ふたなり淫獄女王の幸せメス奴隷な婿―冴えない男の娘冒険者の僕が貞操観念狂ってる淫獄でふたなり淫魔女王のメス堕ち快楽調教に屈して実質王妃な国婿になるまで― 作:暁深夜
僕が帰れるのは僕と、アスモデウス様の寝室。もしかしたら別の場所に戻れたかもしれないけど、パッと転移と呼ばれるとそこが思いついてしまうし、初めての異世界間転移で他の場所を選ぶ度胸は正直ない……。
「アレン君!」
そして、僕が帰った瞬間に寝室に駆け込むアスモデウス様。
……どうしよう。ノクターンと一緒に寝室にいる。
そんな風に、慌てているとアスモデウス様はにっこりと微笑んだ。
「アレン君、すごい沢山布買ってきてくれたんだね! それに、こんなに早く帰ってきてくれたんだね!」
ノクターンと一緒に寝室に入ってしまったことは、怒るつもりもないみたいだ……。
結局それだと思う。自分がやれば簡単で、周りにはそれが難しいと思っていることをする。得意を分散し合う行為、それが仕事だと思う……。
「運がすごくよかったから……」
それはそれとして、やっぱり照れる。だから、ちょっと照れ隠しをした。
「そっかぁ……何があったの? あ、その前にノッくんもケルちゃんと話したいかな?」
なんて、アスモデウス様が笑った。
「ブルルッ!」
わかってるじゃないかとばかりのノクターン。本当に今日は彼に助けられた……。
――――――――――――
ノクターンを厩舎に戻して、僕たちも寝室に戻る。寝室のドアは人間界と変わらないサイズでノクターンは通れないから、アスモデウス様が送ってくれた。
厩舎ではそれぞれにプライベートスペースがあるのとは別に、鍵をかけていないから出入り自由。ノクターンはすぐに、ケルピーのスペースに行ってしまった。そんなノクターンをケルピーも受け入れて、どっちかのプライベートスペースがいらない気もしてきた。
そんな事を終えて、再び寝室に戻る。
「へぇ、メタくんかぁ……言ってくれればいいのに……」
アルトリアとの事を話すと、アスモデウス様はちょっとだけ寂しそうな顔をしていた。
神話に描かれる熾天使が、ここでは家族のように語られる。
「やっぱり知り合い?」
天使も悪魔も大家族だ。だって、神様はいつだって新しい存在を産み出せる。
「弟で、同じ天国にいたの。そういうの言ってくれないってことは、まだまだなのかなぁ……。って、ごめん! マーレボルジェだよね、私もアルトリアちゃんが言ったことくらいしか知らないや……」
アスモデウス様は色欲が深いものの、博愛な人だと思う。だれかの話に嫌な顔をしない。
「そっか、じゃあそっちはいいや! メタトロン様を教えて!」
僕にとってアスモデウス様の家族の話は、これから家族になる人の話だ。
「……何を聞いても嫌わない?」
アスモデウス様の浮かない顔を、僕はどうにかできないものか。そんなことばかり考えていた。
「嫌わないよ!」
「絶対に?」
「うん、絶対!」
決まってる。もう、嫌えないところまで僕は来てしまっている。それをアスモデウス様に知ってほしい。
アスモデウス様は緊張した顔で話し始めた。
「かつて、私たちマキネルは機械の体でした。体の中では歯車が回って、ただ決められた通りに動くだけでした。でもね、それを変えたのがルシくん。私たちのお兄ちゃんだよ! どうしてそうなったかわからないんだけど、急に決められてないことをやり始めたの。歯車で出来ていたはずのルシくんは、その時から少しづつ人間みたいになっていった。理由がね、わからないことっていっぱいあるんだ。それに、なんでか私たち今の魔王もつられて、決められてないことをやりだして……。神様、困ってたなぁ……」
すごく身近なものとして語られるのは、人間界には伝わったことすらない神々の歴史。神話の始まりの方にあった、天の動乱の話しだった。
「それで?」
僕は思わず聞き入る。
「あ、メタくんの話だね。私たちは天使を残して先に体がどんどん人間みたいになった。でも、天使たちはそうじゃなかった。ずっと機械のままで……決められていないことはやらない。でも、あるときからやりだして、今ゆっくりゆっくり人間みたいな体になってるところだと思う。だって、すごくちぐはぐしてるでしょ?」
確かに、機械って言われると僕とアルトリアを引き合わせてくれるとは、色々と違和感が有る。
「……信じられないなぁ。機械みたいなアスモデウス様なんて想像できない!」
僕の感じるアスモデウス様は人間より熱の通った悪魔。機械らしさというなら、人間のほうがよっぽど機械だ。
もちろん、僕が好きになったのはその熱にうかされたから。触ってみれば、鼓動を感じる。
「変なところから急に人間みたいになるの! 私は、性感帯からね! 急だからちぐはぐになったり、混乱したりする。天使も神様も、人間が思ってるより不完全なんだよ?」
でも、その不完全さが人間らしくて愛おしい。アスモデウス様の過剰な過保護はその名残なのかなと思う。それだって、僕にとっては明示された愛情だ。
僕はなんとなく、機械のアスモデウス様を否定したくて抱きついた。
「わっ! ふふっ……どうしたの?」
耳をくすぐるような声も、柔らかい肌を一枚隔てて感じる鼓動も、ここに生きているアスモデウス様を訴えてくる。
「……やっぱり信じられないなぁって。こんなにあったかいし」
それにこんなに心地いいから。
アスモデウス様は僕の髪を梳いていた。それがくすぐったくて心地よかった。