【書籍化】大司教の権力を悪用して純真無垢な聖女とセックスしたら、毎晩イチャラブご奉仕されるようになった話 作:月見ハク
月明りが沈み、代わりに空が白み始めた夜明け前。
まだ薄暗い室内で、俺はソファーに座りながらベッドで眠る美少女を見ていた。
全裸のまま毛布を纏ったマイが、すぅすぅと静かな寝息を立てている。
思えば彼女のベッドでの寝姿を見るのは初めてだ。
横を向き、まるで胎児のように丸まっている。その姿は母に甘える赤子のようでもあり、祈りを捧げる聖女そのものにも見えた。
可愛らしく、美しい。
そして、みすぼらしい毛布から覗く白い肩はこの上なく
ふと、窓の外が朝焼けの色になっているのに気づく。
今日の豊穣の儀式は夜明けと同時に行われる。そろそろ聖女の起きる時間だ。
俺は立ち上がってベッドに近寄る。
「ん……」
起こす前に、マイのまぶたが薄く開いた。
「だいしきょう、さま……?」
「おはようマイ。そろそろ儀式の時間だ」
「あ……おはようございますっ、えと……ぁっ……」
彼女は体を起こすと、自分が服を着ていないことに気づき慌てて毛布で体を隠す。
「そこのタライの水で体を清めるといい」
俺はタライに手をかざし、魔力を集中させた。
水面が小さく泡立ち、やがて白い湯気が上がる。
「あ、お湯……大司教さま、炎熱魔法も使えるのですね」
マイが驚きを口に出す。
「ああ、私ではこれが限界だがな」
炎熱魔法。
太古に編み出された攻撃特化の魔法だ。攻撃魔法の中でも最大火力を誇り、特に戦時では重宝される。
確か、先日の成人の儀でマイに欲情していた第二王子は炎熱魔法の使い手だ。
俺も何かあった時のために会得しようとしたが、水をお湯に変える程度が限界だった。
魔法は、その人間の精神性が大きく影響する。
幼少から聖女を抱くことだけを考えてきた俺には、どうやら相性の悪い魔法だったらしい。
代わりに聖女を守りたい……いや閉じ込めたいという欲求が強かったからか、防護魔法には適性があった。
結果、防護魔法を会得している者が多い司教の中でも、俺は一番の使い手だ。これも大司教になれた理由の一つだろう。
防護魔法に、女神から授かった遠視の術。
この二つだけで俺の聖女を抱くという目的には事足りている。
そんなことを思いながらマイを見ると、ベッドの上で顔を赤くしていた。
「どうした? 身を清めないのか」
「あっ、はい……あの、大司教さま、が……」
彼女が毛布で体を隠しながら、自分をぎゅっと抱き締めた。
ああ、なるほど。
昨晩、検査が終わったら俺が綺麗にしてやると言ったのを気にしているのか。
「私は廊下で待っている。一人で身を清めて心を落ち着かせ、魔力を研ぎ澄ませておくといい」
今、彼女の体を洗いなどしたら、そのまま検査の続きをしてしまいそうだ。
魔法は精神性が大きく影響する。
絶頂の余韻に心をかき乱された状態では、儀式が失敗するかもしれないからな。
「あ、ありがとうございます……」
胸を撫でおろすマイに股間を刺激されながら、俺は廊下に出た。
***
目の前に広大な畑が広がっていた。
黒い土に野菜の苗が点々と埋まり、それがどこまでも続いている。
俺とマイはそのほとりに立っていた。
「――豊かな実りと大地の恵みが
集まった二百人ほどの村人の視線は、ありきたりな口上を述べる俺ではなく、隣で静かにたたずむ聖女へと注がれている。
『――あれが新しい聖女様か、若ぇな』
『ウチの下の娘と同じくらいかね?』
『前の聖女様は美しかったが、こっちはこう可愛らしい感じだな』
『ペトラちゃんと同じ黒髪か~、ええな』
『フード被ってっからお顔がよく見えねぇべ』
俺の地獄耳が村人たちの下世話な会話を拾う。
神聖な儀式とはいえ、彼らにとっては年に一度のお祭りみたいなものだ。
マイは儀式用のローブの上に深々とフードを被っているから、村人の声が聞こえていないだろう。
落ち着き払った様子で、涼やかな口元にほのかな微笑を浮かべている。
やはり、検査の続きをしなくてよかった。
「……マイ、出番だ」
彼女だけに聞こえる小声でささやく。
マイは小さくうなずくと、フードを外した。
『おお……』
村人たちが息をのむのが分かった。
その場にいる全員が口をつぐみ、彼女の美貌に見惚れている。
あたりがシンと静まり返る中、マイが簡素な祈祷台へと上がった。
その場でひざまずき、胸元で手を握る。
