ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで― 作:暁深夜
「殿下、まずは挨拶から。彼はノクターンといいます。接し方は淫魔とさほど変わりません。勇敢であり、穏やかな性格です」
冒険者にとって最高の馬はバイコーンかもしれない。大体の馬は臆病で、その臆病さを克服するのに苦労するらしい。
なんというか、いつか欲しいと願っていただけなのに、急に伝説の方から飛んできたという感じだ。
「こんにちは、ノクターン。僕はアレン。君と友達になりたいんだ」
ただ、憧れてたというだけあって勉強はいろいろとしていた。馬を相手には落ち着いて話さなくてはいけないし、僕はそれに従った。
すると、ノクターンは頭を一度下げて、それから顔を僕に寄せてきた。
「すっかり気に入られましたね! 殿下の気遣いが伝わっています! しかし、困りました。今やみんな殿下を見てますよ!」
接し方が淫魔と同じなのだ。バイコーンも他者の善意に敏感だった。
「でも彼がいいです! 彼が最初に僕に目をつけてくれましたから!」
すると、厩舎の中が残念そうないななきで埋め尽くされるのだった。逆にノクターンは胸を張っているかの様子。馬だと思って接しないほうがいいと思った。
「ノクターン、出てきていいよ」
飼育員が言うと、ノクターンは仕切りを頭で押して厩舎の廊下に出てきた。拘束されていなかったのだ。
「わわっ、あはは! こんなに気に入ってもらえるなんて……」
しかも出てくると、僕に頭をこすりつけてくる。しかも力加減されていて、僕がよろけない強さなのだ。
……中に淫魔入っている気がしてきた。バイ婚コースとか……。
「これなら乗せてもらえますね!」
もうトントン拍子だ。
飼育員が鞍を乗せると、ノクターンは身をかがめてくれる。
「あ、ありがとう……」
絶対に入ってる。中に淫魔いる……。
―――――――――――
その確信は裏切られることになった。
僕は馬に乗って、運動場へとやってきた。
「アレン君、初めての馬はどう? 高いから、遠くまで見えるでしょ?」
アスモデウス様に問われている。気分は最高だし、彼女の言うとおりどこまでだって見渡せそうだった。
でも、僕は目を疑っていた……。
「あの……バイコーンと並んで散歩してる人が……」
しかも体中拘束具まみれで。
髪を一つに、高い位置に結んで、頭全体にハーネスがついている。口には棒をくわえさせられてい、首もコルセットのようなもので固定されている。胸は丸出しなのに、お腹はコルセットで締め上げられていて、股には貞操帯がつけられている上に、お尻からしっぽが生えている。
あれじゃあ自分でどうにもできない。グローブに覆われた手は蹄鉄のようなものをつけられていて、自分で指を満足に動かせないと思う。足だってハイヒールで歩いているのだ……。
「バイコーンちゃんだねー! ほら、隣の子ときっと夫婦なんだよー♡」
どう見ても淫魔だけど、アスモデウス様は言及しない。
「そうなんですよ! 二人共とってもラブラブで! だから、子馬もすぐに生まれると思います!」
というか誰も言及しなかった。バイ婚とは、あの状態の事を言うのだ……。
ノクターンはちゃんとバイコーンだった。バイコーンが理知的すぎて、淫魔が入っていると思ってしまうような生物なだけなのだ。
「ホーフ!」
そんな気持ちもノクターンには伝わっていたのか、彼はちょっと誇らしげに息を吐いた。
「ごめんよノクターン。賢すぎてびっくりしたんだ!」
ちょっと大きめの声で興奮を表しても全く怖がらないし、こちらの感情表現をしっかり理解してくれる。だから、仕方がないのだ。
そんな時、その淫魔はちょっと疲れたのか座り込んだ。
すると、夫と見られるバイコーンは彼女に近寄って座って、頭を彼女に寄せる。
本当にラブラブでびっくりしてしまう。
「ニー!」
そのバイコーンが鳴くと、今僕たちに付き添ってくれているのとは別の飼育員が彼女の元に駆け寄った。
「これから夫婦の時間ですねー!」
「そうだねぇー」
のどかな雰囲気を出しているけど、凄まじいことが起こっている。
あれは、バイコーンの求愛の鳴き声だったのだ。そして、夫婦の時間。つまり、馬と……。
「あわわわわ……」
懐が広すぎる。しかも、彼女のほうは何もアクションしていない。バイ婚コースはバイコーンの所有奴隷に近い形の結婚なのだ……。
「それより殿下、広い場所ですから、ちょっとノクターンに走らせてみましょう!」
早い、圧倒的に早すぎる。最初は馬には歩いてもらうものなのに……。
「ホーフ!」
ノクターンはゆっくりと加速していった。
「わわっ! あれ? 乗れてる!」
遠くで指笛の音が聞こえた。
すると、飼育員のところへバイコーンが駆け寄って、彼女は減速もしないバイコーンに飛び乗ったのだ。
「どうです? 気持ちいでしょ!?」
そしてすぐに並んで、速度を落とす。さすが飼育員だと思わずにいられなかった。
「はい! でも、初めてなのに!」
初めてなのに、走るバイコーンに乗れている。
「ホーフ!」
しかし、ノクターンは誇らしげに、ゆっくりめの速度で走ってくれる。
「今のは、“どうよ、俺を選んで良かっただろ!?”的な感じです!」
しかし、飼育員も飼育員だ。すごくよくわかっている。
「ウヒィン!」
その鳴き声も、飼育員さんがすぐに翻訳してくれた。
「捕まって!」
「え?」
とりあえず、言われたとおりしっかり捕まると、ノクターンはゆっくりとだけどさらに加速した。
そして最高速度まで出してくれた。
……初心者は、バイコーンで乗馬を覚えるべきだ。バイコーン自身が乗り方を教えてくれる。