛剣か!?」

 

 それを見て、察したローランス。鞘を渡しながら言った。

 

「はい……。この姿になる時を、今か今かと待っていたような気がします。おかしいですね、ただの剣だったはずなのに……」

 

 ローランスの剣は鞘を受け取ると、それはまるで鎧のようなドレスのようなものに変わる。まるで小さな女性騎士だ。これで淫魔となると、どうしてもレジーナが頭に浮かぶ。

 

「とりあえず、ちょっとそっちで話しつけといてくれる? ごめんねぇ、ちょっと杖とかもあるから……」

 

 アスモデウス様はとりあえず、武器の配布を終わらせてしまいたいようだった。

 そういえばアルトリアの主武装は杖である。剣術はからっきし、杖は魔法式刻印がされているロッド。それから、視線を誘導し魔法の照準器となるタクトの二種類が使われる。なしでも魔法は使えるが、なしで魔法を使えるならロッドを持つ方がいい。基本的に刻印される魔法式は魔力圧縮式である。

 ただし僕の魔法の発動体はカーテナ。魔界ですら破格の性能を誇る、とんでも魔剣の一つだ。

 

「ええっと……つまり私でしょうか?」

 

 アルトリアは困惑した。アルトリアが持つ杖は天使製の強力な杖であり、マーリンからトーチャー一族に受け継がれたものだ。

 

「うん! その杖にね、これをつけるの!」

 

 そう言って、アスモデウス様が取り出したのは光る王冠のようなものだった。

 

「それは……?」

 

 あるいは天使の輪、そのものとも言おう。

 

「神様が作ってくれたよ! 置き手紙があったの“与えられる最大限の加護”だって!」

 

 天地において、そんなことができるのは神様だけなのだろう。

 そう言うと、安心したのか、アルトリアは杖の先を差し出した。アスモデウス様がそれを乗せると、杖は光る。光が収まれば元通りなのに、なぜだろうか、天使がいるというような感覚を感じたのだ。

 

「まるで、これまでの延長線にある杖のように感じます……。なんでしょう、すごく親密に感じる……」

 

 魔剣のように擬人化能力は持たなかった。でも、明らかに存在がこれまでと別格だ。まるで権能のようにすら感じる。

 

「神様思い切ったなぁ……。不器用」

 

 そう、なんだかんだまだまだ神様も不器用である。いくらでも頼っていい我が子たちに、頼るのに遠慮してしまった姿を僕も見ている。アスモデウス様はそれでもちょっと嬉しそうだった。

 

「ハッハハ! いいなぁ! お前、本当にいい! お前なんてやめだ! これから、ルチアだ! お前は魔剣ルチア・ディア・スパーダ! どうだ!?」

 

 ……冒険者の順応力がすごい。スパーダはローランスと手合わせをしていた。使い勝手の確認は大事である。わずか数分目をそらした隙に、魔剣との連携を深めていたのだ。

 

「ルチアなの!」

 

 彼の名前でもあるスパーダとは、そもそも剣という意味だ。ディア、悪魔とつなげて魔剣という意味にしたのだろう。

応えるために、人の姿をとってスパーダに抱きつく。でも、すぐに剣に戻った。

 ローランスの剣は魔剣エレーヌとなった。人格が宿り擬人化能力を持つという想定外は起こったようだけど、使い勝手はむしろ向上したように見受けられる。明日からの探索再開も問題なく行えそうだ。

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