鎧のお陰でダメージはないが、それでも痛みはある。
それを感じつつも、どうにかエスデスの攻撃を避け続ける。
エスデスの攻撃は速く鋭い。
しかも、俺の動きを見極めた上で放たれているのだ。
その為、動き続けなければあっさりと捕まるだろう。
それにしても、本当に強いな。
ここまで強い相手と戦うのは初めてかもしれない。
いや、今まで戦った連中の中で一番強かった。
正直、今の俺には勝てるビジョンが全く見えない。
だけど、それでも諦めるわけにはいかない。
エスデスは強いが、まだ本気を出していない。
そして、アカメ達はキュロクの元へと向かった。
ならば、今は耐えるしかない。
幸いにもエスデスの目的はあくまでもキュロクの護衛であり、俺を殺す事ではないからだ。
そう考えている時だった。
「待たせたな、ギラ」
聞こえた声。
それと共に聞こえた声に合わせて、俺に向かって投げられた物。
それは巨大な赤い槍だった。
「あれは確か」
「っ!」
同時に俺は、その槍を、王の槍を掴む。
それに合わせるように、王の槍には始祖の王冠が装着され、始祖王の槍へと変わる。
同時に俺は始祖王の槍を振るう。
「ほぅ」
その始祖王の槍の一撃を食らうと共に、エスデスは笑みを浮かべて後方へと飛び退った。
同時にエスデスは、その手に氷の大剣を造りだし、俺に斬りかかってくる。
だが、俺もまた始祖王の槍を振り上げた。
その攻撃によりエスデスの大剣とぶつかり合い、衝撃が生まれる。
だが、その勝敗は、俺の勝ちだ。
何故なら始祖王の槍の威力でエスデスの氷の大剣は砕け散り、そのままエスデスも吹き飛ばされたからだった。
そして吹き飛んだエスデスを追うようにして、俺は駆け出した。
「面白いじゃないか!」
しかしエスデスも負けてはいない。
即座に体勢を立て直すと同時に、大剣を失った右手とは逆の左手で、再び氷の壁を造る。
それに対して、俺は始祖王の槍にある赤い宝石を押し、回す。
それによって、始祖王の槍にエネルギーが溜まる。
「正面から突破してくれる!」キングオージャーフィニッシュ!
始祖王の槍から、黄金に輝くシュゴッドたちのエネルギー体を造りだして、真っ直ぐと氷の壁に向けて放つ。
氷の壁は、その黄金の光によって粉々になり、エスデスに迫る。
「くっ……」
流石にこれは予想外だったのか、エスデスは慌ててその場から離れる。
だが逃すわけにはいかない。
既にこちらは必殺技を放ったのだ。
このまま追撃をすれば確実に勝てるだろう。
しかし、それでは駄目なのだ。
今の一撃は、あくまで牽制に過ぎない。
「また会おうか!」
同時に、俺はそのまま走り出す。
この槍が手に入った以上、既に目的は達成された。
ならば、この場を去るだけだった。
「くくっ、まさか、ここまでとはな、より楽しみになったぞ、邪悪の王!」
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