ミニスカートのナース服を着た三つ編み眼鏡の美少女を今、僕は組み敷いている。
純白の衣装から覗くのはより白い陶器の美しい肌。
ただし、頬と耳だけは上気して薄っすらと朱に染まっている。
潤んだ瞳は何かを期待しているように僕を見つめた。
「政夫さん……」
「はい、政夫さんですよ」
首筋に口付けをする。
少し汗ばんだ肌を舐めた。
「お風呂、入って置けばよかったです」
「君の身体はとても清潔だよ」
そう返してから、唇へとキスをする。
先程のような押し当てるだけじゃなく、口内で舌と舌を合わせて絡ませる深いキスだ。
「んっあ……ちゅるっちゅるっ……」
たっぷりと唾液を交換して、舌先の感触を楽しむ。
気持ちいい、と尋ねるとぼんやりとした赤ら顔で幼児のように何度も頷く。
素直で可愛い。誰かさんとは大違いだ。
「もっと、気持ちよくしてあげるね」
眼鏡のほむらの脚を開いて、白いミニスカートの中を捲り上げる。
剥き出しの細身の太ももをゆっくりと撫でてから、薄桃色の下着をそっと剥ぎ取った。
外気に触れた彼女の陰部がヒクヒクと小刻みに震えている。
「は、恥ずかしいです。見ないでください!」
顔を腕で隠しながら抗議する眼鏡のほむら。
ついついそんな姿に加虐心が鎌首をもたげる。
「ごめんね。あんまりから可愛くてね」
「いじわるですっ……ふわぁ!」
産毛しか生えていないそこへ唇を付け、吸い付く。
驚いた彼女が股を閉じようとするが、ガッチリと両手で太ももを掴み、阻止した。
女性器の孔の周りを舌先で愛撫していく。
すぐに唾液以外の汁気が滲み、産毛は朝露に濡れた柴のように垂れる。
「汚いです! 私の、そこっ……」
「君に汚いところなんてないって言っただろう? 少し、酸味があるだけだよ」
「政夫さんの、へ、へんたいぃ……」
「おや? エッチの語源は変態の頭文字だよ。つまり、エッチは変態のことさ」
舌先で孔に侵入し、内部の愛液を誘発させる。
思った通り、緊張で出が悪い。これでは陰茎どころか指の二本も入らない。
よく解しておかないと、冗談ではなく、彼女の中が裂けかねない。
丹念に舌で解きほぐし、潤滑液で滑りを良くしていく。
一分ほど舌で愛撫した後、ようやく口を離して口呼吸した。
「な、舐める必要、ありました……?」
「あるよ。ちゃんと濡らしておかないとお肉が裂けちゃうから」
「裂けるって、その、私の……」
「そう。君の可愛いアソコがね。こうミチミチッと」
擬音を交えて伝えると、動揺して僕に尋ねて来る。
「ええ!? どうしたらいいんですか?」
「だから、弄って出した愛液でトロトロにするか、ローションを使わないといけないんだよ。次は指入れるけど、心の準備できてる?」
「ゆ、指!? それ、政夫さんの指ですよね!」
「自分で弄りたいなら君のでもいいけど、そこまでディープなマスターベーションの経験はあるの?」
「マスッ……! な、ないです……」
「じゃあ、任せて優しくするから」
それだけ言うと不安そうにしながらもこくりと頷いてくれた。
僕は手のひらをひっくり返して、右手の中指を彼女の陰孔へと挿し入れる。
クチュリと水気のある音と共に体内の熱さを感じる。中指の腹で彼女の膣を擦るように奥へと進む。
「あうぅっ」
初々しくて可愛い。もっとも
いけない。今の彼女はこの子だけだ。この子が気持ちよくなれることだけを考えてあげないと……。
キュウキュウと中指を咥えた膣が締まる。脈打つ肉の壁が快感でうねるのが分かった。
だが、これではまだ狭すぎる。拡張してあげないと……ね!
