アダルトMOD入ってるせいで超やりにきぃ 作:姫鼠まりあ
開口一番は「今じゃない」だった。
前来たようにカローライナの自室へ転移すれば、そこには全裸のカローライナが。
……とはいえ先日のように着替え途中とかそういうことではなく、ただ全存在全裸化計画で例外なく心化しているだけのカローライナだ。
彼女は俺の姿を認めるなり冒頭の言葉を吐いた。
そしてこちらの手を引き、隣接していた小部屋の中に俺を引き入れたのである。
「来てくれたのは嬉しい。けど今じゃない」
「ならまぁ帰るけど」
「……」
俺の口に手を当てるカローライナ。
ふむ。青点が一つこちらに来ているけど、何かに追われているのか?
「聞いて聞いて、オリランカ! 少し前に会った恩人が……あら?」
げ。
はえーな、戻ってくるの。
第一王女……ユリアの声だ。
「……いないのですか? ……どこかに隠れているとか?」
何かを漁る音。がさごそと、音だけ聞いていると空き巣かなんかをしているように聞こえる。
「まさか……性交に……いえでもあの子はもう分別のつく歳……でもこのタイミングでのあの方の来訪……"あの男"が"あの方"だったのは予想外でしたが、オリランカの相手をしたのがあの方であれば理解は……」
アサシンスキル:霧隠れ。
王族のスキルには謎が多いので、一応気配を完全に消しておく。月の光がうんたらかんたらのスキルはあと二つあったはずなのだ。
「……いいえ、ダメ。ダメよユリア。オリランカは女性同士で性交し、子を成すの。あの子の隣に立つのは女の子でないとダメ。……たとえあの方がオリランカの本命であっても……私は心を鬼にしないと」
ゆらゆらと青点表示を揺らしながら部屋を去って行くユリア。
怖いなーアレ。なんだアレ。
「実はもう霧隠れの中だから音漏れはしないんだけど、状況説明はしてくれたりするか、カローライナ」
「……簡単に言えば、貴方とセックスしたのがバレて、もう一度セックスする予定があるのもバレて、そこからずっと監視されています」
ああ、そういえば。
パナケイアの酔いが覚めた後になんか言ってたな。研究したいからもう何度かヤりたいって。
「ならちゃっちゃとヤるか。霧隠れの中なら見つからないし」
「まぁ、確かに。……姉様には悪いとは思いますが、私が結婚したらもう出来なさそうですし」
「結婚? ……誰と?」
「……正式な発表はまだですので秘密を誓ってくださるのなら」
「ああじゃあいいや。判議会が今機能してるのか知らんけど、そこまで興味あることでもないし」
「だと思っていました。……あの、ところでヴェルグさん。なぜ私を持ち上げているのでしょうか」
「セックスするにゃここ狭いだろ。部屋戻ってベッドでやろうぜ。霧隠れは維持するからさ」
「はぁ」
全裸に見えていても当然ながら衣服の感触があるカローライナを抱き上げ、先ほどの部屋にまで運ぶ。
豪華なベッドに彼女を寝かせてから霧隠れを球状に纏い、いざ……とヤろうとしたところで、カローライナからストップが入った。
「私が上じゃダメですか」
「それだと前と同じになるけどいいのか? 色々試したいとか言ってたじゃん」
「あの時は何度も何度も試行錯誤できると思っての言葉でした。ですが、結婚することとなり、これからは姉の監視もさらに厳しくなることを考えると……あの時にシた、最も気持ちいい、信頼できる体位が良いのです」
成程。
挑戦して失敗するより慣れた味の方が良いって奴ね。とても理解できる。
「んじゃ交代。……パナケイアはいるか?」
「要りません。素面でヤってみたくて呼んだわけですから」
それでは──と。
髪をかき上げ、耳にかけたカローライナが、俺のオティヌティヌを口に含む。
おお。ちゃんとそういう所からやるのか。いきなり挿入とかしそうな勢いだったからグルーハント構えてたんだけど、これなら大丈夫そうだな。
「
「キツいなら良いよ、魔法で濡らしても」
