その出来事に関して、タツミとウェイブは、驚きを隠せなかった。
イェーガーズの一員に強制的にさせられたタツミにとっては、このフェイクマウンテンは脱出が出来るチャンスであった。
その為、隙を見て脱出をしようとしていたのだが。
「むっ」「えっ」「なっ!?」
タツミの目の前にいたのは、まさかのギラであった。
ギラに関しては、タツミは先日の出来事もあり、その強さもある程度知っており、彼がこれから起こそうとしている事も理解出来ている。
(出来れば、協力してやりたい所だけど、さすがに)
「お前は、ギラだな、この場所で、一体何の用だ」
「何の用だと、決まっている!この場所で、俺様は食材を探しに来たのだ!」
「「食材?」」
まさかの食材という単語が出てきたという事もあり、タツミもウェイブも首を傾げる。
邪悪の王と名乗っている事もあり、その目的が一体何なのか分からないでいた。
「ふむ、丁度、あそこにある雑魚共だ」
「「んっ?」」
その言葉と共に、思わず振り返った二人。
その先にいたのは、目がついた木。
それも、生きている事から考えて、危険種だという事が分かる。
「あっあれを狩るのかっいや、元々考えたら、まぁそうなんだけど」
「とにかく、今は「邪魔だぁ!」うわっと!?」
そう、ウェイブが構えていると、ギラはそのまま王の剣で一閃。
その真横には、ウェイブを捕えようとしていた危険種の蔦がそこにあった。
「えっ、助けてくれたのか?」
「何を勘違いしている、この雑魚の行動が気に食わなかっただけだ!」
「えっと、そうなのか」
「だからこそ、貴様らはさっさと下がると良い、お前達の相手は、この雑魚共を片付けた後で、行ってやる!!」
その一言を聞くと共に、むっとした表情をウェイブはする。
「おいおい、そうはいかないぜ。ここで下がったら、海の男の名が廃るぜ!」
「ほぅ」
「おいおい」
その言葉を聞いたギラは笑みを浮かべ、タツミは少し呆れた様子だった。
「ならば、勝負と行こうか、この三人の中で、誰が雑魚を一番多く狩る事が出来るか!」
「おぉ、良いぜ、乗ったぜ、その勝負!なっ、タツミ!」「巻き込まれた!!(だけど、チャンスだっ、これに紛れて)」
「ではっ始めるぞ!!」
その言葉と共に、戦いが始まった。
各々の三人は、その手に持つ剣で、眼前にいる危険種を倒していく。
バラバラに、戦いを行っていこうとするが。
(にっ逃げられねぇ)
タツミが脱出の機会を探れなかった。
ウェイブ一人ならば、簡単に脱出する事は出来たが、ギラがなぜかタツミを見ている。
その訳が分からず、困惑をしている最中、最後の危険種を狩り終えた。
「ふぅ、こんなもんか、さて」
「勝負か、受けて立つと言いたい所だが」
「なに?」
「そろそろ、これを食べる時間だからな」
「はい、食べるって、何を」
そう、ウェイブが呆けていると、こちらに何かが迫る。
それに気づいたウェイブが、すぐにその後ろに下がる。
同時に現れたのは、巨大な飛蝗。
「なっ、これは危険種っ」
「こいつの名はバッタ!このフェイクマウンテンで眠っていたが、つい最近、起こした!だが、腹が減っていたらしくてな。大好物の危険種を与える為に俺様がここまで来たんだ!」
「まさかっ、キングオージャーとなる危険種がここにいたのかっ」
「くくっ、その通りだ。んっ?」
そうしていると、ギラは、そのままバッタの方を見る。
「…えっ、マジで」
「「んっ?」」
「愛しのサソリーヌの気配を感じる、今すぐに行かなければ?」
「愛しの」「サソリーヌ?」
いきなり、何を言っているのか分からずに困惑をしていると、バッタはそのまま飛び立とうとした。
「という事で、俺様は、ここで行かせてもらう!勝負はまたの機会だ!」
「あっ、待てっ!」
そう言い、ウェイブは叫ぶが、そのバッタの跳躍力は凄まじく、瞬く間に彼方へと行ってしまう。
「ぐっ、行ってしまったか。にしても、あれが邪悪の王か。けど」
同時に、眼前で見たギラという男に関して、ウェイブは疑問に思った。
「あいつからは、なんか悪党のような気配がまるでない。一体どういう事なんだろう」
そう、ウェイブは首を傾げる。
「なぁ、タツミはどう思う」
ウェイブは、そのままタツミの方へと確認しようと後ろへと振り返る。
だが、そこにはタツミの姿はいなかった。
「…えっ?」
それに対して、ウェイブは思わず呆けた声を出してしまう。
そして、そんなタツミはというと。
「やべぇっ、さすがにこの高さはやばいっ!!」
バッタの脚にしがみついていた。
ウェイブがギラの方へと目線を向けている間に、タツミはすぐにバッタの脚にしがみついた。
それによって、その場ですぐに離脱する事が出来た。
だが、しがみついたのは良かったが、バッタの跳躍力は想像以上だった。
このままでは死んでしまう。
「むっ、貴様は、ここまで追ってきたのか」
それと共に、バッタに乗っていたギラがタツミの前に出る。
「さすがにこのまま放っておく訳にはいかない。さっきから少し近くの場所で「あのっ」むっ?」
「俺はナイトレイドの一員なんだ。だから頼みがあるんだ、俺を本部まで連れて行って欲しい」
タツミは、そのままギラに向けて言う。
「ナイトレイドの基地にと言われても、これからサソリーヌがいる場所に行かなければならないんだ」
「サソリーヌって、そもそも一体何なんだ?」
ギラの言葉に、疑問に思ったタツミは思わず、聞いてきた。
「…今のキングオージャーは、過去の帝都にいたキングオージャーよりも弱い姿だ。
その真の姿を発揮するには、カブタン、バッタ、サソリーヌの3体のシュゴッドの力が必要なんだ」
「カブタンって、まさかこの前の」
それと共にタツミは先日のゴッドカブトを思い出す。
「あぁ、だからこそ、今はそっちを優先したい」
「だったら、その、俺も手伝うよ」
「…なぜ、そのような事を言う」
そう、タツミに問いかけるように、ギラは聞く。
「…俺も民の平和の為に戦っている。そして、アカメから聞いたあんたを信じたい。
ただ、それだけだから」
その言葉を聞いたギラは、少しだけ驚いたように目を見開く。
同時に。
「…良いだろう。ならば、これから向かう先でサソリーヌを呼び覚ます」
「それって、どこなんだ?」
「ここなんだが」
そのまま、ギラは懐から地図を取り出し、そのままゴッドスコーピオンが眠る場所に指を指す。
「…ここ、俺達の基地がある場所だ」
「…マジで?」
思わず、素に戻ったギラはタツミに問いかけると、そのままタツミは頷いた。
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