誤字報告有難うございます。
翌朝、須藤との鍛錬を終えて部屋に戻るとドアの前に鈴音が待っていた。
鈴音
「おはよう。おかえりなさい龍司くん」
「おはよう鈴音」
鈴音を部屋に上げると、シャワーを浴びてバスタオルを身体に巻いた波瑠加がソファに座っていた。
波瑠加
「おかえ、あっ・・・・」
鈴音
「貴女は・・長谷部さん、そう、貴女も・・朝食を作るから龍司くんは、シャワー浴びてきて」
「おう、頼む」
波瑠加
「・・待って堀北さん」
鈴音
「何かしら」
波瑠加
「何も言わないの?」
鈴音
「・・そうね、長谷部さんは龍司くんに抱かれて、所有物になったんでしょ。それとも気の迷い」
波瑠加
「気の迷いなんかじゃないよ・・私は龍司くんが好き、ずっと小さな頃から好きだった。約束とは少し違ったけど、私は・・龍司くんの隣にずっと居たい」
鈴音
「小さな頃・・そう、長谷部さんは小さかった龍司くんを知っているのね。約束は知らないけど、龍司くんが貴女を抱いて所有物にしたのだから、私がとやかく言う事は無いわ。それに私も貴女と同じく、ずっと側に居たいから。さぁ何時までもそんな格好だと風邪ひくわよ、早く着替えて来なさい」
波瑠加
「そう・・だね」
3人で朝食を食べ登校した。
朝のHRで、茶柱から審議が明日開かれると報告がありHRが終わる、茶柱が教室を出ると平田が俺に問いかけてきた。
平田
「九頭くん」
平田を筆頭に一斉に視線が集まった。
鈴音
「みんな待ってるわよ」
「わかった」
俺は立上り教壇に立った。
「結論から言うと、静観することに変わりは無い。Bクラスの友達から何らかの協力要請に関しては個人の判断で協力するも良し、しなくても良しとする以上だ」
そう言って教壇から席に戻った。
一之瀬から昼に連絡があり俺は放課後一之瀬と会っていた。
一之瀬
「ごめんね、呼び出して」
「構わないが話って?」
一之瀬
「うん、知ってると思うけど、今Cクラスに訴えられてるんだけど、九頭くんに協力を頼めないかと思って」
「協力、俺に」
一之瀬
「迷惑かな?」
「その件は俺達Dクラスの方針として静観としたんだが、俺個人でなら一之瀬の頼みだ、協力はするよ」
一之瀬
「えっ、ホント。ありがとう」
「具体的に俺はナニをすればいいんだ」
一之瀬
「えっと、九頭くんにアドバイスをしてもらいたいかな」
「アドバイス?」
一之瀬
「急に変なコト言ってごめん┈┈えっと、今から話すね」
一之瀬は白波千尋が語ったコトを話した。
一之瀬
「千尋ちゃんが、龍園くん達に階段で道を塞がれて引き返し女子生徒に当たって、わざと相手を突き落とした訳じゃ無いと言っているんだよ。わたしも千尋ちゃんがそんなコトするとは思えなくて」
「そうか、その白波が事故であれ故意であれ、立証するのは難しだろうな、目撃者が多数いるし事実として白波が相手の女子を階段から落としたのは明白だからな」
一之瀬
「やっぱり無理かな」
「監視カメラの映像とかは無いのか?」
一之瀬
「監視カメラは設置されてたんだけど、カメラが壊れてて映像は無いんだ」
「そうか、映像が無いとなるとやはり相手の主張を覆す証言が無ければ無理だろうな」
一之瀬
「┈┈┈┈」
「悪いな一之瀬、力になれなくて」
一之瀬
「ううん、ありがとう九頭くん」
「またな」
一之瀬
「うん、また」
一之瀬と別れた夜、龍園を呼び出した。
「待たせたか?」
龍園
「いや、待っちゃいねぇよ」
「それで、その女子生徒は大丈夫なのか?」
