セックスでチート付与できるならハーレムができるのは必然です~ただし、私はTS聖女でハーレム入りするほうです~ 作:恋偲川幹
「セルティス様。パーティーの皆様をご紹介いただいてもよろしいですか?」
私は感動の再会を続けているセルティスたちの話に割り込みます。
ひとしきり話は終わっていて、なんだかイチャつきはじめたくらいの頃合いです。
「え? 子供? セルティス、この子って誰よ?」
「私より……ちっちゃい?」
会話に入ってきた私にローゼソフィアとリュティが視線を向けてきて、場違いに幼い私の存在に驚きを見せています。
このお二人、どれだけセルティスしか目に入っていなかったのでしょう。
「ああ、そうでしたね。みんな、ダンジョンの中で合流した聖女のミシュリーヌさんだ」
「お初にお目にかかります。セルティス様のパーティーの皆様。わたくしはミシュリーヌと申します。このダンジョンには教会の方々にご同行いただいて武者修行に参っておりました。未熟な私は迂闊にも浅い階層でトラップにかかり、ダンジョンの深層に落ちてしまったところをセルティス様に助けていただきました」
私は貴族令嬢らしく、教会を代表する聖女らしく、優雅に一礼をしてみせます。
「浅い階層からトラップでね。それは災難だったわね。セルティスに変なこと、されなかった?」
「いいえ、わたくし一人ではあの深層を歩き回ることもままなりませんでした。セルティス様は命の恩人でございます」
「そう。こいつ、普通の時でも十分に強いものね」
ローゼソフィアが私を見つめながら「変なこと」をされなかったかを確認してきます。
セルティスは常に紳士的で脱出に「必要なこと」しかされていませんよ?
ローゼソフィアが言う「普通の時」というのは『男根護符(ファスキヌム)』を使っていないということを想定しているのでしょうね。
「ミシュリーヌさん。僕の仲間で、ローゼソフィア、リュティ、フェルディナンです」
「私は姫騎士ローゼソフィア。パーティーの前衛ディフェンダーを担当しているわ。私が敵の注意を引き付けて、セルティスが攻撃する感じね」
「リュティ……魔術師で後衛アタッカー……デバッファーもできる……」
「フェルディナンだ。ネクロマンサーで前衛、後衛、アタッカー、ディフェンダー、バッファー、デバッファー、斥候、なんでもやれる」
ローゼソフィアとリュティはわかりやすく有能そうですが、ネクロマンサーで地味そうなフェルディナンも有能フラグが立っています。
なんでもできると豪語していますが、アンデッドに代行させることで実際にそれだけの力を使えるのでしょう。いくらか性能に劣るところはあるかもしれませんが、数で補ったりできるのであれば問題ないでしょう。
絶対に追放とかしてはいけない方ですね。
追放された直後に最強吸血姫とかをゲットして、一層の無双を始めるに違いありません。
「さすがはセルティス様のお仲間ですね。皆さん、とても心強い方々です」
「はい、頼りになる仲間たちです」
セルティスはちょっと照れたように、しかし誇らしげに答えてみせるのでした。
「わたくしもセルティス様からそのような信頼をいただくことができるでしょうか?」
「ここに来るまでのミシュリーヌさんは頼りになる仲間でしたよ」
「そうでございますか。でしたら、今後ともよろしくお願いいたします」
「えっ?」
私の言葉にセルティスが一瞬呆けた顔をみせます。
「わたくしはセルティス様に純潔を捧げましたもの。これからもお側に置いていただきたいですわ」
「あっ……」
「ちょっ……!」
「ふふ」
それまで賑やかに言葉を交わしていた面々、セルティスは固まり、ローゼソフィアは怒気を顕わにし、リュティはほくそ笑みました。
これは好感触です。
セルティスは私とエッチしたことに後ろめたさを感じており、ローゼソフィアはその怒りによりセルティスの後ろめたさを適切に増幅させてくれるでしょう。