「ん……ぷは。……経験の浅い私でも、情緒には理解があります。魔法を使うのは邪道では?」
「こういう前戯がダルくなった手馴れ勢はグルーハントとかソリッドリキッド使うんだけど、まぁ邪道と言われたら返す言葉が無い」
「絶対に見つからない……時間があるというのなら、ゆっくりやっても良いでしょう。何よりいきなり挿入、魔法を使って滑りを良くして、というのは私が濡れません」
「わかったわかった、好きにやんな」
「はひ」
再び剛直を咥えるカローライナ。
そこから始まるのは試行錯誤だ。口の形を変えて撫でさすって来たり、空気を抜いて圧迫してきたり、喉の手前……口蓋垂で亀頭をザラザラしてきたり。
前と同じように主に戦士スキルを組み合わせて、たとえば過集中の副次効果である必要酸素量の低減を用いた長い長いストロークであったりだとか、軽量化と重量化を交互に使って自分からイラマチオしに来ているかのような深さを使ったりだとか。
エロいとか気持ちいいとかとは別に、凄く参考になる。
現地で生きる冒険者として、その場その場でのスキルの応用範囲が格段に高い。
「フェラしてるだけじゃあんまエロい気分にならないか?」
「ん……何故そう思ったのですか?」
「乳首も立ってなけりゃ濡れてもいないから」
「……この服はそういった性象徴を隠すデザインになっているのですが……ヴェルグさんには効きませんか」
ああそうなんだ。
すまんな、常時透視状態だから。
……そういう見方をすると……やっぱちゃんとエロいよな、全存在全裸化計画。
あれ、つーかさ。男も全裸美女美少女に見えるんだけど、じゃあ野郎が勃起したらその反映はどこに行くんだろう。クリが勃起するのか?
男……とヤるのは俺があんましだから、今度アウラニを。
「折角脱いだというのに考え事ですか。……一応、これでも第二王女ですよ?」
「いやだからお前買った時に全身くまなく見てるっつの」
「ああ、そうでしたね。……どうしましょうか。確かにフェラだけでは気分が乗り切らないのも事実のようです」
「媚薬ポーションとか、パナケイアみたいな媚薬効果のあるアイテム、後俺が弄るって手もあるが」
「弄る、というと……具体的には?」
「抓んだり掻いたり舐めたり」
「……ふむ。ではそれで──」
「あ」
何気なしにミニマップを見たら、近づいてくる青点が。
いやね、敵が当然のようにいる場所とかならともかく、こんだけ青点表示ばっかの場所でミニマップなんか注視しないわけよ。城の奥の方へ行くとダンジョン扱いになって表示消えちゃうし。
扉が開く。
「まだ戻ってきていないのですか、オリランカ……」
「ね、姉様!? 違っ、これは!」
「……いえ。ベッドが……私が出た時より因れて。……やはりどこかに隠れていますね、オリランカ」
アサシンスキル:壁走り。……の走らないver.で一旦壁を伝い、天井に行く。
ほとんど直後にユリアがベッドに乗って来た。
「微かにですが、湿っている……? ……脱ぎ捨てられたあの子の服もそうですが……まさか」
どくんどくんと。
今度こそ本当に全裸となったカローライナの胸が早鐘を打つ。その乳首は固く硬く屹立し、心無しか股に湿り気が現れる。
ほーぅ。
「お前が上なら良いんだろ?」
「何言って……ひゃ!?」
天井で。
ユリアがカローライナのベッドを精査している真上で、カローライナの秘所と乳首に指を這わす。
俺もこういうノーマルセックスは久しぶりだからな。マスカルウィンやパインズとヤると結局アブノーマル寄りになっちゃって、まぁそれはそれでエロいし気持ちいいんだけど、味変は必要って話で。
「やっぱり、あの子の匂い。……自慰をするほどに溜まっていたのなら、言ってくれたらいいのに……」
天井に押し倒される、という摩訶不思議な体験をしながら、声は漏れないと言っているのに必死に声を我慢するカローライナ。
……いや、声を我慢しているというより、唾液を落とさないようにしているのか?