龍園
「ああ、大した怪我じゃない」
「何があった」
龍園
「白波が逃げ出して、上って来たクラスの女を突き飛ばした形になっただけだ」
「カメラはお前か?」
龍園
「カメラは偶然だ」
「そうか、わかった」
龍園
「話しはソレだけか?」
「あぁ」
龍園
「またな」
そして、審議の結果Bクラスは敗退しCクラスに、50Cpを移譲、白波は2週間の停学となった。
その日、俺と清隆は二人でモールに来ていた。
「清隆、あれって同じクラスの佐倉だよな」
綾小路
「ん、そうだな佐倉だが、何か様子が変だな」
すると佐倉の後を男が小走りに追っていた。
「なんかヤバそうだなアイツ」
綾小路
「ああ」
「後を追うぞ清隆」
綾小路
「わかった」
男の後を追うと、ケヤキモールの倉庫が有る路地に入って行くが袋小路で行き止りになっていて、佐倉が振り返り男に対峙し言い放った。
佐倉
「もう、付きまとわないで下さい」
男
「雫ちゃん何でそんな事言うの?僕達は運命の糸で繋がっているのに、だって僕の前に君は現れてくれたんだよ」
佐倉
「そ、そんなの偶然です」
男
「偶然、いや違うよ・・・これは必然なんだよ、僕と雫ちゃんが結ばれるね」
すると男は佐倉に近寄って行った。
佐倉
「いや、来ないで」
その声を言った後に男は佐倉に抱きつき、佐倉を押し倒し上に重なった。
佐倉
「いやー!離して、誰か助けて!」
男
「僕を受け入れて」
「おい、其処までだ」
その声がした方に男と佐倉の視線が向いた。
清隆が男を佐倉から引離した。
男
「うっ、何をするんだ」
佐倉
「あ、綾小路くん、九頭くん」
男
「誰だお前達は?」
「俺とこいつは佐倉のクラスメイトだ」
男
「僕と雫ちゃんは愛し合ってるんだ邪魔するな」
「佐倉さんホント?」
佐倉
「ち、違います」
男
「嘘だ嘘だ嘘だ・・・・騙したな、僕を騙したのかこの売女め、ブスのくせによくも騙したな」
「何だよ、ただのストーカーじゃ無いか」
男
「ストーカーじゃ無い、僕は被害者だ」
男はポケットからナイフを2本取出し革の鞘から抜いて両手に持つ。
其処に後ろから、恵と千秋が駆け寄って来た。
恵
「どうしたの、龍司くん」
千秋
「危ないナイフ持ってる」
恵は男の持つナイフに過去の事を思い出しその場に固まってしまった。
男は恵と千秋に向かって走る、恵はガクガクと震えてその場から動けないでいると、男がナイフを振り回しながら恵を襲う。
「くそ、間に合え」
何とか、恵と男の間に割込み片方の手首を掴む男は痛みと共にナイフが地面に落ちるが、もう片方のナイフが俺の脇腹に刺さった。
その手首を掴んでこれ以上深く挿し込まれない様にすると男が片方のナイフから手を離す、後から清隆が男を無力化し確保した。
呆気に取られていた千秋が叫ぶ。
千秋
「龍司くん!」
恵
「いやー!龍司くん!」
「大丈夫だ恵、千秋学校に連絡してくれ」
俺は恵の頭を撫でた。
千秋
「あっうん」
綾小路
「大丈夫か龍司」
「ああ、内臓までいってない。助かった清隆」
綾小路
「何、大した事はして無い」
「佐倉さんは大丈夫か?」
綾小路
「ああ、心配いらない」
暫く恵は泣きじゃくった。
始めに警備員が到着して、綾小路が説明をして男は警備員に連れられて行った。
その少し後に茶柱と真嶋がやって来て、俺は病院へと搬送され治療を受けた。幸いにもナイフは手首を掴んでいた為、内臓までは達してないが、5針縫って一晩入院させられた。