セックスでチート付与できるならハーレムができるのは必然です~ただし、私はTS聖女でハーレム入りするほうです~ 作:恋偲川幹
ダンジョン探索を続け、聖結界という安全地帯を見つけた私たちはそこで一晩を過ごしました。
初めてのダンジョン探索で遭難して、そこで助けてもらった美少年冒険者のセルティスとハードなダンジョン脱出行で疲れ切っていた私はぐっすりと眠らせてもらいました。
私が起きた後、セルティスも短い仮眠をとって、それから食事を済ませて再出発します。
「では、行きましょうか、ミシュリーヌさん」
「はい、セルティス様」
私とセルティスはダンジョンの脱出口を探して探索を続けていきます。
私が聖女としてレベルアップしたことで、邪悪な気配の探知能力があがってくると、モンスターの奇襲を避けたり、偵察の手間が幾分軽くなっていきます。
単純な戦闘能力においても、攻撃魔法、防御魔法、強化魔法、弱体化魔法など多岐にわたる魔法が使えるようになっていきます。
そうして、半日ほどで次の聖結界にたどり着きました。
まだ、時間があまり経過していないということで聖結界では軽い休憩だけで済ませると、さらに先に進むことにしました。
ある程度まで進んで次の聖結界がなければ、先程の聖結界まで戻るという方針です。
「しっかりと休憩できるところは把握しておく必要があります」
「マッピングが重要ということですね?」
「ええ、そのとおりです」
私はセルティスからダンジョン探索の心得などを聞かされます。
私のダンジョンに潜るにあたっての心構えは簡単な座学をしてきましたし、前世のファンタジー作品の知識などもあります。
それを実践的に体感できるのは、私にとって多いに学びになっていると思えました。
「セルティス様……これは? 扉の向こうからとても強大な邪気を感じます……」
「これはきっとフロアボスの部屋ですね」
順調に冒険を進めていった私とセルティスの前に立ちはだかったのは、荘厳で禍々しい巨大な扉でした。
「フロアボス……ですか?」
「はい、ダンジョンには時折こうした立派な部屋が出現して、そこに他よりも強力な個体が鎮座しているのです。倒すと多くの経験値を得られますし、得られる素材も通常のモンスターとは比較にならないほどの富になります」
わかりやすいダンジョンの中ボスということですね。
ですが、今の私たちには脱出を妨げる大きな障害ということになります。
「少しだけ中の様子を探ってみます。見覚えのあるフロアボスであったなら、ここがダンジョンのどの階層かもわかるかもしれません」
「セルティス様、お気をつけて」
私はセルティスをいつでも援護できるように意識しながら見守ります。
「……」
セルティスはそっと扉を開けて、中の様子を探るとすぐに閉じました。
「どうでしたか、セルティス様」
「ここがどの辺りなのか、大体わかりました。脱出の目処もひとまずは立ったと言っていいですが……ひとまず先程の聖結界まで戻ります」
「はい、かしこまりました」
セルティスの指示に従って、私たちは聖結界まで撤退しました。
今日は少し早めですが、この聖結界で休息をとることになりました。
休息の準備を終え、食事もおえて人心地ついてからセルティスは語りだしました。
「あのフロアボスは、このダンジョンの中階層にいるケルベロスだとわかりました」
「炎を吐く
「はい。ケルベロスは十分な経験を積んだ冒険者パーティーであれば、倒すことができるモンスターです。日常的にケルベロスを突破した冒険者パーティーがより下の階層を冒険しています」
「では、ここで待ち続けていれば冒険者パーティーがここまでやってくる可能性が高いのですか?」
「いいえ、何度もケルベロスが倒されて、その先が探索されているにも関わらず、僕とミシュリーヌさんが冒険してきたこの区画に関してはまったく情報がありませんでした。罠にハマって侵入してしまった人たち以外には未踏のフロアなのです」
「……しかも、脱出できた人はいない……ということですか?」
私は息を飲みます。
「実は僕もあのケルベロスを何度となく倒しています。パーティーの仲間たちと一緒にです。ですから、今日開けた扉がケルベロスのいる広間のどこにあったのかを把握することができました」
「はい」
「僕の記憶にある限り、あれは何の変哲もない壁だと思っていたところに隠された隠し扉ということになります。かなり高レベルの盗賊職でなければ発見は困難に違いありません」
「……ですが、このダンジョンにやってくる冒険者は……」
「はい、このダンジョンの推奨レベルは中レベルとなっています。何度もケルベロスが倒されたとしても、僕とミシュリーヌさんがいる区画の存在に気づいてもらえる可能性は低いでしょう。まして、ケルベロスの部屋はすでに何度も探索済みの場所です。あらためてじっくりと隠し扉を見つけようと細かく探索する人はいないに違いありません」
「ここで待っていても助けが来る可能性が低いのですね? それでは……私とセルティス様の二人だけであのフロアボスを?」
「はい、倒さなくてはならないです」
セルティスはそう言い切りました。
私たちがダンジョンから脱出するには、あのケルベロスを倒さなくてはなりません。
「セルティス様、わたくしたちに勝算はあるのですか?」
「今のレベルで、二人だけでは難しいです」
そして、セルティスはきっぱりと告げました。
私の心臓がドクンと跳ね上がります。
セルティスという心強い味方がいたから、なんとなく楽観的に脱出できるだろうと思っていたものが崩れ去ったからです。
「……そ、そんな……」
「しかし……あまり気は進まないのですが……方法がないわけではないのです」
セルティスは困ったような顔をして、方法があると告げました。
「気が進まない……それはどのような方法なのでしょうか?」
それをしなければ、脱出できない以上はそうするしかないでしょう。
私はセルティスの口からどんな言葉がでてくるのか、緊張しながら待ちます。
「それはですね……あー、僕とミシュリーヌさんがセックスすることです」
「はえっ!?」
頭をボリボリとかきながら気まずそうに語ったセルティスに、私は美少女らしからぬ声をあげてしまったのでした。
きっと、ここはエロゲか、エロラノベの世界に違いありません!
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