ああまぁ、今唾液が一滴でも出たらユリアが気付くだろうし。
それは唾液でなくとも同じだけど。
「カローライナ。近くにいるのはわかっています。……自慰の最中でも、終ったあとでも、姉は構いませんから……出て来てはくれませんか?」
「無茶苦茶言ってんな。あんなだっけユリアって」
「さ……最近は、何かと暴走しています……! んぅ……その、私が、男性とセックスをしたと言った後から……抑えが利かなくなった、と言いますか」
「心化の影響かね、それは。……しかしお前、結構なシュミしてんな」
少しずつ力を強め、速度も上げて。
呼応するように……否、ユリアと同じ空間にいればいるほど、といった具合でどんどん湿り気を帯びていくその秘所と乳首に、思わずいろんな悪戯をしたくなる。というかしている。
「こ、これは……いえ、こんなの誰だって」
「萎える奴は萎えると思うんだけどな。身内で、しかも姉なんて一番近い相手が目の前にいて。その真上で前戯やってて大興奮は、才能アリだよ」
「要らない才能過ぎます……あ、あ、ダメです。そこは」
尿道の入り口。
尿道プレイ自体は慣れが無いと痛いだけだ。背徳感による快楽は得られても、流石に炎症が勝る。ただ入り口はまた別で、指紋程度の凹凸にも敏感に反応する他──その奥に溜まっている尿や膣分泌液……愛液を少しばかり促進する。
俺が天井に押し倒しているとはいえ、カローライナ自身は重力に逆らえているわけじゃない。
ゆえに、尿や愛液は当然のように真下へと零れ落ちようとするわけだ。
姉のいる場所に。あるいは彼女の頭頂に。
「ま、待ってください……! それは問題があり過ぎます!」
「小声で叫ぶ才能も有りだ。……ああ、でもどうしようもないな。ほら、見えるかカローライナ。お前の股からツツと汁が糸を引いて」
「魔法スキル:アクアプレート!」
霧隠れ内部に水の板が出来上がる。
それが受け皿となってカローライナの汁を受け止め、事なきを得た。
「一滴くらいバレやしねーって」
「いいですから、なんとかして外に……そうだ、転移が使えるのですから」
「全裸で外に出たい、ってことでいいか? 成程、姉だけじゃなく民衆にも全裸を見られたいと」
「そそ、そういうわけではなくっ!」
さらに湿り気を増すカローライナの秘所。
お、これは……本気でソッチか?
「──オリランカ? ……近くにいますね」
「!」
突然周囲を見渡し始めるユリア。
んん? 霧隠れの効果は切れていないし、そもそも彼女は上を見ていない。……何でバレた? 霧隠れは匂いも消すから性臭でもないはずだけど。
「姉は騙せませんよ、オリランカ。……今、発情していますね?」
アクアプレートにチャポチャポと汁が飛ぶ。
勘とかでそう簡単にわかるものか? 的確過ぎないか?