曲げていた人差し指も陰孔へと押し入れた。
「んんっ……あんっ!」
「良い声だよ、無理に止めなくてもいいからね。気持ちいいのを素直に声に出して行こうか」
「政夫さん、って、意外とS、なんで、す、……ねぇ、ぅん!」
挿し込んだ二本の指で膣壁をこねる。
「なら、ほむらさんは予想通りMなのかなぁ?」
クスクスと笑みが漏らして、膣内を指先で弄くり回した。
「ひ、酷い、です……政夫さんの、いじわる!」
「ごめんごめん」
これでも理性で性欲を抑えている方だ。
そうでなければ、ここまで淫らな姿の彼女を見て、怒張した
さて、下ばかり弄っているのも悪い、今度は上もさせてもらおう。
左手でナース服の胸元をはだけさせる。本物と違い、簡単に開いた胸元から下着と同じ薄桃色のブラジャーが現れる。
「む、胸もですか?」
「胸もです!」
指でずらすと、少し上気した傷一つない乳房が二つ、顔を出した。
小振りながらも凹凸のはっきりした双房は幼さを残しながらも、女性的なフォルムを兼ね備えている。
何度も見たはずなのに、こうまでシチュエーションが違うと興奮度も段違いだ。
鼻息が荒くなりそうになりつつも、努めて平静に左手で下から撫でる。
「あんっ……!」
桃色の乳首はもう既に固くなって、ツンと上を向いていた。
左の乳首を左手の人差し指と親指で摘まみ上げ、右の乳首にはそのまま口で吸い付いた。
ほんのりと甘いそうな匂いを味わいながら、指と舌で丹念に彼女の両乳首を攻め立てる。
「政夫さん……! それ! それぇ、ダメぇぇ……!」
駄目と言いつつも、声音はドンドン蕩けていく眼鏡のほむら。
初めて感じる快楽に戸惑いつつも抗えない少女のエロティックな一面がこれでもかと凝縮されたシーンだ。
童貞でもないのに、この姿だけで果ててしまいそうになるのをグッと堪えて、前戯を終わらせる。
ベッド横たわる彼女は息も荒れて、どこか夢うつつのような眼差しで僕を見上げていた。
「疲れた? これからが本番だけど……どうする?」
今すぐにでも襲い掛かりたい感情にブレーキを掛けて聞く。
何よりも彼女の気持ちが最優先だ。性欲などパートナーに拒絶されるくらいなら、便器の中にでも吐き出してやればいい。
しかし、彼女の答えは変わらない。
「したい、です……政夫さん、と……繋がり、たい……」
潤んだ瞳でそう呟かれ、獣性が燃え上があがるのを感じた。
極上の雌を前にした雄として、これ以上の問答は無粋でしかない。
僕はベッドサイドに付いている小さな机に引き出しを乱暴に引っ張り開けた。
中にはコンドームが一箱と……小型ボトルのローションが新品状態で一本入っていた。
「あ」
「どう、したんですか……?」
「いや、何でもないよ」
ローションの方は見なかったことにして、〇.二ミリの薄型コンドームを怒張した陰茎に付ける。
こちらも準備は整った。後はお互いに快楽を
「それじゃあ……
「はい……それじゃあ、私に、ください。政夫さんの……」
赤ら顔で僕に微笑む彼女を見て、僕は自分の性衝動を抑えられることができず、覆い被さるようにして、彼女の中に陰茎を突き入れた。
「あっ、ぅんん……!」
衝撃と快楽で目を見開いた眼鏡のほむらの唇を奪うように貪る。
開いていた唇に舌を流し込むように入れて、彼女の口内を味わうために動かした。
下半身も負けじとピストン運動を始める。
「んんっ……じゅる、じゅるるっ‼」
艶やかな
柔らかく、それでいて水風船のような弾力のある乳房はまるで吸い付いてくるように手に馴染んだ。
口で、手で、陰茎で、暁美ほむらと雌をこれでもかというように味わい尽くす。
花の蜜を吸いに来たミツバチでもなったような気分だ。
時折、唇を離しては愛の言葉を
「好きだ! 君が……好き! 愛してる……!」
「私も、です……私の初めてが、政夫さんで、本当に良かった……です……」
僕の頬を彼女が撫でる。
込み上げて来る感情は愛欲の濁流によって、我慢強さに自信があった下半身は子種を早くも吐き出しかける。
ラストスパートに向けて、腰の動きが速くなるのをどうしても止められない。
「んん……ああぁ! 変な、感じ、です! 腰が、浮いて……何か激しい感覚が、来る……!」
切なげに見上げる眼鏡のほむらは達する寸前だった。
同じタイミングで僕も達したい。彼女と同じ快楽の中で果てたい。
