僕は、その手にある王の剣を握り、眼前にいる彼らを見る。
彼らがどのような経緯で、危険種へと変わったのか分からない。
既に死んでしまったDr.スタイリッシュの仕業である事は、ここに来るまでにジェラミーから聞いた。
そして、これから彼らを殺さなければならない事。
未だに、僕は殺す事に恐怖している。
だけど、やらなければならない。
だから
「さぁ、来い。お前達に死を与える者、このギラが、全て斬り裂いてくれる!!」
僕は自らに王の仮面を被り、迫り来る彼らに対して叫ぶ。
彼らは、俺様の声に共鳴するように叫び、そのままこちらに向かう。
既に人間を遙かに超えた巨体は、その腕を真っ直ぐとこちらに向かって振り下ろす。
だが、その一撃に対して、俺様はヤンマから受け取った王の盾で正面から受け止める。
「その程度っ、俺様に効くと思っているのか!!」
そのまま王の盾を跳ね返し、同時に正面から王の剣で真っ二つに切り裂く。
それに対して恐怖した様子が見せる彼らだが、すぐに俺様を囲むように走ろうとした。
だが。
「おっと、これ以上はあまり広がないでくれよ」
聞こえた声。
それと共に、彼らの前に糸があった。
蜘蛛の糸であるそれを彼らは、身動きが取れなかった。
そして、俺様の反対側に立つようにジェラミーもまた構えていた。
「さて、どちらに逃げても良いぞ」
「どちらにしても、待ち受けるのは死だがな」
そうしながら、正面は俺様、後ろはジェラミーで挟み撃ちにする。
周囲にある木々は、ジェラミーの蜘蛛の糸によって通る事が出来ない。
それによって、彼らが取る事が出来るのは、どちらかを倒すしかない。
『ガアァァァl!』
彼らは叫ぶと共に、そのまま走り出す。
それに対して、俺様はその手にある王の盾を王の剣と合わせる。
それによって、二つの武器が合わさる事で王の薙刀へと変わる。
「はあぁぁぁ!!」
襲い掛かる彼らに対して、俺様はその手で大きく振り上げる。
正面から襲い掛かる彼らを切り裂き、薙ぎ払う。
斬り裂く度に感じるのは、寒気。
その正体が罪悪感だと分かる。
だからこそ。
「恐怖しろ、そして慄け…! 一切の情け容赦無く、一木一掃尽く! お前達を討ち滅ぼす者の名は…ギラ!! 」
自分の中のその感情を少しでもまぎわらすように叫ぶ。
やがて、俺様の前には死体しかなかった。
「はぁはぁ」
「へぇ、やるねぇ」
それは、ジェラミーもまた同じだった。
ただ、俺様の時とは少し違い、心臓が貫かれた死体もあった。
「・・・終わったのか」
「いいや、まだだ」
それと共に、その場に残っていた1人を見る。
そいつはなんと、周囲にいた死体を、自分の仲間を喰らっていた。
「なっ」「生存本能だろうね、おそらくは」
そうしている間にも、そのまま巨大な異形へと変わる。
それは、あの時のDr.スタイリッシュと同じだった。
「さて、ここは俺達兄弟の出番だね。降臨せよ、ゴッドタランチュラ」
それと共に現れたのは、タランティーノ。
「タランチーノなのか!」「おっと、まさか名前まで分かるとはね、さて、行くとするか」
そのままタランチーノへと乗り込むジェラミー。
「天より神は人の姿を借り、騎士となりて地に降り立つ!」『ナイト! ナイト! タランチュラナイト!』
そのまま、タランチーノは宙を舞うと同時に、その姿が変わる。
その姿はまさしく騎士と呼ぶに相応しい姿であり、タランチュラナイトへと変わると共に構える。
「さて、あまり大暴れする訳にはいかないからねっと」
そうしていると、彼はそのままタランチュラナイトへと襲い掛かる。
真っ直ぐと、豪腕な一撃が、タランチュラナイトへと襲い掛かる。
だが、何時の間にか放たれた蜘蛛の糸を軸に、そのまま天へと舞い上がる。
「さて、あんまり森に被害があると嫌だからね、早々に決めさせて貰うよ」
同時に聞こえたゴキリッという音。
それは、タランチュラナイトの手元にある糸によって、彼の首が絞められていたからだ。
首を絞められたた彼は、そのまま窒息するが、そのまま上空から急加速して、そのままとどめを刺す。
「・・・終わったのか」
そのまま、僕は涙を流す。
「無事ですかっギッ」
そのまま、俺の姿を見たシスティーナは言葉が出ない様子だった。
そして、その横にC.C.さんが来ていた。
「お前も、覚悟しているはずだろ。これから先、待ち受ける戦いがどのようなのか」
「あぁ、分かっている。だからこそ、俺様は誓う!どれ程の汚名を被ろうが、俺様はっ貫く事をっ」
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