「わ……私と姉は、家族の契りの他に、……はぁっ……その、幼い頃、運命の契りも……結んでいて、その、二重契約の影響で、感情が伝わりやすく……」
「だってのにあんな早期に切り捨てたのか」
「……そう、ですね。私は……繋がりというものを、捨てすぎて」
「すまん茶々入れたの俺だけどシリアスになるの禁止で。萎えるだろ」
よ、と。
壁走りを継続したまま床に降りる。
副次効果というか、壁走りは「地に足が吸い付く」という効果のために足音が消える。振動も消える。霧隠れで音漏れしないとはいえ、床が揺れたら気付くだろうからな。その対策だ。
「な、な、なにをして」
「いやお前、自分で気付いてないみたいだけど、恥ずかしければ恥ずかしい程興奮するタチっぽいぞ」
がば、と。
挿入こそしていないけれど、カローライナの両足を手で開くようにして持ち上げ、ユリアに見せつけるように押し出す。
声になり切らない声……「な、な、な」という言葉を発するだけの機械となった彼女を持って、さらにさらにとベッドの方へ近づいていく。紅潮……顔だけじゃない、全身が茹蛸のように赤くなっていくあたりが"適性"あり。
「良い感じに濡れて来たな。──挿れるか」
「待──」
挿入する。
これもまた「カローライナが上」の体位だ。
「ん゛っ……」
「だから声抑えなくても良いんだって」
「ん゛、う、う゛んっ!」
自身の右二の腕で口を塞ぎ、必死で声を抑えるカローライナ。
……それはそれでエロいから良いんだけども。
前も思ってたけど、冒険者をやるには些かデカすぎる胸。たゆんたゆんと震わせて、声を押し殺してそっちでも震えて……でも喘ぎ声は隠しきれなくて。
カローライナってちゃんとエロいよな。
「まさかとは思いますが、姉に隠れて男と交わり……その背徳感で発情しているとか言いませんよね」
「ひっ!?」
あ、イった。
……俺のピストンじゃなくてユリアと目が合ったことでイったな今。
ふむふむ……なら普通にセックスするより。
「奇術師スキル:フェザータッチ」
「む。……そこですか!」
シャァッとベッドの天蓋を捲るユリア。ふ――二度目だから描写してなかったけど、このベッド魔物素材ふんだんに使ってるからな! 一応魔物の死体判定でフェザータッチが設定できる! もうそういうの考えないようにしてたけどこういう時は使えるな。
「おかしいですね。今ここが揺れたはず……ということは逆に」
またカローライナとユリアの目が合う。オティヌティヌをぎゅ、と締め付けてくる膣肉。今回はイかなかったみたいだけど、ぎゅ、ぎゅう、ぎゅう~っと回数を分けて収縮しているのが感じられる。
ここでちらっとクリにフェザータッチ。さらにソリッドリキッドを使ってカローライナの胸を持ち上げ、さらに乳首部分だけを固めたり液体に戻したりする。……むずいな。俺は魔力をちゃんと認識しているわけじゃないから、こういう綿密な操作になってくると……ふむ。
女体で学ぶ魔力操作。本にするか。……早く魔物素材じゃない紙安価で手に入るようになってくれ。
「ここですね」
「おっと」
何もない虚空に手を伸ばすユリア。ただそこは霧隠れの範囲内なので、少し後ろに下がって回避する。
いやぁ、今のは単純な勘だろうけど、気のせいじゃなければその精度が良くなってきている気がする。契約スキルの効果とかか?
「やはり……冒険者としてのスキルで身を隠しているのはわかりました。そして性交しているのであれ自慰をしているのであれ……貴女は酷く興奮しているとも」
「あ、そうか。アクアプレートもう無いから」
俺達が元居た場所。
そこに滴り落ちた、カローライナの愛液。
湿り気どころではない、ちゃんとした粘り気を持つそれに手を当て──ぐ、と拳を握り込む。
「──姉に見られるか見られないかのギリギリ。ええ、知っていますよオリランカ。貴女は昔から露出や羞恥といったものを好んでいましたからね」
「そ、そんなことはなっん゛!」