リュティがほくそ笑んだのはローゼソフィアが正妻である状況に、私の加入で有利な変化をもたらすと判断されたからでしょうか。
このまま押し切れば、きっと私も仲間に入れてもらえます。
「冒険の心得や立ち回り方はまだまだ未熟ですが、セルティス様と一緒にあの危険な場所を脱出するために守っていただく中で、レベルも十二分にあがっています。ステータスとスキルだけならすぐにでもお役に立てます! どうか、よろしくお願いいたします!」
私は本音も含めて必死に懇願します。
「セルティス! あなた、こんな小さな子にまで手を出したわけ!?」
「ローゼソフィア、これには理由があるんだ! 閉じ込められてた区画から脱出するのに例のバフがどうしても必要だったんだよ!」
ローゼソフィアがまなじりを裂いて詰め寄るので、セルティスが困ったようにしどろもどろに答えています。
「あなたが私のことをフルネームで呼ぶときは何か後ろめたいことがあるときよね?」
「そ、そんなことないだろ、ソフィア」
「声がうわずってるのよ」
ローゼソフィアはセルティスとの付き合いが長いのでしょう。セルティスの癖などをよく察していらっしゃるようです。
セルティスが後ろめたく感じていることとは何でしょう?
考えられるのは……。
「あの、セルティス様、後ろめたいことがあるというのは……もしかしてエッチをしなくてもケルベロスを倒せたのですか?」
「非常時にかこつけて小さな女の子の純潔を奪ったペドフィリア。変態セルティス」
ローゼソフィアの言葉どおりにセルティスに何か後ろめたいことがあるとしたら、エッチしなくてもケルベロスは充分に倒せる実力を持っていた可能性についてです。
それを問いただす私の言葉に、リュティが乗ってきて囃し立てています。
「ち、違います、ミシュリーヌさん! リュティも揶揄わないでくれぇ!」
セルティスが悲鳴をあげるように言いました。
「ケルベロスを素のステータスの僕一人で倒す自信がなかったのは本当だし、そんな僕の力不足で幼いミシュリーヌさんを抱いたことを後ろめたく思わないほど顔の皮は厚くないんだ、僕は!」
なるほど。
それは実にもっともな理由です。
嘘や騙す意図はなくとも、私を抱いたこと自体、抱かざるを得なかった実力不足自体がセルティスにとって後ろめたく感じているところだったわけですね。
「セルティス様は誠実な方なのですね。ますます、好きになりました。純潔を捧げて後悔はありません」
「す、好き!?」
「ここはセルティスが男として責任とるべきところ。パーティーの戦力も増強されるし、一石二鳥」
私は今、感じているセルティスへの行為をストレートに言葉にしました。
それに狼狽えるセルティスに、責任をとるようにと私を後押ししてくださるリュティ。
リュティはセルティスを揶揄っているだけにも見えますけれど。
「仕方なかったとはいえ、付き合ってもいないミシュリーヌさんにセックスしちゃったのに、僕のことが好きって?」
「いけませんか? 体の関係から始まる恋があっても不思議ではないと思いますよ」
「君はいったい何歳なんですか?」
私の言葉にセルティスは混乱しているようでした。
「ちょっとオマセな10歳ですよ?」
私はできるだけいい笑顔になるように笑いました。
かくして、私はセルティスのパーティーに加わり、冒険者としての生活を始めるのでした。
両親や神殿は最初は難色を示しましたが、セルティスのパーティーは冒険者ギルドのBランクパーティーであり、社会的な地位はそれなりに高いことから最終的に折れてくださいました。
聖女である私の加入で非常に希少で名誉あるAランク昇進も視野に入るとなれば、むしろ両親や神殿としても願ったり叶ったりと言えるのでした。
もちろん、エッチでパワーアップできることは内緒にしましたけれど。
お読みいただき、ありがとうございます!
「気になる」「面白そう」「エッチ」など思われましたら、評価、感想、お気に入り登録をよろしくお願いいたします。