「では、豊穣の祝福を」
俺の合図とともに彼女の体が白く輝き出す。
やがてその体内で練られた魔力が、一気に放たれた。
マイを中心として扇状に広がった祝福の光が、広大な畑を覆っていく。
その直後、地平線の向こうから朝陽が差し込み、あたり一面がまばゆい煌めきに包まれる。
美しい光景だ。
俺は光に包まれる畑ではなく、一心不乱に祈り続ける彼女の横顔に見惚れていた。
「――聖女の祈りは聞き届けられた。これで苗と大地の恵みの結びつきがより強くなったでしょう」
俺が終了を宣言すると、マイは祝福を止めて安堵のため息をついた。
静かに立ち上がり、村人のほうを向いて頭を下げる。
『せ、聖女様―!』
『俺ァこんな祝福、初めて見ただっ』
『あれ、感動して涙が』
『なんて美しいんだ』
『前の聖女様の比じゃねぇぞこりゃ』
『これで豊作間違いなしだ!』
一気にあたりが歓声と拍手に包まれる。
その中には、昨日よりも顔を紅潮させたペトラの姿もあった。
異様な熱気に、マイは肩を震わせた。
人々に感謝されたり褒められたりするのに慣れていないのだろう。
聖女の微笑を貼り付けていた美貌が、照れくさそうにはにかむ。
『うわっ……』
『あぁ、やばい……』
さっそく村人の何割かを虜にしてしまったらしい。
俺は護衛の聖騎士たちに目配せをする。
馬車をこちらに横付けしろという合図だ。彼女が興奮冷めやらぬ村人たちに囲まれてはたまらない。
しかし仕事熱心のはずの聖騎士たちも、皆一心にマイを見つめていた。
仕方がないので「ん゛ん」と咳ばらいをする。
気付いた何人かが急いで馬車のもとへ向かった。
***
のどかな穀倉地帯を馬車の隊列が進む。
俺とマイの乗る馬車は、王都への帰路についていた。
儀式の後、もう少しいてほしいと迫る村長たちを振り切るのは大変だった。
朝食を取ってもよかったのだが……今日中には王都に帰りたい。
村から王都までは半日以上の距離がある。もし天候が悪化すれば、どこかでまた一泊することになってしまう。
当分、儀式の予定はない。
彼女を抱けないのに同じ屋根の下で一晩明かすなど、俺の身がもたない。
「……マイ、先ほどはいい祝福だった。村人たちも感激していたぞ」
「ぁっ、ありがとう、ございます……んっ、は、ぁっ……」
「緊張していた割に魔力も安定していた。君は本番に強いようだ」
「そん、な……こと、んぅッ……大司教さまの、おかげで、ぅ……あ、んっ……」
マイの甘い声が馬車内を満たす。
俺は今、正面に座る彼女へと身を乗り出し、体をまさぐっていた。
儀式用のローブもその下の修練服もめくり上げ、露出した白い太ももを撫で、ショーツ越しに秘部をこする。
「よく濡れているな。聖女の蜜がこんなにあふれている」
そう言って指先をぐっと押し込む。
「んうぅッ……ん、ぁっ、大司教さま、やめっ……んんッ、ん、ぅッ……」
俺は馬車に乗り込んでからずっと、マイに悪戯をしていた。
最初は俺の手を押さえていた細腕も、今は自身の口元を塞ぐので精いっぱいのようだ。
「かなり高まってきたな。ほら、イくといい」
湿った布地越しに敏感な突起を刺激する。
途端、閉じようとする太ももの力が強まり、片手が柔らかい圧迫に包まれる。
「んんっ、ぁっ、いやっ、んッ、んっ……あ、だめ、だめっ……ん、ぁっ、んっ、んっんっんっんっ……んうぅっ――――ッ」
マイは前屈みになり、体をくの字に曲げながらビクビクと絶頂に震えた。
「イったな、マイ。……まだまだ帰路は長い。道すがら何度でもイかせてあげよう」
すると彼女は絶頂の余韻で荒く息を吐きながら、俺の腕に手を重ねてきた。
「大司教、さま……どうして」
「ん?」
「……どうして、儀式はもう……んっ、なぜ、ですかっ……?」
儀式は終わったのになぜ体を触るのか。
当然の疑問だ。
いつかは聞かれると思っていた。
――儀式後の魔力の流れを見る必要がある。
事前に用意していた言い訳をするべく、口を開く。
「君が可愛いからだ」
「え……」
しまった。
昨晩、彼女を眺めながら一睡もしなかったせいで、頭が
つい
「……親愛の情というやつだ」
とっさにごまかす。
「しんあいの、情」
彼女がその言葉を繰り返したとき。
ガタンッ――。
馬車が急停止した。
衝撃でよろけるマイを咄嗟に抱き締める。
『大司教様、背信者が潜んでいるようです』
馬車の外から聖騎士の声をかけてきた。