「どちらかといえば日の当たる場所で肌を重ね合わそうとしたり、植物園でシた時はいつになく興奮していたり……ドレスも背中が開いているもの、腹部が見えているものなど、露出の多いものを選びがちですよね」
「あー、確かに。冒険者の時も背中がっつり開いてるよなあの服。あと横乳も。あれ見せつけることに興奮してたのか」
「してなっ、い゛っ、そんな」
反論とは裏腹にカローライナの興奮は上がって行く。
締め付けはもちろんのこと、屹立した乳首は痛いんじゃないかってくらいガッチガチになっているし、いつの間にか垂れ下がっている腕や指先はぴくぴくと痙攣を続ける。
残念ながらフェザータッチやソリッドリキッドはアクセントにもならないらしい。
パナケイアの時は媚薬効果+酔いで純粋なセックスになっていたけれど、羞恥プレイに舵を切ってしまったのが良くなかったか。
もう彼女の脳内は露出や羞恥といった事柄でいっぱいだ。
んー、ならまぁ、といった感じでオティヌティヌを引き抜く……が、やっぱりそれに快楽は覚えないらしい。
なーらーばー。
「よいしょ」
「は──ば、馬鹿っ!」
霧隠れの効果範囲。
そのラインギリギリにカローライナを押し出し……境界線に彼女の乳首の先端を触れさせる。
出るか出ないか。いや大丈夫だろう、俺ならそういう細かい操作ができるだろう──と思っているカローライナのその乳房をソリッドリキッドで持ち上げて、がっつり外に出す。
「ひ──」
ブシュウッ、と激しい勢いで絶頂するカローライナ。当然それら愛液は飛び散り。
「……ふふっ、オリランカ。自慰でスキルが乱れているようですね。これなら……少し歩くだけで、ぶつかってしまうかもしれません」
「期待に応えてくれるなー」
ユリアはひたひたと部屋を歩き回り始める。俺はその後ろでギリギリを責め続ける。乳首の先端だけじゃない、カローライナの大きな乳房を丸ごと霧隠れの外に出したり、下半身をはみ出させたり、絶頂の瞬間の顔を出させたり。
特に最後のはヤバかったらしい。声を抑えなくていい、というのがようやく浸透してきた段階でのソレだったから、引き戻した時は「ぁ゛エ゛」みたいな音を喉から出していた。多分無理矢理声を殺した弊害だと思う。
……ま、この辺りで味変かな。
バルコニーに続く大窓を開ける。
「こら、オリランカ! 逃がしませんよ!」
ユリアがそこを探しに行く読みでさらにカローライナの部屋の戸を開け、廊下に出る。霧隠れの効果増大装備をアクセサリ枠に付け替えた上で、全裸の彼女を姫抱きに持ち。
「う……嘘ですよね」
「王国暗部のテストも兼ねて、みたいな? 気付くとしたらスヴェロニカくらいだろうけど、サーチ系の能力持ちがいたらわからんからなー」
そのまま歩き出す。
じたばたと暴れるカローライナをがっしり掴み、ついでに親指を彼女のアナルに入れ、早足で人の多い場所へ。
廊下の時点で何人かとすれ違う。俺にはほとんど見分けがつかないけれど、そこはカローライナ。全員が誰であるかわかっているようで、だからこそ羞恥も倍増しているらしい。
すれ違うたびにブシュブシュと絶頂している。流石に汚し過ぎるから俺が出したアクアプレートで全部受け止めているけれど、うんうん、やっぱ女は射精と違って残弾数気にしなくていいから良いよな。冒険者だから体力あるし。
エントランスホールにまでくれば、城で働く人々……騎士や学士、王家の世話係、来賓……様々な人間が目に留まる。俺の目には全裸美女にしか見えないけど、多分フォーマルな……すんごいしっかりとした服着てる奴らが大勢いるんだろう。鎧を含めて。
そんな中を全裸で姫抱きにされて進むというのは、果たしてどれだけの羞恥か。あ、俺はもうアクセサリ以外も装備着てる。俺羞恥プレイそんなに興奮しないからな。
「どこ行きたい? 騎士団の詰め所か、謁見の間か、現王の部屋か」
「どこも嫌です!!」
「Ok、全部ね」
「いやぁっ!」
や、それはフリでしょうよ。
──そこからは王城観光ツアーだった。
ゲームでは入れなかった部屋やデフォルメされていてオブジェクトでしかなかったもの、「用が無いので行けない」と表示されていた階層。
