帝都は、その市民のほとんどが街から姿を消していた。
そこに残っているほとんどは帝都の軍人である。
「本当に、来るのか、大臣」
「間違いないでしょうね。でなければ、あんな宣言はしませんから」
現皇帝である彼は、信頼における大臣からの言葉を聞きながら、思い出す。
1週間程前、ギラの宣言。
『これより1週間後! 俺様は帝都にて、貴様らの国を滅ぼす! 死にたくない者は逃げるが良い!』
幾度も警戒している最中に現れたキングオージャー。
そこから出たギラの言葉に対して驚きながらも、その時が来たと彼もまた備えていた帝具を起動させていた。
それと共に。
「こちらに迫る影が20っこれはっ」
「来ましたか」
「っ」
それと共に、皇帝はすぐにその帝具を起動させる。
「護国機神シコウテイザー! その力で、邪悪の王を焼き払え!」
それと共に皇帝が、起動させたシコウテイザーは迫る影に向かって、その光線を放った。
放たれた光線は、その向かう道中の全ての街を消し炭にしながら、その影に迫る。
だが。
「降臨せよ! ゴッドキングオージャー!」
その声が、20の影からギラが、その宣言を行った。
次の瞬間だった。
『クワガタ・トンボ・カマキリ・パピヨン・ハチ・テントウ・クモ・アント! ローリング・スネイル・ピード・シケイダー・カブト・スコーピオン! ホッパー! タランチュラ! ヘラクレス・コーカサスカブト! GOD・GOD・GOD・GOD! GOD KING−OHGER!!』
鳴り響く音。
それと共に20の影は一つへと変わる。
そして、迫るその光線を、その手に持つ剣で切り裂いた。
「っ」
降り立ったのはキングオージャー。
だが、その身体は、以前よりも巨大になっていた。
それは、帝具の中でも最強と言われたシコウテイザーと同じ大きさである程の。
「っ!」
それには、皇帝は、シコウテイザーの操縦桿を握る。
「さぁ、弟よ、決着の時は、今! この時だ!!」
同時にギラは、ゴッドキングオージャーを操作し、その手に持つシュゴッドソードの剣先を真っ直ぐとシコウテイザーに向ける。
「あぁ、そうだ、ここでお前をっ邪悪の王を討つ!」
その宣言と共にシコウテイザーは、その身体から無数のミサイルを真っ直ぐと放つ。
それに対してギラもまた、カブトキャノンを構え、そこから放たれたビームにより、そのミサイルを全て焼き尽くした。
そのまま、お互いが放った攻撃によって発生した爆炎を突き破りながら、2体の巨体がぶつかり合う。
激しい衝撃と轟音が響き渡る。
「ぐっ!」
シコウテイザーは、その拳をゴッドキングオージャーに向けて振り下ろす。
しかし、それをゴッドキングオージャーはその腕を掴み取り、力任せに振り回す。
そうして、投げ飛ばした先に待ち構えていたのは、ゴッドキングオージャーが持つ巨大なカブトキャノンであった。
その砲口から放たれるのはビームではなく、光弾であり、それが連続して発射される。
それに対してシコウテイザーも、負けじとその腕を振るい、それら全てを打ち落とす。
そのまま、ゴッドキングオージャーの懐に入り込み、蹴りを放った。
「くっ……」
直撃を受けたゴッドキングオージャーは吹き飛ばされるも、空中で体勢を整えて着地する。
だが、その時には既にシコウテイザーが間合いを詰めており、再び拳を振り上げていた。
それに対し、ゴッドキングオージャーは両腕を組み防御姿勢を取る。
だが、そんなものはお構いなしとばかりに、その一撃を叩き込んだ。
凄まじい衝撃を受け、地面に倒れ込む。
だが。
「っ」
ゴッドキングオージャーは、パーツとなっている各部のシュゴッド達はボロボロな状態。
その状態であるにも関わらずっ、立っていた。
「負けるかっ、この帝都をっ守る為に」
「自分の足をも見ないお前がっ、何を守れるか!」
「えっ」
同時にゴッドキングオージャーから響いたギラの声。
それに対して、驚きを隠せない最中で、ゴッドキングオージャーはシコウテイザーへと向けて言い放つ。
「民が望んでいるのか! その足を見ろ! 貴様が踏みしめる大地にどれだけの命があると思っているんだ!?」
「……それは」
「そして俺は知っているぞ。貴様が、貴様自身が、貴様自身の都合で、その足を汚した事を!!」
「っ、うるさい!! 知ったような口を利くなぁああああああああっ!!」
シコウテイザーは、そのままゴッドキングオージャーに向けて、その一撃を放とうとした。
だが、その一撃に対して、ゴッドキングオージャーはシュゴッドソードを輝きと共に「G」の軌跡を描きながらシュゴッドソードを振り下ろす。
ゴッドキングオージャーとシコウテイザーによる互いの必殺の一撃のぶつかり合い。その衝撃によって、辺り一面に爆発が巻き起こり、辺り一面を吹き飛ばしていく。
しかし……、シコウテイザーはその攻撃を耐えきった。
ゴッドキングオージャーもまた、耐えていたが、立っているのが、やっとのように見える。
「これでっ」
そして再び攻撃を行おうとした時だった。
何かがシコウテイザーに迫っていた。
それは。
「ギラっ!」
たった1人、ゴッドキングオージャーから飛び出たギラは、既にクワガタオージャーに変わっていた。
「悲鳴をあげろ!!」
それと共に、王の剣による一撃。
それが真っ直ぐとシコウテイザーのコックピットを斬り裂く。
同時に剥き出しになったコックピットの中に、ギラが入る。
「っ!?」
幼い子供である皇帝にとって、眼前にいる兄の、ギラに対抗する手段はない。
そうしながら、ギラは近づくと共に、そのコックピットの下を王の剣で突き刺し、取り出す。
「よく聞け。このまま貴様が、いやこの世界の先にある末路は、滅びしかない」
「何を」
「貴様は無知で疑う事を知らず、その先を進む事の出来ない王だ。
そのままでは、貴様は蟲の王として残る」
「蟲の王だとっ、何を」
それと共に、ギラはその手にある剣を真っ直ぐと皇帝に投げる。
「だからこそ、聞け、貴様に聞かせよう。
この帝都の3000年の歴史の真実を」
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