※この作品はR-18です。

ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで―   作:暁深夜

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服を着る権利はあっても義務はない

 アスモデウスの城は思ってたよりも普通の城塞(じょうさい)だった。確かに多少は重々しさもあるけど、それは石レンガでできた石垣のせいだ。その上にそびえ立っている、部分に関しては明るいコーラルレッドだし、屋根は青く染色されている。

 綺麗なお城だし、僕が一生入れないような場所だった。

 そして、アスモデウスが手招きする先には、青と白のチェック模様の床が広がっている。

 

「こ、こんなの踏めません!」

 

 この色、絶対にラピスラズリと大理石のタイルを交互に敷き詰めて作ったチェック模様だ……。僕が歩いて、傷でもついたらと思うと大変だ……。

 

「大丈夫ですよ! 遠慮しないでください! メイドたちが、すぐ直してくれます!」

 

 だなんて、アスモデウスに言われても、踏み込めたものじゃない。

 

「だだだって、絶対こんなの高価ですよ……」

 

 でも、決して下品に見えない。だから、もっと高いはずだ。悪徳の商人はギラギラとした服装をしている、例えば僕に奴隷になることを勧めて来た商人なんてまさにそうだった。対して、豪商はただその着こなしが美しいとしか思えなかったから。

 人間の世界の奴隷は、生活困窮者のライフラインだった。人権回復は難しいけど、生存権は担保される。だから、奴隷になるには自分で奴隷になるか、犯罪者として奴隷身分に落ちるしかない。

 対して、この世界の奴隷はその日の気分で奴隷になるものだ。奴隷という役割を演じている夜の街の女性たちとでも表現できる。

 

「はいはい! どうぞどうぞ!」

 

 しかし、次の瞬間、アスモデウスに手を引かれてその床を踏んでしまった。

 

「わわわわ……」

 

 経験がない。想像の外にある値段の床を、この足が踏んでいる。

 

「こんなの、なんてこと無いですから……ね?」

 

 耳元で囁く彼女の手のひらの上に、巨大なラピスラズリの球が浮いていた。からかわれたのだ。アスモデウスはそのサイズのラピスラズリを思いのままに作り出せる。

 

「あの……もしかして、この国でこの床って……?」

 

 値段を聞いてみよう。それで安心できると思ったのに……。

 

「城全体で人間の国で言う金100キンタル相当ですよ!」

 

 1キンタルは、人間の女性一人分より少し軽い程度だ。

 

「すすす、すごく高いじゃないですかー!?」

 

 想像不可能な値段だった。

 

「傷つけちゃいましたね? これじゃあ、結婚してもらわないと割に合いませんね?」

 

 アスモデウスはニヤニヤとしながら言う。なんだか、無理やり借金を負わせる詐欺師のようで、やっぱり彼女も悪魔だと感じた。

 

「あわわわ……」

 

 でも、床に傷をつけたのは事実だった……。

 

「冗談ですよ! 本当に、いつでも誰でもなおせますから!」

 

 恐るべし、淫魔の技術力。それと同時に、彼女への印象は悪魔ではなくなった。ちょっとからかい癖のあるだけの、普通の女性。

 ここに来てから悪魔の印象がどんどん変わっていく。むしろ、人間より優しい気さえしていた。

 

「で、でも……そうは言われても……」

 

 足が進まない。すくんでしまう。怖くて踏み出せない。

 

「それじゃあ、抱っこしますね!」

 

 そこに僕の拒否権はなかった。彼女は僕をすんなり持ち上げると、そのまま歩いていく。

 僕に歩かせようとしたら、一向に進まないところだった。

 

「人間って軽いんですか? 体重1キンタルあります?」

 

 歩きながら、彼女は尋ねてきた。

 

「あの……ないです……」

 

 残念ながら、僕の体重はその八割だったのを最後に測っていない。

 成人して0.8キンタルの体重だなんて、無念だ……。

 

「あ、じゃあ平均より軽いんですね! 可愛いです!」

 

 こんなに女性に褒められたことは過去ない。でも、可愛いは女性に対して使われる言葉である気が……。

 扉をくぐって、次に部屋へと行く。道の脇に、メイドたちが居る。それが、アスモデウスを見るとニコリと笑ってから頭を下げるのだ。

 ただ、少し奇妙なのが、メイド服がてらてらと光っているたことだ。

 

「どうですか? 人間界のメイドちゃんたちとちょっと違うでしょ?」

 

 そんなこと言われても……。

 

「ごめんなさい、僕メイドさんを見たのは初めてで……」

 

 とても、可愛らしいというのが印象だ。みんな活き活きと仕事をしている気がする。

 

「あ、そうだったんですね! じゃあ、この話はおしまいです!」

 

 見たことがない僕を気遣ってか、アスモデウスは話を変えてくれた。ちょうど、少し恥ずかしく思ったところだった。

 

「あ、シトリー!」

 

 メイドとはちょっと違う服装の女性が……服……装……。

 彼女は何も着ていなかった。肌に色が塗られているだけだった。階級を示すアクセサリー器具はピアスになっていた。

 

「これは陛下! そちらが件の?」

 

 肌に塗られた色によって表現されている服装は、燕尾(えんび)服。少し真面目な印象を受ける人だった。でも、裸だった……。

 あまりの衝撃に僕は固まっていた。

 

「そうそう! 成功だよ!」

 

 僕を抱き抱えたアスモデウスと、ボディペイントの美女が話している。頭が混乱する。

 

「重畳(ちょうじょう)でございますね! おめでとうございます! それで、どちらへ?」

「まずは来賓(らいひん)室! いろいろ慣れてもらわないとね!」

「では、そちらでティータイムをお楽しみいただけるよう手配いたします!」

「よろしくね!」

 

 そして、アスモデウスは再び歩き出した。

 

「あ!? え!? え!? 何も着てなかったですよね!? アレいいんですか!?」

 

 もう、まるでわけがわからなかった。王城勤務が全裸だったのだ。

 

「あーそっか。人間界じゃありえなかったですね? ここは、性規制区じゃないので、問題ありません。文化が違うので、あれもちゃんとした礼装ですよ?」

 

 まったくもって、わけがわからない世界に僕は来てしまっていたのだった……。




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どうでもいい情報ですが、キンタルは50Kgくらいって思っておいてください。
作者X:@Akatukimiyo
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