城中の至る所を全裸のカローライナと巡って、一向に羞恥に慣れる様子のない彼女をケラケラ笑い飛ばしながら、俺は俺の知的好奇心を満たしながら。
正直言ってCMNFとかCFNM的なアレソレは感じない。だって俺以外全員全裸だから。
だけどやっぱこう……ただただ恥ずかしがってる女の子って……それだけでエロいよな、うん。
流石に地下にある牢獄には行かなかった。萎える光景しか広がってないだろうし。
で。
「……ほ、本当に行くのですか。もう十分では」
「いやいや。──見せたいクセに」
「そんっ」
扉から出る──のではなく、転移して空中に跳ぶ。
見下ろす限り、見渡す限りのシアルル王国。青空の海の中で全裸のカローライナを──手放す。
「は──……」
遠ざかって行くカローライナ。
今ちょうど上空を見上げた視力の良い奴がいれば、彼女の全裸を……シアルル王国第二王女オリランカの全裸を見る幸福に恵まれることだろう。
天空のブーツに履き替え、速度を合わせながらカローライナをキャッチ。
「……──ぁぁぁああっ!!」
「おいおい、霧隠れの外なんだからそんな大声出したらバレるぞ」
「ば、馬鹿馬鹿馬鹿ばかばかばかばかなんですか!?」
「馬鹿である自覚はある。けど前にシアルル王国に跳ばした時もあれくらいの高さだっただろ」
「そういう問題じゃないです!」
また壁走りを発動しながらシアルル王国に降り立てば──そこは市場らしき場所。
「ひ……」
「隠すな隠すな」
「ちょ」
手を後ろに回させて、がっちり掴む。
「あれだな。バルクス解放の時、色々上手く行かなくて最終的にお前が国家転覆罪に問われた時想定……みたいな」
本当になんぞかを再現するなら、乳首とかクリに黄金のチェーンとか装飾とかをつけて……ってのも良いんだけど、乳首ピアスとかクリピアスって普通に痛いからな。
完全再生ができるとはいえ……いや。
聞くだけ聞いてみるか?
「カローライナ。全裸の上にアクセサリで装飾して街を練り歩くっていうのは」
「……」
ごくり、と喉が鳴る。
えー、これスキモノです。
「剣士スキルの無我の境地は使えるか?」
「さ……最近、覚えたばかりです」
「へえ? 王女にはもう必要ないだろうに、なんでまた」
「……その、痛覚無効は天使スキルと剣士スキルにしかないと聞いて……有用さから、どうしても欲しくて」
「ああ必要不必要じゃなくて有用さなのね」
「オリランカに戻ってからは暇な時間が多くて……今は応用の利きそうなスキルを集めることに夢中で」
「ホント気が合うな。んじゃ無我の境地使ってくれ」
「はい……剣士スキル:無我の境地」
よし。
じゃあ──。
シャラシャラと音が鳴る。
チャリチャリと金属音が響く。鈴の音。足音は裸足のぺたぺたなのに、身体を震わす音は煌びやか。
「これは……ああ……私は、なんて恰好を……」
「一部エグい効果のもあるけど、俺の持ってるアクセサリの中でも一番の綺麗どころを集めたつもりだ。どうだ、感想は」
「……もう、隠しても……隠しきれてないでしょうから、言いますが」
カローライナは。
「最高……です。この解放感も、この背徳感も……ああ、ああ……!」
歓喜に、打ち震えていた。
……残念なのは、乳首につけようがクリにつけようが、全部衣服扱いで見えない、ってところだ。付けてる最中は見えてたからどこに何が付いてるかとかはわかるんだけど……つけ切ると消える。
アダルトMOD君よ……もう少し、もう少し融通を。ほら、パピルサグとかは全裸修道服とかいうニッチながらもちゃんと衣装にはなってるだろ、ああいうのああいうの……。
「ちなみにアクアプレートはもう敷けないから、お前が通った後は雨も降ってないのに濡れていくことになるからそのつもりで」
「う……」
チリン、とクリについた鈴が鳴る。しゃらんと乳首と乳首を繋いだチェーンが鳴る。
ネックレスから背中に繋がる鳴り札は尖っていない、黄金で作られた丸いフックにまで伸びていて、その先端はアナルに入っている。
見えないけど。
見えないけど!!
