「それで、てめぇは、一体何を目論んでいるんだ」
「目論むとは、酷いねぇ。俺はただ単に、元の安寧道に戻って欲しいだけだからね」
「元のだと」
そう言いながら、ジェラミーは頷く。
「帝都では、侵略による戦争が多くあった。その戦争は未だに続いており、それに対して不満に思う民は多くいた」
「その戦争をしている相手の国の王を目の前にして、よく言えるわね」
「あぁ。けど、民だって戦いから離れたい。そんな彼らの思いを救う為に、俺達は活動していたんだ」
「宗教でか?」
ジェラミーは、それを聞くと笑みを浮かべる。
「あぁ、勿論だ。人間は弱いからね、何かに縋らないと生きていけない人間もいる」
「・・・あぁ、あの時のクロメも」
その目の奥にあるあれは、今のジェラミーの言葉には納得が出来た。
「だからこそ、そんな壊れてしまいそうな弱い心を正しく導くんだ。弱っている時こそ、人は残酷になってしまう。
それを導く宗教こそが、安寧道の役目だからね」
「まぁ、宗教が全てが悪という訳ではありませんからなぁ。私の国では、あまりにも怪しいのは断りますがな」
ジェラミーの中で、宗教がどのようなのかは、ここまで聞いて理解出来た。
「それで、私達に具体的にはどうして欲しいんだ」
「・・・安寧道に潜むスパイであるボリックの悪行を捌いて欲しい」
「なに?」
「今の教祖は、なかなかにお人好しでねぇ。なんでも信じやすいのが、たまに傷だからね。だからこそ、こういう奴をなんとかするのが、俺の役割という訳」
「・・・つまり、お前は安寧道を裏で行動しているのか」
それに対して、ジェラミーは不敵な笑みを浮かべながら。
「さぁ、それは「そいつは人間じゃないぞ」おいおい」
そう、何か言おうとした時、C.C.さんが来ていた。
「C.C.さん、それって、どういう事なんですか」
「そいつは1000年前、ある実験で生まれた奴だ」
「ある実験?」
「おいおい、まさか、こんな所でお前さんと出会うとは、驚きを隠せないぜ」
「言ってろ」
そのままC.C.さんは呆れたように言う。
「それで、その実験とは」
「危険種と人間のハーフ」
「なっ」「まったく、そういうのは、場面があるのに」
そのまま、ジェラミーが見せた腕は、人間の物ではなかった。
「っ」
「クイーンアラクネとのハーフでね。寿命も、人間とは桁違いなのさ」
「それじゃ、そこにいるのは」
「まぁ、ここにいるゴットタランチュラは俺の弟みたいでね。こいつは罠系統の帝具の開発に大きな貢献をしたからね」
「帝具の開発の貢献だと?」
それに対して、ヤンマは、思わず聞いてしまう。
「キングオージャーが始まりの帝具。それはいわば、全ての帝具の原型となっている意味でもあるからね」
「マジかよ。キングオージャーが特別だとは思っていたが、そこまでとは」
「さて、俺の話、もっと聞きたくなっただろ。俺の願いを聞いてくれたら、お前さん達が知りたい事を沢山教えられるからね」
「なるほど、知識を対価に我々に働いて貰うという訳ですか」
それに対してカグラギは笑みを浮かべながら聞く。
「兵器開発、医療、農業、法、この帝具の1000年の発展を共にした俺からしたら、既に失われた技術を既に知っている。
だから、どうだい、取引といこうじゃないか」
ジェラミーは、そう言いながら、こちらに手を伸ばす。
「ならば、聞きたい」
「なんだい?」
「残りの二体のシュゴッドの居場所、そこに心当たりは」
「勿論、あるとも」
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