更に腰を前後に動かす。ゴム越しだというのに、彼女の中と僕の陰茎が溶け合うような感覚に陥る。
出したい。出して、楽になりたい。
「来ちゃうっ! ダメ、ダメダメダメェェーーーーーーー!」
嬌声を合図に僕は最後の突きを入れる。
同時に締めていた亀頭を弛めた。
「いって! ほむらさん! 僕と、一緒に!」
「は、はいぃっ! んん、あああ、あああああああああっ……!」
下半身を中心に身震いをした後、激しい熱が亀頭の先から吐き出される。
思い切り抱き締めた彼女の身体も震え、ベッドの上で大きく跳ねる。
お互いにお互いの身体を掴みながら、静かに体温を感じ合っていた。
少しの間があって、僕は一度彼女から陰茎を抜く。
コンドームの先が大きく膨らみ、不格好な土筆のように頭を垂れていた。
ここまでコンドームが膨れたのは初めてのことだった。いつもの二倍、三倍の量の精液が出たことは確かだ。
外した後に、口を縛っていると、眼鏡のほむらがそれを眺めているの気付いた。
「それ、政夫さんの精子、ですか……?」
「そうだよ。こうやって中身が出ないように縛って後で捨て……」
「飲んでも、いいですか?」
聞き間違いだと思った。
あるいは無意識に聞き流そうとしたのかもしれない。
「……え?」
「それ、飲みたいです……」
「いや、普通は飲むものじゃないし、あともう縛っちゃったから……」
「じゃあ、直接なら、いいですか……?」
コンドームを脱いだ陰茎はその発言に呼応するように再び、硬さを取り戻し始める。
直接、ということはつまり――彼女が僕の亀頭に口を付けて、精液を吸い出すという意味だ。
あの穢れを知らない可愛らしい唇が僕の陰茎をしゃぶり付く……。それだけで背徳感が背筋に駆け巡る。
「本気で言ってるの……?」
「ダメ、ですか……?」
「ダメじゃあ、ないけどさ」
「じゃあ、いいんですね?」
そんな潤んだ瞳で見ないでほしい。
これでも我を忘れて、獣にならないように抑えてはいるのだから。
二の句が継げずにいると彼女は僕の勃起したそれに桜色の唇を付ける。
「うっ……」
柔らかでほんのりと温かい感触が、亀頭を包み、その後、熱を持った舌先が鈴口に触れた。
クチュリとした水音と共に眼鏡のほむらが陰茎の先を舐め、付着していた精液を舌で
気を引き締めていないと一気に射精してしまいそうになる。
「はむっ……
「
その言葉に気を良くしたのか彼女は少しだけ嬉しそうにして、舌先での愛撫を強めた。
「んちゅっ……ちゅくっ、ちゅくっ、ちゅるっ……」
これでもかというほど海綿体に血液が集中していく。
今すぐに彼女の頭を押さえ付けて、喉奥まで亀頭を突き入れ、吐精したくなる衝動に駆られる。
「ほむらさ……これ以上は、まずい……よ」
口内で精液を吐き出してしまう前に、眼鏡のほむらに尺八を止めてもらおうとするが、彼女は逆に僕の陰茎を更に咥え込む。
「じゅぽっ……んん……じゅるっ、じゅっぽっ……!」
「駄目だって、もう……くっ!」
下半身からの刺激で脳はもう射精以外の選択肢が考えられない。
それでも理性を総動員して、彼女の口から陰茎を引き抜こうと後ろに下がる。
だが、眼鏡のほむらの手が僕の服の
引き抜こうとしたせいで引いた陰茎がその反動でより深く彼女の口の中に埋まる。
「うあぁっっっ……‼」
その振動は辛うじて耐えていた射精を促すのには充分過ぎるものだった。
押さえ込んでいた性欲が精液に変換されたように、眼鏡のほむらの口内へ流れ込む。
言語にならない獣じみた叫びが食いしばった歯の隙間から漏れ出た。
「んんんーー――っ!」
口の端から零れそうになるほどの量の精液を彼女は喉で受け止めた。
粘土の高い体液を眼鏡のほむらは愛おしむかのように、飲み込んでいる。
時間にすればせいぜい十数秒のはずが、まるで酷く長いように感じられた。
膝が激しく振るえる。股間から身体が液状に溶け出しているような感覚さえあった。
尿道に残った精子すらも綺麗に吸い出し、舐め取った彼女はようやく僕の陰茎から唇を離した。
ゴクンと口内にあったものを小さな喉で飲み下す。
眼鏡のレンズ越しに美しい薄紫色の瞳が見つめた。
「……ごちそう、さまでした……」
初々しくも
今し方、精を放ったはずの陰茎はもう既に硬度を取り戻していた。
