「ここが、ジーロノクテ」
それと共に、僕は目の前にある街を眺めた。 ジーロノクテの街は、僕が生まれ育った村とは全然違った。
周りにある建物は、木材ではない、まるで岩を思わせるような素材で出来ており、空に映し出されている光は、太陽ではなく、月のように青白い色をしていた。 そのせいか、夜なのに昼間のような明るさだ。 そんな街の中を歩いている人達の姿もまた違っていた。
まず目につくのは、皆は、その服はまるで光っているように見える。それに、腰から下を覆うように布を巻きつけていたり、頭に被ったりしている人も居ている。
「あんまりキョロキョロするんじゃねぇぞ」
「えっ、べっ別にキョロキョロなんて、していないぞ!」
そうした行動を見たヤンマは、僕を睨むようにして言った。
「おい、ガキ.お前まさかとは思うけどよぉ~、この国の景色を見て驚いているわけじゃあないだろうなぁ?」 僕は慌てて首を横に振った。
「ちっ違うってば!! ただちょっと珍しいなって思っただけで──」
「ちっ、こんなのが、本当にキングオージャーを操れるのかよ」
そう、僕に対して、舌打ちをしながら、そのまま離れる。
そんなヤンマの様子を見ながら、僕は少しだけ俯く。
「あんまりヤンマ様を責めないでね」
「アスナさん」
それと共にアスナさんは、僕の方へと歩み寄ってくる。
「さっきからずっとあんな感じなんだ。何か焦っているみたいだけど.」
「えっと、その.どうしてですか?」
「この国はね、他の国に比べたら、領地は小さく、とても生活は難しいの。だからこそ、ここの人達は皆が助け合って生きているんだけど.それでもやっぱり貧しい人はいるわ。だから、少しでも多くのお金を稼ぐために、ヤンマ様は戦ってるんだと思う」
「.そうだったんですか」 確かにジーロノクテの人々の表情は暗いものが多かったように思う。
貧しさゆえに満足に食事ができない人もいただろうし、犯罪に巻き込まれる可能性だってあるかもしれない。
ここは、僕の村に比べたら、生活が多少豊かかもしれない。
だけど、技術は進んでいても、人々の暮らしはそんなに変わりがないのだ。 僕は改めて自分の村の事を思った。
「……ヤンマも、国を、民の為に戦っているんだね」
アスナさんからの説明を聞き、そう呟いた時だった。
「総長!!」
「あぁ、なんだ」
それと共に、俺達の元に来たのは、国民の1人だった。
「えっエビルバードの集団が、こっちに来ています」
「あぁ、なんだって?」
それと共に上空に映った画面。
そこには、大型の凶悪な鳥が、見えた。
「あれって、何?」
「こっちに来ているエビルバードだ、名前ぐらいは知っているだろ」
「あぁ、確か、村を簡単に滅ぼせる程の、危険種だって」
「そうだな、とっとと、なんとかするか」
そのまま、ヤンマは叫んだ。
「どうにかできるのか」
「その為の力だろうが、もしかしてビビったのか」
その一言に対して、僕は、いや、俺様は立ち上がった。
「ビビるか、良いだろう、あれらを全て、今日の夕食にしてくれるわぁ!」
「だったら、良いぜ、さっさと行くぞ」
同時に、俺達は、各々の王の剣を構える。
『クワガタ!』『トンボ!』「「王鎧武装!」」『『You are the KING, You are the You are the KING!』』
その音声と共に、俺達はすぐに構えると共に、そのまま王の剣を構える。
「おい、お前、シュゴッドを呼び出す方法は「来い、クワゴン!!」はぁ」
それと共に、俺の元にクワゴンが来てくれた。
「なっ、王の剣を介さず、シュゴッドを呼び出しただと」
「何をしているんだ、ヤンマ?」
「ちっ、この野郎」
そうしていると、ヤンマもすぐに、自分の相棒を呼び出した。
その見た目は、巨大な青いトンボだった。
「おぉ、トンボか、凄いなっんっ?」
「あぁ、どうしたんだ」
俺がそのまま来たトンボを見ていると、そいつらから詳しい事を聞いた。
「そうか、やるぞ、ヤンマ!」
「おっおい、何を言って」
それと共に、俺達はそのまま、各々の相棒に乗り込む。
同時に。
「クワゴン! トンボ! 合体だ!!」
俺の言葉に合わせるように、クワゴンとトンボは、その形を変える。
それだけではなく、各々のパーツが合わさっていく。
「キングオージャーになるとは考えていたが、単体でも合体が出来るのか。いや、こいつが胴体となっているからこそ、出来るのか」
そう、ヤンマは難しい事を言っているが、どうでも良い!
「さぁ、行くぞ、クワゴン! あの雑鳥達を叩き潰せ!」
俺様の言葉を合図に、クワゴンは、そのまま真っ直ぐとエビルバードに突っ込んで行く。エビルバードは、そんな俺達に気付くと接近してくる。
その鋭い嘴が、眼前に迫った瞬間── ギンッ!! という硬質の音が響く。
それは、クワゴンの装甲に当たった事を意味する。
だが、クワゴンの装甲には傷一つついていなかった。
「無駄だ無駄!!」
そのままクワゴンは、その鋭いアゴで、エビルバードを斬り裂く。しかし、同時に放たれた炎弾によって、その身体が大きく跳ね飛ばされてしまう。だが、すぐさま体勢を立て直すと、再びエビルバードへと向かっていく。
エビルバード達も、それが脅威だと、感じた様子で、集団で襲い掛かろうとする。
だが。
「こっちのスピード、舐めるんじゃねぇぞ!」
トンボの羽による速さで、エビルバードの頭上を追い越していく。
そのまま、そのスピードに乗って、エビルバードを次々と切り裂いていく。
そうして、全てのエビルバードを倒した。
「まさか、ここまでとはな。ゴッドトンボだけでは、これだけの力は出なかったぞ」
「くくっ、これこそが、邪悪の王の力だぁ!」
「いや、キングオージャーの力だ。けど」
同時に、ヤンマは見る。
「これでまだ全開じゃないとか、どんだけ化け物だよ、マジで、帝都をなんとか出来るかもな」
そう、ヤンマの言葉が聞こえる。
「そう言えば、ギラ」
「なんだ?」
「お前、アスナに興味はあるか?」
いきなりの話題で、首を傾げる。
「いきなり、何を言っているんだ」
「いやぁ、あの野郎、政略結婚が嫌だから、こっちに来たんだけど、どうにかならないかと考えているんだよ」
「ヤンマは、アスナの事を好きではないのか?」
「あんな硬い女、こっちからお断りだ。それで政略結婚をぶっ潰す為にどうにかしないといけないけど、お前、案外、アスナのタイプかもな?」
「……」
ヤンマが言っている言葉に、僕は思わず、首を傾げる。
だが、少しずつ、嫌な予感がした。
「まさかだけど」
「いやぁ、これであの女の小言が無くなって、万々歳だ。そういう事だから、頼むぜ、邪悪の王」
「いや、駄目でしょ、それは明らかに!」
僕は思わず、叫んでしまう。
だけど。
「あぁ、お前、邪悪の王だろ! だったら、それぐらい、見せてみろ!」
「えぇ」
戦いが終わった後なのに、なぜ、こんな事に。
生存アンケート ボルスは
-
生存
-
死亡