「い……行きますね」
「あ、俺離れた方が雰囲気出る?」
「馬鹿言わないでください。貴方が離れたら霧隠れも消えるでしょう。……ちゃんとついてきてください」
「へいへい」
ちょっと強気な所を取り戻して、カローライナは一歩、また一歩と歩み始める。
賑わう市場。相変わらず肌色と赤色率多めなので俺の視点はカローライナに向いているけれど、反対に彼女の目はあちらこちら……人々の方へと向いている。
そういえば、これはこれで"幸せ"の一つなのだろう。
もしかしたら早計だったかもしれない。もしかしたら一人で決めすぎたかもしれない。
だけど、カローライナが、オリランカが勇気を振り絞って出した答え。
幾星霜と王家を縛り付けた問題を解消し、そうは思っていないかもしれないけれど、ここの人々の命を救った……災禍を未然に防いだのだ。
だって、ラヴ・グラットルが王国派である以上、可能性はゼロではなかった。バルクスがレイドボスになる未来や、エリック・サンダーソンのクーデターも決して。
シアルル王国が劫火に包まれ、崩落の危険に晒され、災禍の海に呑まれる未来も……隣人のように引き得たのだろう。
けれど、彼女は未来を掴んだ。
俺と出会うことに成功して、俺を説得することに成功して、俺を魅せることに成功した。
──段々と。
恥ずかしさと歓喜が綯交ぜな表情をしていたカローライナが、誇りを感じているような……自身の姿も忘れて、この光景の美しさにこそ思いを馳せているような顔つきになってくる。
「……ヴェルグさん。私は本当に嬉しく思います。シアルル王国を──」
「んじゃ一人で大丈夫だな。ジュワッ」
「え」
消える。
一斉に。
一斉に──カローライナへと全員の視線が集まった。
「──ぁ」
鈴が激しく揺れる。チェーンが震える乳首を引っ付ける。
ガクガクと生まれたての小鹿のようになった彼女の足は折れ、手……は縛られているから、両膝で乳首を隠すようにして蹲る。
悲鳴は出ない。ただただ、怯えるように……そして全身を真っ赤に染め上げて。
ちょろろろろ、と。
カローライナは、お漏らしをした。
「人生終わったな……とか思った?」
「……」
「おーい。……おっと気絶している」
雑踏がカローライナに詰め寄ってくることはない。俺も消えたわけではない。
角度や位置を調節したフェザータッチを周囲の全員に適用させる、というちょっとした手品で国民の視線をカローライナのところに集めただけなのだけど、刺激が強すぎたらしい。
俺が消えたのは効果範囲を広げた霧隠れの中で再度霧隠れを使っただけ。
気配まで消えるからな、カローライナはガチで俺がいなくなったと錯覚したはずだ。
……うん。
まぁ、満足しただろ。アクセサリ外して完全再生して、部屋に返して服着せて……ユリアに見つかる前にかーえろっと。
後日。
アスガードの家にわざわざやってきたスヴェロニカからカローライナ直筆の手紙を貰うことになるのだけど……そこには恨みが籠ったかのような文字で、「何も付けていないのに鈴の音が聞こえるようになった」とか、「視線を感じるだけで少し湿るようになった」とか、「無我の境地を使って秘所に恥ずかしい装飾をつける楽しみにドハマりしてしまった」とか……。
文句なのか報告なのかよくわからんそれが届いた、というか届くようになったとか、なんとか。
俺しーらね。
……追伸として、「姉様が頭がおかしいとしか思えない下着やドレスをプレゼントしてくるようになりました。シースルー素材というには余りにも透けすぎていて……。お願いします、姉の頭にパナケイアを使ってくれませんか? 絶対に状態異常かかってます」とか「四六時中変態同性愛女に襲われかけています。助けてください」とか。
なんかSOSも来てるけど、これも無視である。どっかの誰かさんと結婚するまでの辛抱だ、がんばえカロきゅあ~。