この声には覚えがある。昨晩、部屋の窓の外に立っていた男だ。
いや、そんなことはどうでもいい。
背信者。
この大陸では教会に害を成そうとする盗賊、テロリスト、時には国を指してそう呼ぶ。
ちょうど馬車が通りかかったこのあたりは、見通しの悪い岩場だ。
聖騎士は「背信者たち」と言っていたから賊は複数名か。
「大司教さま……」
「安心しろマイ。この馬車には――」
突然のことに唖然とする彼女を安心させようとした次の瞬間。
ドン、と地響きが鳴った。
『攻撃魔法だ!』
『聖女様をお守りしろ!』
『南の岩陰に二人、草地に一人だ』
外で聖騎士たちが怒号を上げる。
ドン、ドンと再び地響きが聞こえた。
音の方角からして、今度は聖騎士たちが攻撃魔法を放ったのだろう。
「……い、や……いやっ、たす、たすけて……」
マイが俺の胸元でガクガクと震えていた。
尋常ではない怯えようだ。
確か彼女の故郷は、帝国との小競り合いの犠牲になったと聞いている。
帝国兵の放った攻撃魔法により、ほとんどの家が焼けたらしい。
そのときの恐怖が甦ってしまったのだろう。
「マイ、安心しなさい。この馬車は私の防護魔法に守られている。絶対に安全だ」
「みん、な……みんなは……?」
外にいる聖騎士たちのことを言っているのだろう。
「大丈夫だ、彼らは強い。ほら音が止んだだろう? 聖騎士が賊を制圧したのだ」
すると、誰かが馬車に近づいてくる気配があった。
『大司教様、聖女様、ご無事ですか?』
あの聖騎士の声だ。
「ああ、大丈夫だ」
『念のため、ご無事を確認しても?』
「構わない、入れ」
俺は防護魔法の対象範囲を聖騎士にまで広げた。
そうしないと馬車に手を掛けた途端、彼が吹っ飛んでしまう。
ガチャリとドアが開き、鎧姿の男が一礼して乗り込んできた。
「……大司教様、手を下ろしてください。私が彼方まで飛ばされてしまいます」
「ああ……すまない」
俺は聖騎士に向けていた手を下げた。
入ってきた瞬間、無意識に防護魔法を重ね掛けしようとしてしまったらしい。
聖騎士が話した瞬間、マイの肩がビクンと震えた。
もしかしたら彼女も昨晩、彼の声が聞こえていたのかもしれない。
俺は震える体をさらに強く抱き締めた。
「収めたのか?」
「はい、背信者どもを三名打ち……いえ、捕らえました」
聖騎士は震えるマイをチラリと見てから言い直した。
本当は戦闘で殺したのだろう。
賊は攻撃魔法を放ってきた。
ただの盗賊ではなく、プロの犯行だろう。それもおそらく組織的なものだ。
「分かった。事後処理に人員を割きなさい。背景を調べるのだ」
「でもそれでは馬車の護りが」
「問題ない。私の防護魔法は強固だ」
「ですが、それでは大司教様のお体がもちません。昨晩もずっと寝ずに防護魔法を展開されていらっしゃったのでは」
「え……?」
胸の中のマイが、小さい驚き声を上げる。
「……気づいていたのか?」
「夜明け前、二度目の交代の際に気づきました。私も少しだけ防護魔法の心得がありますので」
「そうか」
魔法は、寝ている間に発動することはできない。
強固な防護魔法を展開し続けるには、寝ずの番をするしかないのだ。
成人の儀の後、マイの湯浴み中にニーナが今回の遠征の情報を漏らしたときから、俺は襲撃を警戒していた。
ゴーゼ司教。
あの野心と色欲にまみれた男は、何をしでかすか分からない。
簡単に尻尾は出さないだろうが、手がかりくらいは押さえておかなければ。
「とにかく襲撃の背景を知る必要がある。調べなさい」
「ですが……」
「聖女なら私が絶対に守る」
胸元で、マイの体がピクリと反応した。
聖騎士は俺と彼女とを交互に見ると、ため息をつく。
「承知しました。ですが割く人員は最小限です。ここは譲れません」
「分かった。頼んだぞ」
「はい」
聖騎士は再び一礼して、馬車を降りていった。
「……マイ、落ち着いたか?」
胸の中に埋まる彼女へ声を掛ける。
「はい、も……大丈夫、です。ご心配おかけして、すみません」
声が小刻みに震えている。
まったく大丈夫ではなさそうだ。
俺は彼女の震える手を優しく握った。
しなやかで美しい指をそっとなぞる。相変わらず触り心地のいい手だ。
「しばらくこうして握っていよう。落ち着いたらいいなさい」
「はい……」
マイがまるで甘えるように、おでこを胸板にこすり付けてくる。
結局、俺は馬車が王都に着くまで手を握り続けていた。