「あそこに、本当に国があるのか」
僕は、そう驚きを隠せずにいられなかった。
その理由は、目の前にある光景だった。
それは、ジーロノクテの町並みとは違った意味で、規格外の光景。
巨大な、一本の花が生えていた。
その大きさは、山程の大きさだった。
「ヤンマ、本当に、あそこに国があるの?」
そう、僕はヤンマに質問した。
本来、ジーロノクテの国王であるヤンマが、一緒に来るのは、可笑しな話だ。
だけど、それには訳がある。
「お前がキングオージャーを完成させるのを見る為だからな。心配するな、ジーロノクテの技術、舐めるんじゃねぇぞ」
そうしながら、僕達は、クワゴンに乗りながら言う。
「それにしても、C.C.さん、これだったら、最初からクワゴンに乗って移動すれば、良かったんじゃないの?」
「あの村と、ジーロノクテは、帝都から近い。
そんな事をすれば、帝都の奴に簡単に見つかってしまうぞ」
「なるほど」
C.C.さんの言葉を聞いて、ようやく納得した。
「あぁ、お前は知らないと思うが、あの花は、様々な植物が統合されている。その種類ははっきりどれぐらいあるのか分からない」
「そうなのか?」
「あぁ、おそらくは、ほとんどの病気を治す事が出来るからな。帝都は、それを狙っているからな」
「そうなんだ、その国の名前は」
「確か、ルカディメだったか?とにかくっと」
そう、考えていると、ルカディメから、何かが飛び出す。
見れば、それは僕達が乗っているクワゴンに似た黄色い蟷螂であり、その蟷螂は、何かを近くの湖に捨てた。
「あれは、人?」
「そのようだな、けど、死んでいないようだが」
『当たり前じゃない、そんな奴らの死体、この国には相応しくないから』
そう、俺達の会話が聞こえたようだった。
見れば、そこには僕達と同じ鎧を身に纏った人がいた。
という事は。
「もしかして、ルカディメの女王?」
「そんな可愛くない国はもうないわ。ここはイシャバーナ。美と医療の国よ」
「あれ?」
それに、僕は思わずヤンマを見るが。
「いや、間違いなく、ここがルカディメだ」
『そうね、前はそんな名前だったわね』
「前はって、もしかして、侵略したのか」
『違うわ、私が、気に入らないから変えたのよ、だって、ルカディメって、美しくないから』
「はぁ」
それには、僕達は、驚きを隠せなかった。
そのまま、僕達は、近くの場所まで降り立つ。
同時に、僕達は互いに、変身を解除し、そのまま向かい合う。
「えっと、あなたは」
「そうね、改めて名乗るわ、私は絢爛の女王、ヒメノ・ラン。
見る限りだと、他国の国の王のようだけど、それって」
「くくっ、そうだ、俺様こそ、邪悪の王、ギラ!帝都を滅ぼす存在だ!!」
同時に僕は、相手に負けない勢いで宣言する。
「美しくない」
「えっ」
僕の名乗りに対して、ヒメノさんが思いっきり、止める。
「あなたの名乗り、もう少しなんとかできないのかしら?邪悪を名乗るんだったら、もっと華麗にしなさい!!」
「はっはい!」
僕は、思わず、頷く。
「まぁ、良いわ、あなた達の目的は一体、何かしら?」
「あっあぁ、その、さっきも言ったけど、僕達と一緒に帝都を倒して欲しい」
「そんないきなり「良いわよ」って、良いのかよ」
その言葉に、僕達は思わず叫んでしまう。
「ただし、条件があるわ」
「条件?」
「えぇ、条件、あなたのクワガタ、私に頂戴」
「まさか、クワゴンの事か」
「クワゴン?それが名前なのね」
そう、言う。
「・・・なぜ、クワゴンを求める」
「そんなの、決まっているじゃない、愛でる為よ」
そう、ヒメノさんは言う。
「そんなの、駄目に決まっているだろうが!」
「条件がある」
「おいっ」
そう、僕は、真っ直ぐと見つめる。
「帝都を滅ぼした後、帝都の民の健康を守ってくれ。そして、クワゴンを愛でるとしても、大切に扱ってくれ」
そう、僕はクワゴンを見つめる。
「クワゴンは、僕にとっては、大切な友人だから」
僅かな時だけど、確かに、僕はクワゴンを撫でる。
「へぇ、我が儘ね、けど良いわ。その要求は呑んでも良いわ。
何よりも、さっきの奴らよりもマシだしね」
「マシって」
それに対して、僕は首を傾げる。
「さっきの貴族、私が治療する代わりに要求した物、渡す気がなかったの」
「渡すって、何を?」
「帝具よ」
「えっ」
僕は思わず首を傾げる。
「その要求を無視して、汚い金を渡そうとしたのよ」
「汚い金?」
「そう、不正や汚い手段で手に入れた金など、いらないから。まぁ、帝具も、見てから決めるけどね」
そう、ヒメノさんは、笑みを浮かべる。
「けど、そうね。さっき、あなたが要求を二つ言ったのだから、こちらも、もう一つ要求するわ」
「要求って」
「さっきの会話で、結構気に入ったの。だからこそ、あなたにはマムを救って欲しいわ」「マム?母親という意味か?それって、どういう」
そうしていると、湖から飛びだした。
見ると、そこには、気味の悪い集団が、そこにいた。
「なんだ、奴らは!」
「あぁ、私が要求を断った奴らの護衛ね。どうやら、まだ諦める気はないようね」
「当たり前だ!ここで貴様をっ」
そうは言うが、僕達を見て、何やら目を見開いている。
「どういう事だ」
「どうやら、ここで、こいつらをなんとかしないといけないようだな」『クワガタ!』
「雑魚共め、追い返してやる!!」『トンボ!』
「その汚らわしい魂で、このイシャバーナを汚す事は、許さない」『カマキリ!』
そのまま、俺達はその手に持った王の剣を構える。
「「「王鎧武装!」」」『You are the KING!You are the,you are the KING!』
同時に構える。
「さぁ、行くぜ!!」
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