天使のような外観の癖に小悪魔めいている。
もうその誘惑に抗える理性は残されてはいなかった。
押し倒した眼鏡のほむらに口付けをする。自分から出たものが多少舌に触れても気にならない。
犯罪的な甘みを孕む彼女の唾液を少しでも味わいたかった。
「来て、ください……。もっと、奥に……」
短いスカートをたくし上げ、挿入しやすいような、あるいは僅かに精液の垂れた陰部を見せるような体勢を取る彼女。
言葉は必要なかった。頷く必要もない。
お互いがお互いの身体で繋がることを望んでいた。
コンドームを付ける気も起きなかった。
彼女の膣内を余計なものなしで貪りたい。
雄と雌の――原始的な交尾を求めていた。
「んんぅ、ぁ……」
亀頭の先端に触れたのは、彼女の子宮口だろうか。
コンドームもなく、ここまで奥へと深々陰茎を押し込んだのは今回が初めてだ。
色欲の熱にうなされた頭ではもう先導しようなんて考えられなかった。
奥に、奥に。ひたすら奥に亀頭を擦り付ける。
己の遺伝子を残すための繁殖行為に
口付けというには乱暴で動物的な接吻が何度も繰り返される。
眼鏡のブリッジが揺れる。舌同士が別の生き物のように絡まり合う。
好きだの、愛だの、そんな生易しい感情ではなく、いっそこのまま一つの存在になってしまいたいとさえ感じる凄絶な交尾。
艶やかな嬌声交じりの吐息だけベッドの上で響いていた。
彼女の子宮が僕の亀頭を受け入れるために、より近くへ降りて行く。
繋がりたい。もっと、彼女の中を感じていたい。
より一層激しさを増す腰付きの後。
「あ、ああ、あああああああぁぁぁっ……‼」
「うっ、くっぁ……」
彼女の身体がブルリと大きく跳ねた。同時に狙い澄ましたかのように、亀頭から溜めに溜めていた精液が
身体中のタンパク質がこの精巣に集まり、放出されているような錯覚すらあった。
精液のすべてが彼女の子宮へと送り込まれた後、全身に重たい倦怠感が襲って来る。
それでも彼女の背に回した腕が解かれることはなかった。
呆けたような彼女の顔を見て、思考も回らないままに口付けをする。
覆い被さると潰してしまいそうな
開いた腕を枕にして、眼鏡のほむらが密着した。
「政夫、さん」
「何? ほむらさん」
「ごめんなさい。私のために……こんな、事を」
そこまで言いかけた彼女の唇に人差し指を押し当て、言葉を遮る。
「何で、君が謝るの? ここまで気持ちよくしてもらったのは僕の方なのに」
それでも彼女の瞳から涙がじんわりと滲み出す。
真面目な子だ。本当に、あいつと同一人物なのか疑問になるほどに。
「浮気、させて……ごめんなさい。こういう事、するような人じゃ、ないって……たった一日でも、分かるのに……」
しゃくり上げて泣き出す彼女の頬、胸板に押し付ける。
僕の胸に縋り付くようにして涙を流す彼女をひたすら愛おしく思った。
「こういうことをしたくなるほど、君が魅力的だっただけだよ。後悔はしてない。でもね、ほむらさん……」
「はい……分かってます。それでも、貴方の恋人は
泣き顔で僕を見上げる彼女の瞳は既に決意の色が見て取れた。
強い子だな。そういうところはあいつと少し似ているかもしれない。
僕は最後に彼女と口付けを交わした。
お互いに、これが最後の
唇と唇を合わせるだけの、恋人同士のキスを味わう。
長い、とても長いキス。この時間が終わるのを惜しむように。
唇が離れた後、彼女の頬に手を当てる。
「そろそろ帰って来てよ、ほむら……」
その言葉を聞くと、彼女は両目を閉じてしばし無言になる。
次に瞳を開いた時、そこに居たのはよく馴染んだむっつりとした眼差しがあった。
「…………」
「おかえり」
僕がそう呟くと、彼女はゆっくりと口を開けた。
「どうして……?」
「うん?」
「どうして、あの子を選ばなかったの? 貴方の理想の恋人が手に入ったのに……」
心底理解が追い付かないといった顔で僕を見つめる。
何だ、こいつは。まだそんなことが分かっていなかったのか。
いや……、分かっていなかったからこんなことをしたのだろう。
謎の自信に満ちているようでいて、いつもこの女は不安なのだ。
「恋人はもう間に合ってるよ」
「でも……私は」
「自分が選ばれる気なかった? 僕が
それでも何か言いたげに見つめるほむらに僕は舌打ちしそうになる。
……ああ、本当。何でこんな女、好きになってしまったのだろうか。
「僕の今の好みはね。黒髪のロングで愛想がなくて、迷惑ばっかり掛けて、僕のことを散々振り回してくるそういう面倒な女の子がタイプなの! 誰かさんのせいで、女の子の趣味が悪くなっちゃってさあ! だから、責任取ってよ!」
視線と
「私で、いいの……?」
「お前がいいの! ……言わせないでよ、こんな恥ずかしいこと」
懐かしさと安堵を感じながら思う。
これが僕の恋人、暁美ほむらなのだと。
「わざわざ、僕のために自分を変えようとしてくれたんだろう? そのせいであの子には辛い思いをさせたことは許せないけど、それでも僕のためにやったってことは分かってるから」
だが、彼女は首を横に振る。
「違うの、政夫。そうじゃないの……私が、私じゃなかったらっていつも思ってた。ワルプルギスの夜を倒した後もずっと、時間軸が、世界が夢みたいに消えてしまうんじゃないかって――だから、あの子に任せたの。貴方の事を。私の代わりに愛されてほしかったから」
幸せな日常が怖かったのだと、いつか泡のように壊れてしまうことが不安だったと。
ある日、目を覚ましたらまた四年前に逆戻りしてしまうのではないかと、恐れていたと。
「だから、代わりに自分の記憶をニュゥべえに頼んで消したの……これが私なのよ。徹頭徹尾、自分の事しか考えられない自分勝手な女。それが……」
「それが“僕の恋人、暁美ほむら”だよ」
「……え?」
強くほむらを抱き締めた。
二度と馬鹿なことを考えられないように、二度とそんな不安を懐かないように。
「分かったよ。それじゃあ、教えてあげる。僕が居るこの世界が、現実だって」
ほむらの唇を無理やりに奪う。
そんな考えが浮かばないくらいに、愛してやる。
ホテル側から時間を知らせる電話が来るまで僕は、彼女を抱き続けた。
スリットの大きく入ったチャイナ服で陰部を露出させたまま、うつ伏せで枕に顔を埋めているほむらを後目に、ロビーからの連絡に答える。
「少しシャワーを浴びたいので三十分だけ延長お願いできますか? あ、はい。ありがとうございます」
受話器を置き、振り返ると彼女に言う。
「という訳だから、さっさと起きて、シャワー浴びて来て。それじゃあ、チェックアウトできないから」
「……足腰がろくに立たないのよ。体力がないの、知ってるでしょう……」
枕に顔を付けたまま、くぐもった声で反応する。
拭き取るために使った丸まったティッシュのいくつかがその振動でベッドの縁から落ちた。
「最後はほとんどマグロだった癖に……。ま、いいや。これで現実がここにあるって理解できた?」
「こんなにも肉欲に
「へぇ~。まだお仕置きが欲しいと。本当にほむらは好きものだねぇ。うん、十五分くらいならまだ行けるか」
ベッドの上に再び、乗り込むと尻を向けたままのほむらに覆い被さる。
慌てたように枕から顔を起こした彼女は僅かに怯えたような視線を向けた。
「冗談、よね?」
「寝てていいよ。僕が動くから」
そういって、剥き出しになった白い
声にならない悲鳴が部屋内に響く。
結局、それから二時間ほど延長した後、ぐったりとしたほむらを負ぶってラブホテルから出た。
すっかり日が落ちた空は星が薄っすらと輝いている。
「ほむら、ほら。星が綺麗だよ」
疲れ果てた表情のほむらはもはや空を仰ぐ体力もないようで、雑に頷く。
フェアリーランド前にバス停留所に向かおうと、方向転換すると先に停留所でバスを待っていた知り合いと目が合った。
「あ……美樹さん、呉先輩」
「ね、ねぇ、政夫。今、どこから出て来たの……?」
そう美樹に尋ねられて、僕は無言で視線を脇にあるラブホテルへと向ける。
彼女はどう発音しているのか分からない音程の言葉を吐く。
呉先輩の方はパタリと停留所のベンチに倒れ込む。
純情な彼女たちには少し刺激が強かったのかもしれない。
帰りのバスの中で散々問い詰められたが、ほむらの方は肩を預けて爆睡していた。
質問攻めを切り抜けながら彼女の気の抜けた寝顔を見て、僕は確信する。
これでもう、二度とこいつが目覚めを怖がる日は来ない、と。
これでメガほむ編を書き切りました。
エロまで行くのに時間がかかりました。
R18小説はもっと強引に導入するべきでしたね。